翼はお泊りはお泊りでも毛色が他と完全に異なるものに。……これってデートではないような。まぁいいか(汗
それと次回からIF話というか、番外編としてエロ無し話をあげるつもりです。内容は原作世界からギャラルホルンで彼女達がやってくる話です。理由は……装者が一部戦闘不能になってしまっている及び黒いあいつらの出現です。つまり結構先の時間軸となります。
「ほ、本日はお招きいただきありがとうございます」
「そこまで萎縮しなくてもいい。もうそこまでそちらの事は気にしておらん」
「そうですよシキさん。お父様もこう言ってくれていますし」
今、俺は風鳴家にいた。翼から八紘さんが会って話をしたいと言っていると言われ、一体何だろうと思ってやってきたのだが、まさかの歓待を受けていた。翼からは先日の埋め合わせと言われていたのである程度は予想していたが、本当にこうなるとはな。まだ日も高い内から酒を勧められるとか。
「それで、話があると翼から聞いていたのですが……」
「ふむ、それなのだがな」
八紘さんがチラリと翼を見る。それに翼は微笑みながら頷いた。はて、一体何のと思ったがそこで思い出す事が一つ。翼の秘密というものか。
「もしかして、以前言ってた?」
「はい、私の秘密です。といっても、シキさんは受け入れてしまうでしょうけど」
そう苦笑しながら翼が話してくれたのは、彼女の出生の秘密だった。八紘さんではなくその父親と八紘さんの奥さんの間に生まれた子。それが翼。言ってしまえばそれだけの事だが、これを聞いて俺は納得していた。どうりで八紘さんや風鳴さんが俺に対して妙に理解がある訳だ。実の父がとんでもない事してんだもの。いくら俺でも自分の息子の嫁に子供を生ませるとか出来ないし、そもそもやらない。
「……これが、私の秘密です」
「そうか。だから八紘さんに妙な距離感を取っていたんだな」
「はい。でも、あの日の会話で分かりました。お父様は私を本当に娘として想ってくれていたんだと。遠ざけるような振る舞いは私のためであるとも」
翼の噛み締めるような言葉に八紘さんが照れくさそうに酒を呷る。うん、こういう不器用なとこは良く似てる。血の繋がりじゃ親子じゃないとしても、心の繋がりは間違いなく親子だよ、この二人。
「あの日、シキさんが帰った後でお父様と話しました。沢山、沢山話しました。嬉しかった。今まで言えなかった事や聞けなかった事を本当にいっぱい話せたから」
「翼……」
潤んだ瞳で八紘さんを見つめる翼。それに八紘さんも優しい眼差しを返す。その瞬間、俺の中で教科書が一人増えた。八紘さんの姿も父親としての手本にしようと、そう思った。
「あの、俺も八紘さんに伺いたい事があるんですが……」
「何だね?」
「その、実は義理の娘が二人いまして、更に近く実の子も産まれるんです。なので、何か父親として助言頂ければと」
「助言?」
「お父様、シキさんは記憶を無くしていて自分の家族の事も知らないのです。なので身近な手本がないと困っていて」
翼の言葉に深く頷くと、八紘さんが困った顔を見せた。その理由は何となく分かる。自分も褒められた父ではないと思っているのだろう。でも、それでも翼がこんな立派に育った以上、学ぶべき点はある。そう思って其の場で頭を下げた。
「お願いします。何でもいいんです。翼がここまで成長した理由の一つは、間違いなく八紘さんなんです。俺のためではなく、二人の義娘と生まれ来る実子のためと思ってどうか一つ」
「そう言われてもな……私も父らしい事は何一つとして」
「そんな事はありません。お父様は立派に父でした。私が断言します」
そう翼に言われては八紘さんも否定出来ない。ならばと腕を組んで考え始めたのだ。きっと思い出しているんだろうと思う。すると、意外と早く八紘さんが腕を解いた。
「なら、私からは一つだけだ。子の帰れる場所になってやるといい」
「子の……帰れる場所……」
