※この作品はR-18です。

淫姫絶頂したいフォギア   作:拙作製造機

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お待たせしました。やっとのクリスと本番です。地味にデート内容を考えるのが苦労しました。……こう考えるとただ抱くだけの方が楽なんだなぁ。あと、今後の展開に関して活動報告を書きました。もしよければ皆様のご意見などをお聞かせください。


お泊りデート クリス編

 大勢の人々が行き交う都会の中、小柄で発育の良い少女がそわそわしながら周囲を見渡していた。いや、あれは見渡すと言うより監視だ。どこから来るのか。どんな格好だ。そんな事を考えているようにしか見えない。……普通の人には。でも、俺には分かる。あれは楽しみだけど緊張しているんだろう。何せクリスにとっては初めてのデートだろうし。さて、ではそろそろ行きますか。待ち合わせ時間十分前になったしね。

 

「お待たせクリス」

「っ?! な、何で……」

「ああ、俺は待ち合わせの三十分前に来てたから。で、今まであの店にいたんだよ」

「んなっ!? じゃ、じゃあ……」

 

 そう、なので時間まで待つかと駅前の喫茶店に入り、のんびりとコーヒーを飲んでいたらそれから五分ぐらいで見知った顔が現れたではないか。それも結構可愛い格好で。そこからは先程の通りだ。ひたすら来るはずのない俺を出迎えようと今か今かと待ち構えていたクリス。それを俺は今まで堪能させてもらっていたという訳である。

 

「嬉しいな、クリスがそこまで楽しみにしてくれたなんてさ」

「っ! そ、そういうお前だって三十分も前に来るとか楽しみにし過ぎだろ」

「そりゃクリスとの初デートだからね。一時間前でもいいかなって思ったぐらいだし」

「…………ま、あたしも昨日はよく寝れなかった」

「良かった。お互い楽しみにしてたんだ」

「み、みてえだな。で、まずはどこ行くんだ?」

 

 そう言ってこちらを上目遣いで見つめるクリス。それ、出来るだけ止めてくれないかな。結構色々なとこにダメージ入るんだよね。ま、可愛いし嬉しいので口には出さないけども。

 

「クリス、朝食は?」

「一応食ってきた。何だ? 朝飯にでも行くつもりだったのかよ?」

「クリスが食べてきてないならね。でも、そうじゃないなら別の店へ行くだけだからご心配なく。じゃ、行こう」

 

 そう言って手を差し出す。それを見てクリスが少しだけ躊躇った後、そっと手を繋いできた。何、この可愛い子。あ、クリスでしたね。とにかく可愛らしい手を優しく握り、そのまま連れ立って歩き出す。時折道行く男の視線を感じるものの、俺は自慢げにクリスへ視線を向ける。

 

「んだよ?」

「俺、今すごい嫉妬と憎悪向けられてるみたい」

「……でも、それが優越感になってんだろ。ならいいじゃねえか。胸張ってろ。お前はあたしの、その、彼氏……なんだからよ」

 

 クリスの精一杯の本音に応えるべく、俺は繋いでいる手を一旦離して再度繋ぎ直す。そう、指を絡める恋人繋ぎと呼ばれるものへ。

 

「お、お前な……」

「ダメかな?」

「ぐぬっ、ずりーぞ。あたしが嫌がらないって分かってるだろ」

「そうだといいなとは思ってる。で、出来れば腕も組めるなら組んでみたい」

「なぁ!?」

 

 足を止めるクリスだが、手を放そうとはしない。クリスと接して分かったのは、無理矢理はダメという事。何をするにも基本は許可を取る。もしくはクリスがしても怒らないだろう事までで止める。こうしていれば余程でない限りクリスに嫌われる事はない……はずだ。

 

「う、腕組んでみたいのかよ?」

「クリスとね」

「っ!? あ、あたしと?」

「そうだよ。クリスとだからしたいんだ。ダメか?」

 

 そして、クリスだからやクリスだけなどの表現を使うとより効果が高い。まぁ、ここについては本音でもあるのでいいんだけども。今回は果たしてどうなる事やら。やや赤い顔で逡巡するクリスだが、繋いでる手がその気持ちを伝えてくれていた。そう、一度たりとも放されないし、指に若干ではあるが力がこもったのだ。

 

「仕方ねえな。組ませてやる。ほら」

「ありがとう。じゃあ……」

 

 腕を組めるようにとするクリスだが、どうやらテンパってるらしい。一度手を放さないと組めないのに。なので一旦指を解いて手を放そうとすると、一瞬ではあるがクリスが寂しそうな表情を見せる。思わず繋ぎ直しそうになるが、ぐっと堪えて腕を組んで再度指を絡めるように手を繋いだ。

