ボバ・フェット(偽)はウィッチと共に空を飛ぶ - Another Story 作:KeI77777
KEY(ドM)と申します。
ボバが強くなるまでの過去編だゾ。
時々、幕間として投稿するゾ。
なお、おとぎ話はギャグ、
本編はヤンデレ、エロ、
過去編はむせる路線の模様。
読者の反応次第で
続きを考えるゾ。
今回は、すべての決着がついた後の
お話だゾ。
それでは、ご覧ください(KBTIT)
KEY(ドM)
ちりん、と指でグラスを軽くはじく。
中に入っていた氷が
反響して、きれいな音色を奏でる。
---ここは、とある国の秘密のバー。
他の誰も知らない、俺の唯一
隠れ場でもある。
バーカウンターに頬をつきながら
今までとこれからのことを考える。
"あいつ"との決着はついた。
だが、まだ大きな問題が残っているのに
気がめいり、思わずため息をつく。
はあ、と憂鬱気にグラスを傾けていると
スッとマスターが俺の前に新しい
グラスを置いた。
中には、高そうなカクテルが入っている。
「・・・頼んだ覚えはないぞ。」
「・・・。」
俺がそういうと、くいっとあごで
俺の真横を指し示す彼。
「・・・・。」
そこには、俺の大事な【妹】がいた。
数秒の間見つめ続け、
動けないでいると、彼女が
俺の横に座ってくる。
「・・・・マスター。私にも
彼と同じものを。」
「・・・・。」
圭子がそういうと、
カクテルを作り始める彼。
しゃかしゃか、という音が
静かなバーに響く。
「・・・・兄さん。」
「・・・。」
熱っぽいで俺を呼び、赤い頬を
俺に近づけて指を絡めてくる。
俺たち以外に客がいないのが幸いだったが、
圭子にバレているということは他の
ウィッチ達にもばれているかもしれないと
ハラハラする。
そんな俺の心情を読み取ったのか
彼女がくすり、と笑う。
「大丈夫よ。・・・それにしても。」
「・・・なんだ?」
バーの中を見回して言う。
若干ジト目で俺の頬を引っ張ってくる。
「・・・・いつもこういう場所で
他の女と会っているの?」
「・・・それは、1回目の人生の
時だけだ。」
「そうかしら。」
カクテルが入ったグラスが圭子の前に置かれる。
ありがとう、と彼女がマスターにお礼を言うと、
マスターがわずかに微笑んだ気がした。
「・・・ねえ。兄さん。」
「・・・なんだ?」
「・・・兄さんの事、聴かせてよ。」
突然そんなことを言ってくる彼女に
思わず笑った。
「・・・何がおかしいのかしら。」
若干、むーと頬を膨らませて拗ねる。
その姿が子供のころの彼女の姿と
重なって見えてますますおかしく感じた。
「いや。なんでも。・・・ライーサとハンナへの嫉妬か?」
「・・・・違うもんっ。」
つん、とそっぽを向きながらも
絡めた指を離そうとしない。
マルセイユやライーサとはちょっと違い、
大人の女ぶりたいからなかなか
ストレートに愛情を表現してはこない。
しかし、2人っきりになると
こうして体を摺り寄せてくる。
初めて扶桑で会ったときと
何ら変わらない。
「・・・俺の過去を知っている奴は、少ない。」
「だからよ。・・・特別だって思えるじゃない。」
ふふ、と短く笑う。
薄い化粧が彼女の魅力を引き立て、
俺の中にまだ残っていた彼女の子供のころの
印象を完全に消し去った。
「・・・さすが記者。そういえばこの場所はどうやって?」
「秘密。」
えへへ、といたずらが成功した悪童のように
茶目っ気を含めて嬉しそうにそういう。
「・・・・なんで、裏の世界にいたの?」
真面目な表情になった彼女に聴かれる。
「・・・・ウィッチは知らないんだ。
ネウロイよりも厄介な敵がいることを。」
「それって・・・。」
搾りだすような声をあげて
そういう俺の姿に気圧されたのか
声を詰まらせる彼女。
酔いが回ったのか、相手が他の誰でもない
圭子だからか、ぽろぽろとこぼしてく。
「・・・・あれは、俺がこの世界に
来た1910年ごろの事だった----。」
◆
痛い。
体がとにかく痛い。
俺の周りには何かの壊れた装置があり、
タイムカプセルのようなものが二つ
置かれていた。
二つともふたが空いて、中には
誰も入っていなかった。
ふらつく足でゆっくりと歩く。
-----ここは。
そして、かすかに見覚えのある土地だった。
(・・・・ブリタニア、か?)
