ボバ・フェット(偽)はウィッチと共に空を飛ぶ - Another Story 作:KeI77777
KEY(ドM)と申します。
直枝が突貫してきてからの
話だゾ。
それでは、ご覧ください。
KEY(ドM)
直枝も時々俺のところにやってくることに
なった。
伯爵といい、直枝といい、肉食系が
多すぎると思った俺は他のウィッチに
俺たちの関係がばれるのはまずい、と
彼女を諭す。
しかし、直枝から返ってきたのは強気な笑みと、
意味深な発言だった。
「ああ、心配しなくてもいいぞ。絶対に他の
やつらとはかちあわないから。・・・こら、
手を緩めるな。ちゃんと俺を抱きしめろ。」
彼女が凄みかかった声に少し体が
強張りつつも、あぐらをかいている中に
すっぽりと収まっている彼女を後ろから
あすなろ抱きする。
ぶるぶる、と震えたかと思うと、
「・・ああっ♡♡」と嬌声を漏らした。
「こ、れ・・やべぇ・・。
・・・次からは毎回俺を後ろから
抱きしめろ。」
暴君な彼女に命令をされつつ、
502からどうやって逃げ出そうか
考え始めるのだった。
◆
ニッカ・エドワーディン・カタヤイネン.
通称ニパ。
どこにでもいる少女の彼女にはある特徴がある。
それは、ものすごく不運である。
どれくらい不運かというと、
財布は落とすし、ストライカーは故障するし、
雷に打たれるし、食べ物には当たる。
幸せとは程遠いと思われる彼女は
それでもめげずに毎日生きている。
周りは彼女のことをついてないと
言っているが、彼女自身はそうは
思っていなかった。
そして、彼女にとって最大級の
転機が訪れることとなる。
彼女はかつて、501のエイラ、サーニャと
親交がある人物だった。
出身が同じであることも仲がいい理由である。
ここではない世界でのこと。
エイラとサーニャは良く、ニパと
手紙でやりとりをしていた。
いつもは他愛もない話ばかりだったが、
エイラが手紙で漏らしたとある話が
きっかけだった。
いわく『501』にとある男がやってきたことを。
◆
今までに会った、というか一方的に知ったり、
話したことのあるウィッチの名前が載っている
リストをめくっていく。
「話したことあるウィッチ」一覧に
ヴァルトルートと直枝の名前が
書かれていることに軽くため息を吐き、
少し憂鬱になる。
今回の人生ではちゃんと反省して
自重しているというのに。
やはり、ヒスパニア怪異でガランドと
知り合ったのが運のツキだったが。
いや、扶桑海事変で圭子、文香、徹子と
再会したことがきっかけだったのか。
それとも、507の智子に見つかったことが
原因なのか。
いくら考えてもわかりっこないので
リストをしまい、作戦室の向こう側で
真剣に意見を組みかわしている彼女たちに
目を向ける。
あのヤンヤンしていた顔から想像も
できないほど、ヴァルトと直枝は真面目に
戦術を考えており、他のウィッチたちも
次々に案を出しあっていた。
ロスマンとラルは何かを考えているように
静かに沈黙している。
彼女たちも気になったが、中でも
特に目を引く彼女にちらり、と目線を向ける。
「・・・・・・。」
どこか壊れたような雰囲気で
虚空をじっと見つめるニパ。
斜め45度でチョップすれば直りそうな
くらいに故障していた。
そんな彼女に気が付き、その身を案じるひかり。
『あの、大丈夫ですか・・・?』
『・・・・・。』
だが、そんな声にも反応することなく、
ジョゼや定子が顔の前で手を振ってみても
ぼーっとしている。
『おーい?・・・だめだこりゃ。』
『虚ろになっていますね・・・。』
割とマジで心配になってきたが、
ニパが何かを突然つぶやく。
『・・・・ぱりいたんだ。いたんだね・・。』
そして、そのまま作戦室を出て行ってしまう。
ちょ。
『あ、あれ?どこ行くんですかー!?』
『・・まあ、大丈夫でしょう。皆でちゃんと
見張れば。作戦は以上です。各自解散。
体を休めて準備するように。』
スタスタと、作戦室から出て行くロス。
ラルもその後に静かに続いて退出していく。
『・・・・とりあえず、ご飯食べようか。』
『そうしましょう。』
腕を組んで考える。
ニパは一体どうしたのだろうかと。
だが、結局わからず、ワイヤ―を伝って
屋根の天井に降りたち、基地の外に出る。
とりあえず、俺も飯にしよう。
隠れ家に帰るのだった。
◆
手紙で彼のことをニパが知ってから幾日か。
かつて、501にいたという男に対して