 

「……これでいいかな」

「……行こうぜ」

 

 素っ気ない声で歩き出すクリスだが、その顔が真っ赤なので本音はバレバレである。でも指摘せず小さく笑みを浮かべるだけにしておく。こうして歩く事十数分。俺達は所謂大型ショッピングモールへ到着していた。色々考えた結果、クリスは動物園や植物園なんかよりこういう場所で色んな店を見て回る方がいいと思った。それに、そういうところはまたの機会にしたいしね。

 

「何だよ、デートってこんなとこか。いっとくけどな、あたしだってこういうとこぐらい来た事あるぞ?」

「なら余計丁度いいや。男と一緒に来た事はないよね?」

「……そりゃそうだけど」

「じゃ、行こう。まずは服辺りかな?」

「も、もしかしてあたしの服を買うつもりか?」

「勿論。それが嫌なら小物でもいいけど」

「じょ、冗談じゃねえ。あたしはそんなの」

「俺がクリスに何か贈りたいんだよ。初デートの記念品って事でさ」

 

 遮るようにそう言ってやるとクリスが目を大きく見開いて黙った。俺の声でその真剣さが伝わったんだろうか。おそらくだが、クリスが異性にプレゼントをもらった事はないはず。あるとすれば父親ぐらいかも。だからこそ今日俺が贈りたいのだ。クリスの初めての男として、出来る限りの初めてをもらいたいと思って。

 

「…………とりあえず見て回るだけはしてやる」

「そっか。ありがとクリス」

「礼はいらねえ。ま、その、何だ。こ、こういうとこ見て回るのもデートなんだろ? だからお前のコースについてってやる。ほら、行くぞ」

 

 照れ隠しなのだろう強引さで腕を引っ張るように歩き出すクリスに笑顔を浮かべ、俺はこのデートが上手く行く事を確信していた。だってそうだろ。あのクリスが恥ずかしがりながらも手を引いてくれているのだ。この辺りはきっと暁さんや月読さんという分かり易い後輩が出来た影響かもしれない。奏と翼を先輩と呼び、あの二人を後輩と扱う事でクリスはまた一つ成長したんだと思う。

 

「クリス」

「ん?」

「大好きだよ」

「っ!? こ、こんなとこで何言いやがる! 場所とかタイミングとか」

「いいだろ? 俺がクリスの事をそう思ってる事をいつ言ったって」

「んなっ!?」

 

 顔を真っ赤にするクリスに微笑みかけ、今度は俺が引っ張る形で歩き出す。うん、やっぱり俺とクリスはこの方がいい気がする。基本俺が引っ張って、時折クリスが代わってくれる。そんな関係でいたい。クリスも最初こそ顔を真っ赤にしたまま俯いていたけど、気が付けば照れながらも嬉しそうにくっついてくれている。

 

「お、これなんかどう?」

「あ? ……ちょっと派手過ぎる」

「そっか。ならこっちは?」

「こっちはあたしにゃ似合わねーよ。もちっと背丈がな」

 

 ショーウインドウに飾ってある服を見ながら会話。その流れで店内へ入り、軽く物色。クリスとしては大人な感じは似合わないと思っているらしく、出来れば可愛い系がいいとの事。

 

「分かった。でも、クリスもいつか似合うようになるよ」

「……そん時はお前に一番に見せてやる」

 

 デレクリス頂きました。力強く頷き、俺はクリスと共に別の店へ。そういえば、二課に来る前の服装は結構大人めいていた気がする。それもあるから大人っぽい服装は避けてるのかな?

 

「あっ……」

「ん?」

 

 ふとクリスが何かを見つけて声を漏らした。視線の先を見てみるとファンシーショップ。男にはハードルが高い場所だが、クリスと一緒なら何とかなるか。

 

「ちょっと覗いてみようか」

「えっ……あ、ああ」

 

 まずは店先の小物類。どれも可愛い感じのもので値段もそこそこ。だがクリスはそこではなく別の場所に意識が向いているようだ。それとなくクリスの視線を追い場所を移動する。おや、ここは……。

 

「ぬいぐるみ?」

「な、何だよ。わるいかよ」

「いや、そんな事はないけど……」

 

 とても可愛らしいぬいぐるみの数々がそこにはあった。クリスはこういう物が好きなんだなぁと心の中に留め置いて、ならばとある事を思い付く。今もどこかキラキラとした目でぬいぐるみを眺めるクリスを微笑ましく思いながら、この後の予定が決まった事に満足した。結局クリスはぬいぐるみを買わなかった。どうもこれと思うものは無かったらしい。

