突然見知らぬ空間に放り込まれ困惑するリコの元に思わぬ人物が姿を現す。
その人物とは…?
今回はリコちゃんのほかに豪華ゲストをお迎えしております。
「んぅ…」
私、十六夜リコは目を覚ました。
そこは見たこともない場所だった。
何処を向いても何もない無機質な空間。
窓もないし、音すらも聞こえない。
みらいやはーちゃん、モフルンもいない…まさか敵の罠だろうか。
そんな夢か現実かも分からないような空間にいきなり置かれた私は得体の知れない寒々しさに襲われていた。
「…なんなのここ…」
何もない、ひたすら真っ白な空間。
何の説明もなく、いきなりこんなところに投げ込まれては流石の私だって不安を隠せない。
「おはよう、私。やっと起きたわね」
あまりに突然の事に困惑する私に届く誰かからの声。
その声は聞き覚えがあるような無いような…
私はドキドキしながら、恐る恐る振り返る。
するとそこには…
「誰!?…って…私…?」
「そう、私は貴女、つまりキュアマジカルよ」
その声の主のはなんと自分…というより変身後の自分、つまりキュアマジカルだった。
どうなってるのコレ…
普段ならまず有り得ることのない予想外の展開に私は更に混乱しだしてしまう。
「な…なんで私が私の前に…」
「あー…やっぱりビックリしちゃった?ええっとね、今日は私…つまりリコに聞きたい事があってリコの夢の中に呼んだのよ」
「わ…私の夢の中に呼んだって…どういうこと…」
「まあそこはね?魔法でチョチョイっとね?」
「そんな軽いノリで人の夢操らないで…」
「魔法ってそういうモノよ。まあとりあえず座って座って」
「はぁ……それで聞きたい事ってなに?」
さっきまでの困惑めいた態度とは打って変わって、ちょっと呆れ気味な態度に変わった私に促されたマジカルはこほんと咳払いをして、本題に差し掛かる。
自分で言うのもアレだけどマジカルはなんだかちょっと真剣な表情。
「みらい達って私達に変身すると別人みたいに成長するでしょ?」
「…見た目も大きく変わるしもうほぼ別人よね。フェリーチェなんか性格まで凛々しくなるし。とてもはーちゃんと同一人物とは思えないわね」
「その時に、なんかこう…ホワッとした不思議な感じしない?」
「不思議な感じ?」
「あー…やっぱりはっきり言わないと伝わらないわね」
「はあ」
私にその意図が明確に伝わらないマジカルはもどかしさで頭をポリポリ掻く。
その瞬間、マジカルはしょうがないかの一言と共にニヤリと笑い、ちょっと意地悪な声色で私に投げかける。
「まあアレよ、簡単に言うとおっぱいよ、おっ・ぱ・い♪」
「!?………おっおっ…おぱおぱっ……!?」
いきなり予想もしない単語がマジカルから飛び出したせいか、私は自分でもわかるくらいに顔が真っ赤になってしまった。
ここにみらいたちがいたらきっとリコかわいー♪なんて言われていただろう。…ああ、いなくて良かった。
「あらあら顔が赤くなっちゃったわ。やっぱりJCはまだまだウブなのねえ」
「なななななななななにをいきなり…!」
「だから、変身しておっぱいが大きくなった事についてどう思ったか聞きたいのよ」
「…何でそんな事を聞きたいの」
「だって貴女達初めて変身した時、おっぱいが大きくなった事どころか成長した事にすらノーリアクションだったじゃない。まさかあそこまで何も触れないとは思わなかったわよ」
「いや、あの時はそれどころじゃなかったし…」
「だからさ、この機会にリコに私のおっぱいについて聞いておきたかったのよ」
「はあ…」
…ようやく落ち着きを取り戻した私の目に入ったのはマジカルの豊満な胸。
大きな果実を丸ごと詰め込んだようなその爆乳は、マジカルの呼吸に合わせてふるふると揺れていた。
ほんのわずかな動きでもゆさゆさ揺れる爆乳に私はいつの間にか釘付けになっていた。
(あまりマジカルとしての姿を自分でじっくりと見たこと無かったけど…確かに大きいわね…コレは自信持つわ)
なるほどコレはデカい。
そういえばミラクルやフェリーチェもこれくらい大きかったっけ。
私がそんな事をぼんやり考えていると…
「…ん?リコ、もしかしたら私のおっぱいに夢中になってる感じかしら?」
「え?あ、いや別にそういうワケじゃ…」
「まあ仕方ないわよね?みんなにガン見されちゃうし?このマジカルの爆乳に見入っちゃうのは当然の事だし? あーでもねー、肩凝っちゃうし結構辛いのよねー」
マジカルは腕でおっぱいを寄せたり、おっぱいを持ち上げたりとその豊かな爆乳を強調するようなポーズで私におっぱいの自慢を始めた。
