※この作品はR-18です。

淫姫絶頂したいフォギア   作:拙作製造機

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今回も本番はなし。でも、その方がエロい事もある。きっと……多分……おそらく……うん。あと、響の話はアニメ本編で大体未来と一緒に寝てるらしいのでおそらくそうだろうと考えました。まぁ、シャワーでという可能性はありますが……。ん? てことは未来も……?


雪花は静かに淫らへ変わる

「んくっ……ぷはっ、おいしいなぁ」

「ごくっ……ああ、まったくだな。これでギアの安定性が高くなるんだから良い事ずくめだぜ」

「よし、じゃあ訓練に行ってきますシキさん!」

「行ってくる」

「うん、頑張ってね」

 

 俺へ空になったコップを手渡し立花さんとクリスが部屋を出て行く。あー、何とか気付かれずに済んだ。痛いぐらい勃起してるからね。だって、立花さんはともかくクリスは既に俺の精子と分かって飲んでる。しかも、コップで飲みながら俺の方へ流し目を向けていた。あれは出来る事なら直接飲みたいって事だと思う。何せクリス曰く、直飲みはあったかい味らしいし。

 

「……でも、まだセックスは無理だよなぁ」

 

 クリスにはあれから何度かフェラをしてもらってる。立花さんは約束通り一日一回で訓練前しかダメ。なので飲まない日も当然ある。だけどクリスは違う。彼女は奏や翼の来る時間を俺から聞きだし、そこを避けてやってくるようになっていた。まさしく野良猫クリスである。ま、見えない首輪がついてるようなもんだけど。それでも裸を晒す事は嫌がっていて、パイズリは拒否され、素股はさせてくれても見えないよう掛布団をかけてとか、俺に目隠ししてクリスが騎乗位の位置でなど、徹底的に裸を見せないようにしていたのだ。

 

「素股をもっとさせてもらって、抵抗感を減らすしかないか? いや、いっそおっぱい揉ませてもらおう。うん、そうしよう」

 

 俺の前で脱ぐ事は無理でも、直接肌を触る事は許してもらいたい。おそらく今夜も夕食後ぐらいに来るだろうからその時にお願いしてみよう。クリスはそれでいい。問題は立花さんだ。あっちは未だに飲んでるものが何かを知らない。了子さんは教えない方がいいと言っているし、奏と翼は教えるべきだが慎重にという意見。クリスは俺に任せると言っている。でも、全員に共通しているのは自分で気付いてくれるのが一番いいとの事。無理だとも思っているけどね。

 

「立花さんには……小日向さんがいるからなぁ」

 

 あの子はかなり賢いし立花さんの事をよく分かってる。だからこそ立花さんが生命のスープで調子を上げている事を誰よりも感じ取っているはずだ。そこから何か問題にならないようにしないといけないんだけど、有効な手立てなどがある訳でもないし。精々が立花さんに小日向さんへ不信がられないようにしてと言うぐらい。でも、最近は原液を飲みだしたせいで上機嫌も上機嫌。今まで疲れからくる睡眠不足気味だったのまで解消されたらしい。

 

「やっぱり、あれなのかな? 了子が言ってたように、アレは免疫やら体力やらを底上げするのか?」

 

 何でも了子曰く、重い病にかかっていた人物をゆっくりではあるが完治まで導いているらしい。その人がいるのが昔から生命のスープを欲しがっているアメリカの機関だそう。まさか装者と身構えたら、ただの聖遺物研究の方で年齢も高齢であり、今一つ信用ならないアレを自身で確かめていたそう。で、結果としてそういう効果を発見。ただ、残念な事に女性しか効果がないそうだ。

 

「とにかく、立花さんから小日向さんが俺のしてる事に気付いて、真っ赤な顔で怒鳴り込んでくるなんて事がないようにしないと」

 

 そうしてその時は来た。時刻は午後八時を過ぎたところ。俺は部屋でぼんやりとしていた。既に日課となりつつある奏との濃密な性交を終え、室内には消臭剤の匂いが香る。でも、これでさえクリスにすると匂うらしい。それでも訪れるのは、やはり俺の精子を気に入ってしまったからだろうか。もしくは、長年に渡って一人だった反動で人肌に飢えているからだろうか。……両方だと思いたい。と、その時ドアのロックが解除される。そして現れたのは勿論あの子。

