それは、時にあまり大っぴらにできないことではあったが、なぜかエステルは多くの人たちから愛され続けるのだった。、
エステルさまの優雅な毎日
東寺明
一日目
「これは美味い。絶品ですね」
スモークサーモンを口にしたユリアンが、歓声を上げた。
「本当においしい。わたし、初めて食べました」
ユリアンの隣に座るエキドナも、喜びに頬を染めている。
「それは良かったです。これは料理人に、特別に用意させたものです。一人で味わうにはもったいないので、ご一緒してくださる方を探しておりましたの。お二人をお招きできて、わたくしも嬉しいですわ」
優美なテーブルの向こう側に座る、エステルが微笑んだ。
「俺たちは本当にラッキーだったな。エキドナ」
「そうですね。エステル様のお部屋に招かれるなんて、思ってもいませんでした」
「まあ」
エステルのふっくらした頬に、艶やかな笑みが浮かぶ。
「そんな風に言っていただけると、恐縮してしまいます。どうぞ、お寛ぎくださいね」
ここは、王城の最上階にあるエステルの私室だった。長い歴史と権威を持つ古の帝国の血を引くエステルは、王国においても最上級の敬意をもって遇されていた。王城で暮らす将官は、恵まれた待遇を享受していたが、エステルの暮らしは、それをはるかに上回るものだった。この部屋には、広い居間と寝室、そして浴室までがあった。自室に浴室があるのは、王子の部屋とここだけなのだ。
居間にはベランダがついていて、窓を開けるとさわやかな風と陽光とが部屋を通り抜けていく。遠くに見える山並みは、新緑の輝きを放ち、鳥のさえずりが、かしましい。
エステルはユリアンの盃に、透明なワインを注ぐ。このワインも、エステルの領地で採れた葡萄を醸造して作ったものだ。午後のお茶の時間であっても、優雅な時を過ごすには、ワインが欠かせない。つまみには、サーモンだけでなく、ローストビーフやチキン。たっぷりの温野菜と皿に盛られたフルーツがあった。
「もしかしたら、甘いものの方がよかったですか。わたくしは太りたくないので、お菓子はひかえているのですが」
「いいえ。これで十分ですよ。なあ、エキドナ」
「はい。こんなおいしいものをたくさん食べられて、わたし、幸せです」
竜人であるエキドナは、食べる量が半端ではない。その彼女が満足できるほどの料理だった。
「王城の女性陣は、いくら食べても太らない方が多いですからね。魔法剣士のシエナなんかは、お菓子をバクバク食べているのに、あの体形なんだから」
「あの方は、特別でしょう。魔法を使うものは皆、たくさん食べますけど、わたくしは気を付けないと、太ってしまうんです」
そう言って微笑みながら、エステルは身を乗り出してエキドナの盃にもワインを注ぐ。すると、ユリアンのすぐ目の前に、エステルの豊満な胸がくる。大胆なデザインのドレスから、半分はみ出した白いおっぱいが揺れ、甘い香りがユリアンの鼻をくすぐる。
「お二人がお付き合いされていることを、わたくしはずっと知りませんでした。食堂に参りませんと、お噂をうかがう機会がありませんし」
「いや。付き合い始めたのは、つい先日のことだから。いずれ正式な結婚式を挙げるつもりなんですが、まだ。な?」
ユリアンが耳の脇をかきながら、照れたように語る。エキドナは恥ずかし気にうなずく。
「よかったら、どのようにしてお付き合いを始められたのか、教えてくださいませんか?わたくしも、いつかよき殿方と結ばれたいと思っているのです」
小首をかしげておねだりするエステルの蠱惑的な笑みに、ユリアンはどぎまぎする。心臓の鼓動が早くなるのは、ワインのせいばかりではない。
ユリアンは少し照れながら、付き合い始めたあの日のことを語り出す。エキドナも恥ずかしそうにしながら、愛する人の顔をじっと見つめる。
「なんてすてきなんでしょう」
エステルは大きく手を開き感嘆の声をあげる。
「月の夜に湖畔で、愛の告白をするなんて。ロマンチックすぎます。エキドナさま。あなたはなんて幸せな女性なのでしょう」
「わたしもそう感じています。いいえ。あの時よりも、もっとユリアンが好きになりました。誰かに愛されることが、こんなにもうれしいだなんて、わたし、初めて知りました」
「うらやましいわ」
エステルが両手を合わせて目を閉じる。その様子に、ユリアンとエキドナが顔を見合わせて微笑みを交わす。幸せな時間が過ぎていった。
「ところでエキドナさま。あの、その時って、翼や尾はどのようになるのですか。あの。邪魔になるんじゃないかって、思ったりして……」
エステルがもじもじしながら、恥ずかしそうに尋ねる。
「ええと。エステル様は竜人の翼を触ったことがないのですか」
エキドナが、冷静さを装って聞き返す。
「はい。残念ながら。竜人の方と、親しくなる機会がなかったものですから」
「では、少し触ってみますか」
エキドナは遠慮がちに尋ねる。
「はい。ぜひ」
エステルはエキドナをソファに誘った。横向きに座るエキドナの、背中の後ろにエステルも座る。エキドナはすぼめていた翼を広げた。
「素晴らしいです。それに意外と硬いものなのですね。わたくしはもっと柔らかな羽だと誤解していました」
「竜人の翼はこんなものです。鳥の羽とはずいぶん違うでしょ?」
「はい。これならば、十分空を飛べますね。もしかしたら、ユリアン様と一緒に、空を飛んだのですか」
「いいえ。まだ、そんな機会がありません」
「いつかは二人して、飛びたいと思っているんだが」
「それなら、新婚旅行に行かれる時、王城から飛び立てばよいのではありませんか。皆、喜びますよ」
「そうですねぇ。そうしようか。エキドナ」
「さあ」
エキドナが含み笑いをする。
「それから、尾っぽは……」
エステルがエキドナの長い尾をつかむ。すると急に、エキドナが狼狽しはじめた。エステルは遠慮なく尾を握り、撫でながら先端まで手を滑らす。
「あ、ああー」
エキドナがよがり声を上げた。エステルがびっくりして、尾を強く握ると、エキドナが身もだえする。
「エステルさん。それはちょっと。エキドナは尾が敏感なんです」
「そうだったのですか。それは申しわけありませんでした。知らなかったものですから」
エステルは申し訳なさそうに詫びるが、なぜか尾っぽから手を離さない。
「あら?エキドナさまは、なんて色っぽいのでしょう。美しい肌艶。きれいなブロンドの髪。うらやましいですわ」
「エ、エステル様。尾を離してください」
「ごめんなさい。わたくしは、美しい女性が大好きなんです。あなたのその姿を見てしまったら、なんだか興奮してしまって……」
「エステルさん。冗談はやめてくださいよ」
ユリアンの抗議は弱々しく、まったく効果がない。
「はしたないことを言ってしまいましたわ。殿方がおいでなのに」
そう言いながら、エステルはユリアンを流し見る。その瞳には、妖しげな光が宿っていた。エステルは尾を握りながら上体を倒し、ソファに臥せったエキドナに体を寄せる。豊かなおっぱいを押し付け、耳元に唇を寄せる。
「だめー」
耳たぶを甘噛みされたエキドナが、喘いだ。
「まあ。可愛い。食べてしまいたいくらいに、可愛いわ」
エステルの舌が、耳たぶから鼻筋に、そして頬を伝って首筋へと滑っていく。
「やめてください。エステル様。わたし、これ以上は、もう」
エキドナの懇願は、エステルの性感を高めるだけだった。エステルは首筋からおっぱいへと舌を這わす。
「甘い匂いがします。おいしいわ」
熟した桃にありついた子供のように、エステルはおっぱいをしゃぶりつくす。後ろにまわした右手でエキドナの尾っぽをこすり、左手を下着の中に忍び込ませていく。
「エステルさん。もうやめてください」
「あなたも、おいでないさい。ユリアン様。あなたの大切な人を愛してあげなさい」
「で、でも」
「あなたのそこは、もう元気いっぱいではありませんか。ここには、わたくしたちしかいません。どうぞ、おいでなさい」
エステルの巧みな性技に、エキドナは喘ぎ声を上げることしかできない。エメラルドグリーンの瞳が潤み、赤い唇から熱い息を発し続ける。その妖艶な姿態に、耐えられなくなったユリアンが、ふらふら近づいてきた。
「まあ」
エステルはエキドナへの責めを中断し、ユリアンのズボンを下ろす。
「ご立派ですこと。さあ。おいでなさい」
ユリアンのペニスをするりと撫でたエステルは、ユリアンの背中を押す。
がくりとひざまずいたユリアンのペニスが、エキドナの顔に当たった。
「ユリアンさまー」
とろんとした目をしたエキドナは、ためらうことなく、ユリアンのペニスを口に含む。右手をペニスに添え、位置を安定させると、しゃぶり始める。
「まあ……」
その光景は、エステルを感動させた。頬をピンク色に染め、再びエキドナのおっぱいにしゃぶりつく。しかも、エキドナのドレスは素早く脱がされていて、生まれたままの姿にされていた。エステルの両手は、エキドナの性感帯を巧みに刺激し続け、さらなる高みへといざなう。唇と舌が動いていくと、そこはまた性感帯となって、エキドナに喘ぎ声を上げさせる。しかも、エキドナの口は、大きなペニスにふさがれていた。エキドナの艶やかな唇から、よだれがしたたり落ち、ソファを汚す。
エキドナは涙をぽろぽろこぼした。しかし、それは苦しみの涙ではなかった。
エステルは、エキドナのヴァギナを口に含み、舌でにょろにょろとねぶる。クリトリスも膣口も小陰唇も、あらゆるものを嘗め尽くし、しびれるような刺激を与える。その痛みにも似た快感に、エキドナは背をのけぞらせ、体をけいれんさせた。
