「わぁ! おそろいの万年筆ですか!?」
「ん。ここにほら、イニシャル彫ってもらったんだ」
羽黒が歓声を上げながら、黒い万年筆をしげしげと眺めた。それから、大切そうに高級感のある黒い箱の中にしまい込み、ありがとうございます、と提督に告げた。
「構わないよ。前から新しいの欲しいって言ってただろう? で、今日は進水日プレゼントに丁度いいと思ってさ」
提督の言葉に羽黒がくすりと笑う。隠しきれない言い訳臭さが面白かったらしい。丁寧に解かれたラッピングまで、丁重に畳んで机の角に重ねている。
「大切にしますね」
羽黒が微笑んだ。喜色満面とはこういう時に使うんだろうな、と提督が思った。
「喜んでもらえて何よりだよ」提督が心底安心したようにそんな言葉を漏らした。「妙高さんたちも良いプレゼントだったしなぁ」
はい、と羽黒が頷いた。妙高からは夫婦茶碗に夫婦箸(本来とは逆の方を使わなきゃな、と提督が言って叩かれていた)。那智からはお揃いのコップ。お呼ばれしていた那珂からは可愛い系のお洋服、神風はそれに似合う髪飾りを寄越している。その尽くを歓声を上げながら大切そうに扱っていたから、提督としては今の今まで自分のセンスが信用しきれず心ここにあらずと言った有様である。
「全部、本当に素敵で」羽黒がにこやかに微笑んだ。「明日から絶対使いますからね!」
提督が思わず羽黒の頭に手を伸ばしかけ、こほんと慌てて誤魔化すように咳払いをする。こういう時、無遠慮に手を伸ばしたくなるような反応をしてくるのだけは反則だと思っていた。
「それはなにより」咳払いを続けながら、提督が言った。「けど、まだ最後の一つが残ってるぞ?」
「…………」
羽黒が微笑んだまま固まった。眉だけ器用に、ハの字へと変える。足柄からの、微妙に大きなプレゼント箱が未開封で残っていたのだった。
と言っても、足柄から何も貰っていないわけではない。むしろ、妙高たちと同じタイミングで信号旗モチーフの小洒落たハンカチを貰い、ありがとうと羽黒に抱きつかれてさえ居た。それに、先程まで行われていた進水日会で料理やらケーキやらを主に作っていたのは足柄であるから、プレゼントは十分に渡しているはずであった。だが。
「この、適当に差し込まれた『おまけ! 夜用!』の文字があからさまに怪しいんだよなぁ」提督がため息を吐いた。
「……い、いくら足柄姉さんでも、変なものは入れてない、と、思……信じてます!」羽黒が言った。やはりまともだという確信は無いらしい。
「あ、開けますね」
羽黒がラッピングを解きにかかった。大きめのその箱を扱う手付きが先程までのものと比べて些か乱雑なのは、突っ込むべきかどうすべきかと提督がぼんやり思った。
そうしてラッピングを解き、箱をとめていたテープを切ってしまうと、羽黒が深く深呼吸する。それから、意を決したように蓋を開け、目をつむったまま中身を取り出し――。
…………。
「あ、あの、し、司令官さん。これって」羽黒が顔を引きつらせながら訊いた。
「これってと聞かれてもだな」半ば予想してしまっていた提督が投げやりに言った。「どこからどう見ても、誰恥じることのないバイブだな。うん」
羽黒がお姉ちゃん、とつぶやきながら力なくテーブルに倒れ伏した。
「ほ、本当に使うんですか?」
「やぁ、そりゃまぁ貰っちゃったし」
羽黒がジト目で提督を眺めた。提督が口笛を吹きながら顔を背ける。お互いに、既に着ていたものは脱ぎ去っていた。故に、ここにある提督と羽黒を除いたものは、もはやベッドと――それからさっき足柄からもらったリモコンバイブしか無いのだった。
「姉さんから貰ったと思うと、何かこう複雑な気分なんですが……」羽黒がバイブを雑にいじった。薄暗くした室内灯の光を受けて妖しく光っている。
「嫌なら今日はもう止める?」