「そうだ。君が私に言っただろう。もし愛想を尽かした時はこの家で迎え入れてくれと。そういう事だ」
言われて納得。そうか、いつか子供は巣立つ。でも、自分の命が尽きるまでは面倒を見てやる気持ちを無くさないようにする事か。うん、命を育てるってそういう事だもんな。いくつになっても子供は子供。そういう心を持ち続けるって事だ。
「ありがとうございます。何か芯みたいなものが出来た気がします」
「そうか。ならいい。私は親としては未熟と思っている。だからこそ、そちらは私のようになるな。例え妻が何人いようと子供には何の言い訳にもならんぞ」
「はい、覚悟しています。嫌われようと無視されようと子供を思い続けるつもりです」
そう言い切ると八紘さんの眼差しが鋭くなった。しばらく睨み合うような空気が流れるも、目を逸らす事なく見つめ返した。やがて、八紘さんが小さく息を吐いて苦笑いを見せる。
「一体あれから今までの短期間で何があった? あの時よりも地に足が着いているぞ」
「どんな味も飲み込む事を決めました。大事な家族を守るために大人であろうと」
「……そういう事か。成程、娘の見る目は意外と正しかったのかもしれん」
「お父様?」
不思議そうな翼とちょっとだけ自慢げな俺。それを見て八紘さんは楽しそうに笑った。
「はははっ……大物と化けたか大馬鹿と成ったか。どちらにせよ、先が楽しみだ」
「ええ、覚悟してください。正月の出費が恐ろしい事になりますよ」
「ふむ、翼以外の産む子にもやれと?」
「代わりに可愛い孫が沢山出来ます。それも先行投資と思っては?」
「……そうだな。老後の面倒を見てくれる相手は多い方がいい」
「もう、お父様ったら」
軽く呆れるような表情を見せる翼だが、それもすぐに笑顔へ変わる。こうして八紘さんとの二度目の話は穏やかに終わり、俺は一度見て見たかった彼女の自室へ彼女の案内で向かった。そこは何というか整頓されていない部屋だった。うん、予想通りで安心した。
「こ、これはその……」
「うん、分かってる。それにしても、これって翼が家を出た時のまま?」
「そうです。もう、お父様ったら……」
そう言いながら片付けを始める翼だが、そこで彼女は違和感に気付いたような顔をした。どうしたんだろうと思って見つめていると、翼は畳を指でなぞる。
「…………そんな」
「翼? どうした?」
「これを」
そう言って翼は畳をなぞった指を見せてきた。そこには埃一つ付いていない。それが意味する事、それはこの部屋が掃除されていると言う事だ。しかも今も。散らかった物はそのままで。
「凄い愛情だな、これ」
「……お父様」
嬉しそうに呟き、翼は立ち上がった。どこへ行くのか聞かないでも分かる。
「大好きって言ってあげたら?」
「はいっ!」
輝く笑顔でパタパタと足早に廊下を行く翼。きっと八紘さんの書斎にでも行くのだろう。さて、では俺は部屋の片付けでもしますかね。これも翼の相手になるなら必須の行動だろうし。そうやって片付けが一段落する辺りで目を赤く腫らした翼が戻ってきた。
「これは……」
「ごめん。勝手に片付けさせてもらった」
「いえ、それはいいんですが……」
「ああ、これ? 何故か押入れに綺麗な布団が二組あってさ」
部屋の中央に敷いた布団を見て目を瞬かせる翼へ俺は少しだけ笑みを浮かべて答えた。これ、多分だけどそういう事だよな。八紘さん、実はかなり親馬鹿なのかも。あの日の翼が言った事が切っ掛けでこの布団用意したと思うと……なぁ。
「お父様ぁ……」
先程とは違って今度は恨めしそうな声。さて、ではご期待に応えるとしましょうかね。
「翼、彼女の自宅でするの初めてだ」
「っ……そういう事を言うなんてズルい。私が断れなくなっちゃう……」
「かなり早いけど、今日は翼の実家で、しかも自室で繋がりたいな」
「……だからお父様が書斎にしばらくこもるって言ってたのか。もうっ……」