確かに自慢したくなるようなボリュームのおっぱいなのだけれど…なんというか…
(なんか腹立つわね…自分なんだけど)
「で、どうなの?おっぱいが大きくなった感覚は?何かしら思う事はあるんじゃない?」
「うーん……変身する時って敵が現れた時だから正直そこまで気が行ってないのよね。敵を追い払うのに必死で、自分のスタイまで考えてないというか考える暇ないというか」
「……うん、驚くほど真面目な返答だわ……自分ながらちょっとビックリしたわ……でもまあ確かに。敵を目の前にしてそんな余裕は無いわね…」
急に真面目な答えを返してしまった私にちょっと怯みつつも、負けじとマジカルは再び怪しい笑みをニヤリと浮かべた。
「……よし、ならばもっとわかりやすくするためにこうしましょう!」
「?」
「キュアップ・ラパパ!リコよ、キュアマジカルにな〜れ!」
「えっ」
マジカルが呪文を唱えると、私の目の前は光に包まれた。
…とその瞬間、みらいやモフルンを介していないのになんと私はキュアマジカルに変身してしまった。
同じ空間にキュアマジカルが二人いるという不思議な光景になってしまったのだ。
「うわぁっ!ほっ、本当にマジカルになった!!」
「フフン、私の手に掛かればこれくらいお手のものよ!」
「夢の中って本当に何でもアリなのね…この何でもアリな感じ、なんだかちょっとモフデレラ思い出したわ」
「それよりリコ!どうかしら?キュアマジカルのおっぱいは!?気持ちいい?重い?ポヨポヨしてる?」
そのド迫力な爆乳をゆさゆさ揺らしながらマジカルはしつこく私に問う。
ああやっぱり本題はおっぱいなのね…
私は半ば呆れながら、自分のおっぱいにきちんと目をやる。
「…ああえっと、まずやっぱり大きいわね…コレどれだけのサイズなのかしら…目線を下にやったらほぼおっぱいだわ…足元がほとんど見えないわ…あとは凄い張りがあるわね…なんというかかなり揉みごたえがあるかも(ムニムニ)」
「でしょ!? マジカルっぱいはこのパツパツとした張りがウリなの!ちょっと動いただけでこんなに揺れまくるんだから!ちなみにミラクルはフニフニ柔らかくてフェリーチェは私と同じく張りのあるおっぱいなのよ!まあ私にはちょっと劣るけどね!」フフン
「…思った以上に凄いわマジカルのおっぱい…なんていうかクセになりそうだわ…これは今度変身した時ちょっと意識しちゃうかも」
私は…正直満更でもない気持ちでマジカルの姿で大きく育ったおっぱいを見つめていた。
普段の自分の胸が悲しいくらい真っ平らだから、意識をし出すとなんだか結構嬉しかったのだ。
「良かったわ…リコにその事が伝わって…やっぱり私…もといリコならわかってくれるって思ってたわ……実はね、私ちょっと怒ってるのよ」
「怒ってる?何に?これだけ良いおっぱいを持っているのに…?」
私がそう言うとマジカルはその自慢の爆乳をぶるんっと揺らしながら、ダダンッと勢いよく立ち上がる。
そのあまりに凄い勢いに私は思わずビクつく。
「『キュアマジカルはキュアミラクルよりおっぱいが小さい』という風潮によ!」
「へ、へえ」
…いきなり何を言うかと思えば…
まさかの発言に私は気の抜けたようなマヌケな返事しか出来なかった。
そんな私を意にも介さず、マジカルは話を続ける。
「確かにミラクルはパートナーの私も認める爆乳よ!でもそれと比較して私が貧乳扱いされるのは納得行かないのよ!」
「な、なるほど…」
「私はコスチュームの装飾がちょっと複雑だから小さく見られるだけで、実はミラクルと同じくらい大きいのよ!」
「胸が隠れるような装飾だしね。確かにあんまり目立たないかも」
「私だって立派なバスト100cmの立派な爆乳なのに…立派なナイスバディなのに…」
(ええ…なんか泣き出した…)
ちょっと情緒不安定だな…夢の中の私…とドン引きしながらも、マジカルの話を聞く。
「何も泣かなくても…大丈夫よ、ちゃんとわかってる人はわかってるだろうし」
「…リコは優しいわね…ありがとう…でも今日はリコにその事がきちんと伝わって良かったわ。私の話を聞いてくれてありがとうね、リコ」
「ま、まあ聞かざるを得ないしね。それにマジカルの気持ちも分からないでもないし」
「これでキュアマジカルにもきちんとおっぱいがあると伝わってくれたら嬉しいわ。リコも向こうに戻ったらみんなに『マジカルは貧乳じゃないし!爆乳だし!』って伝えてね」
「う…うん(自分で自分の事を爆乳って伝えるのか…)」
ちょっと引きつった表情の私をよそにマジカルは何もない空間をフッと見上げる。
