※この作品はR-18です。

脱衣麻雀と私   作:叶芽

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主人公の装備

制服上下
下着上下
靴下
靴
眼鏡

脱げる服は7枚




一回戦

 

 

 

 

 

 

 高校に行ったら麻雀部に入ろう。そう思っていた。物心ついた時から牌に触ってはいたし、麻雀は好きだった。けど、小学校も中学校も田舎だったせいか麻雀部は無かった。私は東京の高校、かつ麻雀の名門校を受験し、そして受かった。ようやく私の青春を謳歌できる。大会に出ちゃたりして、優勝とかしちゃおうかな。そしてプロの人に目をつけられて、いつかは麻雀で食べていけたらいいな。未来への妄想は止まらなかった。

 私は高鳴る鼓動を抑え、その部室のドアをノックした。「どうぞ」という声が聞こえたので、入った。信じられない光景がそこにあった。真っ先に飛び込んできたのは、女の子の裸。裸の女の子が、三人の男子と打っている。女の子は泣きながら打っていた。私は金縛りにあったように、そこに立ち尽くした。

 

「あーちょっと待ってね。もうすぐこの娘終わるから」

 

 一人の男子がこちらを見て言った。

 

「あ……あの……これは……なに…なにをして……」

「入部試験だよ」

「え?」

「いや実際は落とすわけじゃないんだけど、女の子が入ってきたときはね、恒例行事ってやつ。脱衣麻雀」

 

 警察…。真っ先に思い浮かんだワードだった。認めていいはずがない。こんな…ここは麻雀においてはかなりの名門校。ここからプロに行った人だって何人も知っている。なのに…こんな…こんなことって……ないよ。

 

「もちろん…君も入るんだよね。入部届けは貰っているし、君は部屋に足を踏み入れた。ということは…だ。君も受けなきゃね。試験」

 

 逃げないと。逃げなきゃ。逃げよう。ここから。

 

「駄目だよ」

 

 既に背後に、身長190はありそうな男子が立ちふさがっていた。

 

「もちろん…『終った後』警察にチクるなんてことも出来ないんじゃないかな。『恥をさらす』なんてことはきっと…たぶん君には出来ないだろうし、警察は捜査をしないよ。まあいろいろと理由はあるけど、君が知る必要はないしね。裏のことなんて……おっとそれロンだ。12000。終了だね」

 

 夢…これは夢。悪い夢だ。早く…早く覚めて……早く…早く早く早く早く………お願い…お願い……早く……。

 

「うん。飛んだってことは…わかるね…どうなるかは」

 

 女の子は男子数名に部屋の奥の方に連れて行かれた。私はそちらに目を向けなかった。『音』も聴こえないふりをした。早く…早く早く早く早く………。

 

「さあ…次は君の番だ……」

 

 早く早く早く早く。

 

◆

 

東一局 ドラ {⑨}(表示牌{⑧}) 親 男子1

 

男子1  25000

私    25000

男子2  25000

男子3  25000

 

座順 男子1→私→男子2→男子3

 

南家 私 配牌

 

{一三四七④⑤⑥⑥6東南中中}

 

「そうだね。最初はイージーモードから行こうか。原点から2500点減るごとに一枚。回復有りで。2500取られたら、2500取り返すことで一枚着れる。でね。このゲームは君にもメリットはあってね、1ゲームこなすごとに1万円、君にプレゼントされる。ちなみにレートは1000点1万円。ウマは10万・20万。で、50万ビンタ。3万点返し。君はマイナス分を払わなくていい。いいバイトだろ?」

 

 説明の殆どが頭に入らなかった。だけど2500点。一枚。それだけは分かった。もう…逃げられない。

 

男子1 第一打 {中}

 

 普段なら鳴いていたかもしれない。でも…手が動かなかった。基本、私はスピード麻雀だったはずなのに…。

 

4巡目 南家 私 手牌

 

{三四七九④⑤⑥⑥367中中} ツモ {中}

 

南家 私 河

 

{南東一}

 

打 {九}

 

 {中}は暗刻の形になって、結果オーライだったのかな。でも、5巡目に下家からリーチが入った。早い。切ったのは5索で、その牌を対面がチー({4}、{6}持ち)し、打{①}。展開が早く感じた。対面の捨て牌は、