言いながらこちらへ近付き、抱き着いてくる翼が可愛い。彼女の部屋でのお家デートか。とはいえ、これはとんでもなく爛れた過ごし方になりそうだけども。なら、せめてそういうのは最後まで取っておこう。そう考えて俺は翼へその意図を伝えた。すると、彼女は一瞬驚きを見せた後、嬉しそうに俺へ背中を預ける形で座った。そこからは、翼の口から昔話を聞かせてもらった。辛い事や嫌な事もあったかもしれない。それを話すかどうかは委ねた。ただ、俺はどんな事でも受け止めると言っておいたけど。
幼少期は厳しく躾けられた事を教えてくれた。そうだろうと思う。それと、こう見えて昔の翼はそれなりにやんちゃだったようだ。これはいつか八紘さんから聞いておこうと思う。やがて物心つく辺りで今の翼へ繋がる要素が見えた。歌と武術だ。最初は演歌へ興味を持ち、部屋で歌っていたらしい。そして武術は護身術としてのものだったそうだ。剣術一本になるのは天羽々斬を起動させてから。
「思えば、もし私がギアを起動出来なければツヴァイウイングも今もないんだ」
「そうだね。そしたら奏が一人で戦ってた。もしかしたら俺と恋人になる事もなかったかもしれない」
「……そして私がシキさんと出会う事も」
そっと手を重ねてくる翼。見上げる瞳は若干潤んでいる。そうだよな。この出会いも奇跡なんだ。もしもを言い出したらキリがないけど、だけどそれを考えてしまうのが人間なんだろうなぁ。
「それに今のような状況も、な」
「はい。きっと、私があの日シキさんの部屋を訪れなければ、今頃奏が要姓を名乗っていたでしょう」
「……かも、しれない」
でも、そうなってたらキャロルやエルどころか下手をしたら響さえも死んでいたかも。本当に怖いな、そういう想像は。全部が全部上手く行ったとは思わないけど、かなり良い結果ばかり掴んできたんじゃないだろうか俺達は。
「何が幸せで何が不幸か分かりません。でも、これだけは言えます」
「何?」
「私は、今が幸せと。シキさんと愛し合い、奏達と歪ながらも家族となれる現状に」
「……そう」
「不満がないとは言いません。だけど、もう今の私にはシキさんがいない事が耐え切れない。だから……」
ここまで言われてしまっては返す言葉がない。なので感謝を込めて優しく後ろから抱き締める。俺だってそうなんだ。もう誰か一人でも離れたら耐えられない。立花家や小日向家の人達、八紘さんにはああ言ったけど、実際響達や翼と引き離されたら俺はかなり腑抜けになる。だからこそ、全力で頑張るんだ。少しでも彼女達やその家族が認めてくれるように、許してくれるように。
それからしばらくそのままでいた。お互いの鼓動だけを耳にし、その刻むリズムがゆっくりと早くなっていくのを感じながら。まるで互いを求め合う気持ちに鼓動が呼応するかのようなそれに、俺も翼も相手の目を見つめ合うようになるまで時間はかからなかった。気付けば俺と翼は口づけを交わしていた。
「……翼、君が欲しい」
「私もシキさんが、アナタが欲しいです」
互いに告げ会ってもう一度口づけを交わす。だけど今度は深く長く。でも、それは翼の好きなハードじゃない。愛おしさを伝えるためのディープだ。今はそういう気持ちだった。翼も同じらしく、いつもよりも熱が入っている。やがて口を離すと透明な糸が橋を描いて落ちる。それを合図にもう一度口付けた。それを何度となく繰り返す。求めるものは愛情。伝えるものも愛情。互いの気持ちを交換するようなキスをする。
「シキさん……」
「翼……」
お互いに気持ちが高まり切ったところで名を呼ぶ。そこからまた無言でキスをする。だけど、今度は互いに服を脱ぎながらだ。上着を脱いで翼の首筋や鎖骨へキスをする。すると翼はくすぐったそうにしながらブラを外した。可愛らしい膨らみと突起が見え、俺は迷う事なくそこへ舌を伸ばした。
「んっ……シキさん、子供みたいです」
「翼の子供か。なってみてもいいな」
「ふふっ、でも子供はそんないやらしい舐め方したりしませんよ? あんっ」