提督が誂うように言った。羽黒が頬をふくらませる。いつ見ても柔らかそうな頬だよなぁ、とぼんやり眺めていると、赤らんだそれが近づいてきて、唇が合わされた。舌が入り込んでくる。提督が出迎えた。
「れろ、ん、あむ……」
舌を絡ませるだけの、そこまで激しくない接吻だったが、だからこそ心地よい。羽黒の頭を掻き抱くと、すがるように抱きついてきた。お互いにお互いの舌、そのありとあらゆるところを擦り付けるように動かし続ける。たっぷり一分以上楽しんでからどちらからともなく唇を離す。
「意地悪な司令官さんにはこうです」少し恥ずかしげにはにかみながら羽黒が言った。
「積極的で何より」羽黒の鼻先に一瞬だけ唇をつけてから提督が肩を竦めた。「じゃ、始めようか」
言うやいなや、提督が羽黒のバイブを持った手をにぎる。そのまま、その切っ先を羽黒の唇に当てた。
「……舐めなきゃ駄目、ですか?」羽黒がもじもじとした。
「準備がいるだろう? かと言ってローション使うのも味気ないし」提督がこともなげに言った。
羽黒がなおもたっぷりと逡巡してから、ついに観念したように舌をちろ、と出した。亀頭を模した部分をなめ始める。
「今にして思うと」提督が興味深そうにつぶやいた。「こう、間近で奉仕する様子見るのって始めてだな」
「へ、変なこと言わないでくださいっ!」
羽黒が耳まで朱色に染めながら抗議した。が、提督の視姦は止まらない。眼の前で男性器を舐めしゃぶる様子を見るというのは、提督の言葉通りなかなかない機会だった。いつもこんな風にしてくれてるんだな、と提督がつぶやき、羽黒が頬を膨らませた。
と、提督がいかんいかんと首を振る。確かに見ているだけでも楽しかったが、提督としても準備を手伝うべきだった。視線は、カリ首を重点的に舐め回し始めた羽黒の舌の様子に留めつつ、手だけを羽黒の胸、その頂に置いた。
「乳首、もう立ってるな。興奮したのか?」
提督が思ったことをそのまま口に出した。羽黒が涙目になって提督を見上げる。睨んだつもりだったのかもしれない。だが、張り型をなめなめ、吐息を荒げたまま上目で見られても、加虐心が増すだけでただの逆効果である。
「ぺろ、んっ、れろ、あっ、はぁっ」
バイブへの責め苦に、悩ましげな吐息が加わった。固くなった頂を転がすたびに、湿っぽい吐息が飛び出して、バイブの滑りを少しでもよくするべく付着していく。形が形でさえなければ、俺も加わったのに、と提督がため息を吐いた。
「ちゅ、れろ、んふっ、んっ、あろ、はぁっ!」
そんな無念をそのまま胸で八つ当たりする。手で乳房全体を揉み込みながら親指で乳首を転がせば、羽黒がバイブをぴちゃぴちゃと舐りながら身悶えした。潤んだ瞳が提督を見つめ、ふるふると首がかすかに横に振られる。提督が、知らず口角を下卑た形に上げた。
「あ、あんっ」
提督が身をかがめ、羽黒の蕾に口づけした。柔らかな胸が快感に一瞬引っ込むのを楽しんでから、下乳、腹と接吻を続ける。そのたびに羽黒が身悶えしながら柔肉を震わせた。臍を舐り、下腹部に達した頃には、張り型がぎゅっと握りしめられ、何かを誤魔化すように必死にそれを舐めあげる羽黒が出来上がっていた。
「羽黒、力抜いて」提督が太ももに手を当てた。羽黒がこくりと頷く。提督が手に力を込めると、シーツと擦れながら、陰部が顕になった。うっすらと湿ったそこは、湯気でも出てきそうなくらい熱い。陰核が屹立していた。
「ん、ふぁっ!?」
思わずそこへと吸い付いたのはご愛嬌。すぐに押し付けられる秘部を舌で宥めながら、提督が口をクレパスへと向ける。舌をねじ込み、膣の浅いところをこすり上げた。
「あ、ひゃぅ、んっ!」
「羽黒。舌が止まってるようだけど?」