 

{③三①西①}

 

 普段ならこんな程度でテンパイ気配なんて思わなかったけど、もう…テンパイしていると思ってしまった。次巡私は{中}を切り、その次も、その次も{中}を落とした。爆守備だ…と自嘲するしかなかった。

 二枚目の{中}を落とした同巡、対面が私から見て上家から{2}をポンし打{6}。やはり先ほどはテンパイしていなくて、きっと、今テンパイした。

 以降、私は現物オンリー。そしてその局は下家が上家からロンして終わった。

 

西家 男子2 手牌

 

{七八九②③④⑧⑨44789}  ロン {⑦}

 

裏ドラ {④} 

 

 

男子1 17000(-8000)

私   25000

男子2 33000(+8000)

男子3 25000

 

リーチ 三色同巡 裏1 8000

 

 

 ダマでも5200取れる手をリーチ。あんなクソリーチに踊らされるなんて、私はどうかしていたのかもしれない。でも、動悸が収まらない。手が震える。まだ…東一局なのに…こんな。私は泣きたかった。帰りたかった。

 

 

東二局 ドラ {発}(表示牌{白}) 親 私

 

東家 私 配牌

 

{一二二三五六七③③④⑧⑧7北}

 

 親でこの配牌。普段なら最高。でも今はそう思えない。究極、天和が欲しい。早く、早くアガりたい。

 

6巡目 東家 私 手牌

 

{一二三五六六七③④⑧⑧79} ツモ{③}

 

東家 私 河

 

{北中二③2}

 

打 {③}

 

 6巡…まだ序盤だけど、手が殆ど動かない。怖い。もう、他家は張っているんだろうか。次の巡にはリーチが来るんじゃないだろうか。怖い…。もう…もういや…嫌…。帰りたい。帰りたいよ…。

 10巡目、ようやく張った。

 

10巡目 東家 私 手牌

 

{一二三五六七③④⑦⑧⑨77}

 

 {②}、{⑤}待ちのテンパイ。役は平和。リーチは、かけれなかった。

 同巡、対面が自風牌の{西}を上家(男子1)からポンした。心臓が止まるかと思った。たったの、それだけのことなのに、どうして…どうしてこんな。だけど…。

 

「ロ……ロン…」

 

 次巡その対面から直撃を奪えた。たったの…たったの1500点だったけど。でも自信は持てたわけではなかった。続く東二局一本場、東三局、東四局、私は振り込みを避け消極的すぎる打牌を繰り返した。

 

東4局終了時

 

男子1  22300

私    25500

男子2  29100

男子3  23100

 

南一局 ドラ {6}(表示牌{5}) 親 男子1

 

 そして南一局もそれは変わらなかった。変わりはしなかったけど、流局間際、イーシャンテンまでにはなっていた。

 

南家 私 手牌

 

{②②⑦⑧⑨1235667南}

 

 この形に上家(男子1)から{8}が切られた。鳴いて打{南}でテンパイ。だけど、{南}は下家が一枚切っているだけ。完全安牌とは言えない。しかも上家の形は…。

 

{■■■■} ポン {横222} {横999} {横東東東} 打 {8}

 

東家 男子1 河

 

{七北⑥③③白}

{①中四七3⑤} 

{三東五⑨八①六}

 

 何が消極的だ。生牌バカスカ切って、鳴かれまくって、結局見え見えの混一トイトイ作らせてるじゃない。この南も通る保障なんてどこにもないじゃない。むしろ危険牌。超級の。振り込んだら、バカホントイトイ東の満貫確定。{南}やドラが絡んだら、跳満にも倍満にもなる。

 

―――私って、ホント馬鹿…

 

 私は鳴いた。目の前のバカみたいなチーテンを取った。現在25500点。ノーテン罰符が怖かったのもある。でも馬鹿な行為には変わらない。でもそれまでずっとバカやってたんなら、最後まで馬鹿でいなきゃ女が廃る。その時はそう自分に言い聞かせた。

 {南}は通った。そして流局。テンパイは上家と私。上家の待ちは{6}と{発}。問答無用の倍満手。私は胸を撫で下ろした。

 

男子1 23800(+1500)

私   27000(+1500)