右乳を舌や口で可愛がり、左乳は手で優しく揉みしだく。そうしていると翼がズボンのファスナーを下げて手を入れてくる。なので一度愛撫を中断し、ズボンをいっそ脱いでしまおうと思って動き出す。翼もそれに応じるように立ち上がりスカートを脱いだ。互いに最後の一枚さえも脱ぎ捨てると、キスをしながら性器を愛撫し始める。俺は反り返り、翼は準備完了となっていた。
「翼、もうこんなに熱くなってるぞ」
「シキさんだって、こんなに硬くて大きくしてる」
「な、翼。奏やマリアにもまだ言いそびれてる事があるんだけど」
「何?」
「実は、妊娠確率を上げる方法が見つかった」
そう言った瞬間、間違いなく翼の目の色が変わった。その、女から雌の目に。
「どういう事? 教えてください」
「そのな……」
切歌との泊まりで発見した事を話すと、翼は顔を赤くしながらも少し戸惑いつつ自分のケツを触り出した。
「最初に菊門に……」
「翼、アナルって言って欲しいな。その方が興奮する」
「……あ、アナルに射精し腸内から吸収させるなんて。でも、その方がたしかに吸収速度などはいいかも」
「切歌はそれで軽くトリップ、つまり意識を飛ばしたよ。それぐらい効くみたい」
「意識を……」
ごくりと喉を鳴らす翼に思わず苦笑してしまう。調と言い翼と言い、表向き清楚系がド淫乱の気質なのはどうしてなんだろうか。色々抑圧されてるのかね、意外と。どこか熱に浮かされたような眼差しでチンポを見つめながら扱く翼。多分だが、射精させてその精液を指で入れてみようと考えているんだろう。
「翼、試しに少しだけ自分でアナルに入れてみるか?」
「……はい、してみたいです」
「じゃあ、跪いて手コキをしてくれ」
「分かりました」
俺の前でしゃがみ、翼は慣れた手つきで手コキを始める。だが、残る片手はこの後に備えるようにマンコを弄る。本当に可愛いな、翼も。純粋に箱入り娘だったからこそ、俺のエロ知識を素直に吸収した。それどころか俺を悦ばせるために奉仕精神を発揮。その姿はまさに良家のお嬢様そのものだった。
「ふふっ、シキさんの逞しい極太マラがこんなにも反り返ってます。レロっ……この味、この匂い、私を女にしてくれたもの。愛おしくて切なくなる……あむっ」
「翼? もう手コキじゃなくてフェラになってるよ?」
「ジュルっ……いいんです。お口に貰っても手に出して貰っても同じ子種です。なら、少しでも多く私の中に吸収される方法を選びます」
つまり我慢汁さえも吸収したいと、そういう訳だ。翼もエロ可愛いよ。こうして翼はチンポをしゃぶりながらマンコを愛撫する。それも、実家の、自分の部屋で。十年前はおそらくこんな状況を翼は想像もしなかっただろう。だけど、それを想うと俺が興奮する。ああ、八紘さんすみません。大事な娘さんをこんな淫乱にしてしまいました。
「……シキさん、何を考えているんですか? 口の中でマラが何度も動いたんですけど……」
「八紘さんに謝ってた。翼を淫乱にしてしまってすみませんって」
「っ!? そ、そんな事は考えないでくださいっ! シキさんは私の尺八で気持ち良くなってくれればいいんですっ! はむっ!」
顔を真っ赤にしてフェラを再開する翼。というか、翼は意図して言い方を日本語にしてるな。それで他と差別化を図りたいって事か。……やっぱり可愛い。そのままフェラを続けてくれる翼だが、きっと頭の中から先程の事が抜け落ちているだろうと思うので一応言っておく。
「翼、分かってると思うけどスープをアナルに吸収させるんだぞ?」
「っは。わ、分かってます。い、いずれアナルもシキさんに初めてを奪って頂きますからね?」
「ああ、それはヤバイな。翼のお尻は魅力的だから今にも開発したくなる」
「か、開発……」
「うん、まずは細い物でゆっくり解して、徐々に太くしていくんだ。最終的にはアナルとマンコでイクようにしちゃうから」
「っ!? し、シキさん! そこまでですっ! 奉仕を続けますからそちらに意識を集中してください!」