 

「……よ」

「いらっしゃい。何か飲む?」

「いらねえ。あっ! そ、その……」

「うん、アレは別、だよね」

 

 俺がそう言うとクリスは小さく頷いた。その可愛い事ったらない。顔はやや赤く恥ずかしがっていて俯いているが、その視線が俺の股間へ注がれているのは分かっている。でも、きっとクリスはばれてないと思っているだろうから言わないでおく。

 

「じゃ、隣においで」

「ん」

 

 ベッドの横をぽんぽんと叩くと、クリスがやや足早に動いてそこに座る。そして、そこを見計らって俺が軽く腕を回して抱き寄せた。

 

「んなっ!?」

「ダメ、かな?」

「っ……し、仕方ねえな。今度から一言言えよ?」

「分かった」

 

 顔を背けているクリスだが、その顔が若干照れているのは丸分かりである。思わず嬉しくなって笑みが零れた。本当に素直じゃないけど、そこがまた可愛いな。ちなみにクリスは最初こそフェラだけさっさとして帰ろうとした。でも、それじゃ作業みたいで俺が嫌だったので、最近はこうして少しイチャイチャさせてもらっている。クリスは初めこそ嫌そうな顔をしたけれど、それもすぐに消えてしまい、今では口はともかく空気は好感触となっていた。

 

「……な、今日はどうしたんだよ? いつも以上に鼓動が早えぞ」

「えっと、実はクリスにお願いがあってさ」

「またスケベなやつか」

「うん、嫌なら諦めるからそう言って欲しい」

「…………言うだけ言ってみろ」

 

 クリスちゃんマジ天使。と言うのも、こういう言い方をする時は大抵聞いてくれるのだ。二度目の素股をお願いした時も同じ流れだったと言えば分かるだろう。でも、まだ油断は出来ない。パイズリはこの流れで却下をくらったのだ。でも、俺としては素股の方が嫌悪感が高いと思ったんだけど。

 

「その、服を着たままでいいのでおっぱいを触らせてください」

「……服の上からか?」

 

 その聞き方に思わず本音を言いそうになるも、ぐっとこらえて小さく深呼吸する。ここで焦ってはいけないと。まずはそれを許可してもらい、ゆっくりクリスの中にあるエッチのハードルを下げていくべきだ。なので、ここはいかにもそれが目的ですと言わんばかりに頷いた。

 

「そう、なんだけど……」

「そうかよ。……ぶ、ブラは外した方がいいのか?」

 

 あれ? まさかの提案がクリスから出たよ。と、いかんいかん。そこで思い出すのは奏のおっぱいを初めて揉んだ時の事。ブラを外さないまま揉んで軽く怒られたのだ。たしか型崩れするとか、下着があると少し痛いとか。なのでクリスはそれを危惧しているのだろう。

 

「そこはクリスに任せるよ。俺はそこまで欲張らないようにする」

「何が欲張らないようにだ。胸揉ませろって時点で十分だっての」

 

 そう吐き捨てるように呟き、クリスは俺の腕を払い除けた。怒った。今日はこれで終わりか。そう思った。だけど、クリスは不満そうな顔をしながらも何やら服の中へ手を入れてごそごそさせている。これはまさか……。やがてクリスが何かを服から手と共に出した。大き目の可愛いピンクのブラジャーだった。

 

「……これでいいだろ。だから、その……優しくしろよ?」

「うん、絶対痛くしないよ」

 

 やや不安げな眼差しでこちらを見るクリス。正直抱き締めたいぐらい可愛いです。それに揉む時に痛くするなんてさすがにもうない。これでも三人の女性で経験を積ませてもらっているのだ。なので細心の注意を払いつつ、クリスのおっぱいへと手を伸ばすため、位置を横から後ろへ移動。

 

「触るよ」

「お、おう。んっ……」

「おおっ……」

 