一体何度目の転生だろうか。
こうしてまた、刺されて終わりを迎えた俺は、
生まれ変わりを果たした。
終わりの見えない転生に嫌気が若干刺しながらも
すぐに自分の状態を確かめる。
見たところ15歳くらいだろうか。
近くに落ちていたガラス片を右手で取り、
自分の顔を映すと、そこには何とも
微妙な顔つきの男が映っていた。
(・・・一回くらい、イケメンで生まれたりはしないんだろうか。)
前世どころか日本にいたときと変わらない顔面偏差値に
泣きそうになりながらも、首から下を見下ろす。
患者服のようなものを着ており、
頭の中にはそれまでの人生のことが
記憶に残っていた。
しかし、それは部分的なものであり、
わからない記憶も多々ある。
右手で頭を抑えながら考える。
(・・・俺の知り合いだったウィッチ達は
まだ皆生まれていないはず。・・・・。)
その時、頭の中にある考えがよぎる。
今回くらいはウィッチに関わらなくても
いいんじゃないだろうかと。
そうすれば少なくとも修羅場に
巻き込まれる可能性はゼロであると。
幸い、能力は失っていないので
戦うことも出来る。
自衛どころか、そこらへんにいるごろつきを
暴力で屈服させ、金を巻き上げることも出来る。
だが、その選択をもしすれば、
彼女たちはどうなるのだろうか。
頭の中を、かつて見た、引退後のウィッチ達が行方不明になったり、
誘拐されたという新聞の記事を思い出す。
ぎり、と歯を噛み締める。
(・・・・それは、だめだ。)
もし、その中に俺の知り合いのウィッチ達が
1人でもいたら----。
いつの間にか背中にしょっていたジェットパックが
ぼっ、ぼっ、と短く火を噴く。
頭がフルマスクで覆われ、体を
装甲が包み込む。
さて、相棒に乗ってまずは扶桑にでも行くか。
ネウロイを倒し、戦果をあげて
軍部の上層部と取引をする。
そのためにもまずは、身を隠しながら
情報を集めよう。
そう思ってあたりを見回すと
それがないことに気が付く。
(・・・・スレーヴⅠがないっ!?)
だだだっ、と地面を足でけり、
あちらこちらを走り回って探す。
しかし、何も見つからない。
さーっと血の気が顔から
引いていくのを感じる。
スレーヴⅠがないということは
自由に国から国を飛び回れない。
つまり、ウィッチに出会ったら
逃げ切れないことを意味していた。
その事実は俺の胃を締め上げ、
胃液を逆流させようとしてくる。
ふーっ、と深呼吸をすることで
落ち着き、そして決意した。
(・・・・ウィッチ達にバレないように、
陰から守ろう。)
それなら、俺にも実害はでないし、
安全だ。
うん、きっと。
完全な策だ。
(よし、まずは近くに町がないか探して、
善良なごろつきを締め上げて金を得ると
するか。)
すたすた、と道を歩く。
----これから歩く道のりが、
こんなもんじゃない厳しいものであると
一体誰が予想できただろうか。
◆
「・・・それから、俺はとある街についた。
そこでな・・・。」
圭子に話の続きを言おうとしたとき、
誰かが店の中に入ってきた。
「・・・・あ。」
首からカメラをぶら下げた、
とある記者。
エルネスタ・ニールマンが
驚いた顔で俺と圭子を見ていた。
「あ。あなたはっ・・!!」
「・・しー。」
思わず叫ぶ彼女に静かにするよう、
唇に指を当てて諭す。
マスターがぎろり、と彼女を睨むと
委縮したニールマンが圭子が座っている
反対の、俺の隣に座ってくる。
「ご、ごめんなさい・・・。びっくりしたもので・・・。」
「・・・あら。あなたもカメラを持っているわね。もしかして、記者?」
興味津々といった感じで二―ルマンが首からぶら下げている
カメラに見いやる。
そういえば圭子も写真を撮るのが好きだった。
「は、はい!!・・あれ?もしかしてあなたはっ!?」
「しー!」
圭子の正体に気が付き、また騒ぎそうになる
彼女が今度は圭子に静かにするよう注意される。
またか、といった顔でマスターが
俺たちを見てきた。
すっかり縮まったニールマンが
しょぼん、と頭を伏せてつぶやく。
「・・・ごめんなさい。」
「気を付けてね。・・・あなたも兄さんの知り合いかしら?」
「はい。・・・あなたは、加東圭子さんですよね?記者の
中では知らない人はいないです。」
「ふふふ。嬉しいことを言ってくれるわね。」
和気あいあいと話す2人。
このままいけば、俺の恥ずかしい過去を
話さずに済むか。
「・・・・でね。隣にいるこの人の過去について
ちょっと記事を書いてくれないかしら。」
ぶばっ、と口に含んでいたカクテルを
吐き出す。
高濃度のアルコールが鼻に入り、
喉が痛くなる。
「だ、大丈夫ですか?」
「・・・兄さん?逃げられると思わないでね?」
どうやら、話の続きを言うしかないようだった。
つづく?
ルーデルを取材し続けるニールマンと圭子さんは
案外相性がよさそうなイメージ。
2人ともタフで、事実を撮ろうとする同じ
姿勢を持っているから意気投合すると思うゾ。
時系列的には、とある大戦が終わった後だゾ。
また、本編が進んだらこっちも進めるゾ。
感想増えてきて草。
というか全く勢いが落ちない。
UA40000ぐらいで感想が300近く行くって
普通ないゾ・・・。(普通は50とかあればいいほう。)
たまげたなぁ・・・。
感想は全部読んで、返信しているから
良かったら書くといいゾ。
感想くれ。
れ。
KEY(ドM)