その瞬間、エキドナの口に押し込まれたユリアンのペニスは、強烈な快感とともに、射精を始めた。どく、どくっと大量の精液が、エキドナの口を満たす。エキドナは全身を緊張させ、あふれる快感と精液の責めを一身に受け続けた。喉が動き、精液を飲みこもうとするが、飲みこめない精液が、口の端から垂れ落ちていく。
「エキドナ」
ユリアンが情けなさそうな声を上げた。しかし、彼の睾丸をエキドナは優しくなでていた。
口の中のペニスが引き抜かれたあと、エキドナが大きく息をして、体中の力を抜く。ソファにだらりと横たわるエキドナを、エステルが優しくなでていた。しかし、その目は、まだ熱く燃えていた。
ユリアンがエキドナを抱き寄せ、熱いキスを交わしていた。それは愛し合う恋人同士のもので、そこに他者が入る余地はないはずだった。
だが、エステルは貧欲だった。
エステルはプラチナブルーのドレスを脱ぎ捨て、絹の下着を下ろし、豊満な裸体をさらす。身に着けているのは、絹のニ―ソックスと赤髪を飾る金の冠だけだ。エステルはエキドナの体に裸体を密着させていく。
「うらやましい。恋人同士の愛の営みは、どうしてこんなに、美しいのでしょう。お二人を見ていたら、わたくしは、哀しみさえ覚えました」
エステルはエキドナの乳首を舌で転がし、指を膣に侵入させて性感をもう一度点火させる。快感の余韻にあったエキドナは、その刺激に敏感に反応する。体に緊張が走り、快楽の予感に震えるエキドナに、エステルが迫る。
ユリアンを押しのけるようにして、エキドナの口をとらえ、強くキスする。右手が巧みな動きで、髪や耳や首筋を触りまくる。女性しか知らない性感を刺激しながら、エステルはお尻を妖しく振った。
艶やかで豊満なエステルのお尻が、後ろに下がったユリアンの目の前で揺れる。優美な曲線を描くエステルのお尻の中心に、魅惑の割れ目が息づいていた。愛液が滴りそうなほど濡れそぼり、呼吸と共に膣口がぴくぴくと動く。一番下にあるクリトリスは真っ赤に充血し、触れてほしいと震えているようだ。
「ああ」
舌を絡ませあうエステルは、よがり声を上げる。
「後生でございます。わたくしに、情けをくださいませ。わたくしは、もう耐えられません」
ユリアンが見ていると確信したエステルは、お尻を高々と突き出してもじもじよじる。すると、割れ目がゆがみ、雌の匂いが立ちのぼってくる。
「ごめんなさい。ごめんなさい。エキドナさま。ほんのひと時だけ、わたくしに喜びをお分けください」
満開の花に引き寄せられるミツバチのように、ユリアンは大きくなったペニスを、エステルのヴァギナに押し当てる。だが、それから先には進めない。
「お願いします。わたくしに、ください。ユリアン様の大きなものが、欲しいんです」
ユリアンのためらいは、エステルをじらし、さらなる性感へと向かわせる。エステルはエキドナの口をさらに強く吸い、指でヴァギナをびちゃびちゃにかき回した。
そして、エステルの膣は、ユリアンのペニスを呑みこんだ。
柔らかく、暖かく、ぬるぬるして、それでいて咥えこんでくる膣の中で、ペニスが暴走を始めた。なにかに追い立てられるように、ユリアンは腰を動かし、エステルのお尻に下腹部を叩きつける。それはすなわち、巨大なペニスで膣を貫くことに他ならない。エステルは膣を収縮させてペニスをにゅるにゅると締め付け、強烈な刺激を与える。それはまた、エステルの膣が、最大級の刺激を得ることだった。
エステルは嬌声を上げ、舌と指を使ってエキドナを昇天させ、自らもまた天上の快楽の階段を上っていった。
目の前の女の恋人のペニスで、快楽を与えられることに、エステルは酔いしれ、無上の喜びと共に、クライマックスを迎える。
絶頂と射精が同時に起きた。震える膣に注がれる精液は、先ほど恋人の口に放出されたものと同じぐらいあった。エステルは体をけいれんさせ、意識が遠ざかっていった。
「ありがとうございました」
快感の余韻を味わいながら、エステルはそれを与えてくれた恋人たちに礼を言う。それが、エステルの流儀だ。決して寝取ったわけではない。けれど、この行為が、恋人たちの運命に陰影を与えるのは確実だった。それが、エステルの得た、もう一つの満足でもあった。
ユリアンは絨毯に正座し、ぼんやりしていた。二度の射精を済ませたペニスが、股間でうなだれている。その様子に憐みを覚えたエステルは、ユリアンに近寄り、ペニスを咥える。
「もう一度。今度はエキドナさまの中にお入りください」
舌を巧みに使いながら、後ろにまわした指で尻穴をまさぐり、元気づける。ユリアンは抵抗することもできず、エステルの思いのまま勃起させていく。そして、エステルに導かれ、ソファに横たわるエキドナの中に入っていった。
「素晴らしいですわ。本当に素晴らしい光景です」
ユリアンの背中に大きなおっぱいを押し付け、耳を甘噛みしながら、エステルがささやく。
「ああ。うらやましい。わたくし、我慢が出来ませんわ」
エステルは膝立ちのまま、移動していく。ユリアンの前にまわり、エキドナの体をまたぐ。そして、お尻を下ろしていった。
エキドナの口にヴァギナを押し付け、ユリアンの口を強く吸う。舌を絡ませ、おっぱいを押し付け、髪をくしゃくしゃにする。そして、もう一方の手で、エキドナのクリトリスをいじり続ける。エキドナは懸命にエステルのヴァギナを舐める。その膣口からは、先ほど出されたユリアンの精液が垂れていた。
そしてエステルは、ユリアンとエキドナを思いのまま操り、めくりめく快楽を味わい続けたのだ。
二日目
「これがお寿司ですか。わたし、初めて見ました」
驚きの声を上げるコーネリアを、隣に座るサイラスが慈愛の笑みを浮かべて見つめる。ゴージャスなテーブルの上には、丸い木桶がおかれ、色鮮やかな握りずしが並べられていた。
「王国は海に面しておらぬからのう。海沿いの東の国で採れた魚は、王国まで運ばれてくるのに、早くても一週間はかかる。生魚を食べたことのある国民は、ほとんどいないであろうな」
サイラスはグラスに注いだ吟醸酒をあおりながら、コーネリアに説明する。
「わたくしも、お寿司を食べたことは、二、三度しかありません。今日。このようなものをいただいたので、どなたかと共に味わいたいと思っていたら、サイラス様が、承知してくださいました。コーネリアさまとご一緒するのは、初めてですよね」
「はい」
艶々と光るマグロやタイの切り身に、目を奪われていたコーネリアは、ビクッとなってエステルを見る。エステルは艶やかな微笑みを、コーネリアに向ける。それはコーネリアの知らない華やかな世界に住まうものだけが持つ、ゆとりと寛容を秘めた笑みだった。コーネリアの心は、我知らず舞い上がってしまう。
「では、いただきましょう。お箸は使えますか?握りは、お醤油をちょこっとつけて食べるのは、おいしいですよ」
エステルは身を乗り出して、桶のすしを小皿にとりわけ、コーネリアとサイラスの前に置く。エステルが身じろぎするたびに、バラの香りが立ちのぼり、コーネリアの鼻をくすぐる。
「あの。ありがとうございます」
コーネリアは緊張と嬉しさに舞い上がってしまい、ぎこちなく箸を使って、寿司をつかむ。
「ゆっくりでいいのですよ。あら。大丈夫ですか?いいですよ。初めてなんですものね」
エステルはコーネリアを気遣って、あれこれ手助けをする。それを眺めながら、サイラスは指で寿司をつまみ、口に入れ、極上の酒をグイッと飲み干す。
「美味い」
サイラスが唸った。新鮮な寿司を食べ、吟醸酒を飲めば、この世は極楽だろう。
「美味しい。すごくおいしいです」
コーネリアは少女のように頬を染め、口元を抑えて噛みながら、満面の笑みを浮かべる。
「本当においしいですね。わたくしも、久しぶりに食べたので、おいしさを忘れていました。さあ。もっと食べて。遠慮しないでください」
お浸しも、酢の物も、澄まし汁も、東の国のものばかりで、その異国の料理は、王城に暮らす戦士たちに極上の喜びをもたらした。
イカにエビにアワビ。違った味でどれもとろけるほど柔らかく、おいしいのだ。
「コーネリア。この酒もうまいぞ。たまには飲んでみるがよい」
「はい。サイラスおじさま」
サイラスに促されて、コーネリアは寿司をつまみに酒を飲む。吟醸酒はさらりとしていて、いくらでも飲めそうだった。
「お二人は仲が良いのですね。わたくしは同じメイジとして、サイラス様とは昔からの戦友ですが、このように楽し気にしておいでの姿は滅多に拝見いたしませんわ」
「わしは、いつも気難しい顔をしているのか?」
「おじさまは、もっとにこやかにしているのがいいと思います。みんなおじさまの優しさを知っているけど、近寄りがたいって言う人もいるから」
コーネリアの指摘に、サイラスは苦笑する。
「あら。サイラス様。ものすごくうれしそうですね。やはり、年下の恋人に慕われるのは、嬉しいのでしょうね」
「人は誰でも、褒められればうれしいし、貶されれば、悔しい。年齢は関係ない」
「そうでしょうか。恋しい相手ならば、たとえ非難されたとしても、嫌ではないのでは?」
「そういうこともあるかもしれぬが……」
「きちんと説明してもらえるなら、悪いところを指摘してもらっても、嫌な気持ちにはなりません。そうですよね」
「そうですね。コーネリアさまは、立派に成長されていますね」
王子軍最強の戦士であるコーネリアだが、元は田舎に暮らす村娘に過ぎなかった。それが、王子に見出されて王城で暮らすようになり、当代の賢者と目されるサイラスの恋人になり、貴族階級のエステルのような人とも交際するようになった。それはコーネリアにとって、得難い体験であると同時に、困難な課題でもあった。それを乗り切ることができたのは、サイラスがいつもそばにいてくれるからだ。コーネリアは今、身も心も成長している最中なのだ。