 優しく両手をおっぱいへ当てる。それだけで感じる重量感と柔軟性。これは……すごい。揉むというよりは揺らすように触る。クリスに嫌がられないようにだ。勿論乳首には触らない。触りたいけど触らない。優しく触り、クリスがもっとしてもいいと思ってくれればそれでよし。もしそうじゃなくても、こちらが切り出したら考えてくれればいい。とにかく焦らずじっくりいこう。

 

「っ……く、くすぐってえな」

「あ、そうだよね。えっと、なら少しだけ力入れるよ」

「……痛くすんなよ?」

「勿論……」

「あっ……んっ……ああっ」

 

 出来るだけ強くしないように揉み始めると、クリスから小さな喘ぎ声のようなものが聞こえ出す。正直チンポに悪い。それでも感じてくれているのが分かって安心もした。この調子でクリスのエロへの欲求を高めるのだ。

 

「っ……くっ……んんっ……」

 

 何とか声を出すまいとするクリス。でも、それが余計性感を高めているとは思うまい。実際俺は今や片手はおっぱいを揉み続けているが、もう片手はクリスの右乳輪辺りを優しく指でなぞっている。それに気付かぬはずはないのだが、今のクリスはもどかしい快感と戦っているせいかそれどころではないようだ。

 

「クリス、どう? 痛い?」

「い、痛くはねえ。でも、ひゃっ!」

「どうしたの?」

「ううっ、お前分かってんだろ。今、あたしの……その」

「何?」

 

 顔を赤くして黙り込んでしまうクリス。そう、俺はさっき一度だけ乳首を指で触ったのだ。今まで焦らされていたおかげかかなり感じたようで、クリスも思わず可愛い声を出してくれた。で、おそらくクリスは乳首と言うのが恥ずかしいのだろう。俺が触ったところとか触っているところとか表現したくても、既に俺は乳輪辺りへ指を戻している。おそらくクリスはこのままだと言いよどんで終わりだろうし、そろそろいいかな。

 

「ね、クリス。一度だけ好きに揉んでもいい?」

「い、一度だけ?」

「うん、一度だけ。もしそれで嫌だったらもうしない。どう?」

「…………分かった。一度だけだぞ」

 

 よし、ここだ。ここでクリスにおっぱいで気持ちよくなってもらおう。仮に痛くしたとしても、敗北条件はクリスが嫌と感じたらだ。そして一度だけというのもポイントである。一度とは言ったけど、それの明確な線引きはしていない。それと、敗北条件も痛かったらとか気持ちよくなかったらではない。あくまでクリスが嫌かどうかである。だからこそ先程乳首の感度を確かめたのだ。全てはこの時のために。

 

「じゃ、行くよ?」

「ああ、一度だけって事忘れるなよ」

「当然。じゃあ……えい」

「んっ……んんっ!?」

 

 両手でおっぱいを揉みつつ指で両乳首を軽く摘む。その瞬間、クリスが仰け反った。そして、その仰け反ったところで不意打ちのキスをする。驚きで目を見開くクリス。悪いけど、煩悩全開の男は止まれないんだ。ここで掟破りの乳首再攻撃。再びクリスの目が見開くも、俺はガードの緩んだ唇へ舌をねじ込み侵略開始。

 

「んっ!? んんっ! ん~~~~っ! ……ん」

 

 抵抗空しくクリスはディープキスで堕ちた。いや、正確には絶え間なく襲う快感に堕ちたか。今も優しく乳首をくりくりしている右手と、同じく優しくおっぱいを揉みしだく左手。そこへレベルを上げている俺の舌遣いだ。キスもまだだったクリスとしては堪え切れるはずもなかっただろう。そのまま俺はクリスとじっくりキスをし、おっぱいを可愛がった。そしてクリスから力と共に何かが抜けたところで手を放す。

 

「にゃ、にゃんだよあれぇ……じゅるいだろぉ」

「何が?」

「い、いちどっていっただろぉ」

「うん、言った。でも、俺は手を放すまでが一度って考えだったからさ」

「う~っ」

 