アワアワと慌てるような翼に思わず笑みが零れる。そういえば彼女は想像で潮吹きをした子だった。きっとそれを思い出したのだろう。本当に可愛い剣。いや、こういう時は鞘だった。しかも俺専用チンポケースらしい。
「ううん、奉仕はいいよ。翼、こっちにお尻突き出してくれるか?」
「いいですけど……」
「翼の可愛いお尻で扱かせてもらおうと思ってね。ダメか?」
「……本当に貴方と言う人は……」
呆れつつも嬉しそうに笑い、翼はこちらへケツを突き出してくれた。可愛くエロい桃尻へチンポを近付ける。そして、その尻肉で挟むようにして腰を振った。
「あっ、シキさんのマラを感じる……」
「俺も翼のエロ尻を堪能出来るよ。これ、いいな」
思った以上に尻コキが気持ちいい。翼とだからかもしれない。とにかく予想以上の快感だ。後、ここへスープを飲ませるのかと思うと嫌でもテンションが上がる。切歌は酩酊したような感じになった。翼はどうなるのだろう。否応なく興奮が高まっていく。早く翼のアナルへ射精したい。そんな気持ちで腰を動かしながら翼にもアレをお願いする事にした。
「つ、翼っ! 俺が合図したら両手で尻を広げてくれ!」
「っ!? は、はい。分かりました」
「頼むなっ!」
これでいい。思った以上に射精感が強くなってきた。切歌の時程は無理でも、少しでも多く流し込みたい。そう思って亀頭の部分を少しだけアナルへ擦り付けようとした時だった。翼はそれを合図と思ったらしく、両手でアナルを見せつけるように開いたのだ。予想外の光景と行動に俺は驚きつつも興奮し擦り付けるだけだったはずが、そのままそこへ放ってしまったのだ。
「「あっ……」」
重なる声。当然俺のは射精した事による声。翼のはあったかい物を感じたからだろう声。少しきついだろうけど先端をアナルの中へ入れる様にした。すると、翼が大きく跳ねた。
「つ、翼?」
「こ、これは……これはぁ!」
切歌の時と似ているけど、声はまだいつもの翼らしさが残っている。なので俺はそのまま彼女のケツを両手で掴みつつチンポをアナルへ押し付け続けた。やがて射精が終わり、俺はチンポをアナルから離す。それを合図にしたように翼がこちらへ振り返った。
「シキさん……」
とても妖艶な微笑みを浮かべて。うん、これは切歌の時に近いね。だってそのままチンポへ近付いてくるもの。少し自分のもので汚れているチンポを優しく掴むと、愛おしそうに扱き始める。えっと、正気は保ってるかな。ただ、少し怪しい感じはするけれど。
「翼、大丈夫か?」
「はい、切歌のように意識をやったりはしなかったみたいです。でも、とても気分が高揚しています。もしあれを本当にアナルの中で出されていたら、きっと私も意識を飛ばされていたでしょう」
「そ、そこまでなんだ……」
では、何故あの時の響は平気だったんだろう? いや、平気じゃなかったのか。それともガングニールの侵蝕のせいで切歌や翼のような効果が出なかった可能性もあるな。とにかく、これは本気でヤバイ。奏とマリアは共にドリンクやスープで適合率を上げてきた二人だ。当然その体質はスープに弱い。これは……。
「痛っ!?」
軽く走った痛みに呻く。見れば翼が亀頭へ軽く歯を立てていた。そしてこちらを睨むような拗ねた眼差しを向けている。これは他の女の事を考えていたのがバレタやつだ。
「シキさん?」
「申し訳ない。奏達の事を考えてました。もうしないので許してください」
正直に誠実に謝る。これしか手はないのだ。すると翼は仕方ないとばかりに息を吐いて、こちらを見つめてふくれる。どこかからかうような雰囲気を漂わせて。
「ホントですか?」
「はい」
「ホントのホントに?」
「勿論です」
「……なら許してあげる。それじゃシキさん、こっち見て?」
聞こえてきた甘えるような声に耳疑う。そこには子供のような無邪気な笑顔を見せる翼がいた。ケツを突き出しながら。
―――子作り、しよ?