 

「な、次はどこ行くんだ? アクセサリーは通り過ぎたぞ?」

「ちょっと予定を変えようと思ってね。候補には入れてたんだけど、どうしようかと思ってたとこがあるんだ」

「候補になってた場所ぉ?」

「さっきのクリスを見て、楽しんでもらえると判断出来たから行く事にしたんだよ」

「楽しんでもらえる……ねぇ」

 

 こうして俺達がやってきたのは最上階にあるアミューズメントコーナー。そこのクレーンゲーム辺りをゆっくり見て回る。

 

「……成程な。こういうやつの景品か」

「そう。どう? 何か良さそうな奴、ある?」

「つってもなぁ。あたしはキャラもんが好きって訳でも」

 

 そう言いながらあちこちへキョロキョロと視線を動かすクリス。その可愛さに笑みが零れるが、気付かれないようにしないと拗ねてしまう可能性もあるので要注意。やがてクリスの目が一台のクレーンゲームで止まる。その中身はぬいぐるみではなくクッション。おそらくキャラクター物だと思うが、脱力した感じの兎がモチーフなのだろう。かなりゆるーい感じがする。

 

「……あれ?」

「いや、別にそうじゃねー。珍しいなって、そう思っただけだ」

 

 とは言うものの、どう見てもその目と顔は欲しそうです。どれ、チャレンジしてみますかね。そう思って小銭を取り出し機械へ投入。ボタンを操作し挑戦するも結果は……ダメ。

 

「あー、距離感が難しいな」

「だから別にいいって言ってんだろ。金の無駄だから行こうぜ」

「いーや、もう一回やる。クリス、横から指示してもらっていい?」

「あのなぁ、そこまでしなくたって」

 

 そう言いつつ俺から離れクレーンを横から見える位置に移動するクリス。うん、そういう素直じゃないとこ嫌いじゃない。二度目の挑戦はクリスの指示もあってちゃんとクレーンがクッションへ入った。でも……。

 

「あー、無理か」

「だな。クレーンが弱いんだよ」

「……仕方ない。クリス、ちょっと協力してもらっていい?」

「は? 一体何だってんだ?」

 

 クリスを手招きし耳打ちする。その内容にクリスは若干呆れるも、仕方ないとばかりにため息を吐いてその場から歩き出す。やがてクリスは店員を連れて戻って来た。その男性店員はクリスの胸元をチラチラ見ながらケース内のクッションを取り易いように動かしてくれた。ま、これでクリスのおっぱいをチラ見したのは勘弁してやろう。

 

「これでいいのか?」

「うん、これなら取れる」

「……ホントにお前の言う通りだったぜ。男の店員にこのクッションが欲しいって言ったらホイホイついてきやがった」

「可愛い女の子が一番効果を発揮するんだ。俺でもやってくれるけど、ここまで露骨には、なぁ」

「にしても、気付かねえとでも思ってんのか? あんなジロジロ見やがって」

 

 やや御冠なクリスだが、ちゃんと横へ移動し指示を出してくれる天使です。こうして千円近くを使って無事クッションゲット。それを近くにあった景品用の袋に入れてクリスへ手渡す。

 

「はい、今日の記念品第一号」

「…………おう。だ、大事にしてやる」

「そうしてくれると嬉しいよ。さ、じゃあついでにもう少し遊んでこうか」

 

 その後はエアホッケーやリズムゲーム、果てにはガンシューティングと楽しんだ。予想通りクリスはガンシューティングが得意のようで、見事なプレイを見せてくれました。要所要所で出てくる嫌らしい人質などもしっかり撃たずに。終わった時、訓練にはもってこいかもしれないって呟いてましたけど、そんなもんかね?

 

「で、お次は何だ?」

「あれ、一緒に撮らない?」

 

 指さした先にあるのは撮った写真をシールにしてくれる機械の数々。俺も奏や翼に連れられ撮った事がある。さすがに俗にいうエロプリはないけどな。クリスはプリクラ自体は知っているようで、機械を眺めて腕を組む。

 

「あのバカやあの子なんかとやった事がある。でも、お前も欲しいのか?」

「うん、欲しい。クリスとの思い出だし」

「…………ちゃっちゃと撮っちまうぞ」

 

 言いながら組んだ腕を離さないクリスを嬉しく思う。そして早速撮影が始まったのだが、本当に今のような関係になっていて良かったと思った。ハグだのキスだの恋人での撮影ってのは過激だな。クリスも顔を真っ赤にしながらやってるけれど、いつもう嫌だと言い出してもおかしくない。