「でも、わたしだけ、こんなご馳走をいただいてしまって、なんだか申し訳ない気がします」
「そうですね。わたくしも、王城で暮らすことに慣れてしまいましたが、これを得難いものであると感じる気持ちは、忘れたくないと思うのです」
「最前線で戦う将官に報いたいという王子の心配りなのだから、あまり負担に感じる必要はない。しかし、そのような謙虚な姿勢は、人として好ましいと思う」
「はい」
コーネリアが生真面目にうなずく。その様は、教師に諭された生徒のようだ。
「やっぱり、コーネリアさまは、優等生ですね」
「そうじゃ。わしの教えを守る、最高の生徒じゃよ」
「おじさま……」
酒に酔ったのか、サイラスのあけすけな褒め言葉に、コーネリアは顔をさらに赤くする。
「まあ、ごちそうさま、ですね」
エステルも口元ほころばせ、酒を飲みほした。
「最近、王城で暮らす将官のカップルが増えましたよね。お二人とか、ユリアンさまたちとか」
「そうであったか。わしはそのようなことに疎いが」
「わたしもあまり知らないです。あの。やっぱり皆さんは、王子さまが好きなのではないですか」
「そうですね。ただ、昔、といってもほんの二三年前のことですが、女性将官は皆、王子さま一筋であったと思うのです。でも、今はそうでもないでしょう?いろんな男の人と遊んだりする女の子もいるし、ユリアンさまみたいに、結婚を考えている方たちもいます。そういう風に、自由な恋愛や結婚ができることって、素敵だと思うのです」
エステルが、両手を合わせて顎にあて、首をかしげて、すがすがしい笑顔を見せる。
「うむ。それはわしも賛成しますぞ。今は戦いの連続であり、軍の士気と連帯感を高めるために、王子が中心にいなければならない。けれど、さほど遠くない未来には、この国にも平和が訪れ、戦士たちも家庭に戻っていくことでしょう。誰もが愛する人と暮らし、子を産み育て、喜びに満ちた人生を送るようになる。今、愛をはぐくんでいけば、それも早まるのではないかとわしは感じます」
サイラスの決意表明に、コーネリアは尊敬のまなざしをむける。瞳に宿る光は、恋する少女のキラキラしたものだ。
夜も更けてきた。テーブルの上の燭台の明かりが、ワインを飲みながら談笑する三人を、浮かび上がらせる。
「愛する人と出会う。わたくしにも、そのような殿方との出会いがあるのでしょうか。コーネリアさまが、うらやましい」
ワイングラスを片手に、エステルは潤んだ目でコーネリアを流し見る。その色気に、コーネリアの背筋がゾクゾクッと震えた。
「あの。サイラスおじさまが、わたしをいつも見守ってくれている。それを知って、わたしは勇気づけられました。それがいつの間にか、好きになって、いつのまにか、大好きになって……」
コーネリアの告白を、サイラスはそっぽを向いて聞いている。
「それで、それからどうやって恋人になったのですか」
「え、っと。それは、サイラスおじさまが誘ってくださって、わたしは王子さま以外の人とはしたことがなくて、自信もなかったのですが、おじさまなら、教えてもらえるかなって」
「そうでしょうね。サイラス様は百戦錬磨。女性をリードするテクニックも最高でしょう。わたくしには、少ししか教えてくださらなかったですけど」
コーネリアの頬がピクリと震える。
「いや、エステル。そなたとは、古い付き合いになるが、そのようなものを伝授した覚えはないぞよ」
「そうでしたっけ。わたくしも、初めては王子さまでしたが、その後、ベッドでの作法を伝授していただいたような、いただいていないような」
「それはどのようなものですか?エステルさま」
「まあ、コーネリアさまも関心がおありですか。でしたら……」
「エステルよ。そなたの魂胆は見えておるぞ。そなたは男だけでなく、少女も好きであろう。さては、われらを招いたのは、コーネリアを狙って……」
「酷いですわ。東の国からの頂き物を、ご一緒したいと純粋に思っただけですのに」
いかにも傷ついたと言った風情で、肩を落とすエステルを見たコーネリアは、サイラスに強く抗議する。
「おじさま。あんなご馳走をいただいて、その言い草はないでしょ」
そして、エステルの手を両手で握り、二度三度振る。
「おじさまなんか、ほっておいて、エステル様のお話を聞かせてください」
「まあ。コーネリアさまとは、お友達になれそうで嬉しいです」
エステルは立ち上がり、部屋の隅のソファにコーネリアを誘った。サイラスはなにも言うことができず、むっつりとした顔でワインをあおり続ける。
「男というものは舌や指以外のものでも、女を喜ばせることができる、のだそうです」
「舌や指以外、ですか?」
「なんだと思われますか?」
「うーん。やはりあれでしょう。あの。ペニス」
「ふふ。それを忘れていました。もちろんペニスは、わたくしたちを喜びのるつぼに投げ入れてくれます。でも、わたくしの問いの答えはそれではありません」
コーネリアは首をかしげる。すると、エステルが顔を寄せ、耳元で囁く。
「愛の睦言、です」
「ああ」
コーネリアは納得する。サイラスの言葉に、どれほどはげまされ、どれほど恋心を募らせただろう。
「コーネリアさま。あなたはどのような告白を受けたのでしょう」
「それは、いっぱいあります。わたしの宝物です」
「やっぱり。サイラス様は、あのような謹厳実直なようすをして、本当は女たらしなのですね」
「そうかもしれないって、最近感じます。だから、昔、エステルさんと、なにかあったんじゃないかって」
「そうですねぇ。なにかはありましたが、わたくしの興味は、これからなにが起きるか、なのですよ」
コーネリアは首かしげる。
「よくわかりません」
「そうです。わからないまま、人は選択するのです」
そう言ったエステルは、コーネリアを抱き寄せ、唇を合わせた。
コーネリアは、すぐさまエステルを突き飛ばすべきだった。それ以外に選択肢はなかったのだ。けれど、飲みなれない酒に酔ったコーネリアは、その機会を逃した。
いいや。コーネリアもそれを求めていたのかもしれない。サイラスとの落ち着いた時間は、コーネリアに成長の時間を与えてくれたが、時に人は跳躍が必要になるのだ。
エステルの舌が差し込まれると、コーネリアの表情に変化が起きた。それまでこわばっていた顔がゆるみ、大人びた色気がにじみ出る。コーネリアも腕を伸ばし、エステルの頭を抱きしめる。胸を押し付け、ゆらゆら揺らす。エステルのおっぱいを味わいながら、交わすキスは甘美なものだった。
二人の唇が離れると、すーっと糸が垂れる。
「いかがですか」
エステルのささやきに、コーネリアは眉をひそめた。
「あの、わたし、女の人とキスするの、初めてです」
「どうでしたか」
「気持ちいいです。でも……」
コーネリアは顔を巡らせ、サイラスの様子をうかがう。サイラスはグラスを持ったまま、居眠りをしていた。
「心配しなくても、いいようですよ。だから、もっと楽しみましょう」
「でも……」
コーネリアの口を、口でふさいだエステルは、腕をまわして背中のボタンをはずし始めた。コーネリアはサテン生地のオーソドックスなワンピースを着ている。露出度の高いファッショナブルな衣装をまとっている将官が多い中、地味と思われそうな服装だった。
エステルは慣れた手つきで、ワンピースを脱がし、かわいらしいレースに彩られたブラをはずし、ショーツを下ろす。コーネリアはまったく抵抗しなかった。それどころか、腰を浮かして脱がせやすくする。
一糸まとわぬ姿になったコーネリアは、ソファに横たわる。エステルはドレスをするりと脱ぎ捨て、コーネリアの上にのしかかる。
「すべすべの肌。張りのあるおっぱい。うらやましいわ」
エステルが嘆息しながら、コーネリアの肌に唇を当てる。舌でくすぐり、唇で吸い、スーッと動かしていく。すると、コーネリアが熱い吐息をついた。
「エステルさん。わたし……」
「まず、わたくしにやらせてくださいませ。あなたを堪能したいのです」
「でも……」
「でも、が多すぎます。黙っていて」
エステルはおっぱいを甘噛みし、乳首を咥え、舌でころがす。コーネリアは背中をのけぞらせ、エステルの肩を強く握る。それからは、エステルの責めを、コーネリアはひたすら耐え続けた。
エステルは大きく開いたコーネリアの股に、自分のヴァギナを押し当てる。ローリングさせながら、ヴァギナをこすり合わせると、くちゅくちゅと音がし始めた。おっぱいの間に挟み込んだコーネリアの右足の指を、エステルがなめる。一本一本、丁寧に口に含み、舌で味わう。それに呼応して、コーネリアもエステルの足の指を懸命になめ、おっぱいをこすりつける。股間がどうしようもなく熱く濡れそぼり、もっと強い刺激が欲しいのに、得られないもどかしさに苛まれる。
「エステルさん。わたし、欲しいです」
「欲しいって、なにが?」
エステルは喘ぎながら意地悪を言う。
「……入れてほしいの」
「欲張りさんですね。それでは、わたくしのもので良ければ……」
エステルは姿勢を変える。コーネリアの上に乗り、キスしながら、指を忍び込ませていく。コーネリアも懸命に腕を伸ばし、エステルの秘所に指を侵入させていく。二人でまさぐりあい、こねくり回し、抜き差しして水音を立てる。動かせば動かすだけ愛液がほとばしり、重なり合った股間がずぶ濡れになっていく。それはソファを濡らし、しみをつくる。
重なり合う肌がしっとり濡れている。部屋が冷えてきたが、少しも寒くない。