男子2 27600(-1500)

男子3 21600(-1500)

 

南一局一本場 ドラ {⑨}(表示牌{⑧}) 親 男子1

 

南家 私 配牌

 

{一五八③④⑥⑥3378白白}

 

 私は上家の第一打、{9}をノータイムでチーした。役牌バックでもOK。馬鹿に進もう。自分らしく…。

 けどそれは自分がこの場から一刻も早く逃げたいがための言い訳に過ぎなかった。7巡目の対面のリーチに声を出しそうになったのがいい証拠だった。

 10巡目、私は上家の打{②}をチーした。

 

10巡目【南家私 手牌】

 

{⑥⑦⑦⑧33白白} チー {横978}

 

 ここから{⑦}を切ればテンパイ。通る…。保障は無いけどきっと通る……。

 

―――通る!!!

 

「通らないなぁ……」

 

 え?………い……嫌……やめて……。

 

「ロン。1300は1600。どうした?ん?高いと思った?涙ぐんじゃって。ハンカチいる?」

 

 牌を倒したのは下家(男子2)。

 

{三四五⑦344556678} ロン {⑦}

 

タンヤオ 40符1飜 1300の一本場(1600)

 

 {⑦}単騎…。

 

下家 捨て牌

 

{九①西七発五}

{九⑤⑥八}

 

 私の点数は25400になった。原点を上回っていて、まだ何一つ脱いでない。でも…さっきのアガリ、不可解な待ち…な気がする。確かに壁は居る。だとすれば…私は……もう。

 

南二局 ドラ{八}(表示牌{七}) 親 私

 

 5巡目、テンパイした。

 

{一七八九②④44567白白} ツモ {③} 

 

 正確には{一}切ればテンパイ。今回はまず通ると思ったけど、問題はリーチをするかどうかだ。壁(通し)が機能しているなら、リーチはしない方がいい。{白}の方が出ればリーチが無くてもアガれるけど、待ちがばれてるなら振り込みなどあるはずがない。

 でも……。思い返せば振り込みはあった。東二局の1500だ。安手だったから差し込みの可能性もあるけど、この人たちの第一目的は私。私に対して差し込む必要はあるのかな。いや…安心させるための罠かもしれない。ダメ…。頭がまわらない…。

 私が選択したのはリーチだった。現在原点ギリギリ。点数は稼ぐ必要がある…気がする。

 しかし、6巡目に対面からリーチが入った。それでも同巡には、安めだけどツモることが出来た。心臓に悪い。

 

東家 私 手牌

 

{七八九②③④44567白白} ツモ {4}

 

リーチ ツモ ドラ1(裏無し) 2000オール

 

男子1 20800(-2000)

私   32400(+6000 +1000)

男子2 28200(-2000)

男子3 17600(-2000 -1000)

 

 流れが少し来た感じがした。でもそう思ったのもつかの間、南二局一本場、たった四巡目で上家からリーチが入った。

 現物を切りながら躱していったけど、8巡目、安牌が無くなると同時に、テンパイしてしまった。

 

8巡目 東家 私 手牌

 

{七⑥⑦⑧⑧24566778} ツモ {七}

 

 {⑧}を切ればテンパイ。切れば、通せれば…。

 結果は通らなかった。

 

北家 男子1 手牌

 

{六六①②③⑧⑧⑨⑨⑨456} ロン {⑧}

 

リーチ ドラ2(裏ドラ{六}) 5200の一本場(5500)

 

 シャボ待ちへの振り込み、私にとっての最悪のパターン。もう攻めるのはやめよう。そう誓った。

 その後は振り込みも、ツモられることも無く、男子たちの直撃のしあいだった。オーラスも終わり、結局私は一枚も脱ぐことは無く、さらに原点を超えての二着だった。

 

南四局終了時

 

男子1 38000

私   26900

男子2 19500

男子3 15600

 

◆

 

 今回私が得た金額は158万。目が眩むような信じられない大金がそこに置かれた。でも…金なんていらない。早く…早く帰して…お願い…。

 

「やるねぇ。じゃあハードルを少し上げて、二回戦行こうか」

「完全下校時刻までまだ間があります」

「地獄の淵が見えるまで」

 

 

―――嫌……いや……いやああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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