『あ、あのっ! 司令官さんっ!』
というてんぱった声に始まる羽黒の声を今年は聞けていない。提督が仏頂面のまま自室の扉に手をかけた理由がそれである。
羽黒からのバレンタインチョコ。着任初年以来欠かさず貰っている、提督耽溺の逸品である。というのは、何も羽黒が提督の最愛の人だからだけではない。ともすれば職人もかくやと言う超上級の代物が義理チョコ扱いで飛び交い、その一方でチョコなのに辛かったりしょっぱかったり、果ては瘴気を纏った生ものが闊歩する魔境2月14日の中で、精いっぱい作ってもらえるごく普通のチョコレートは何とも落ち着く代物なのだ。
そんな、密かに本当に楽しみにしている羽黒のチョコレートだったが、今年は今のところもらえる気配すらなかった。執務室でそれとなく話を振っても、はぐらかされる始末である。
何か落ち度でもあったのを忘れていたか。ただいま、と中にいるはずの羽黒に声を掛けながら玄関で靴を脱ぐ。いや、去年のホワイトデーはちゃんとお返しをしたはず。ここ最近でも特に機嫌を損ねるようなことはしていないはず。というか、足柄がにやにやしながら「今年の羽黒からのチョコは期待しときなさいよー」と言ってきていたはず。であればなんだ、逆に作るのに失敗したとか?
雑念に塗りたくられながら自室に上がる。そういえば、先に帰ったはずの羽黒から返事がない。もしかすると、チョコづくりに一度失敗したのを挽回しようと、今頑張っているのかもしれない、と提督が元気を取り戻した。言われてみると、どことなく甘い匂いが漂ってきているような気もする。ほら、そこの扉を開ければ、きっと羽黒がいつものようにてんぱりながらチョコを――
「…………」
「あああああ、ああ、あのっ! あのっ!! しし、司令官さんっ! あの、チョコっ! チョコレ! チョコをっ!!」
「えぇと、羽黒さんや。一旦落ち着いて、俺の質問に答えてほしいんだが」
涙目でてんぱりながら提督に駆け寄ってきた羽黒をなだめすかしながら、提督が、この状況に陥れば十人が十人するような質問を投げかけた。
「なんで、全裸で局部にチョコレート塗ってるの?」
羽黒がはぐぅ、と真っ赤になって奇声を上げた。
バレンタインに羽黒チョコはいかが
「あー、つまり足柄にそそのかされて、気づいたらこうなってたと」
涙目が高速で上下に振られ、提督が天を仰いだ。
要するに、足柄に「とっておきの考えがある」と聞かされた結果がチョコレートおっぱいとチョコレートおまんこであった。姉の思惑に気づいた時にはすでに遅し。もう計画に変更を入れる時間はなく、あえなくこういう形で妥協することになったと。
「うぅ……ごめんなさい」いつになく気落ちした羽黒がもじもじと口を開いた。「やっぱり、その、こういうのは、あの、お気に召しませんよね」
「お気に召すか召さないかと言われると、そのだな、返答に困るが」
「だって、司令官さん、さっきっから上向いてばっかですし……」
う、と提督ののどぼとけが震えた。まぁ、ぶっちゃけてしまえば、羽黒の抱いた感想、その正反対が提督の心境である。そりゃ驚いたが、嫌になれるわけがなかった。こうして上を向いているのも、真正面でふるふる揺れるチョコレート――というか、羽黒の乳房が目に毒なだけである。
「やっぱり、洗い流してきます」羽黒がそそくさと歩き出した。風呂場へ向かっている。「ごめんなさい。チョコレートは、また後日に必ずお渡ししますから――」
「羽黒、人の話を聞こうか」
提督が羽黒の肩をむんずと掴んだ。そのまま、わわと驚く羽黒を、強引に目の前に持ってくる。
「し、司令官さん?」
「俺は今日、この場でチョコレートを頂きたいんだが」提督が真正面から羽黒を見据えていった。他の視覚情報が無ければいっそ格好いいほどの場面である。「くれないのか?」