エステルと軽いキスを交わしながら、コーネリアは満ち足りた時を堪能する。直接的な刺激は物足りないが、持続が違う。官能の時間が永遠と思えるほど続き、体が蕩けそうだ。
「でも、少し物足りなくありませんか」
微笑みながらエステルが提案する。
「物足りない、って」
「そうですね。たとえば……」
裸のまま、二人はサイラスに近寄る。椅子の背にもたれかかり、サイラスは完全に寝入っていた。エステルはテーブルの下に潜り込み、サイラスの膝もとに近づくと、長衣のすそを分けてズボンのチャックを下ろす。巧みな指付きで下腹部を露出させると、縮こまっているペニスをパクリと口に含んだ。
「あっ」
すぐ横でコーネリアが小さな悲鳴をあげかけ、手で口を覆う。エステルはおいしそうに、ペニスをなめたりしゃぶったりする。すると、ペニスはすぐに大きくなった。
「にゃにゃにゃにょ。にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ?」
「はい?」
「あなたも、咥えますか?」
「は、はい」
股間が疼いていたコーネリアは、エステルと並んで、さっそく恋人のペニスを咥える。エステルが睾丸と付け根を、コーネリアが先端を受け持つ。ペニスはぐんぐんそそり立っていく。
「う、ううっ」
サイラスがうめいた。コーネリアはぶるっと震えたが、ペニスは離さない。エステルはフェラをコーネリアに任せ、立ち上がってテーブルを後ろに引きずっていく。サイラスの前の空間が広く空いた。そして、コーネリアの後ろにまわると、突き出したお尻に顔を近づけていく。コーネリアは、エステルとのセックスの余韻の上に、フェラの興奮が重なり、とろーりと濡れている。エステルはお尻をかき分け、舌を伸ばしてヴァギナをなめる。小陰唇を舌で押し広げ、膣に舌を押し込んでいく。コーネリアはお尻を振って、喜びを表現する。
エステルは、コーネリアを立たせ、蕩けた膣にサイラスのペニスをあてがう。
「恥ずかしいです」
「いつもしてることでしょ」
「だって、おじさまは眠っているのに、こんなことをして。はしたない」
「まあ、それがスパイスとなって、快感三割増しですわ」
エステルはホホホと笑い、コーネリアの体をゆっくり下ろしていく。ペニスが膣の中に飲みこまれていく。
「うーん」
コーネリアはサイラスに体重を掛けないように気を付けながら、腰を動かす。硬さは少しもの足りなかったが、慣れたペニスはコーネリアに安らぎを与えてくれる。コーネリアは目を閉じ、前後運動に集中する。エステルはコーネリアの背後からおっぱいを揉み、首筋にキスの雨を降らす。コーネリアが喘ぎ声を上げた。
「こ、これはなんじゃ」
目を覚ましたサイラスも悲鳴を上げる。
「サイラスおじさま。ごめんなさい。ごめんなさい」
「コーネリア。なんということを……」
「よろしかったですねぇ。コーネリアさまと、こんなに気持ちいいことができて。これなら老後も楽しめますよね」
「エステル。そなたが……」
「どうです。コーネリアさまの膣の味は。わたくしがおいしく仕上げてあげましたからね」
「エステル。よくも、コーネリアを毒牙にかけた……」
「ひどいわ」
エステルは腰を落とし、コーネリアのお尻の下に顔を突っ込んでサイラスの睾丸を口に含む。舌と歯をつかって玉を転がし、強い刺激を与える。
「やめよ。それはいかぬ」
「やめませんよ。そのままコーネリアさまの膣にいっぱい出しなさいませ」
「それはだめじゃ」
「なぜ?いつも好きなだけ出しているんでしょ」
「他人がいる場所で、そんなことができるか」
「他人ではありませんわ。先ほどわたくしも、あなた様のおちんちんを味わわせていただきましたし」
「なんと」
「おじさま。ごめんなさい。わたし、こらえられなくて」
「おまえのせいではない。コーネリア」
「まあ。なんてお優しいこと。わたくし、嫉妬してしまいそうです」
そう言ったエステルは、舌でペニスの裏側と、コーネリアの膣口をなめる。
「もうだめです」
コーネリアは腰を振り、一気に絶頂に達する。それに遅れてサイラスが射精を始める。コーネリアの膣から、精液があふれ出し、垂れてくる。
「あら。お盛んですこと。これなら赤子も作れそうですね」
「エステル。そなた……」
「おじさま。わたし、うれしい……」
「もうだめですね」
エステルが悲しそうに言う。
その手は、サイラスのペニスをしごいている。
「そうですね。いつも一回ですから、こんなものでしょう」
コーネリアは亀頭から口を離し、指先でツンとはじいて、そっぽを向く。
「わ、わしの一物を、なんと心得るか」
椅子に縛り付けられたサイラスが、顔を赤くして叫ぶ。
「一度しか、役に立たないなんて、残念ですねぇ」
エステルの憐みのこもって微笑に、サイラスの怒りがさらに募る。
「でも、わたしはこの可愛いおちんちんも好きです。こうやって指で遊ぶの、大好き」
コーネリアは指先でぐにゅぐにゅと弄ぶ。
「惚れるって、こんなことなのですね。わたくし、ちょっと、うらやましいです」
エステルは満足そうな笑みを浮かべ、サイラスのペニスにキスをして言った。
「それとも魔法をかけて差し上げましょうか。もう一度大きくしていただいて、わたくしも慰めてくださいますか」
「冗談はやめよ。コーネリア。なんとかしてくれい」
「もう一度、できるのなら、それもいいかも……」
「そうですわよね。一度きりなんて、ちょっと寂しすぎます。サイラス様は、コーネリアさまのために、もっと頑張ってくださいませ」
「これでも頑張っておるわ。毎日、マムシ酒をのみ、ニンニクを食べ、精力アップに務めておるわい。だから、毎晩愛してやれるのじゃ」
「さすが、サイラス様。その辺のスケベ男とは大違いですわね。ならばなおさら、わたくしにもお情けをくださいませ」
「それはちょっと嫌です。おじさまのペニスは、わたしだけのものです」
「コーネリアさま。幸せは多くの人に分け与えるのが、人としての倫理ですわよ。わたくしに、ちょっと貸してください」
「……。ちょっとだけ、ですよ」
「ありがとうございます。では、サイラス様。さっそく」
「さっそくではないわい」
「まあ、いいではありませんか。では」
そう言いながら、エステルはサイラスのペニスを咥える。そして、濃厚なフェラをしつつ、魔法をかけていった。その間、コーネリアはサイラスとディープキスをしながら、快楽への期待を高めていったのだ。
三日目
「このスコーン。すごくおいしいです。エステル様の手作りなんですか?」
チョコチップスコーンを頬張ったアリシアが、顔をほころばせ、笑いかける。
「はい。手慰みで作ってみました。お口にあって嬉しいです。ミルノさまは、いかがですか」
微笑むエステルがアリシアの横に座るミルノに声を掛ける。
「はい。おいしいです。わたし、スコーン、初めて食べました」
「そうですね。王城の食堂では、作りませんものね」
「午後のお茶会って、こんなにおしゃれなものだったのですね。紅茶もおいしいし、後でみんなに自慢できます」
「そう言っていただけると、わたくしも準備したかいがありました。若いお二人に、お茶会の良さを知ってもらえたらと思っていたので、本望です」
エステルはミルノのティーカップに紅茶をつぎ足し、ロールケーキを勧める。
部屋に差し込む午後の日差しは柔らかく、この国が魔物との戦いに明け暮れているとは思えないほど穏やかだった。そして、ここに集う三人の美女、美少女は、魔物を殺戮する戦いの主役であるのだ。だからこそ、こうした時間が大切になるのだろう。
エステルの招きなので、アリシアはシルクのミニワンピースを着ている。純白のドレスは、ちょうどミルノとお揃いになっていて、その可憐さにエステルが目を細める。
「おふたりは、いつも一緒にいますね。よほど気が合うのでしょうか。わたくしにも、親友と呼べるような方が、あればいいのにと感じています」
エステルの言葉に、アリシアとミルノが顔を見合わせる。
「ミルノといると、なぜか落ち着くんです。わたしはアンナ姉さまのお手伝いで、事務仕事も多いので、ストレスが溜まったりするからでしょうか。そんなとき、ミルノとおしゃべりすると、心がふんわりして、温かくなるんです」
「わたしが、アリシアを暖めているのですか。わたしはカイロのようなものなのでしょうか」
エステルがクスリと笑う。
「たしかに、ミルノさまはまわりの方々の心を暖めてくださいますね」
「はい。わたしは、いつも、ミルノに助けられているんです」
「わたしも、アリシアに助けられたことがありますよ」
「そうなのですか」
「はい。王子の赤ちゃんを産みたいと、思ったとき、アリシアに手伝ってもらいました」
「あっ。それは。ミルノ。話しちゃダメ」
「あら。どうしてですか。わたくしにお聞かせください」
「わたしに、子宮があるかどうかを……」
「みんな、エステル様が大好きですよね。この前のお誕生会は、食堂が人であふれていましたもの。わたしも参加しましたが、みなさん、心からエステル様のお誕生日をお祝いしていましたよね」
アリシアがミルノの発言を遮り、身を乗り出すようにして言い募る。
「本当にありがたいことでした。あのような盛大な会を開いていただけるなんて、感激いたしました。そうだわ……」
急に何かを思いついたように、エステルが席を立つ。あの時、ミルノに子宮があるかないかと、大浴場で繰り広げた痴態を、ばらされずに済んだアリシアは、ほっと息をつく。そんなアリシアを、ミルノは不思議そうに見ていた。