 

「やっぱり普通のやつにすればよかったかなぁ」

 

 いくつかあった中から俺が恋人モードを選んだからこその現状。それを思っての何気ない呟き。その瞬間、クリスが俺の袖を掴みながら小さく呟いた。

 

―――あたしはこれでいい……。

 

 その言葉が俺の中に何とも言えない感情を呼び起こした。だからこそ、最後の落書きでは恥も外聞もなくバカップルのような事を書き殴ってやった。印刷されたそれを見たクリスがしばし絶句し、次第に細かに震えながら拳を握る。さ、歯を食いしばっておこう。俺のそれを察したのかクリスは真っ赤な顔で拳を腹へ突き出した。

 

「何だぁ! この、クリスは俺の嫁ってのはぁ! それに合法ロリって何だ!? マジ天使とか、エロカワイイとか……あと今時相合傘はねえだろっ! 古いにも程があんぞっ!」

「ぐふっ……い、いらないなら……捨ててくれていいよ」

「そ、それは……ほら! 金出して撮ったもんだからな! 仕方ねえから持っててやるよ」

 

 そう言い捨てるとクッションを入れてある袋へそのシールをしまう。どうかクリスに帰られないようにと願いながら、俺は殴られた場所をさすってその肩へ手を置いた。

 

「ご、ごめんなクリス。そこまで怒るとは思わなくってさ」

「……別に怒ってる訳じゃねえ。その」

「何?」

「どうせならあ、あたしにも何か書かせろよな、バカ」

 

 最後に近付くにつれ小声になっていたけど、クリスの気持ちが嬉しく痛みなど忘れてしまう程だった。だからつい反射的にこう言った。

 

「こ、今度はクリスだけで書いてくれる?」

「…………今度な」

 

 いっよしっ! 赤い頬のクリスの言葉に一気にテンションやら何やらが回復。こうして俺達は再び腕を組んでモール内の散策へ、と行く前に昼食を取る事に。さて、ここで問題が一つ。どこで食べるかなのだが、店を選ぶ前にレストラン街かフードコートかを選ぶ必要があった。

 

「クリスはどっちがいい?」

「そうだなぁ……」

 

 食べ物関連の案内パネルを眺め、クリスは熟考に入る。たしか翼に聞いた話だとクリスは食べ方が汚いらしい。なのでそれを確かめる事も兼ねての外食なのだ。と、どうやら決まったようだ。ただ、クリスの様子が少しだけおかしい。決めたにも関わらず悩んでいるように見えたのだ。

 

「どうかした?」

「あのさ、食事代は割り勘にしねえか?」

「……そういう事か」

 

 それだけでクリスが何を選んだか分かった。わざわざ代金を気にするような店で、クリスがそこを選ぶ理由があるもの。そう、お寿司だ。

 

「じゃ、一万円超えたら割り勘にしよう。それ以下なら俺に払わせて」

「い、いいのか?」

「うん、こういう時は出来るだけ男に払わせて。大事な彼女なんだしさ」

「……じゃ、頼む」

 

 決まったところでレストラン街へ向かう。休日の昼時ともありどこもそれなりに混雑しているが、特に寿司屋はかなりの盛況ぶりだ。こうなるとテーブルは諦めた方がいいな。クリスへもカウンターでいいか伺い、許可されたので受付でそう入力する。

 

「結構いるんだな」

「最近は安くて美味しいお寿司屋が多いからね。ここもその系列チェーンだったはず」

「そんなもんか。あたしは食べた事ねえから」

「そうなの?」

「一人暮らしで寿司屋なんて行く訳ねーだろ」

 

 そんな会話で思い出した。クリスは長らく一人だったし、そもそも幼い頃に外国で孤児となった事を。そう考えれば寿司を食べる機会なんてほとんどないか。了子も外食に連れて行くとは思えないし。ならばと待ち時間で簡単なお寿司講座。何も知らないに近いクリスは興味深そうに聞き入ってくれ、おかげで待ち時間も退屈せずに済んだ。そしてカウンターへ案内され、二人してまずはお茶を準備。地味に熱湯が出る事に感心するクリスが可愛かったです。

 

「まずはサビ抜きがいいんじゃないかな? 気になったネタをそこのパネルで選んでサビ抜きで注文するといいよ」

「お、おう。分かった」

 