「うぇ、あの、司令官さん? それって」
確認するように羽黒が上目で提督を見やった。だが、提督の顔に変化はない。あー、とか、うー、とか、ともかく逡巡を表すありとあらゆるうめき声が今年のバレンタインプレゼントから漏れ出したが、最後は意を決したようである。
「あ、あの!」羽黒が提督の鎖骨のあたりに額を押し付け、目をなるべく別方向にそらしながらぼそぼそとつぶやいた。「お、美味しく、召し上がってください……」
「ん」
わしわしと羽黒の頭を撫でた提督が、その頭を自身から離し、羽黒の上半身へと顔を寄せた。チョコレートが羽黒の熱に浮かされて溶けたのか匂ってきて、良い香りだ。
「んんっ」
かがんだだけでは食べづらいと、羽黒の乳房、その下半分のうちチョコに覆われていないところを慎重につかみ、上へもっていく。ふにゅり、と抵抗もなく提督の指を包み込んだそれが、目の前に差し出された。さながらマシュマロチョコである。
「ぁ、ん、くすぐったい、ですよぉっ」
とはいえ、チョコレートで形どられた羽黒の美乳を早々に崩すのも惜しい。ということで、まずはマシュマロから味わうことにした。あむあむと食めば、ほんのりとした塩味と、ちょっぴちの甘味が口いっぱいに広がった。どうやら、胸につけるときに飛び散ったらしい。
けれども、提督にはそんな味覚などどうでもよいことだった。ただただ、唇で挟み込んだ柔肉の間食が心地よい。おまけに、ちょっと強めに食んだり、あるいは吸ったりすると、んんと震えるのもいじらしい。
「しれいかんさんっ、そこ、チョコじゃない、ですからっ!」
とはいえ堪能しすぎたようである。いい加減気づいたらしい羽黒が頬を膨らませて抗議の声をあげた。見上げれば、涙目が睨んでいる。いい加減、メインディッシュにすべき様だった。ぷっくり膨らんでいるチョコレート、その中身が何なのかを探求しなければならない。
「や、あんっ! いきな、つよ、いぃっ!」
唇が汚れるのも気にせず提督が先端へと吸い付いた。硬いが弾力のある中身である。まずは唇で引っ張ったり押し込んだり調べねばならない。そのたびに、羽黒が悩まし気に啼いて悶えた。
しかし、一向に正体がわからない。仕方がないので、チョコレートを舐めとって明らかにせねばならない。提督の舌が、全てをぬぐい取るべく力強く暴れまわった。
「あっ、だめ、舌、ざらざら、ってぇ、んっ、動くの、すご、んんっ!」
ぴちゃぴちゃと乳頭を舐めまわすと、羽黒がぎゅっと提督をつかんで胸に押し付けられていく。ふと上目に見やれば、羽黒が切なそうな、それでいてどこか穏やかな瞳で提督を見つめていた。どうも、授乳している雰囲気を味わっているらしい。
とはいえ、だからと言って羽黒を揶揄う気にもなれなかった。実際、液化し羽黒の乳首を滴るチョコレートを吸ったりしていると、どことなく安心感がある。なるほど、嵌る人間が多いわけだ、と自分を棚あげした提督が思った。
「ん、ふぁ、ああ……」
乳輪のチョコまで丹念に舐めとって顔を上げる。心地よさそうに息を荒げた羽黒が、真っ赤な顔に笑みを浮かべてこちらを覗き込んでいた。
「……美味しかったですか?」
頭を撫でられながらそう聞かれたので、提督が羽黒の唇に吸い付いた。舌をねじ込む。一瞬驚いたのか唇をぎゅっと閉じた羽黒だったが、すぐに開け放たれた。お目当ての羽黒の舌を見つけ、絡ませる。
「んん、れろ、んじゅ、ぢゅ、ちゅっ」
羽黒の舌に自身の舌を擦り付けるように絡めてから、唇を離す。銀の糸、ではなく、黒っぽい糸がかかった。
「おすそ分け。美味かったぞ」
提督がにっこりと告げると、羽黒が乱れた呼吸を整えながら良かったです、と微笑んだ。直後に、あ、と声をあげる。そのまま提督の頬に唇を寄せると、ぺろ、と赤い舌が提督を舐めとった。