エステルは隣の部屋から四角い箱をもって戻ってきた。リボンが結ばれているのは、誕生会のプレゼントなのだろう。
「くぐつ師の方にいただいたのです。たしか、ボリスとおっしゃる方です」
「知っています。最近軍に加わった方です。ずいぶん高名なくぐつ師であると聞いています」
「そうですね。発明に命を懸けているような感じがしました。ちょっと、オタクっぽいかもしれませんね」
「オタク。知っています。たしか、脳内変換が得意な……」
「ボ、ボリスさんからこれをいただいたのですか?あの方も、エステル様のファンなんですね」
「ファンなのでしょうか。それまでお話をしたこともなかったのですが。ただ、わたくしのことをよく知っていると、おっしゃっていました。どういうことでしょうね」
「そ、それは……」
「ストーカーというのではないですか」
ミルノが簡潔に指摘する。
「ああ。そうですね。あの感じはストーカーかもしれません。わたくし、時々狙われるのです。仕方ありませんが」
「うん。エステルはきれいだから、狙われやすいと思います」
「はい。これも美人に生まれた者の宿命だと思っています。アリシア様もお気を付けくださいね」
「は、はい」
「その箱には、なにが入っているのですか?」
どぎまぎしているアリシアに代わって、ミルノが尋ねる。
「ああ。そうでした。くぐつ師の方が、自分の発明だと言って、わたくしに下さったのですが、わたくしにはよくわからなくて。お二人にも見ていただけないでしょうか?」
「そういうのは、危険なんじゃないですか。何が入っているか、わからないし」
「いいえ。危険なものではありません。それは心配なさらないで」
そう言いながら、エステルはリボンをほどき、蓋を開ける。
怖いもの見たさで、アリシアとミルノが身を乗り出すと、箱の中に手を入れたエステルが中のものを持ち上げた。
「お面、ですね」
それは演劇で使うような、赤ら顔のお面だった。大きな特徴がある。鼻がすごく長いのだ。
「わたし、知っています。天狗のお面でしょ?王子軍にも、天狗の方がいます」
「はい。わたくしもそう思います。でも、どうしてくぐつ師の方が、天狗の面をわたくしに下さったのか……」
「楽しいからだと思います。この顔は、面白いです」
ミルノが率直な意見を述べる。
「ミルノさまは、面白いですか。わたくしは、この面を見ていると、なんだかおかしな気分に、なってしまうのです。落ち着かないと申しますか、惹きつけられると申しますか。わかっていただけますか」
「よく、わかりません。アリシアは、どうですか?」
「わ、わたし?わたしは、なんだか、あの、その、まっすぐ見られないというか……」
「ん?」
「そうなんです。見てはいけないものを、見ている気分になったりするのです」
そう言いながら、エステルはお面の表面をなでる。鼻だけでなく目も耳も口も大きく、ど派手な顔なので、リアル感はそれほどない。ただ、普通のお面のように木で出来ているのではなかった。
「ほら。柔らかいのですよ」
そう言いながら、ミルノに手渡す。ミルノも額をなで、頬をなで、それから長い鼻を触りながら、驚いている。
「本当ですね。柔らかくて、人間みたいです。アリシアも触ってみますか」
「い、いえ。わたしは、あの」
口ごもりながら、アリシアは手渡された天狗面を恐る恐る触り出す。裏を覗いたり、指で押してみたりするが、なぜか鼻だけは触れようとしない。ミルノが顔を寄せてきて、一緒に触りだす。
「やっぱり、この鼻が面白いです。こうやって、握ってですね、それから離すと」
ミルノが天狗の鼻を下向きに押し下げ、それから手を離すと、ぴよーんと元に戻る。
アリシアが小さな悲鳴を上げ、エステルがクスクス笑い出す。
「ね。おもしろいでしょう?アリシア」
「おもしろいですわ。わたくしにも、やらせてください」
エステルが手を伸ばして、ミルノと同じように鼻をぴよーんとさせる。そして、エステルが大声で笑った。
「いいです。これ、すごくいい」
笑いながら、エステルはなんどもぴよーんぴよーんさせる。それがあまりにも楽しそうなので、それまで引いていたアリシアも、手を伸ばして天狗の鼻を弾いてみる。すると長い鼻がひかえめに揺れる。
それから、天狗の鼻は三人の指で弄ばれ、あちらこちらに揺れ動きつづける。すると、天狗面が艶めいてきて、ヌルヌルした光を放ち始めた。
その頃には、三人の指が弾くだけでなく、撫でたり、さすったり、こすったりしはじめた。エステルが親指と人差し指で輪を作り、鼻をこすり始めれば、ミルノが中指を先端に押し付けたり、離したりする。アリシアは根元の部分を掌で包み込み、もぎゅもぎゅと握る。とろけるような表情。熱い息遣い。頬は紅潮し、身体をよじり始める。
天狗面を囲んでいた三人が、同時に顔を見合わせる。そこに言葉はいらなかった。
ソファに移動した三人。真ん中にミルノ。右隣にエステル。反対側にアリシア。
ミルノの膝の上に置かれた天狗面を、三人の手が弄び続ける。
「あの、わたくし……」
天狗の鼻を握りしめていたエステルが、ソファからすとんと床に落ち、膝で前に進んで、ミルノの正面に正座する。そして、髪を指でかきあげ、顔を近づけて、その鼻を口に含んだ。
「……」
これにはミルノとアリシアもびっくりして、声も出せない。しかし、そんなことはお構いなく、エステルは鼻の先端を舌でなめ、口をすぼめて唇で締め付け、上下動を繰り返す。
この時までには、三人とも口にはしなかったが、この鼻はペニスの代用品であることを十二分に理解していた。だから、次にすることもわかっていた。
ミルノのほっそりした太ももに置いた天狗面を、エステルとアリシアが並んでなめている。天狗の鼻は熱く、柔らかく、それでいて固い。エステルは口で楽しむだけでなく、先端を鼻や頬や瞼に押し当て、その感触を楽しむ。アリシアは根元を握りしめ、一途にお口でしゃぶりつづける。四つん這いになった二人は、腰をよじらせ、太ももをこすり合わせ、疼かせている。一人取り残されたミルノは、二人の頭に手を乗せ、髪の感触を楽しんだり、頭皮を揉んだりする。それだけで、ミルノの性感も徐々に高まっていくのだ。
ただ。これだけでは、物足りないのも事実だった。
「暑いですわ」
「うん。暑すぎるよ。わたし、脱いじゃう」
エステルとアリシアが、示し合わせたように服を脱ぎ始める。しかも、一瞬でも離したくないとばかりに、天狗の鼻を握りしめている。片手だけで、器用にドレスを脱ぎ、お尻をくねらせてショーツを下ろす。ただ、ソックスとニ―ソックスはつけたままだ。
「あの、わたしがお面をつけてみましょうか」
ミルノの提案に、エステルとアリシアは顔を見合わせ、頬を赤らめて強くうなずいた。
ミルノも二人と同じように裸になり、それからお面を顔につける。お面の目はくりぬかれていて、前を見ることができた。
どのようなポジションをとるか。そして、だれがなにをするのか。しばらくの間、三人は真剣な話し合いをした。エステルが一番最初なのは、決まっていた。しかし、どのような体位をとるのか、アリシアが何をやるかなど、検討の余地があったのだ。
窓のカーテンを引き、サイドテーブルにシェリー酒を用意する。大判のバスタオルをソファと絨毯の上に広げる。
エステルとアリシアがソファに座った。
「そう言えば、アリシア様は、女性とのセックスもなさるのでしたね」
「な、なぜ、それを……」
「フフフ。人のうわさに、戸は立てられないもの。わたくしのような者にも、聞こえてきましたよ」
「そんな……。また、アンナ姉さまに叱られる」
アリシアの動揺を誘ったエステルは、それに付け込んでその唇を奪う。肩を抱き寄せ、髪をなで、おっぱいを揉む。首筋に舌を這わせ、耳の穴をなめ、瞼に口づける。アリシアはされるがままだ。
一方、膝立ちになったミルノは、エステルの膝に手を置き、天狗の鼻を突き出す。エステルは天狗の鼻に吸い付いた。そして、鼻を十分に濡らす。ミルノは顔を下げていく。おっぱいに押し付け、おへそをくすぐり、そして……。
エステルは股を大きく開いた。膝を抱えるように引き寄せ、ソファに浅く掛けて、股間を突き出す。そこに、天狗の鼻が侵入を開始した。
ミルノは穴から見える限られた視界で、注意深く狙いを定める。エステルのブロンドの陰毛をかき分け、割れ目をなぞるように下りていき、クリトリスや尿口をこねてから、膣口に充てる。
「エステル。いきますよ」
「どうぞ、おいでくださいませ」
ミルノは鼻の先端を回しながら、挿入していく。
エステルが吐息をついた。
「エステルさま。痛くありませんか。大丈夫ですか」
アリシアがエステルの耳元でささやく。
「はい。いいです。気持ちいいです」
うっとりした表情のエステルは、ソファに深くもたれかかり、胸を上下させて早い呼吸を続ける。アリシアは、先ほどのお返しのように、エステルにキスと愛撫を与える。
ミルノは動きを早めた。どうすればエステルが気持ちいいか、わかってきた。ペニスほどの柔軟性はないが、女であるが故の勘で、エステルの性感帯を的確に刺激していく。膣に挿入した鼻だけでなく、両手を使い、太ももやお尻をなでたり、こすったりしていく。
深く突き、ゆっくり抜いていく。抜ける寸前で止め、くりくりと膣口をこすりあげながら、一番奥まで入れていく。リズミカルに浅い抜き差しを続け、急に深く突きいれる。指をクリトリスに当て、こね回す。反対の手でお尻の穴をまさぐり、浅く入れてみる。
エステルは体をくねらせ、喜びをあらわにした。二人の少女は、先輩を喜ばせようと、知る限りの手練手管を繰り出す。親友ゆえに、そのコンビネーションはさえわたり、エステルの快感をいや増しに高める。