 納得出来ないという感じではある。でも、その顔はだらしなく緩んでおり、今もよだれが出ていた。さて、どうするかな。正直このまま愛でていたいぐらい可愛いのだが、それではいけない。クリスの場合三歩進んだとしても五歩ぐらい下がりそうだ。なので一気に中間ポイントまで到着しておく必要がある。

 

「で、クリス。嫌だった?」

「………………聞かなくても分かるだろ」

 

 潤んだ目でこちらを睨むクリス。つまりそういう事だ。なら、もう少しエロレベルを上げましょうかね。まずはクリスの口元をティッシュで拭いてやる。抗う気もないのかなすがままのクリスに軽く微笑み、俺はその体を抱き起こす。

 

「クリス、服の中へ手を入れて触っていい?」

「……好きにしろよ」

「ありがとう。それともう一度キスしようか」

「……ん」

 

 小さく頷くクリスが可愛くて、今度は舌を入れずにキスをした。それと、直接触ったクリスっぱいは見事なものだった。乳首はもう硬さを有していて、指で可愛がってやるとクリスが綺麗な声で鳴いてくれるぐらいだ。乳房も柔らかくも張りを持っていて、こちらの指をある程度まで沈ませるが力を抜けばすぐ弾く。その両方を堪能しながら、俺はクリスとキスを繰り返していた。

 

「ん……んんっ」

 

 唇を重ねるだけのキスからディープ、あるいは最初からディープ。たまに啄む様なキスだけを何度もしてクリスの気持ちを溶かしていく。見てはいないが、きっとクリスの下半身はすごい事になっているはずだ。でも、今日はセックスをするつもりはない。クリスは抱くんじゃなく、おねだりされたいからだ。クリスのような子は、翼のように自分から体を差し出してくれる方がこちらも嬉しいからね。

 

「な、なぁ……そろそろ欲しいんだけど」

「そうだね。じゃあ……」

「あっ……おっきくなってる」

 

 クリスの手を掴み、チンポのある場所へ導いてあげる。するとその熱を感じ取ったのかクリスが無意識で嬉しそうな顔を見せた。俺はそれに喜びつつもファスナーを下げ、そこから勃起したチンポを出した。思わずクリスが鼻を動かす。そして喉を鳴らして俺を見た。

 

「どうぞ?」

「あーむっ」

 

 そこからのクリスはまさしく盛りのついた雌猫だった。フェラしながらお尻を振って、俺を本能的に誘っていたのだ。なので俺もクリスに位置を変えさせ、その可愛いお尻を愛でられるようにした。とはいえ、本番はするつもりはないのでお尻やマンコを下着越しに撫でるだけ。それでも今のクリスには堪らないらしく、何度もフェラを中断してこちらへ注意してきた。まぁ、その声はどう聞いても煽ってるものだったけど。

 

「クリス、こっちも脱いだ方がいいよ。グショグショになってる」

「…………そう、だな」

 

 おお、遂にクリスがノーパンノーブラ状態になってくれる。それが嬉しいが、でもあまり露骨にテンションを上げると嫌がられるかもと思い、出来るだけ平静を装う。だが、一向にクリスが動こうとしない。どうしたのだろうと思って黙っていると、クリスが小さな声が聞こえてきた。

 

―――ぬ、脱がして……。

 

 俺は、もう死んでもいいと思いました。だって、あのクリスが、消え入るような声で、パンツを脱がしてなんて言ってきたんだ。これで奮い立たなきゃ男じゃない! なので鼻息荒く、俺はクリスの下着へ手をかけた。

 

「分かった。じゃ、脱がすからね」

「……ん」

 

 クリスの下着はもう凄い事になっていた。愛液でドロドロと言えばいいのだろうか。色は既に愛液で変色していて、匂いもかなり強く漂っている。しかし、その雌の匂いが俺の雄を刺激する。そのおかげでクリスの口から無意識の感嘆符が聞こえてきた。

 

「うわ……また跳ねた……」

「少し片足を上げて」

「こ、これでいいか?」

「うん、これで……もういいよ」

 

 視界に広がる無毛の恥丘。あれ、でもたしかこの前素股した時はあった気が……。

 