「羽黒?」
「ほっぺにチョコがついちゃってましたよ?」
ペロリと羽黒が自身の唇を舐めた。そんな自然な動作に、落ち着いていた情動が再燃するのを感じる。提督が、自身の唾液でべとべとになった羽黒の乳首を手で転がした。
「やんっ!?」
「すまん、羽黒。多分また汚す」
しれっと宣言してから、提督がもう片方の乳に取り掛かった。空いていた片手でたぷんと乳房を持ち上げ、今度は手と口とで羽黒チョコを味わうつもりらしい。
「ぢゅううう」
「あ、や、いきなり強、んんっ、つまむのもだめですっ!」
乳首を吸いながらもう一方のをつまむと、羽黒がビクン、と痙攣した。もしかすると軽くイったのかもしれない。が、そんなことはお構いなしで責めを続ける。
「う、あぁ、んっ、んうっ!」
吸う動きから舐めとる動きへ、つまむ動きから転がしくすぐる動きへ。舌と手の動作をそれぞれ変化させながらチョコを味わっていると、羽黒の太ももがかくかくと痙攣し始めた。異様なシチュエーションに、普段以上に感じてしまっているらしい。
「きつい?」乳首の先端をかりかりと爪で優しく掻きながら、提督が羽黒を見上げた。
「ん、や、あん」
潤む瞳は止めてほしいのか、意地悪言うなということなのか。ふるふる首が横に振られたので、後者だと確信した提督が、乳房を食べなる作業にもどった。偶に乳首を食むと、柔らかさと比べての硬さが良いアクセントであった。それになにより羽黒の鳴き声が耳に良い。
「んんっ!?」
最後に胸を一回り舐め、ついでに乳首を押しつぶすように刺激すると、羽黒が背筋をぴんと伸ばした。口からはよだれが一筋流れ、気持ち提督が感じる羽黒の重みが増した気がする。
「やりすぎたか」提督が苦笑した。「少し休むか?」
問いかけた瞬間、提督の苦笑いが大きくなった。ぶるんぶるんと首を横に振る羽黒が見えたのだった。
「キス」羽黒が蕩け切った顔でつぶやいた。「その、もっかい、がいいです、ん」
言い切る前に、提督は羽黒に吸い付いた。もう一度舌同士を絡めあう。舌先に違和感を感じた。今度は、羽黒の方から提督の舌を吸っているようだった。
「ぷぁ……甘い、です」羽黒がはにかんで見せる。上気した頬と蕩けた瞳のせいで、可愛げと言うかは色気がある笑みだった。
「そうだな、前菜がこれなんだから、メインはどうなることやら」
言いながら、提督が羽黒の下腹部をとんとん、と指で叩いた。ひゃ、と嬌声があがり、羽黒が口をもごもごと動かした。声は聞こえなかったが、それで十分だ。
「ん、うぁ」
しゃがんで羽黒の秘部を見やれば、目を引いたのはチョコレートではなく、茶色くぐちゃぐちゃになった一筋の線であった。どうやら、先ほどからの行為でどこからか水分がやってきて、溶け始めてしまったようだった。さしずめチョコレートジュースとでもいうべきか。
間近で見ると、ひくひくと食べごろを伝えているようである。言われてみれば、チョコ臭と淫臭がこれでもかと提督の鼻腔を刺激した。ならば、まずは調理を完成させなければならない。
「んにゃ!?」
羽黒が姉のような声をあげた。提督の人差し指が、するりと膣内に入り込んだためである。抵抗もないそれを数回前後に動かせば、羽黒がびくびくと足を震わせる代わりに、愛液がにじむ量が増えた。それがまた周りのチョコを溶かし、羽黒がほとんど前かがみになったころにはちょうど食べごろである。
「頂きます」
すでに応える余力が消えたらしい羽黒のことは置いておいて、提督がいよいよ淫裂に口を付けた。勢いよくそこの液体を啜る。
「おと、やらぁっ」
羽黒の抗議もどこへやら、という勢いで提督がチョコジュースを啜り上げ続けた。もちろん、溶け切ってないチョコだってあるのだから、舐めとるのも忘れずに。
「あっ、だめ、舌、んっ、浅いとこ、ぺろぺろ、やぁっ!」