上目で羽黒を見ると、意地悪、と口が小さく動いてから真っ赤な舌が再出現した。竿の部分をつぅ、と舐めながら、快感をやり過ごす事もできず声を上げる。唾液が張り型を濡らすのと同じくらい、下の口が涎を垂らし始めた。
「しれいかんさん」亀頭を口に含みながら快感に震えていた羽黒が、ちゅぽんとそこから口を離し、銀の糸を先端に架けながら哀願した。「そろそろ、わたし、軽く、イキそうでっ!」
「そうか。頃合いだね」
言うやいなや、提督が羽黒からバイブを取り上げた。口寂しさを感じたのか、あ、と羽黒が声を漏らし、真っ赤になって固まった。だが、提督はそんなことは気にもとめない。濡れそぼった先端を、同じく濡れそぼった淫裂へとあてがうと、かき分けるように中へとねじこんでいく。完全にスムーズとは行かなかったが、すぐに根本まで咥え込んだ。
「は、入り、ましたぁ」羽黒が腰を軽く浮かせた。期待と不安が混じった眦が提督を見やっている。
「スイッチ、入れるぞ」
提督が言った。確認ではなく宣言に近かった。本体のスイッチをオンにする。
「ふやぁああっ!?」
羽黒が叫んだ。腰が大きく動く。見れば、動きが大きいのか陰部から飛び出たバイブの根本まで動いていた。足柄よ、加減という言葉を知らないのか。
「これ、強いっ! 強いですっ!」
言いながらも、羽黒が腰を淫猥に動かし、あんあんと喘いだ。気づけばベッドに完全に寝転がってしまっているが、それがむしろ無理やりされて感じているように見せていた。提督がむ、と顔を歪ませた。
「羽黒。こっち向いて」
「し、しれいかんさ、止めっ!?」
羽黒が懇願するように顔をこちらに向ける。だがおそらく、提督の顔よりも大きく目に入ったものは、熱り立つ提督自身であったろう。
「羽黒、こうなっちゃったよ」
羽黒の顔に肉棒を置きつつ提督が言った。これだけでも、艶めかしい吐息が掛かって気持ちいい。羽黒は羽黒で、頬をふくらませるでもなく、ただ肉棒の熱さを感じるように目をつむっていた。数瞬して、下がちろりと唇から出てきた。
「ぺろ、ぴちゃ、んんっ、あっ、べろ、あんっ、おちん、ちん、熱い、ですっ」
根本から先端まで舐めながら羽黒が喘いだ。時折跳ねる体が良いアクセントになって心地よい。羽黒がはむ、と唇で肉棒を食んだ。瞳がとろんと蕩けている。提督のものがびくんと跳ねた。
「しれいかんさん、んっ、かわいい、あんっ」
「こっちの台詞だよ」
バイブの刺激にも成れてきたのか、羽黒がペニスにキスしながら微笑んだ。たまらず、提督が羽黒の頭を撫でる。そうしながら、もう片方の腕を伸ばし、バイブを掴んだ。電源を切り、そして。
「あっ! ひゃっ!? 突くの、だめぇっ!」
抽送を始める。ぷし、と愛液が手にかかるが、構いはしない。むしろ、熱い液体がかけられる度、一物に力が入った。羽黒が必死に舌を伸ばしてちろちろと味わい、鼻を近づけて匂いを嗅いでいた。
「羽黒」頭を撫でる手だけは優しさを維持しながら、提督が言った。「最近溜まってたからかな。そろそろ出そうだ」
「わたし、んんっ、もぉっ! も、イき、ますっ!」羽黒が膣奥を突かれながら身悶えした。
羽黒の言葉にうなずいた提督が、バイブを膣の奥底へ押し付けた。たまらず舌を亀頭にからめて刺激してくる羽黒を感じつつ、陰核を親指で素早く転がす。腰ががくがくと動き、ちう、とカリ首が吸われた。精がほとばしった。
「ふぁ、あぁぁあぁ」
激しくイッたと言うより、心底から気持ちよさそうに羽黒が息と吐いた。優しく頭を撫で擦る提督の手に、うっとりと身を委ねている。吐息が提督にかかり、しぼみ始めたそこがぴくりと動く。ぴちゃり、と水音がした。羽黒が、亀頭に付着した精を舐め取ったのだった。健気に動く舌に背筋を震わせながら、提督が労うように淫豆を撫で回した。羽黒が気持ちよさそうにぴくりと震え、それがまた提督を刺激した。
「ん、あん」