「クリス、こっちも直接触っていい?」

「い、一々聞くな! 勝手にすればいいだろ!」

 

 やけっぱちで叫ぶクリスだが、その発言をきっと後悔するだろう。なら好きにさせてもらおうかな。まず優しく触る。出来るだけマンコを刺激しないように陰毛があったはずの場所を。予想通り微かにざらっとした感触がある。剃毛したのか。と、そこで一つの仮説が。もしかしてクリスが素股の時見えないようにしてたのって、ここの処理してなかったからとか? やばい。だとしたら可愛すぎるだろ。なのでフェラをしてくれてるクリスへ確かめるように感謝を述べる事にした。

 

「ね、クリス」

「んー?」

「俺、嬉しいよ。クリスがここまでしてくれて」

「…………こ、こっちの方がする時気持ちいいんだろ?」

 

 する時って何を? そう尋ねてみたいけどやめておく。あと、俺は決めた。決めたよ。俺、明日から毛の処理するわ。クリスがそこまでしてくれたのだ。なら、こちらもそうしよう。……ま、エッチのためなので褒められた事じゃないけども。こうして初69は大きな問題もなく終わった。余談だが、クリスはクンニされるのが気に入ってしまったらしく、指より舌がいいとの事。理由は聞いてないけど、あったかいからだろうなぁ。どこまでも人の温もりに弱いクリスにゃんである。俺としてもクリスが剃毛してくれる限り、全力でしてやるつもりだ。まぁしてなくてもするけどね!

 

「な、シキ」

「え?」

 

 お互いに気持ちよくなった後、一緒にシャワーを浴びイチャエロして再びベッドの中。今はお互い裸で横になっている。クリスは俺の胸に顔を寄せ、ちょこんと収まるように寝転がっていた。そんなところへ突然の名前呼び。思わず聞き間違いかと思ってクリスの方へ視線を向ける。そこには顔を少しだけ赤めた天使がいた。

 

「な、何だよ。別にいいだろ。呼び捨てでも」

「いや、それはいいけど……」

「んだよ。言いたい事があるならはっきり言え!」

「クリスに名前で呼ばれたのって、何気に俺が初めてじゃない? 凄く光栄で嬉しいんだけど……夢じゃないよな」

「っ! ゆ、夢にしたいのかよ」

「絶対やだ」

「…………うん、あたしもやだ」

 

 そう可愛く告げるとクリスが顔を胸に埋める。その頭を優しく撫でながら俺も目を閉じる。

 

―――な、本当に今日はこれでいいのか? その、別にあたしは……。

―――すごい嬉しいし本音はしたいよ。でも、今日はこれで十分。繋がるのは、また今度にしない? ちゃんとしたデートとしてさ。

―――……期待しといてやる。

 

 後で聞いた話だと、クリス的には本番を無理矢理しなかったのが高評価だったらしい。それをしてたら受け入れたかどうかはともかく、名前呼びは絶対しなかったとの事。うん、慌てる乞食はもらいが少ないってホントだな。こうしてクリスと俺は特別な関係の一歩を踏み出した。初体験は出来るだけクリスに喜んでもらえるよう、雰囲気などを考慮しようと思う。根は純情乙女だし、そういうのに憧れありそうだから。

 

 

 

「はぁぁぁぁ……疲れが取れるよ~」

「そう言ってもらえると嬉しいな。勉強してる甲斐もあるってもんだよ」

「シキさんってホントすごいですよねぇ。生命のスープ作れるのに、私達のためって整体まで勉強するんだもん」

「元々はお役御免になった時のために勉強してたんだ。奏達の専属になれればいいしね」

「ナルホド~」

 

 弛緩し切った顔でベッドに寝そべる立花さん。その恰好は水着に近いものだ。場所は当然俺の部屋。今日は訓練終わりの立花さんを癒そうと思い、こうしてマッサージをしているという訳。ここに拾われた時、とりあえず手っ取り早く仕事に就けそうなものをと、そう考えて周囲から勧められたのが整体だった。特別な才能はいらず、体一つで出来る仕事。そしてそのうち奏と翼がアーティストとして活動し、装者としてもアーティストとしても多忙な二人を支える仕事になればと、そう思って俺も勉強に熱を入れた。幸いにして実地で緒川さんや藤尭さん、そのうち奏や翼がやらせてくれた事もあり、今の俺はそれなりの腕はあると思う。ただ、あくまでアマチュアなのでお金を取れるとは思っていないけど。