身悶えする羽黒。そろそろ、ほとんど提督が支えているような有様になり始めていた。ちゅう、と大口を開け、淫裂全体を舐めとると、すでにジュースからチョコの味は消えつつあった。ただただ透明な滑り気が太ももを蔦って落ちていくだけである。であれば、最後の仕上げである。
「俺さ」一瞬顔を離した提督が呟いた。きょとん、と見つめる羽黒をしり目に続ける。「ケーキのイチゴとか、最後に取っとくタイプなんだよね」
いうや否や、まだそこだけはチョコに塗りたくられ、あるいは屹立についていけず真っ赤な肉を晒すクリトリスに吸い付いた。
「んあっ! やら、あんっ! イく、も、イっちゃう!?」
羽黒が昂ったのか提督の頭を抑えた。お仕置きだな、と提督がにやつく。羽黒を支えていた両腕から片方を引き、股の間を通した。そのまま、チョコレートが塗られておらず、密かに落胆していた尻穴に手を這わす。窪みをさすさす、と人差し指で撫でまわした。
「んあっ!?」
羽黒が激しく震え、窄まりがきゅっと締まった。お陰様で、提督の指が締め付けられ、それを倍する快感が電撃のように羽黒を走った。おまけに、陰核の刺激は変わらずなんだからたまったものではない。
「あ、あっ、あああぁあああああっ!!」
白い喉をのけぞらせて羽黒が絶叫した。が、提督にそれを見やる余裕はない。肉芽の下の小穴から、ぷし、と潮が吹きだしたのだ。あわてず騒がず、提督が口をつけて対処する。
「あ、やぁ、ごめんなさいっ、ごめんなさいっ!」
幸か不幸か、自身の下腹部で何が起きたかを察知した羽黒が、息を無理やり整えて謝罪の言葉を口にした。とはいえ徹頭徹尾自身の欲望のために動いた提督としては、謝られるのはむず痒いだけである。とりあえず、陰核を優しくしゃぶってから顔を上げた。
「ごちそうさまでした。美味しかったぞ?」
言った瞬間、羽黒が茹で上がる。どちらに対しての感想なのか、いくら羽黒でもわからないはずがなかった。疲労と羞恥のせいか、ふらふらと提督に寄りかかった。
「ご、ごめんな、さい」
「いいよ。原因の一端は俺だしな」よくよく考えれば全部提督にある気がしたが、少なくとも羽黒が気づく前には提督が口を開いていた。「それよりも、時期的には早すぎるんだけどさ。お返しがしたい」
羽黒が意図をつかみかねたのか小首をかしげた。だが、すぐに真っ赤な顔のまま固まってしまう。羽黒の右手を提督の股間へと押し付けたせいだった。
「……おっきく、なってます、ね」ちらちらと提督を見ながら羽黒がぼそぼそ口を動かした。
「うん。こっちは何時でも大丈夫なんだけどな」提督が良い笑顔で続けた。
羽黒がなおも逡巡してから、はぁ、とため息を吐いた。熱い、熱い吐息であった。提督のチャックをすっと開くと、細い指がパンツにかかる。ちょっとしたこそばゆさを享受していると、ずり降ろされた。提督の肉棒が飛び出した。
「ん、ぁ、あんっ、あんまり、暴れ、無いでください」
「しょうがないだろう。待ちきれないんだから」
すでにびちょびちょになった羽黒の太ももを肉棒が滑る。おかげですぐに挿入れやすくなったものの、狙いが定まっていない。提督が首を竦めて見せ、羽黒がむぅとうなった。いつもの意地悪気を見せているのだった。
「……ぇぃ」
迷いに迷って、羽黒が提督を捕まえた。う、と提督が情けなく声を出す。そんな様子に、羽黒が余裕を見せるように笑みをこぼす。
「ほら、いいこいいこですから、落ち着いてくださ、ひゃ」
そのまま調子に乗って亀頭を優しく撫でまわしたものだから、落ち着くはずもない。跳ね上がった提督の先端が、羽黒の入り口をとらえた。にちゃ、と歓迎の水音が響き、ウェルカムドリンクよろしく暖かな愛液が提督を滴っていく。
「ぁ、ぁう」
「羽黒、挿入るよ」