「アリシア様。もっと、おっぱいを揉んでください。乳首がいいんです。なめて。もっと強く吸ってください」
「ミルノさま。お上手すぎます。あれ。そんなに深く突かないで。ああ。でも、もっとください。いいんです。いいんです。めちゃくちゃにして」
エステルは悲鳴を上げ、愛液をほとばらせ、のけ反る。全身をけいれんさせ、口から泡を吹き、抱きしめるアリシアの肩に爪を立てる。そして、エクスタシーの渦に翻弄されながら、快楽の極みを味わいつくした。
ソファに横たわるエステルは、豊穣の女神のように、美しかった。しっとり濡れた肌は色めき、唇は艶めき、全身から女の色気を醸し出している。
アリシアはエステルを抱き、神々しい肌を堪能する。おっぱいをなめ、乳首を吸い、唇をなめる。セックスの後の楽しい時間だ。
しかし、エステルを堪能するアリシアもまた、後ろから貫かれていた。アリシアの小ぶりのお尻に顔を突っ込むミルノ。四つん這いになり、体を低くして、顔につけた天狗の鼻を、アリシアの膣に突っ込んでいる。
体全体を前後に揺らすと、鼻が膣の中をゆっくり動く。その動きの遅さが、アリシアの性感を徐々に高めていく。
「ミルノ。気持ちいいよー」
「良かったです。もっと早くしますか」
「ううん。もう少し、こんな感じでお願い」
「わかりました」
上体をエステルの体に預けているアリシアと、四つん這いで顔を上げ続けるミルノでは、楽さが違っていた。それでも、ミルノはアリシアのために、頑張り続ける。
「アリシア。どんな感じですか」
「うーんとね。王子さまよりも細いし、かり首がないから刺激が少ない、かな。でも、けっこういいよ」
「もっと太い方がいいのでしょうか」
「もうちょっと大きいのがいいかも。でも、大きすぎると膣が痛くなるからだめ」
「そうですね。わたしも、痛くなります」
「うん。大きすぎるのも考え物だよね」
ミルノは、アリシアを舐めたりしたかったが、お面をつけている以上、触るぐらいで我慢するしかない。片手で体を支えつつ、アリシアのお尻を中心に、指で触れまくる。アリシアはお尻を揺らし、体をくねらせて喜びをあらわす。
それを見たミルノはより強く突きはじめ、アリシアはその圧迫に押される。エステルの体に上体を乗せ、ソファの背もたれに手をつき、膝を延ばし、お尻の位置を上げる。するとミルノの頭の位置が上がった。楽になったミルノは、前後運動のスピードをあげる。
「いいよー。ミルノ。すごくいい」
「わたしは、アリシアをなめられなくて、さびしいです。指だけで、いいですか」
「クリを触って。もう少しでいきそう」
「はい」
ミルノの指が、アリシアの充血したクリトリスをこねりまくる。それだけで、アリシアは一気に絶頂に向かった。
「いいよ。もっと。もっとして」
アリシアはおっぱいの先っぽをエステルの胸にこすりつけ、ソファにかみついて、快感を耐える。それがさらなる高まりに導いてくれる。ミルノも友達のために、汗だくになりながら、動き続ける。そして……。
かすれた悲鳴とともに、アリシアの体が崩れ落ちた。エステルを抱くように体を丸め、体をけいれんさせて、快感に溺れていく。
「あの。どうしてそのようなところに、お面をつけているのですか」
絨毯の上に横たわるミルノは、膝立ちのエステルを見上げる。
「だって、顔に着けたら、ミルノさまにキスもできないではありませんか。それにここなら、普通のセックスのようにできると思うんです。いかがですか」
エステルは妖艶な笑みを浮かべ、ミルノのお腹に手を置く。なでながら、腰を落とし、顔を近づけ、ミルノの肌に口づける。
「柔らかくって、すべすべして。きめ細かいきれいな肌ですね。ああ。なめるだけで、言ってしまいそうです」
「エステル。わたしにも、してくれるのですか」
「もちろんですわ。わたくしは、ずっと楽しみにしていましたの」
エステルはミルノの上にのしかかる。天狗の鼻がミルノのお腹に押し付けられ、こすりつけられる。エステルの唇ははミルノの唇に重ねられ、それからゆっくりと下に降りていく。おっぱいは入念になめ、吸い、転がす。それからてんてん。
「もう入れましょうか」
「はい」
エステルとアリシアの痴態を見続けたミルノは、とっくに準備ができていた。早く入れてほしくて、腰をくねらせていたが、年長者にねだるのは失礼だと思い、我慢していたのだ。
「お願いします。入れてください」
エステルはミルノの足を大きく開き、膝を曲げさせてヴァギナを広げ、天狗の鼻をあてがう。そして、一気に突き刺した。
ミルノは背中をのけぞらせ、太い一物を飲みこみ、満足の吐息を漏らす。
「まあ」
エステルは満面の笑みを浮かべ、ミルノへの愛撫を強める。腰を使って抽出運動をつづけながら、おっぱいやわきの下やおへそを触る。アリシアよりもさらに華奢で小ぶりなミルノの体は、愛玩動物のようにかわいらしい。
性感を高め続けていたミルノは、ぐったりと横たわるだけで、動くこともできない。なので、エステルは責め放題だった。
「素敵ですわ。ミルノさま。なんて可愛らしいのでしょう。可愛すぎますわ」
エステルがうわごとのように繰り返しながら、ミルノへの責めを強める。
正常位に飽きると、ミルノを持ち上げ、膝にのせて座位に移る。ミルノと抱き合いながら、キスを繰り返し、腰を揺らして膣をえぐる。ミルノは荒い息を吐き続け、喘ぎ声を上げながら、エステルの手に身をゆだねている。
「いいわね。もっとしても、いいわよね」
エステルは手を後ろにまわし、ミルノのお尻に指を差し込む、穴の入り口をこね回していくと、ミルノは蕩けていく。
それからは一直線だった。動きやすいように、ミルノを押し倒したエステルは、腰を大きく動かして、前後運動を早める。一気に燃え上がるミルノは、悲鳴を上げ続け、クライマックスを迎えた。
エステルは、ミルノを強く抱きしめ、口をふさぎ、共に喜びを味わった。
「これでいいですか」
「はい。今度は後ろからお願いします」
ソファに片足を置き、手をついてお尻を突き出したエステルに、後ろからアリシアが迫る。もちろん、彼女の腰には天狗面が括り付けられている。鼻に手を添え、エステルの膣に狙いを定めて、ゆっくり前に進める。すると、エステルの膣は、あっさりと鼻を飲みこんだ。
「いいです。気持ちいいです」
「こんな感じでいいんですね。エステル様」
「はい。アリシア様はお上手です。やはり、王子さまに可愛がられているからでしょうね」
「いえ。そんな。わたしなんて、ぜんぜん。エステル様のような素敵な女性になれたらいいんですが」
「まあ。嬉しいですわ。ところで、もう少し強めていただけませんか」
「はい」
アリシアは抽出を強めるが、エステルは物足りないようだった。
「もう少し、太いといいのですが」
「そうですね。王子さまよりは小さいようですね。君。もう少し太くならないかな」
アリシアがそう呼びかけたとき、奇跡がおきた。天狗の鼻がくねくねと動くと、太くなったのだ。
「まあ」
エステルが喜びの声を上げる。アリシアも興奮して動きを早めた。
「素晴らしいですわ。ああ。かり首のように、引っ掛かりがあると、もっといいのですが」
「わかりました」
アリシアが目を輝かせ、鼻にお願いする。
「ああ。イボのようなものがあれば、こすれる刺激で気持ちいいでしょうね」
「鼻が膣の中で動いてくれたら、どんなでしょうか」
「びりびり震えたら、すぐにいってしまうでしょうね」
エステルは、普段考えていたことを、口にする。すると天狗の鼻はどんどん変化していった。特に最後の変化は、エステルを狂喜させた。膣の中でうごめき振るえる鼻は、エステルの限度を軽々と超え、一気にオーガズムへと導く。
エステルはソファに突っ伏し、悲鳴を上げ、体を震わせ、全身から汗を吹き出し、膣から潮を吹き上げ、ついに、失禁した。そして、失神してしまう。
エステルの腰を抱え、天狗の鼻を膣に突っ込み、奮闘し続けたアリシアは、エステルの熱いおしっこを浴び、呆然と腰を落とす。自分が責められたわけでもないのに、アリシアの膣は蕩けていた。
「アリシア。大丈夫ですか」
ミルノに声を掛けられたアリシアは、顔を上げる。その呆けたような表情に、ミルノは当惑する。
「アリシア。本当に大丈夫ですか」
「うん。ミルノ。して」
立ち上がれないアリシアを抱き上げ、絨毯に横たえる。腰の紐をはずし、自分に装着する。そして、ためらいもなく、挿入していく。
「ミルノ」
「どうしました。アリシア」
「あのね。一緒にクリを責められたらすごいと思うの。もう一つ、突起があったらいいかなって」
「はあ」
「もう。わたしが言うわ。お願いです。天狗様。鼻の上に、ちょうど眉間のあたりにちっちゃな突起をつくってください。クリがスポッとおさまるぐらいの」
アリシアの願いは聞き届けられた。膣とクリトリスを同時に責められたアリシアは、王子でもできない超絶刺激を与えられ、ぶっちぎりの快感にエステルのように失禁し、失神した。
復活したエステルがミルノをエクスタシーに導き、さらに体力の限界まで、三人はからみあいもつれ合いながら、天狗の鼻を堪能したのだった。
さて、その翌日、くぐつ師のボリスの部屋には、大勢の女性将官が押し寄せたとか、なかったとか。
そして、アリシアは政務官アンナに、またしても叱られたのだ。
四日目
夜の帳が下り、暖炉に火が入っていた。分厚いカーテンと、絨毯が寒さを遠ざけ、居心地の良い空間を守ってくれる。
テーブルの上の燭台に灯るロウソクの光が、三人の人影を映し出していた。