抱いた印象は『胡散臭そう』であった。
これを本人が聴いたら傷つくことは間違いないが
常識的に考えれば男がネウロイと戦うのは
ほぼほぼありえないことである。
それが、共に空を飛んで、となればなおさら。
エイラとサーニャは彼に関する話を
し始めた。
最初は愚痴や、怖い、といったものだった文が
次第に丸みを帯びたものに変わっていくにつれて、
ニパは戦慄した。
・・・・あれ、篭絡されていないか、と。
話を聴く限りでは女ったらしで油断ならない
相手だと考えた彼女は502の皆を
守るためにいつも彼を近くで見張ることにした。
最初は離れた位置で食事していたのに、
いつの間にか隣で。
模擬戦ではいつも違うチームだったのに
いつの間にか同じチームで。
そして、決定的だったのは
彼女をかばって彼が墜ちたときであった。
これらのでき事がニパの頭の中で
延々と繰り返し映画のように映し出され、
以前の記憶を取り戻した彼女は
凄まじく重い愛を抱えることとなる。
本人に聴けば『これくらい重くないよ。
・・・好きな人と添い遂げたいって
きもち、普通でしょ?』と返すことだろう。
◆
まただよ、とウィッチとの
遭遇率の高さに絶望しながらも、
自分の目の前で目を見開き、
興奮した様子で俺を見つめる彼女。
ニッカ・エドワーディン・カタヤイネン。
通称、ニパが俺の前に立ちふさがった。
本当に偶然だった。
朝のランニングを、無人の街で
していたら、ばったり角であってしまった。
『あ。』
『あ。』
で、逃げようとした矢先にワイヤーで
ぐるぐる巻きにされ、近くの部屋に
連れ込まれた。
ジェットパックを噴射すれば逃げられるかも
しれなかったが、彼女に熱があたって
火傷させてしまうかもしれない。
そう思うだけで飛べなくなり、
そのすきを突かれてつかまってしまった。
マスクを剥がされ、今は、
あぐらをかいて座っているところを
後から彼女に抱き着かれている。
大きな胸が頭にあたり、
柔らかな感触が後頭部に。
意外とスタイルがいい彼女の
色気に負けそうになるも、
耐える。
「・・・えへへへ・・・♡♡
ついてる・・♡♡ついてるよぉ♡♡」
絶対に後ろを見てはいけない気がした。
見たらきっと抑えが利かずに彼女を
襲ってしまうかもしれない。
耳元で吐息が聴こえるのが
それに拍車をかけている。
「・・・私さ。いっつもついてないことが
起きていたけど・・・・。」
弱きな声で独白する彼女。
いつもストライカーを壊しては
サーシャに起こられていた彼女の
姿を思い出す。
ニパは運が悪い。
それは誰もがそう思うほどに。
しかし、彼女はいつも前向きでタフだ。
そんなところに惹かれたのかもしれない。
「・・・・ねえ。」
ぎゅっと後ろから抱きしめられ、
甘えるような声で囁かれる。
「言ってくれたよね。ニパが好きだって。
抱きしめてくれたよね。寒空の下でぎゅっと。
・・・私、全部思いだしたよ。ごめんね
忘れちゃってて。」
本当は、502の誰にも知られる気はなかった。
本音を言ったらきっと伯爵や直枝だけでなく
ニパにも殺されるだろうな、と震えつつ、
彼女の言葉に耳を傾ける。
「前の人生だと子供は2人だったね。
・・・今回はサッカーできるくらい
一緒に作ろうね♡」
・・・・ん?
彼女の発言に首を傾げる。
子供が2人・・・?
一体何をいっているのか。
その部分に疑問を感じての
リアクションだったが、彼女には
違って伝わってしまう。
「・・・ねえ。なんで首を傾げるの?
なんで何も言ってくれないの?
逃げるの?また。・・・だめだよ。
他のウィッチのところいっちゃヤダ。
・・・ずっと私たちと・・・私の
ところにいて。」
ぎゅううううっと首を絞められる。
そして、嫌な考えが頭をよぎる。
まさか・・・・。
俺が持つ記憶と彼女たちが
持つ記憶は・・・・・。
結局、通信機のコードを教えることで
一時的に脱出することに成功した。
いざとなったら通信を無視しよう。
そういえば、ルーデルからの応答数が
100を超えたな・・・、と遠くを見ながら
現実逃避した。
伯爵の出した条件についてはおいおい。
ニパはマジで単なる偶然でであったゾ。
それまで、降りかかっていた不幸が
だんだんボバに降りかかるようになっているゾ。
通信機のコード知っているのは10人もいないゾ。
(前の人生でそれが原因でもめたから。)
感想のクオリティあがって草。
それはそれとして感想、くれ。
KEY(ドM)