 まるで小さな子が初めて触るみたいな変な緊張をしながら操作するクリス。そして無事注文が終わり、それがやってくるとまた驚く。うん、まぁ列車みたいなので来るからね。というか、やばいぐらい楽しい。何も知らないクリスの反応や、色んな事への関心具合が。

 

「どんぐらいかけりゃいいんだ?」

「えっと、適量って言いたいけど……これぐらい?」

「そっか。やってもらって悪いな」

「いいえ。さ、どうぞ?」

「じゃ、いただきます」

 

 おしぼりでしっかり手を拭き、クリスは教えられた通りに手で寿司を掴み口の中へ。うん、これなら食べ方の汚さもあまり関係ないかな。

 

「……うめえ。何だよ、これ。刺身とはまた違うんだな」

「気に入ってもらって何より。ちなみに俺のおすすめはエビやタイとかの白身かな。大抵の人が食べられるし癖も少ないから」

「エビやタイだな。うし、次はそれにしてみるか」

 

 こうして覚えたばかりのパネル操作で次々に注文を入れるクリス。俺は流れてくる物を取り、一貫だけクリスへ勧めたりして反応を見る。クリスはどうやらサビが苦手なようで、食べられない事はないがない方がいいとの事。ならばとトロを食べさせサビの有難みを教える事に。

 

「どう?」

「……マジだ。これはサビがないと食いづれえ」

「物によってはあった方が美味しい。薬味ってそういうものだからさ」

「おう、そうだな。面白いな、こういうのも」

 

 そんなこんなで初お寿司は好評のまま終わりました。代金は二人で九千円オーバー。まぁ、高いのも結構食べたしね。支払いを終え店の外で待っていたクリスと合流。やや申し訳なさそうな顔をしてるので先手を打つ。

 

「どうだった? 初めてのお寿司は」

「えっ? あ、そう、だな……旨かった」

「そっか。またいつか行こう。今度は系列の違う店に。使ってるネタがある程度変わるんだよ」

「そうなのか。な、やっぱ海の近くとかは旨いのか?」

「そうだなぁ……」

 

 自然と腕を組み、クリスを連れ立って歩き出す。俺の気持ちが分かったのだろう。クリスも少しだけ呆れたような顔をしつつ、何も言わずに会話へ乗ってくれた。その後は一時間程モール内を散策し、その場を後にした。次に向かうはカラオケ。理由を言ったらクリスが呆気に取られた。

 

「戦い以外でのあたしの歌を聞きたいだぁ?」

「そう。何でも学祭で歌ったらしいね。俺もそういうのを聞いてみたくて」

「ぐっ……あのバカ、余計な事を……」

「あ、それは暁さん達からだよ」

 

 このままでは響が無実の罪で怒られるのでちゃんと訂正。おや、クリスが一瞬止まった。どうやら予想外の相手だったようだ。まぁ、俺もあの時の事だけであそこまで懐かれるとは思ってなかったからなぁ。暁さんと月読さんはライブの時の事があり、今では完全お兄ちゃん+美味しいものを飲ませてくれる人扱いなのだ。

 

「そうか、あいつらか。なら仕方ねえか」

「いいんだ?」

「ま、からかうつもりはねえだろうし、ど、どうせあたしの事を褒めるみたいに言ってたんだろ?」

 

 正解。クリスの歌、綺麗で素敵でしたと口を揃えて教えてくれたのだ。響はどうやら言わなくても伝わると踏んでいたらしい。つまり暁さん達と仲良くなれると思っていた訳。やはりあの子のそういう強さは凄い。そして始まるクリスオンステージ。あまり知らねえぞ、と前置いて日本語の歌から英語の歌まで見事に歌い切ってくれた。意外だったのは、ツヴァイウイングの歌を全部知っていた事。ただ、歌い終わった後に誰にも言うなと厳命されましたが。そんな感じでカラオケで五時間程時間を潰し、次に向かうは夕食を食べる店。とはいえ、お昼に寿司などを食べてクリスへ見知らぬ美味しい物を食べさせたい欲求が高まっている以上、普通にレストランでは面白くない。

 

「一応クリスに聞くけど、食べたい物とかある?」

「特にこれってのはねーな」

「じゃ、俺に任せてもらえるって事で?」

「おう、期待してんぞ」

 

 ならばお姫様の期待に応えましょう。そうして選んだのはチェーン系の天丼屋。中々家庭じゃ食べないしね。それに、クリスは日本食にあまり馴染みがないと見た。

 

「いらっしゃいませ。当店は食券制となっておりますので、そちらの機械でご希望のメニューを選んで出て来ました食券をご呈示ください」

「わかりました。さ、クリスどれがいい?」

「つってもな。あたしは知らねえっての」

「じゃ、シンプルに海老天丼かな」

 