そこで分かった。翼は平気だったんじゃない。切歌と違ってその量が大量じゃなかったから、ゆっくり酔いが回るみたいになっただけだと。でも、それだとしてもあの翼にそんなおねだりされて我慢出来る訳が……今の俺にはある。
「翼、駄目だよ。ワールドツアーがあるだろ?」
「……でも欲しいんだもん」
ぐっ、可愛い。拗ねデレ翼、本気で可愛い。だけど我慢我慢。今回の翼で実証された。アナルへのスープは全員酩酊状態に出来る上、吸収量を一度で満たせるだろうと。なのでここからは愛情モードで接する事に。
「うん、俺も気持ちは一緒。だけど、ツヴァイウイング最初で最後のワールドツアーだ。緒川さん達が頑張って舞台を整えてくれるんだからさ。それが終わったら本格的にしよう。な?」
「……約束してくれる?」
「約束?」
「うん、約束。ツアーが終わったらぁ、私と子作りしてくれるって」
若干幼児化してないか、これ。そう思うけど可愛いので構わないや。だってこちらへ小指突き出してるんだもの。
「分かった。約束するよ」
「えへっ、じゃあ指切りしよ? 指切りげんまん」
「はいはい」
翼の普段からは考えられないような可愛らしい声で歌われるわらべ歌。何だろ。これ、絶対奏やマリアには言えないな。翼が二度と立ち直れなくなる可能性がある。そんな事を考えながら可愛くて綺麗な指切りの歌を聞いた。
「指切った。……いーい? 嘘吐いたら千ノ落涙だからね?」
いつの間にやらとんでもないものを約束させられていた。針千本よりも強烈で殺傷能力の高い攻撃に。ここで逆羅刹とか天ノ逆鱗じゃない辺り、有情と見るべきだろうか? いや、ただ針千本と千ノ落涙をかけただけだ。そう思おう。
「わ、分かった。じゃ、今日は中出しはしないからね?」
「残念だけど分かった。じゃ、キスしながらエッチして?」
「いいよ。なら、少し待ってて」
「うんっ!」
完全幼児化してる。もしかして、翼って酔うとこうなるのかな? もしそうなら、学生組は本来見れない姿を見れるのか。そんな事を考えつつ、俺は用意していたゴムを取り出して装着する。これが、もしかしたら地味に一番大きな変化かもしれないな。
「お待たせ。おいで、翼」
「は~い」
手招きすると嬉しそうな笑みを見せて抱き着いてくる翼。それがいつも以上に愛おしくて、そしてもしかすると本来は翼もこうしたいのかもしれないと思って、優しくでも強く抱き締めた。翼は俺の前へ来ると、微笑みながら向かい合うようにしてチンポを挿入し、キスをねだるように目を閉じる。その愛らしさに俺も嬉しく思ってキスをする。普段のようなセックスはそこにはなかった。あるのは、本当に愛情を伝え合う交わりだった。
「うふふ、シキさんとのエッチだ~い好き」
「俺も翼とのエッチは好きだよ」
「むっ、好きなの? 大好きじゃなくて?」
「ごめんごめん。大好きだよ」
「あはっ、それならいいよ。ね、もっとキスしよ?」
何というか、翼にもこんな面があったんだなと思わされる。今日は本当に翼の知らない顔を沢山見せてもらい、教えてもらっているな。世の中で唯一の栄誉に喜びと幸せを噛み締めつつ、俺は翼と繋がり続ける。
キスしながら翼が腰を動かし、俺はそれに対抗するようにその可愛らしい胸を愛撫したり、あるいは翼が繋がったままで背中を俺に預ける体勢へ変わり、胸を愛撫されながら腰を振ったりと、エロいながらもどこかイチャイチャが多めに過ごす。
「ね、シキさん」
「ん?」
寝そべる俺を見下ろす形で翼が突然声をかけてきた。その表情はどこか不安げだ。
「私、ちゃんとお母様になれるかな? 私も、シキさんみたいにお母様の事覚えてないに近いの」
「……大丈夫だよ。それならお手本になる人がいるから」
「お手本?」
「そう。奏や響、未来なんかに聞いてごらん。あの三人はちゃんと両親の事を知っている。どういう風に育ててもらったかとか、何なら響と未来は現在もご両親が存命だ。俺は敬遠されるかもしれないけど、翼なら話ぐらいしてくれるよ」
「響や未来の……」
俺が話を聞いてみたいけれど、まださすがにそれが早い存在。それが立花家と小日向家の方達。でも翼や奏辺りなら問題なく話を聞けるだろうし、二人の母親は見た感じ人が良さそうな雰囲気だった。だからきっと大丈夫だと思う。……俺との子を産もうと考えていると分かれば話は別だろうけど。
「それに以前も言ったけれど、人類最初の夫婦は手本無しでも立派に子を育てたんだ。だから必要以上に不安がる事はないよ。一緒に乗り越えていこう。な?」
「シキさん……はいっ!」
心なしか翼の雰囲気が普段に近付いている気がする。酔いじゃないけど、意識が戻りつつあるのかな。なら、ちょっとだけエロ強めでもいいだろうか。両手で翼のケツを掴み腰を突き上げてみる。
「ひゃんっ!? し、シキさん?」
「ごめん。そろそろエロい気持ちが強くなってきたんだ」
「もう……分かりました。じゃあ、ここからは夫婦の営みという事で」
まるで手のかかる子供を見る母親のような表情で、翼は笑みを浮かべると自分から腰を動かし始める。何というか、やはり膣内の熱が高い気がする。それも意識が覚醒し出してから余計に。もしかして翼が妊娠を意識しているからか?