 

「それにしても、立花さんって部活とかしてた?」

「部活じゃないですけど、中学時代に未来に付き合って一緒に走ったりとかは。どうしてです?」

「そうなんだ。いや、結構筋肉のつき方が普通の人と違うから」

「そんな事まで分かるんですねぇ」

 

 フニャっとした顔の立花さん。可愛いよなぁ、この子も。でも、この筋肉はおそらく装者となった後から本格的についたものだろう。その下地は中学時代にあるとしてもだ。生命のスープを飲むようになって、彼女は風鳴さんから時折手ほどきを受けるようになっていた。きっと、効力に頼り切ってダメにならないようにと思っての事だろう。あとは奏と違って徒手空拳なのも関係してるかな。それと了子がフィーネとして生身の風鳴さんに追い詰められたと教えた事も。

 

「じゃ、そろそろ次にいくよ」

「ふぁーい」

 

 ちなみにこのマッサージ、奏や翼には好評で今ではライブの夜などによくねだられる。一つだけ難点があるとすれば、よくエロマッサージになってしまう事だろうか。いや、最初はちゃんとしたものなんだけど、あの二人が意図せず漏らす息や声が股間に響くんだよねぇ。

 

「それにしても、立花さんは結構思い切りがいいよね」

「ふぇ?」

「いや、いくらマッサージって言っても男にかなり肌を晒すのは嫌じゃない?」

「あー、そこはシキさんですから。信頼してるんで」

 

 純粋な気持ちが俺の心を突き刺す。ごめんね、実はかなりスケベなんだよ。今着てもらってる物だって、本来はもっと服みたいなやつがあるんだ。と、そこへ立花さんがやや小さな声で告げた。

 

「それに、私ってあんまり色っぽくないですし」

「うん、そんな事ないから」

「即答だっ!? えっ、でもでも、私ってクリスちゃんみたいにおっぱい大きくないし、奏さんみたいにプロポーションよくないし、翼さんみたいに凛々しくないし」

「そういうの=色っぽさじゃないから。立花さんには立花さんの色気があるから」

「……ホントですか?」

「うん、奏や翼をずっと見てきた俺が保証する。立花さんは可愛くて十分色気もあるよ」

 

 そう心から断言すると立花さんが顔を赤くした。たしかにこの子は色気がアリアリって子ではない。でも、健康的な太ももや眩しい笑顔。それらに代表される健全なエロスがしっかり備わってる。スケベ全開だけが色気じゃない。その辺りをこの子には教えておく必要があるな。

 

「あ、あはは……何か照れちゃうなぁ。男の人にそんな事言われたの初めてだから」

「じゃあ今まで立花さんの周囲は見る目がなかったんだね。こんなにも可愛くて魅力的な子なのに」

 

 もったいない。心底そう思う。俺が同年代で同じクラスなら駄目元でアタックしているぞ、こんないい子。例え断られても立花さんの事だ。それをキッカケに避けるなんて事はしない……はず。それにしても、立花さんは本当に褒められ慣れてないようだ。今も俺の言葉に赤面して恥ずかしさから枕に突っ伏している。あ、足もバタバタさせてるや。

 

「う~~~~っ!」

「……えっと、施術続けるね?」

 

 返事はないが小さく頭が動いたので分かったという事だろう。なので気を取り直して腕を揉む。足や腕、背中などをマッサージ。揉み返しが起きないように気を付け、乙女の柔肌を丁寧に解していく。さて、ここからだ。次は問題が大有りの場所、臀部である。ここはさすがに許可を取ってから触らないと。

 

「立花さん、ちょっといい?」

 

 ここまでの施術で半分寝ている立花さんを小さく揺らす。すると、だらしない顔のままで立花さんがこちらを見つめてきた。

 