 結果、俺は親子天丼を選んで椅子に座る。クリスはメニューを手に取り、頼まなかった物やサイドメニューなんかを眺めていた。さて、ではお楽しみだ。運ばれてきたお互いの天丼を見比べ、クリスはやや物足りなさそうな顔をする。

 

「何かどっちもぱっとしねえな」

「ま、見た目の派手さは寿司に勝てないよ。でも味は負けないから。揚げたての海老天を食べてごらん」

「へぇ、そこまで言うんなら相当自信あるんだな」

 

 何故か妙に喧嘩腰なクリスだが、ちゃんといただきますと手を合わせてから箸を手にする辺り、元々の育ちはいいんだよなぁ。そして大き目の海老天を口にしたクリスは、そのまま少し止まった。口に合わないって事はないはず。もしかして熱くて火傷でもしたのかな。そう思いながらクリスを見つめる。

 

「……うめえ。何だよ、ぷりっぷりで熱が加わってるからか甘味も強いし、何よりさくさくとした周りの歯触りがいいじゃねえか。寿司で食ったのと全然違う。ここまで変わるもんかよ」

「うん、感動してくれたのは嬉しいけど、冷めたら美味しくないからどんどん食べな」

「おう、そうする」

 

 まるでグルメ漫画か何かのような事を言い出したクリスに苦笑するも、周囲に気付かれないようにそれとなく止めさせる。クリスは本当に食べさせ甲斐のある子だった。俺の鶏天も美味しそうに食べ、卵天も大層喜びながら食べていた。そのためかここの支払いをクリスが払いたいと申し出た。美味い物を教えてくれた礼だと、そう言って。代金もそこまで高くなかったので有難くその申し出を受ける事にし、外に出た時には日も暮れ夜の闇が迫り出していた。

 

「で、これからどうすんだ?」

 

 心なしかクリスの声が緊張しているように聞こえる。俺はそれに小さく微笑み、その小さな体を抱き寄せた。

 

「もし良ければ朝をクリスと迎えたいんだけど、どうかな?」

 

 さすがにこの問いかけは俺も緊張した。以前からの約束とはいえ、やはり緊張するものは緊張するのだ。でも、それは杞憂だったらしい。クリスの返答はなかったが、俺の抱き寄せた手にクリスがそっと顔を触れさせる。言葉はない。だけど、それが何を意味するかは言うまでもない。そのまま俺達は無言で歩き出し、ネオンが輝く中へ向かう。やがて一軒のホテルへ入り、俺達は一つの部屋に足を踏み入れた。そこで俺はクリスの頬へ手を当てる。それが何を意味するか察してクリスは顔を上へ向けてくれた。

 

「……シャワー、浴びてくる」

「分かった」

 

 どこか熱っぽい目でこちらを見つめながらクリスはそう告げて歩き出す。その背を見送り、俺は期待と興奮で既に勃起していた。あの日、急いで抱かなくて良かった。そう心から思いながら。クリスの目はいつかの奏や翼と同じものだ。雌の目、とでも言えばいいのか。今すぐにも抱いて欲しいと告げているように見えたから。

 

「でも、乱暴にはしちゃいけないからなぁ。出来るだけ優しくしないと」

 

 クリスはどうも無理矢理とか乱暴などの方向が嫌いなのだ。おそらく幼い頃の経験などから来るものだとは思う。パイズリを嫌がった理由も今なら何となく分かる。多分本来そう使うべき場所じゃない部分で行う行為だったからだ。素股はそういう意味では擬似的行為だから許してくれた。そう考えると納得出来るのだ。

 

「待たせたな」

「えっ……?」

 

 ぼんやりとしていると後ろから聞こえる可愛い声。振り向けば何も身に着けていないクリスがいた。しかも、少し髪が濡れてるように見える。

 

「は、早かったね」

「……お前の、シキのせいだかんな。あんな優しいキスしやがって」

「えっと……?」

「っ! あ、あたしもお前に抱かれたくなったんだよ! だからさっさと汗だけ流してきたんだ!」

 

 顔を真っ赤にしての叫び。いや、告白と言うべきか。それに俺は思わず言葉を失った。あのクリスが俺以上にセックスしたくて仕方ないと言っている。それが何を意味するか理解した瞬間、俺は無言で服を脱いだ。その様子をクリスは目を逸らす事もせず見つめていた。

 

「……クリス、おいで」

「ん」

 