「んっ、いつもよりシキさんのが熱い気がします」
「翼の膣内もな。チンポ溶けそう……っ」
「いっそ溶かしてしまいたい。そうすれば私だけのシキさんに出来るのに……」
「翼……」
「でも無理です。先に溶けたのは私の方。剣ではなく鞘へと作り変えられてしまった。貴方の剣の鞘として」
悲しそうで、どこか嬉しそうに噛み締めて翼は笑う。その儚く美しい微笑みに俺は言葉がない。そんな俺に翼はより慈愛に満ちた笑みを見せた。
「だから、けして手放さないでください。愛想を尽かすとしたら、それは貴方が私や他の者を邪険に扱った時です」
「……分かった。心に刻んでおくよ」
今の言葉はきっとみんなの言葉だ。ハーレムなどという夢を見たのなら最後まで全員を公平に愛し貫け。いつか生まれてくる子供も当然。それを出来なくなれば彼女達は俺の傍からいなくなるだろう。平和になり、馬鹿げた夢が現実になっていく程突きつけられる問題。それらをしっかり噛み締め、飲み込み、進んでいくんだ。そう思って翼を抱き寄せた。
「翼、君は俺にとっての文字通り翼だったよ。君も欲しいと思った事が、今の途方もない夢の第一歩だから」
「そうですね。では、私を失えば文字通りシキさんの夢は墜落すると?」
「ああ。俺は一人では飛べないからね」
本気でそう思う。だからこそ誰一人欠けさせるつもりはない。風鳴さんのような立派な大人には成れないとしても、せめて家族だけでも守れる大人でありたい。強くなるのではなく強くありたいのだ。
「その代わり、シキさんは全員を背負う事が出来ます。ううん、そんな夢を見る事が出来る。私達はシキさんだからその夢を一緒に見たいと思った。この夢、終わる事のないように願います」
「ああ、終わりたくない。いつまでも夢見ていよう、一緒に」
「はい、アナタ」
そこでキス。まるで誓いの口づけだ。だけど、ある意味間違っていない。終わる事のない夢を見続ける。それもまた人生か。
「初孫が出来たら、八紘さんに名づけをお願いしようか?」
「はい、お父様も喜ぶと思います」
「じゃ、まずはその前のワールドツアーだな」
「歴史に残るようなものにしてみせます。奏と二人で世界へツヴァイウイングの名を轟かせて」
「うん、二人になら出来るよ。その羽ばたきは世界どころか宇宙だって揺るがすさ」
心から言い切る。奏と翼の歌にはそれだけの力がある。戦場ではなく舞台でだけ今後は鳴り響いていくんだ。天に羽ばたくように奏で、風を鳴らす翼として。この後は会話も忘れて抱き合った。そして二人で風呂(予想通り大き目だった)へ入り、しばらくいちゃついて過ごして夕食を八紘さんと共に食べ、再び愛し合った。翌朝目を覚ますと襖に手紙が挟まっていて、おそらく八紘さんのものであろう字でこう書いてあった。
―――馬鹿な夢程賢くなければ見る事叶わず。ゆめゆめその事忘れるなかれ。
俺は、その手紙と共に書いてあった言葉を噛み締めるように呟いて心と頭へ刻んだ。義理の父親からの有難い助言として……。
あまりエロくないのはご愛嬌。翼は今のとこ一番ギャップが出ているキャラになってますので、やはりこうかなと思って描きました。