「っあ、ふぁい。何ですか?」

「えっと、次は臀部をさせて欲しいんだけどどうする?」

「でんぶ……?」

「お尻だよ」

 

 寝惚けているのか、それとも臀部との表現を知らないのか、立花さんは眠そうな目で小首を傾げる。でも、俺の説明を聞いてゆっくり意識を覚醒させたのだろう。少しだけ顔を赤くした。

 

「ええっと、お尻かぁ。やっぱりした方がいいんですよね?」

「全体的に考えればね。でも無理強いはしないよ。同性ならともかく、異性の、しかも若い男なら嫌がるのが普通だしさ」

「でも、今までのすっごく気持ち良かったしなぁ」

「なら余計ここで止めた方がいいかも。ここからは結構際どい場所を触るから精神的には痛いよ?」

 

 これは本当。リンパなどを考えると内腿を触ったりするからね。さすがに股の付け根を触ったりは出来ない。……奏や翼にはやってるけど。立花さんもこちらの際どい発言で悩んでいるようだ。ここで迂闊な事は言えない。スケベしたい欲望とアマチュア整体師としての矜持がぶつかり合っていたのだ。やがて答えが出たのか、立花さんは枕に顔を突っ伏してくぐもった声で告げる。

 

―――お、お願いします。

 

 その言葉で俺の中で欲望と矜持がハイタッチ。では、遠慮なく触らせてもらいましょう。とはいえ、これは施術。スケベ心だけでやる事ではない。第一は立花さんを気持ちよくさせる事だ。……間違ってないよな?

 

「んっ!」

「痛かった?」

「い、いえ、驚いただけです。結構しっかり揉むんだなぁって」

「まあね。どうする? やっぱりやめとく?」

「大丈夫です。続けてください」

 

 顔を少しだけ赤めて立花さんはそう言うとまた枕へ顔を埋めた。おそらく声を完全に殺すつもりなんだろう。その行動に嗜虐心が刺激される。でも、駄目だ。そういうのはせめて深い仲になった相手じゃないと。そう自分を戒め、立花さんへ施術していく。とはいえお尻や内腿などを触るとどうしてもそういう風な感じを覚える。意識しなければいいのだが、一度そうなってしまうと中々抜く事が出来ない。

 

「……濡れてる?」

 

 ふと視線を立花さんの股間へ向けると、そこの部分の布地が若干色を変えていた。その理由に思い当り、チンポが少しだけ勃つ。いかん。でも、どうしても視線がそこへいってしまう。試しに内腿を優しく揉みほぐし、次に臀部を揉む。するとやはりその変色具合が強くなる。

 

「こ、ここで一旦休憩しようか。汗、流しておいで」

「……ふぇ? あっ! は、はい! シャワーお借りしますっ!」

 

 蕩けた顔をしていた立花さんだったが、こちらの言葉で我に返り慌ててシャワールームへと向かって行った。危なかった。あのままだったら確実にスケベに走ってた。これで立花さんも気分がリセットされるだろうし、今日はここまでになるな。そう考えて水分補給を考えてグラスへ水を注ぎ、テーブルの上へ置く。と、そこでベッドに出来た染みを見つけた。

 

「これ、立花さんの……」

 

 そこからは雄を誘う雌の匂いが漂っている。これをあの立花さんがと思うとチンポが否応なく勃起した。このままではまずい。そう思って何とか静めようとするも、今度はシャワーの音が聞こえてくる。これは本格的にまずい。立花さんが戻ってきた時勃起していたら嫌われるどころじゃない。そこから風鳴さん達へ報告が行き、俺は最悪ここから追い出されてしまう。その想像が功を奏したのか、気が付けば勃起は収まっていた。

 

「それにしても立花さん、やけにゆっくりだな。汗流すだけならすぐだと思ったんだけど? てか、着替え持っててないじゃないか」

 

 未だシャワーからはお湯の流れる音が聞こえてくる。いくら何でもここで頭を洗う事はないと思うし、そもそもそれなら人の良い立花さんだ。確実にシャンプー借りますとか言ってくるはず。ま、男用のそれを使うとは思えないけど。もしかしてシャワーで寝てるのかな? 有り得ないと言えないのが良くも悪くも立花さんクオリティ。とりあえず着替えを持っていこう。もし本当に寝てたら大変だし。

 

「っ……んんっ……こんな事ぉ、だ、ダメなのに……」

 

 脱衣所まで近付くとシャワールームから立花さんの声が聞こえてくる。だが、様子がおかしい。水音で聞き取り辛いが、とりあえず寝てはいないようだ。しかし大丈夫でもなさそう。一体何が起きてるんだ?