じゅぶ、と言う音がして、羽黒の顔がまた赤らんだ。提督が、バイブを引き抜いたのだった。羽黒の汁のお蔭でテカるそれを、未だぴちゃぴちゃと提督を撫で回す羽黒の口先へと持っていく。羽黒が一瞬だけ戸惑ってから、恥ずかしそうに舌を伸ばした。れろれろ、と張り型を舐め始める。
「司令官さん、またおっきくなってる」
二本の肉棒がどちらもきれいになってから、羽黒がぼそりと呟いた。羽黒の反応のおかげさまで、提督は既に完全復活を遂げていたのだった。
「お互い、まだ不満足だろう?」
提督が言うと、羽黒が顔をさらに赤らめた。己の指が、下腹部を撫でている。
「司令官さん、その」羽黒が視線をそらした。「い、挿れて、ください」
羽黒なりに精一杯のおねだりらしく、耳まで真っ赤になっている。だが、それはあくまで羽黒にとってのことであり、提督としてはまた別の感想を抱いたらしい。腰を突き出し、バイブと一緒に羽黒の鼻先に突きつけた。
「どっちを?」提督が笑った。羽黒が捨てられた子犬のような瞳になった。
「そ、それは、その」
「わかった。こっちだな」
提督がバイブを持ち上げた。秘部にくっつける。くちゅり、と水音がした。実際、本気で勘違いしてもおかしくはない濡れ具合であった。
「ち、ちがっ」羽黒が声を上げ、ニタニタと笑う提督を見つける。うぅー、と恥ずかしそうに鳴いてから、か細く続けた。
「お、おちん、ちん」
「こっち?」提督が肉棒で羽黒をつついた。
「は、い」羽黒がこくんと頷いた。「司令官さんの、おちんちんが、欲しいん、です」
「バイブじゃ駄目なの? 何で?」
提督が畳み掛ける。むすっと膨れてから、けれどもそれだけは譲れなかったのか、羽黒が頷いた。
「バイブ、も、良かったですけどっ。その、最後は、司令官さんので、愛して、欲しくて」
提督が羽黒の下半身へと体を移した。バイブは脇に置く。先程よりもよほど大きくなっていたそれを、羽黒の陰裂に押し当てる。はぅ、と羽黒が息を吐いた。提督の腰が勝手に進み、先程よりはよほど簡単に置くまで達する。痛いくらい、けれども本当の痛みは一切感じさせず、羽黒が提督を締め付けた。
「司令官さん、入ってきたぁ」羽黒がはぁー、と気持ちよさそうに深く吐息をついた。「司令官さん。やっぱり、司令官さんのが、一番好き、です。ひゃうっ!?」
そう言われて何も感じないほど男を捨てていない提督が動き出した。両手を羽黒のそこへと絡ませ、固く握る。羽黒も同じくらいで握り返してきた。
「しれいかんさんっ! あんっ! さっきより、んぅっ! はげしっ!」
「あたり、まえ!」
言いながら腰を打ち付ける。羽黒の形の良い尻がシーツをずりあげてシワを作った。秘部から愛液が飛び散り、シミを作っていく。その範囲が広がっていくのが楽しくて、提督はついつい腰を抽送する速度を早めてしまう。
「あんっ! やぁっ! はずかし、んんぅっ!」
汁を撒き散らすたびに悩ましく顔を歪ませる羽黒を凝視すると、いやいやと顔が横に振られる。たゆんと揺れる乳房と、ふらふら赤い線を描く乳首も合わさって、無理やりしているような錯覚すら味わっていた。ふと、邪魔者として脇にやったバイブの存在を思い出す。
「羽黒」羽黒の顔の脇にバイブを置く。頭に疑問符を浮かべる羽黒に命じた。「それ、舐めて」
羽黒がただでさえ真っ赤な顔を更に赤くした。ふるふると首を横にふる。咎めるように腰を突き上げた。
「ひゃうんっ! やぁっ! あんっ!」
責めを抑えると、羽黒が涙目でこちらを見つめている。なおも逡巡してから、ごこちなく首が縦に振られた。
羽黒の首がくてん、と横を向く。提督がくいくいとバイブをゆらし、亀頭を羽黒の顔の前で振った。舌が恐る恐る出てきて、ちろりとそこを舐め上げた。
「ぴちゃ、んふっ! ぺろ、あんっ! ひゃんっ! れろ、んっ!」