提督がささやくと、羽黒がこくりと恥ずかしそうに頷いた。唇がそっと差し出される。提督がそれに引き寄せられながら、腰を軽く突き上げた。
「ん、ふぁ、んんんっふ」
上と下とで羽黒を感じながら、口腔と膣内を割るように自身を進めていく。羽黒が縋り付くように抱き着いてきた。
「羽黒、なんか、いつもより締まってないか?」
「そ、そんなこと、は」
肉棒への刺激に、簡単には耐えられないものを感じた提督が、詰問するように問えば、羽黒が視線をそらした。ふふん、と提督の嗜虐心がいっそうと燃え上がる。
「興奮したのか。裸にチョコつけて」
「ち、ちがっ」
「変態め」
ぎゅ、と膣が収縮し、提督がふぅと息をついた。荒い息の羽黒が、潤んだ瞳ごと違う違うと首を横に振るが、もはや自分でも信じ切れていないらしい。何しろ目の前にそれを喜んでいた変態がいることも忘れているのだ。
「あんっ!」
混乱する羽黒を一突きする。変態チックな姿を楽しまれた挙句、追い込まれていた羽黒はそれだけで果てそうなほど震えてしまっていた。が、提督も提督であまりの締め付けに溜まっていた感情はすぐにでも吐き出されそうであった。
「しれぇかんさんっ! しれぇかんさんっ!」羽黒が腰を動かしながら提督の名を呼んだ。
「もうイきそうか?」
羽黒の頭がぶんぶんと振られる。どうも、提督を待っていた時からの興奮が抑えきれなくなっているらしい。さすがにちょっと早いか、などと気にしていた提督の理性が、すぐにGOサインを出した。
「しれいかんさんっ!」羽黒がぎゅ、と抱き着いてきた。「はぐろの、んっ、奥までっ! 奥で、味わって、あんっ、くださいっ! ふぁあっ!?」
言われなくとも、と提督が羽黒を深く突いた。ぐちゅ、という粘着質な音と共に、肉棒全体が締め付けられる。
「羽黒、お望み通り、奥で出すぞ」
「はいっ! 来て、きてぇっ!」
羽黒が提督を離すまいと締め付けた。強烈な感覚が、心地よい快感へと変換されて提督の頭を融かす。
「くっ」
「ふぁ、ああんっ! あぁああああっ!」
溜まらずに劣情を奥深くで吐き出すと、羽黒が痛いくらいに抱きしめてきた。同時に、膣がざわざわと動いて、提督の精を最後の一滴に至るまで吸い出そうとしてくる。蕩け切った羽黒の顔が、酸素を求めて盛んに呼吸を繰り返していた。
「羽黒」
「あ、ふぅ、んちゅ、ちゅぁ、はぁ」
そんな必死の行為を妨害するかのように、提督が羽黒に唇を重ねた。未だ絶頂の余韻に震える羽黒にしれに抗う余力はない。甘い呼吸ごと、羽黒の口内を味わう。
「んゆ、んっ、んんっ」
小さくなり始めた己の物を、膣内で二三度うごかせば、迸りはすべて羽黒に吸い込まれていったようである。ずぽ、と粘着音を立てながら肉棒が引き抜かれ、羽黒がひときわ大きく息をついた。
「ぷはっ、はぁ、はぁっ!」
それを見計らって上の方でも舌を引き抜いた。やっと呼吸の自由を取り戻した羽黒が、首元で湿度のある息を吐く。背中をさすってやると、くすぐったそうに身じろぎした。
「しれいかんさん」羽黒が上目に提督を見やった。「羽黒、おいしかったですか?」
「ああ。最高のプレゼントだよ」
羽黒が良かった、と微笑んだ。疲労と安堵が隠されてもいない笑みであった。提督がねぎらう様に額に口づけする。そのまま、えへへと笑う羽黒を抱き上げ、寝室へと向かった。
「……ふえ?」
羽黒が、よくわからないという風に提督を見やる。提督が、考えが甘い秘書艦に教育すべくにっこりと微笑んだ。
「最高のプレゼントなんだからさ」提督がほほ笑んだまま続けた。「まさか、これで終わるわけがないだろう?」
日付が変わっても、提督の部屋から嬌声が止むことはなかったとさ。
ありそうでなかったバレンタインネタでした
羽黒ちゃんがわたわたしながらチョコくれる季節グラ欲しい……