 

「はぁ、はぁ……お尻や太ももマッサージされてから、ずっとお腹が熱いよぉ。んっ! どうしよう……お母さんからここはあまりいじっちゃダメって言われてたのに……っ」

 

 そこで全てを察した。どうやら立花さんはオナニーをしているようだ。それも、本人はそれが何かをそこまで理解していないらしい。おそらくだが、立花さんは性知識が教科書しかないんじゃなかろうか。所謂レディコミは買わなかったか買えなかったのかな。こうなると自慰行為自体してこなかったのか。うわ、これはやばい。翼とは違った意味で世間ずれだ。まさかここに一般家庭で育ちながらの無垢乙女がいようとは。

 

「こんな事今まで無かったのに……。あのスープ飲むようになってから時々お腹の辺りが熱いんだよね」

 

 くっ、水音が邪魔で立花さんのオナニー音が聞こえない。かと言ってドアに耳を当てるのは不可能だし……と、そこでちょっとした悪戯を思い付いた。我ながら下衆だと思うが、きっと大抵の男はこうするはずと言い聞かせて頷く。

 

「ああっ! お豆がすごい気持ちいいよぉ……」

「立花さん? どうかした?」

「っ!? し、シキさん?!」

 

 すごい驚いた声が返ってきた。そりゃそうだ。いきなりドアの向こうに人影が見えて、しかもよりにもよって一番大き目の声を出したところなのだから。

 

「良かった。汗を流すだけにしては遅いから寝ちゃったのかもって心配したんだよ。それに着替えも忘れてたからさ。ん? もしかして体を洗ってる?」

「え……? あっ、はい。すみません」

「ううん、いいんだ。考えてみれば女の子だもんね。それが当然だったよ。俺の方こそ配慮が足りなくてごめんね」

「そ、そんな事ないです。すぐ出ますから」

「いや、ゆっくりでいいよ。訓練の疲れとマッサージで体が疲弊してるだろうし、眠気も強そうだったから今日はこのまま帰った方がいい。じゃ、俺は向こうで水を用意して待ってるから」

「は、はい。ありがとうございますっ!」

 

 またドアから下がって影を消す。でも、脱衣所からは出ない。勿論立花さんの動向を確かめるためだ。

 

「……あぶなかったぁ。さっきのシキさんに聞かれたかと思ったよ。で、でも……何かシキさんと話してた時、背中がぞくぞくってしたかも……」

 

 な、何だって? さすがに俺と会話しながらオナニー初心者の立花さんが触るとは思えない。もしかして、このシャワーはさっきからずっと立花さんのマンコへ当てられているのか? ……よし、この場から早急に離脱しておこう。それがいい。静かに立ち去る俺の背中に微かな声が聞こえてくる。よくは聞き取れなかったが、立花さんの恥らうような声だった気がした。

 

―――ど、どうしよ? まさかこんなにここへシャワーを当てるのが気持ちいいなんて知らなかったよぉ。さ、触っても気持ちいいのかな? もしそうなら、これから未来と一緒に寝られなくなっちゃうかも……。

 

 この後、俺が煩悩を払うために筋トレをして、その熱が落ち着いた頃に立花さんは戻ってきた。湯上り(+絶頂後)立花さんはそこはかとない色気があり、俺がそれを指摘すると戸惑いながらも嬉しそうにはにかんだ。そして、また近い内にマッサージをと頼まれ、了承すると凄い喜びようで部屋を出て行った。後日、小日向さんが最近立花さんと一緒に寝る事が減ったと悩んでいる事をクリスから伝えられ、俺は立花さんの性の目覚めを察してしまうのだった……。

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