「素晴らしいブランデーですね。エステル様の秘蔵の品なのでしょう?どうしてこのような席に、出していただけたのでしょうか」
ブランデーグラスをテーブルにそっと置いたアンナは、小首をかしげて前の席の、この部屋の主人に訊ねる。
「王子さまとアンナ様をお招きしたのですもの。わたくしができる最上のおもてなしをさせていただくのが、礼儀ですわ」
「感謝の言葉もございません。王子ともども、お礼を申し上げます」
「今宵は、楽しい時をすごしましょうね。王子さま」
エステルの言葉に王子はうなずき、ブランデーを飲み干す。
夕食後のお酒なので、つまみは簡素なものだった。それでも、ローストビーフやチーズは最高のものが並べられていた。
王子がまったくしゃべらないので、会話が弾んでいるとは言いがたかった。さらに今日のアンナはいささか機嫌を損ねているようにも見えた。しかし、エステルはなに知らぬ風情で会話を続ける。
「サイラス様は、コーネリアさまを淑女に育てられたいようです。コーネリアさまは素直で可愛らしい方ですから、素晴らしい女性になられるでしょうね」
「そうなのですか。そう言えば、最近、この部屋にいろんな方をお招きしていらっしゃるようですね」
「はい。皆さんとゆっくりお話しする機会があまりないので、貴重なお話を聞かせていただき、本当に楽しい時間を過ごせましたわ」
「それはよかったですね。わたくしも、皆様とお話をしたいと思っていましたが、なかなか時間が取れず、できなくて残念です」
アンナはチーズをつまみ、ブランデーをなめる。
「そういえば、アリシアもお邪魔したそうですね。あの子、なにか失礼をしませんでしたか?」
「いいえ。とんでもない。ミルノさまと二人で、おいでくださり、楽しくおしゃべりしましたわ」
「そうですか。わたくしは、なにやら失礼なことをしでかしたのだと、思っていました。白昼堂々とすべきではないことを」
「あら。それはなんでしょうか」
アンナは、これまでこの部屋を訪れた若い娘のように、エステルに気圧されることはなかった。それはこの王城の、女主が誰であるかとはっきりさせるものでもあった。
「わたくしと、アリシア様たちとは、楽しく遊んだことは事実ですわ。けれど、人の道を外した行為でもなく、強制されたことでもない。わたくしたちの自由意思による、遊びでしかありません。そのようなことにまで、軍の管理が及ぶとは思えませんが」
「管理ではないのです。ただ、風紀の乱れは、いつしか士気にも影響します。そうなれば、魔物との戦いに敗北するやもしれません。ですから、それを未然に防ぐことも、わたしの役目です。エステル様。わかっていただけますか」
「もちろんですわ。ただ、息苦しい生活を送ることも、また士気を下げる要因になるかと。無理やり犯してしまうような行為でもない限り、あまりうるさく言わない方がよいのではないかしら」
そう言って、エステルはブランデーをあおり、王子を流し見る。王子は平然としていたが、アンナの顔が赤く染まった。
「何をおっしゃっているのか、わかりかねます。ただ、年若い娘たちを、妖しい道に引き入れないでください」
「あら。官能の世界は、妖しくはありませんよ。アンナ様だって、毎夜のように、王子さまと目くるめく世界に浸っておいでなのではありませんか」
エステルの指摘に、アンナは黙り込む。それは事実であるが、当然のこととして、公にはできないことなのだ。
「エステル様の口から、このような発言を聞くとは、思っていませんでした」
アンナは肩を少し落とし、顔を下に向ける。エステルはにっこりとした。
「ごめんなさい。お招きしたお客様に、不愉快な思いをさせてしまうなんて、主として、失格ですわ」
そして、立ち上がり、テーブルをまわってアンナの横に立つ。
「今日はアンナ様に、ぜひ見ていただきたいものがあるのです。来ていただけますか」
アンナはエスエルを見、顔を巡らして王子を見る。王子は普段通りの顔で、頷いて見せた。アンナはエステルの手をとり、立ち上がった。
二人はエステルの寝室に入り、クローゼットの前に立つ。エステルがクローゼットの扉を開と、アンナの目に、カラフルな衣装の海が飛び込んできた。
趣味の良いドレス。おしゃれな下着。冠や腕輪、首飾りなどのアクセサリー。シックな靴。香水の香りが寝室を満たし、アンナの心まで満たしていく。
「これがエステル様のワードローブなのですね」
「はい。頂き物もたくさんあります。みなさん、わたくしを憐れんでくださるのか、靴やアクセサリーは買ったことがありません。でも、こんなにあっても、古びてしまうだけで、もったいないですよね」
エステルの言葉には嫌見たらしい気配は少しもない。生まれながらにして、多くのものを持っている人だけが持つ、余裕と優美さがあった。
「きれいですね。本当に可愛いものばかり。素敵」
アンナの、先ほどまでの屈託は消し飛んでしまった。おしゃれな服は、女心を射抜き、夢の世界へと連れていく。
「アンナ様は、わたくしと同じような背丈ですし、プロポーションも近いので、着ていただけるのではないかと、思ったのですよ。よろしかったら、何点かもらっていただけないでしょうか。わたくしのお古で、申し訳ないですが」
その言葉は、アンナが待っていたものだった。戦乱が続く王国では、ドレス一つ新調するにも大変だった。国を預かる政務官として、おしゃれをしたくても我慢しなければならない場面は多かった。エステルは、アンナとの友情を求め、いささか即物的ではあるが、このように誘ったのだ。
しかし、アンナは政務官として、この誘いを素直に受け取ることができない。
「嬉しいです。でも、わたしはいただけません。このような高価なものをいただいては、他の方々に、示しがつきませんから」
「アンナ様はそうおっしゃると、思っていました。それでも、わたくしは、わたくしが持ちあぐねているものを、アンナ様に分かち持っていただきたいと考えたのです」
「……。それは、どういう意味ですか?」
「はい」
エステルはアンナの手を取り、天蓋付きのベッドの端に腰を下ろす。
「わたくしの出自は、アンナ様もご存知でしょう。生まれこそ、この王城ではありませんが、わたくしは多くの家臣に守られ、なに不自由なく育ってまいりました。また、わたくしには、生まれ持った魔法の才能がありました。わたくしは、優れた師匠に導かれ、メイジと言う攻撃魔法を操る戦士となりました。自分で言うのもおこがましいのですが、王子軍の主力として、多大の貢献しております。しかし、ここにある衣装の数々は、わたくしの働きによって得たのではない。わたくしの血によって、集まってきたものなのです」
ベッドに座り、足を延ばして座るエステルは、ピンクのマニュキアを塗った指先を見つめる。
「自分の力で勝ち取ったものであるなら、このような鬱屈した思いに苛まれることはないでしょう。しかし、高貴な家柄と言う幻想によって、集まってきた衣装に、わたくしは愛着を持つことができませんでした。けれど、それでもくださった方々の気持ちを無にすることもできない。その方たちだって、これらをあつらえるのには、様々な苦労があったと思うのです。そんなことを思うと、わたくしは気鬱になってしまいそうな時があります」
エステルの述懐は、アンナを驚かせたが、同時に今までにない親近感を産んだ。アンナは我知らずのうちに、自分の手をエステルの手の上に置いていた。
「アンナ様に叱られた、いけない遊びも、その発散だと思います。あのような馬鹿なことをしないと、わたくしはどうにかなってしまいそうな気がするのです。アンナ様」
エステルは自分の手に重ねられたアンナの手を、もう一つの手で覆う。
「わたくしのわがままを、お聞き届けくださいませんか。わたくしは、今夜、アンナ様とファッションショーをやってみたかったのです」
「ファションショー、ですか?」
「はい。いろんな服を着て、楽しむことです。幸い、わたくしはアンナ様と可愛い服や、きれいな服。カジュアルやフォーマル。いろんな服を着て、王子さまに見せて、楽しみたいのです」
「いいです。わたし、やりたいです」
アンナが目を輝かせ、エステルの手の上にもう一つ手を重ねて叫んだ。まるで少女のように頬を染め、アンナは立ち上がった。エステルを引っ張るようにしてワードローブに駆け寄り、服を物色し始める。その姿に、エステルは満面の笑みを浮かべた。
「それでは、これから、ファッションショーを始めます」
エステルが宣言し、とある怪しげなくぐつ師にもらった、音楽ボックスのスイッチを押す。すると小さな木の箱から、リズム感あふれる音楽が流れ始めた。
エステルは楚々と、寝室に退き、代わって音楽のリズムに合わせてアンナが登場した。
純白のミニドレス。ニ―ソックス。ポニーテールにまとめた髪を長いリボンでまとめ、エナメルシューズを履く。ミルノを意識した少女ファッションをまとったアンナは、恥ずかしそうにうつむきがちに歩いてくる。ボリュームのあるおっぱいがドレスからはち切れそうになり、絶対領域はむっちりと肉がはみ出ている。
ソファに座る王子の前を通り過ぎ、窓辺でターンしたアンナは、視線をちらっと上げる。その妖艶な肢体を食い入るように見つめる王子が、右手を差し出す。アンナは王子の手を取り、ひざまずいて手の甲に口づける。王子はその手でアンナの頬をなで、顔を寄せる。アンナは素直に口づけた。それから立ち上がり、お尻を振りながら寝室に戻っていく。
