喫茶店『:Re』内
ジャッー
「そんで…俺に何してほしいワケ?」
「シンジに連絡しろ。もうー
俺はどうしたら
イイのか分かりません!!」
「つーかさ…」
「名前は分かりますか?」
「ジェイディスって…名みたい
憶えてないけど」
隅の席でヒナミにいくつか質問されている
ジェイディスは戸惑いながら返答する。
元喰種が集い、それなりに
賑わっている喫茶店「Re」は
LSD社長シンジの愛息子、カネキの
妻であるトーカによって
切り盛りしていた。
警部兼LSDの連絡係を兼ね合いしている
ニシキは微妙な顔しつつ
ひろみとジェイディスを交互に眺めた。
「あの女をどうするかだが…」
「ヒナミはいつも何をしてるの?」
「大学に通ってるよ」
楽しいそうに会話する二人を眺める
ひろみは思わぬことを言う。
「記憶を取り戻すまで…俺が面倒みるわ」
「なんだ、暴れすぎて気が
狂っちまったか」
「狂ってねぇよ。一応よォ~
俺が言い出しっぺだからな」
「責任は果たさねぇと」ゴクッ
「もう行くの?」
ひろみは出されたコーヒーを一気に飲むと
ジェイディスの元へ行く。
「おい、行くぞ」
「どこへ?」
「俺の知り合いトコだ」
「予定は決まってんのか
トンガリ野郎」
「5日後、ぐらいにココへ合流して
それからなんか…考える」
「要するに予定は特に
決めてないワケね」
「そうッス」
「チッ」
「わたしも…」
「ヒナミはトーカとハイセの
そばに行ってくれや。コイツは
俺が面倒みるから」ナデナデ
リヴァイに舌打ちされつつも
ひろみは優しい声でヒナミに
そう頼んで、ジェイディスを連れ
喫茶店を出る。
15区、某高級マンション一室。
「う~ん」カタカタカタカタッ
「なんだ? 小説のネタ詰まりか」
「いやっ…きみをモデルにした
キャラクター作ってるんだけどさぁ」
「よくよく考えたら、ひろみのこと
アンマ知らないんだよねぇ〜」
「どんな内容なんですか」
ひろみの知り合いで売れっ子小説家の
高槻泉こと『隻眼の梟』と呼ばれていた
元喰種、芳村エトの部屋に
身を寄せるジェイディスは
執筆中の新作に興味を抱く。
イタズラ子のように笑うエトは
楽しい内容を話す。
「秩序が崩壊した世界で
呼ばれる賞金稼ぎになったひろみが
初恋の人の仇である殺人鬼母子を
追跡する話だよ」
「ほぼ、今の俺じゃねーかソレ」
「フッフフ」
「なに笑ってんだコノヤロー」
そんなこんなで
『一週間前に起きた…
フォールマート・ブラックフライデー
事件の続報です』
『…
「ナノマシンってなに?」
「100mmぐらいの機械だよ。
バイオ業界の次世代型ウィルス兼
ワクチンさ」
「意外に博識じゃないかヒロミくん」
「LSD出身者ならコレぐらい普通」
エッヘン
「自慢するほどのコト?」
記憶をなくした反社会勢力の女ボスと
「けひゃひゃはははは!!」
売れっ子小説家の元喰種に
「スッゲぇ恥ずかしい…」
”ワイルド・カード”とアダ名される
流れ者の奇妙な共同生活が始まった。
「ひろみさん、何してるの」
「シコ踏んでんだ」ドスドス
「へへへへっ〜負け」ガチッ
「お母さん、オルオさんが舌噛んだよ?!」
「いつもの事よハイセ」
ヒマ過ぎて相撲大会を開催したら
負傷者が出たり。
「似合う?」
「デザインはいいけどよォ…
プリントされている文字は隠した方が良いぜ」
「けひゃひゃwww.」
『引きこもり』とプリントされた
パーカーを買ってきたジェイディスに
ひろみが唖然としたり。
「チッ…汚ねぇどんだけ
掃除してなかったアイツは」ギュー
「知るかよ。とりあえず、チャチャと
やってrcに戻ろうや」
なぜか、エトのマネージャー塩野の
アパート部屋をリヴァイと共に
掃除したりなど
ひろみ自身が戸惑うほどに
穏やかな日々が過ぎていく。
だが、そんな安らかな時間は
「誰かに付けられてる」
「えっ?」
1ヶ月も持たなかった。
なんか『エルフェンリート』ぽいっ感じが
長くなりそうだったので
少し、短縮しています。
微妙にレントン編との
繋がりを出しました。
追記:ちょっと修正しています。