 やや足早に近寄るクリスを抱き締め、キスをする。最初は優しく、次第に深く激しく。いつものクリスなら嫌がるかもしれないそれを、今の彼女はむしろ嬉しそうに受け入れてくれる。それがより俺の熱を高めてくれる。喜ばせてくれる。

 

「っぷは……シキ……」

「クリスの乳首、もう勃ってるぞ」

「ああ、あたしはこれから女にされるんだって、そう思うと体中が熱いんだ。それに、シキがあたしをどう思ってるかも今日ので伝わった。両翼の先輩に負けたくねえ。あたしにシキを夢中にさせてやる」

「いいよ。少なくてもこうしてる時はクリスだけの俺だ」

「……それ、どうせ抱く奴全員に言ってんだろ。でもあたしの負けだな」

 

 そう悔しそうに告げると、クリスは俺の胸にもたれかかってくる。そしてそっと呟いたのだ。嬉しそうに、悲しそうに。

 

―――今ので、喜ぶようになっちまった。

 

 その気持ちを上書きするようにキスをする。舌を入れずに。そのキスでクリスは強く抱き着いてきた。それを嬉しく思いながら、どこかで申し訳なく感じて抱き締め返す。

 

「……クリス、ごめん。でも、俺は君にだって本気だから」

「分かってるっての。だから余計性質悪いんだよ、この節操なし」

「節操はあるよ。ただ、普通の人達よりはないだけ」

「言ってろ。ほら、あたしの胸好きにしていいぞ」

 

 たゆんと聞こえてきそうなクリスのおっぱい。それを差し出され、ならばと可愛い乳首へ吸い付いた。もう一方は指で可愛がる。すると、クリスはそんな俺のチンポへ手を伸ばしてきて……。

 

「んっ……熱いな。このまま一発出しちまえ。あたしの胸吸いながらな」

 

 まさかの授乳手コキ。奏の時も思ったけど、これは何というか色々やばい。本当に母性を感じると言うか、本当に赤子に戻りたくなってしまう。なので軽く乳首を噛む事で抵抗する。が、そんな事は根本的な対策にならず―――。

 

「んっ!」

「へへ、出た出た。こりゃ沢山出たな。シキ、お前これが好きなのか?」

 

 あっさり射精しました。我慢する気が起きなかったのもある。クリスは未だに乳首を吸い続ける俺を横目に、手に付いた精子を妖艶に舐め取った。それもあってチンポがすぐに臨戦態勢へ。

 

「ったく、すぐにカチカチになりやがる。でも、その方があたしとしても嬉しいけどな」

 

 そして再び手コキが始まる。だが、俺もこれだけで終わりたくない。しかし、このままもう一度あの快感を味わいたいという気持ちもある。どうするべきかと思いつつ、出来る事と言えばクリスの乳首を甘噛みしたり、あるいは指で弾いたりくりくりと弄ぶぐらい。こうなっては仕方ない。名残惜しいが一度乳首から口を離そう。

 

「ん? もういいのかよ」

「次は俺が攻め手になろうかなってね」

 

 宣言通り、俺はクリスの体を横にさせ綺麗に剃毛されているマンコを舐め始めた。そこはもう十分に濡れていて、クリスがいつでも挿入可能である事を教えている。でも、まだそれには早い。

 

「ああっ、そ、そこそんなに舐めるなぁ」

「ズズッ……美味しいよ、クリスのマンコ」

「っ! い、一々そういうの言うなっての! って、舌ぁ……」

 

 返事代わりにマンコの中へ舌を入れる。どんどん出てくるクリス特製ラブジュースを心行くまで飲み干していく。その度にクリスから聞こえる艶っぽい声。文句を言いつつ止めろとは言わない時点で本音はお察しである。さて、一旦クンニを中断しクリスへ声を掛ける。その内容にクリスは嫌がる事なく応じてくれた。

 

「こ、こんなんでいいか?」

「うん、すごく嬉しいよクリス。そのまま扱いて」

「ああ、分かった。んしょっと」

 

 念願のパイズリである。この事が俺に与える達成感と満足感は計り知れない。つまり、今の俺へクリスはNG無しと言っているのだ。ま、おそらくアブノーマルな方向はそうでもないだろうが、俺もそっちへはそこまで興味はないので問題なし。大きく柔らかなおっぱいに包まれ、しかもあのクリスがしているという点が否応なく性欲を高めてくれる。

 

「んっ、我慢汁が出てきて滑るようになってきたな。スンスン……やっぱいい匂いがする」

「クリス、そのまま少し舌出して。チンポの先へ当たるぐらいに」

「ほ、ほうか?」

 