提督に悶つつも、必死にまがい物へと奉仕を続ける羽黒に、提督の気分が高まっていく。抽送を、深いものから浅く激しいものへと変えた。そちらのほうが、羽黒が舐めやすいんではないか、と思ったからだ。
「ぱく」羽黒は期待を裏切らなかった。可愛らしく口を開けると、バイブの先端を口に含む。ちゅうちゅうと吸い始めた。
「ん、ふぅっ! んんっ! じゅ、んくっ! ぢゅ、んんんっ!」
併せてバイブを前後させ始めると、羽黒のフェラチオはより一層動きを増していった。カリまで丹念にしゃぶっていく。
「ぷはっ! あんっ! はぁんっ!」
必死に張り型をしゃぶる羽黒を堪能してからゆっくりと抜き取ると、息も絶え絶えになりながらもすぐに嬌声があがる。そろそろ辛抱たまらなくなってきたらしい。と、羽黒が開放されていた片腕が、提督の背中に回った。抱き寄せてくる。
「どうした」
抵抗もせず羽黒に覆いかぶさる。羽黒が恥ずかしそうに目を背け、それから真っ赤な顔で提督を見据えた。
「あの、キスが、欲しくなっちゃって」羽黒が言った。人差し指で自分の唇を撫でている。「バイブ、冷たくて。その、温めて、ください」
羽黒が言い終わるやいなや、提督が唇に吸い付いた。ゆっくりと腰を動かしながら、舌をねじ込む。舌で感じる度、絡み合った羽黒の手から、気持ちよさが伝わってきた。
「ちゅ、ちゅる、んっ、ぢゅる、ぷはっ!」
たっぷりと羽黒の口を温めてやると、幸せそうな笑みが溢れ出した。すぐに口寂しくなって、今度は唇を付けるだけの接吻をする。羽黒が気持ちよさそうに受け入れた。
「んっ。……司令官さん、大好きです」羽黒がえへへと笑った。だから、と続ける。「こ、こっちにも、その、プレゼント、ほしいな、って」
羽黒が提督の手を自身のお腹へと導いた。きめ細かい肌、その臍を一撫ですると、やん、という声とともに膣が収縮した。それが合図であった。
「や、あっ、司令官さんっ! んああっ! 司令官さんっ! 好きですっ! 愛してますっ!」
「俺も好きだぞ、羽黒」
深く早く出し入れする。完全に復活していたはずの提督は、すぐにだめになりそうであった。乱雑な動きで、肉棒が膣の妙なところを擦り上げる。妙にざらついた場所だった。羽黒の一番感じるところだったらしい。
「ん、いぃいいいいいいっ!?」
いきなりの強烈な刺激に、膣がいよいよきゅぅ、と締め付けてくる。提督に、それを耐えきるだけの余裕はなかった。
「ふぁあああっ! 出てるっ! 出てますっ! んあああああああああっ!!」
精が吐き出され、羽黒が腰を暴れさせた。叩きつけられる熱い迸りに、いよいよ羽黒も達したらしい。しばし、腰同士が押し付けられたまま、二人してびくびくと震え合う。
「ん、やぁ」
暫く余韻を楽しんでから、提督が己を羽黒から引き抜いた。ひんやりとした外気と羽黒の中の熱の差を楽しみながら、ごろん、と羽黒の横に転がる。上気した羽黒の顔があった。
「気持ちよかったよ」
「……ありがとうございます」
気恥ずかしそうにそう言って、羽黒が唇を突き出した。提督がそれに合わせる。ついばむように軽いキスを何度も繰り返す。唇を離すと、羽黒がはにかんだ。
「んっ。一杯、貰っちゃいましたね」
下半身を見れば、羽黒が指に提督の精をまとわせて、自身の陰核を撫でていた。司令官さん、と甘い囁き声が提督の耳朶を打つ。羽黒が、耳に吐息の掛かる位置でくちをもごもごとしていた。真っ赤な顔が、可愛らしく歪んだ。
「でも」羽黒が続けた。「もっと、ほしいです」
提督は答えなかった。答える必要もない。何しろ、ただただ羽黒に覆いかぶされば、それで良いのだから。
再び嬌声がし始めたのは、すぐのことであった。
本来の初Hものが難航したため急遽小話でなんとかするムーブであった。
なお、足柄義姉さんはこのあとしっかり折檻された模様