次に登場したエステルは、黒いシルクのロングドレスをまとう。ドレスには長いスリットが入っていて、歩くたびにきれいな足が見え隠れする。赤い髪を一つにまとめ、うなじを露出させたエステルは、歩くだけでフェロモンをまき散らしていくようだ。エステルも王子の前で立ち止まり、ポーズをとる。ソファに片足を乗せ、太ももの上の方まで王子にさらし、ウインクする。そして、王子の手が伸びる前に足を引っ込め、去っていった。
次はアンナの番だった。緑色を基調としたロリータファッションだ。白いレースをふんだんに使ったひらひらのスカートを揺らし、パラソルを持ったアンナが、嬉しそうに笑っている。それは普段は見られない、アンナの中にある少女の顔だった。靴底の分厚い靴で、よろめきそうになりながら、アンナは王子の前を通り過ぎ、戻ってきて膝を曲げ、腰を落としてお辞儀をする。それからパラソルをクルクル回しながら寝室に消えていった。
エステルは魔法剣士顔負けの露出度の高いビキニアーマーウェアを着て、飛び出してきた。手には大ぶりの剣をひっさげ、もう一方の手で盾を構えている。軽やかな足取りで駆けてきたエステルは、王子に剣を突き付け、誇らしげに胸を張る。小さなブラジャーに包まれたおっぱいがポヨンと揺れる。
「そなた、何者であるか。わが領地に無断で侵入した罪、許さぬぞ」
追いかけるように登場したアンナは、透けるようなシルクのドレスをまとい、エステルの前で膝まづく。
「おやめください。王子さまに危害を加えないで。王子さまの代わりに、わたしを苛みください」
「ほほう。そなたが、我がものになると言うか」
「はい。あなた様の奴隷となって奉仕いたします。ですから、なにとぞ、王子さまを……」
「それは、そなたの態度次第だ」
「はい。あなた様のお召のままに」
アンナはエステルの足元にひざまずき、頭を下げる。
「良い心がけじゃ。では、そなたの、誠意を見せてもらおう」
エステルは剣と盾を置くと片膝をつき、アンナのあごに手を掛け、顔を上に向ける。
「おお。美しいおなごではないか。そなたの泣き顔を見るのが楽しみだ」
アンナは涙ぐみながら首を振った。
二人の迫真の演技に、王子は身を乗り出して見入っている。それに元気づけられた二人は、さらに芝居を続ける。
「まずは、その唇で、我が足を舐めよ。丁寧にするのだぞ」
「はい。仰せのままに」
アンナは両手をつき、首を伸ばしてエステルの足に口づける。舌を伸ばし、指を舐めていく。チラチラ動く赤い舌は蛇のようで、それが王子の官能を誘う。
エステルの手は、その間にアンナのドレスの肩ひもを外し、右のおっぱいを露出させた。エステルの手で揉まれ、歪んだおっぱいは、普段見慣れたものとまったく違っていて、王子の目を引き付ける。伸ばしてきた王子の手を、エステルがぴしゃりと叩く。
「我が獲物に触るな」
「ああ。王子さまになんということを」
「まだ始まったばかりだ。そなたのすべてを、見せてもらうぞ」
エステルは舌なめずりして、そう告げた。
両手首を縛られたアンナが、絨毯の上に転がされている。片方のおっぱいをさらされ、ドレスをめくりあげられて下半身を露出している。アンナは足をぴったり閉じているが、それぐらいでは役にも立たない。
「なんだこの下着は。透けていて、陰毛が丸見えだ」
エステルはアンナの太ももやお腹を掌で撫でながら、辱める。
「お許しください。恥ずかしいです」
「こんなもので、許されると思うなよ」
エステルの手は、アンナのショーツにかかり、撫でながら引き下ろそうとする。これにはアンナが抵抗する。体をよじり、足をばたつかせ、太ももをピタリと閉じて下ろされまいとする。
だが、その抵抗を封じたのは、王子だった。観客でいることに我慢が出来なくなった王子は、アンナの足首をつかみ、押さえつける。エステルは、その隙にショーツを引き下ろした。ブロンドのアンダーヘア―をさらされたアンナは、悲鳴を上げ。恥ずかしさに頬を染める。
「なんだ。もう濡れているではないか。嫌だと言いながら、感じていたのだな」
「違います。嘘です。感じてなんかいません」
「それならば、体に聞いてみよう。ん。そなたがやると言うのか」
いつの間にか、王子はエステルの配下になっていて、アンナへの責めを手伝う。
「よかろう。任せる」
エステルの許しを得た王子は、アンナの足を大きく開き、股間にむしゃぶりつく。
「ああー」
アンナが大きな嬌声をあげた。王子の舌は、アンナの気持ちの良い部位を知り尽くしている。その巧みな動きで、アンナの秘部はあっという間にずぶ濡れになる。愛液が溢れ出し、絨毯にシミをつくる。
王子はあっという間に服を脱ぎ、アンナにのしかかった。手を縛られて身動きできないアンナは、王子の思いのまま弄られる。無論、エステルもそれに参加していた。アンナのおっぱいにむしゃぶりつき、乳首を甘噛みし、舌でころがす。耳を責め、唇を奪い、髪をなぶる。
王子のそそり立ったペニスが、アンナの中に押し込まれていった。巨根を飲みこむアンナの膣は、うねり、ピクつき、吸い付き、締め付けていく。王子はアンナの足を抱え込み、抽出運動を始める。アンナの膣から愛液がほとばしり、二人のアンダーヘア―はずぶ濡れになった。
王子とアンナのセックスは、普段とは違ったシチュエーションで燃え上がり、一気に頂点へと駆け上がった。アンナはよがり声を上げ続け、絶頂を迎える。それを追いかけるようにして、王子がアンナの膣に精液を放出する。大きな快感を得た王子は、アンナを強く抱きしめた。
エステルはこの結果に満足したが、体の疼きを無視することができなかった。そして、それを解消しても、問題は起きないと確信できた。だから、ためらいもなく服を脱ぎ、王子の上にのしかかっていく。
もちろん、王子に異論はなかった。
エクスタシーの余韻に浸るアンナを、ソファに横たえ、王子はエステルを抱き寄せる。向かい合って口づけを交わし、愛撫を重ねながら、性感を高めていく。エステルはすでに用意できていたし、王子はいつもで大丈夫だった。
王子はエステルを後ろ向きにして、お尻を突き出させる。そして、丸いお尻の割れ目に、巨根を押し込んでいった。
久しぶりに王子のペニスを受け入れたエステルは、その猛々しさに嘆息する。太さも、長さも、これまで経験した誰よりも大きく、逞しかった。
王子はゆっくり巨根を抽出し、エステルを楽しむ。エステルもまた、王子とのセックスをたっぷり楽しんだ。
エステルの嬌声が部屋に鳴り響く。それを聞いているアンナは、ヴァギナを濡らし、次はどの体位でしようかと、うつらうつらと考えていた。
ソファに上体を預け、お尻を突き出したアンナとエステルは、待っていた。
王子の左右の手が、二人のヴァギナをもてあそび、じらし続ける。二人は体も髪も、もちろんヴァギナも、しっとり濡れ、艶々ぬめるように光を帯びている。熱い息を吐き、顔を赤くし、見つめあうアンナとエステル。その絡み合う視線は、無言の言葉を交わしている。
王子が次に入れるのは、アンナだろう。それからエステル。そしてまた、アンナ。王子はやりたい放題に、女の子をもてあそんでいるように見えて、気を使っている。女の期待を裏切らないのだ。だが、おいしく食べるための努力は怠らない。
「早く入れてください」
ついにアンナが声を上げた。王子は位置を変え、アンナの後ろに膝立ちになり、ペニスを挿入していく。アンナはその感触に身もだえし、体を緊張させる。その時、エステルが手を伸ばし、アンナの手を強く握った。
「ありがとうございます」
「もっと感じてください」
「はい」
王子の責めは急だった。じらした分、一気に攻勢を強め、アンナに余裕を与えない。バックからの挿入は、膣の一番奥の子宮までやすやすと達し、痛みに似た複雑な快感をアンナに与える。
アンナが叫ぶ。もう、なにも考えることはできず、ただ、喜びの悲鳴を上げ続ける。エステルは身を寄せ、アンナの肩を抱き、唇を求める。アンナはすがるように体を預け、キスで声を押し殺す。
「頑張ってください。もっと感じてください」
「はい……」
エステルの励ましに、アンナは力を得て、お尻を高く保ち。王子の突進を受け止める。エステルと王子に、二つのおっぱいを揉みしだかれ、こすられ、つねられる。アンナはエクスタシーの階段を一気に駆け上がった。
「きれいです。アンナ様。素敵ですよ」
耳元でささやかれるエステルの励ましは、アンナの耳に心地よく響き、その体をより自由にしてくれた。アンナは王城全体に響くような悲鳴を上げ、果てた。
王子は休むこともなく、エステルの入っていき、待ちかねた膣を喜びの渦に巻き込む。エステルも誰はばかることなく、快楽をむさぼり、大いなる歓喜に浸る。その手を握るアンナは、穏やかな眼差しで、同じ男を愛した女性を見守っていた。
エステルは、王子とのセックスとアンナとの友情の両方を得たのだった。
エステルの優雅な毎日は、このように続いていった。
終わり
この作品は題名だけが先にできて、内容がさっぱり決まらないまま、書き始めたものです。ところが、書き始めるとアイデアが次々と湧き出し、一週間ほどで書き上げることができました。作者も、どうなるのだろうとワクワクしながら書き続けることができた、幸せな作品になりました。皆さんにも喜んでいただけると、嬉しいです。
ネタバレになりますが、この作品は、エステルがいかに招待客を落とすか、に面白味があります。うまく落ちていくと、いっしょに喜べる気がしました。
もう一つ気が付いたのは、ギャグとエッチは相性がいい、ということです。真面目なラブシーンもいいですが、ギャグで味付けしたエッチシーンも素晴らしい。
次の作品も用意しています。また、お会いしましょう。