 あー、これはいい。たまにクリスの舌がチンポに触れてもどかしい快感が生まれる。おっぱいの感触と温かさ、そこへクリスの舌による快感。クリスとこうなってからの夢が一つ叶った。それが嬉しく、また喜ばしい。このままクリスとエロイ事をしまくるぞ。

 

「クリス、口に欲しい?」

「ふぉふぃひぃ」

「じゃ、我慢しないで出すから……っ」

「ふぁぁぁぁ……いっふぁい……」

 

 顔にたっぷりかかる俺の白濁液。それを浴びて顔をだらしなく緩めるクリスにチンポはすぐに復活。エロの化身、ここに爆誕である。ただ、そのままではクリスの顔が酷い事になるのでこちらでも拭けない場所を拭いてやる。全て舐め取れない事にどこか残念そうにするクリスがエロカワイイです。

 

「クリス、そろそろいいか?」

 

 こちらの問いかけにクリスは無言で頷き、ベッドへ横たわると股を開いてくれた。発情したようにマンコがひくひくとこちらを誘う。これが本当に未経験の処女マンコかと思う程の淫乱さだ。そこをこれから俺が侵入し自分だけのものへ変えられる。そう思うと興奮と独占欲に征服欲でチンポがはちきれんばかりに勃起する。

 

「クリス、君の初めてをもらうからな」

「ああ、シキにやるよ。ううん、シキだからあげるんだ」

「ありがとう、クリス」

 

 チンポをゆっくり挿入していく。でも、途中でそれを止めクリスの耳元へ顔を近付ける。そして告げる。

 

―――愛してるよ。

―――っ!?

 

 それと同時にチンポを奥深くまで挿入する。クリスはそれで一度軽くイったようで、マンコがチンポを強く締め付けてきた。そこで動かす事はせず、クリスの反応を待つ。すると、クリスが手をこちらへいっぱいに伸ばしてきた。

 

「し、シキ……あたし、これでお前の女になれたか?」

「っ! ああ、なったよ。クリスはこれで本当に俺の大切な女性だ」

「そっか。な、キスしてくれ。深いやつがいい」

 

 そこから先は記憶がない。いや、正確には覚えてない事が多すぎる。ただ、クリスを大事に優しく深く愛した。そして一番強く覚えているのはやはり最後の瞬間だろうか。

 

「シキ! シキっ! シキぃ!」

「ああっ! クリス、俺もう……っ!」

「いいから……我慢しないでいいから……」

「クリスっ! 大好きだっ!」

「うんっ! あたしも! あたしも大好きぃ! ずっと一緒にいてっ! あたしのあったかい人なんだっ! もう一人はやだぁぁぁぁっ!」

 

 クリスの心からの叫びに俺は腰を深く打ち付け、たっぷりと射精した。そしてその顔へそっと手を当てる。クリスは泣いていた。

 

「約束する。絶対一人にしない。俺はクリスが望む限り傍にいるよ」

「ホントか? 約束だかんな? 絶対だかんな?」

「うん、誓うよ。君が望む限り必ず」

「……えへへ、何かプロポーズみてえだな。な、お願いがあるんだけどいいか?」

「何?」

「最後、出す時にキスして欲しい。繋がれるとこは全部繋がってたいから」

 

 こんな健気で可愛いおねだりはない。返事代わりに微笑んで、俺は再び腰を動かし始める。クリスの涙は止まっていた。そして俺へしがみつくように足を絡めている。その込められた意味を噛み締め、俺はありったけの想いで腰を動かす。クリスが求めているのは触れ合いと温もり。共通するのはあったかい事。ならそれに応えたい。軽いキスをしながらクリスと感じ合う。手は指を絡めて繋ぎ合った。やがて俺の限界も近付き、クリスもそれを察して舌を伸ばしてくる。その可愛い舌へ俺も舌を絡めた瞬間、一番奥へチンポを突き入れた。声にならない絶叫が俺の中に聞こえた。でも、お互い口を離す事はしない。しばらくそうしていた後、クリスがそっと口を離してこちらを潤んだ瞳で見つめてきた。

 

「……決めた。あたし、絶対ママになる。お前の、シキの赤ちゃん産んでみせる」

「クリス……」

「だから絶対逃がさないからな。どれだけ他の女に手を出してもあたしの傍から離さねえから」

「……ああ、分かった。なら俺は愛想尽かされないように精一杯努めるよ」

 

 そしてもう一度だけキスをした。今度は繋がるものではなく、互いの想いを伝えるキスを……。

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