「あら…そろそろ朝みたいね…今夜は貴女とおっぱいに関する事で話せて楽しかったわ、リコ」
「私もマジカルと話せる機会なんてないだろうから楽しかったわ……話の内容はともかく」
「私の話を聞いてくれたリコに私からお礼としてもう一つ魔法をかけるわ。キュアップ・ラパパ!ゴニョゴニョ」
「…え?何?聞こえない!私に何の魔法かけたのマジカル!」
マジカルは私に何かの魔法をかけたけど、声が小さすぎて何の魔法をかけられたか分からない。
…怖い。一体私は何をされたんだ。
あまりにカッ飛んだ展開に私は思わず焦った。
「またね、リコ。みらい達といつまでも仲良くね」
「ちょっとちょっと!何したのマジカル!なんか怖いんだけど!」
そして私の目の前は白く染まった。
その刹那、マジカルの憎らしいほど眩しい笑顔が見えた。
パチリ。
私、十六夜リコは目を覚ました。
…朝だ。小鳥のさえずりが耳に心地いい。
私が目を開けると見覚えのある天井。
隣にははーちゃん。さらに向こうにはみらい。さらに向こうにはモフルン。
そしていやに眩しい日差し。
白い無機質な空間とは程遠い部屋。
…どうやら今は夢でなく現実らしい。
私はちょっとホッとした。
ここにもマジカルがいたらどうしようかと思っていた所だった。
いやまあ、いるわけが無いんだけど。
しかし朝とはいえまだ6時。
みんなまだスヤスヤ眠っていた。
普段なら私もまだ眠っている時間だ。
しかも今日は日曜日。早く起きる理由もないし、みんなグッスリ夢の中だ。
それにしてもなんだったのあの夢…疲れてたのかしら…
私はそう思いながら体を起こす。……なんか体が重い。やっぱり体調でも悪いのだろうか。
あんなよく分からない夢を見てしまうのだからきっと調子が悪いのだろう。
あまりにも体が重いので、ふと自分の胸に目をやると…
「……なにこれ!?…なにこれぇっ!?」
私は自分の目を疑った。
なんと悲しいくらいに真っ平らだったはずの私のおっぱいがとんでもない爆乳に成長していたのだ。
え…?これまさかまだ夢…!?いや、現実…なのか…?
そう、それはまるで自分が変身した姿…つまりマジカルの様なおっぱいだった。
今にも衣服を突き破ろうとしているその爆乳は存在感が抜群で、とても隠しきれるようなサイズではなかった。
「…まさか…もしかしたらこれって…」
そして私はふと思い出した。
夢の中のマジカルと別れる時にかけられた謎の魔法の事を。
『お礼にリコにもう一つ魔法をかけるわ。キュアップ・ラパパ!現実世界のリコよ、キュアマジカルみたいにおっぱいが大きくな〜れ!』
「…なるほど…お礼ってこういう事だったのね…夢の中のマジカル…」
とりあえず私は胸に実ったたわわなその物体を揉んでみる。
…うん、間違いなく本物だ。
揉んでも揉み返してくるような弾力に見た目にも張りのある爆乳。
その感触も間違いなくおっぱいそのもの。
揺れても取れる気配はないし、むしろちょっと痛い。
きちんと皮膚と繋がっている証拠だ。
そして重い。
今まで無かったものがそこにあるせいか座ってるだけでバランス感覚が分からなくなってくる。
「間違いない…夢でもないし、このおっぱいも本物だ」
急な身体の変化、普通の人なら怖がったり困惑する所だろう。
でも私にとっては願ったり叶ったりなのだ。
常日頃から「貧乳じゃないし!絶賛成長中だし!いずれはバインバインのお姉様だし!」と言い続けてきた私にとっては最高の状態だった。
「これで変身しなくても爆乳美人!これで露出の高い服を着まくれるし!みんなから注目の的だし!…凄いし!!」
…人間って不思議なものだ。
そう意識すると最近はなりを潜めていたと思っていた自分の俗物的な部分がまた顔を出す。
…しかしそんな事を思うより先に、私を現実に引き戻すような問題があった。
「そういえばこのおっぱいに合う服や下着が無いわね…服が突っ張ってちょっと苦しいし…」
急に爆乳になったせいか、衣服が有り得ないくらい突っ張っており、ふと冷静になると胸が凄く痛い。
このままじゃ今まで着ていた服はまず着られないだろうし、下着にしたって流石にノーブラではマズい、気がする。
あとはみらいたちに何故私がこうなったかを説明しないといけない。
まあみらいたちの事だし、私を別段疑うような事はしないでしょう、多分。
「みらいたちになんでこうなったのかを説明して…まああとはとりあえず下着を買いに行かなくちゃいけないわね」
でもおっぱいが大きくなった私を見たらみらいたちはどんなリアクションするかしら。
私はワクワクに膨らんだおっぱいを揺らしながら、みらいたちが起きるのを待つ事にしましょう。