幼馴染に逆レイプしてもらうためにヤンデレにさせる 作:白河ぽえむ
いつまで経っても部屋に来なかったが、リビングにはいるだろうと制服に着替えて階下に降りてみてもそこにすーの姿はなかった。
もしかして俺の動画を使ってしまったせいで昨晩は眠れなくなって寝坊したのかもしれない。いやきっとそうに違いない。そんな状況で現実の俺が急にあらわれたらすーはどうするか。
決まってる、逆レイプだ!
やっほやっほーん。まったく俺ってば天才ね。すーが部屋まで来ないのは予想外だったが、いくらでも計画に修正はきくのだ。ぐふふ。
ルンルン気分で我が家を飛びだして向かいにあるすーの家まで直行。扉を合鍵で開けて玄関から挨拶をする。
「おばさーん。澄華起こしてきますねー!」
「澄華はなんか学校で用事があるってもう行っちゃったわよー!」
リビングの方から聞こえるおばさんの言葉が理解できない。あのすーが、幼稚園のときから朝は一緒だったあのすーが、俺になにも言わずにひとりで学校に行っただと!?
あまりにもショックだったが、俺の口は勝手に「あ、そうだったっけー?」とおばさんに返答をする。
おばさんだって俺たちがあまりにも仲がよすぎることはわかっているから、すーがなにも言わずに学校に行ったと知ったら大事だと思うだろうし、すーになにをしでかしたのか訊いてくることだろう。さすがに本当のことは言えない。オナ動画を間違って送りつけてしまったことにしてヤンデレにさせようとしてました、なんて。
☆
「紫子ちょっと来てくんない?」
一限が終わったあとすぐに紫子の席まで駆け寄って細っこい腕を引っ張り彼女を廊下まで連れだした。
「は? なんだよもう。昨日の動画の感想でも言えって? あーはいはい。もちろんみましたし、使いましたよ。使いましたとも。そりゃ幼馴染の痴態ですもの。昨晩は三回。今朝は一回です。どうもありがとうございました。新作お待ちしております」
「いやそんなこと訊きたいんじゃなくて、いやていうかマジかよ!? みただけじゃなくてオカズにしたのかよ!」
「オカズ言うなし。僕だって女の子なんだぞ。もうちょっと迂遠な言葉遣いというかだな」
「あー、はいはい。女の子女の子。そんなことより、すーが俺んちに来なかったの、なんか知らない?」
紫子は溜息を吐いて、そのアーモンド型のぱっちりとした眼で俺をジットリと睨めつけた。
「あのね、全然意味わかんないの。なんで蛍夏のオナ動画が僕に送られてきて、しかもそれがそんなこと扱いされて、澄華が蛍夏の家に来てないのか。関連性まったくないでしょ。理解しろっていうほうが無理だと思わない?」
「俺、紫子と送り間違えたという建て前ですーにオナ動画送る、すーが紫子と俺の仲を邪推する。すーが病む。すーに逆レイプされる。俺嬉しい」
「は?」
そこまで説明したところで二限がはじまるチャイムが鳴った。ほんと意味わかんない、と紫子に小声で罵倒され、ついでといわんばかりに脛を軽く蹴飛ばされた。
☆
昼休みになったのですーのクラスまで直行したが、そこにすーの姿はなかった。完全に避けられているみたいだった。
いつもはすーとご飯を食べているから今日はいったいどうすればいいのかわからない。ひとりで食べればいいのだろうか。
溜息を吐いて自分のクラスに戻ろうとしたとき、背後から見覚えのある白い腕がにょっと伸びてきて襟まわりを引っ掴んできた。紫子だった。
「ちょっとこっち来て」
華奢な身体に似合わない力で俺を引っ張る表情はいつものように飄々としたものではなく、すこし冷ややかでどことなく色っぽかった。
そのままズルズルと紫子に連れてこられたのは、立ち入りが禁止されている屋上に続く階段の一番上の踊り場だった。埃っぽくて、誰も訪れることのない場所だということがわかった。
「どうしたんだよ」
「あのさ、なんで澄華に逆レイプされたかったの?」
「え、だっていいじゃん、逆レイプ」
「澄華のこと好きだったよね?」
「もちろん好きだけど」
「じゃあなんでこんな方法とったの? 性欲に負けたの?」
「いやだってすーにどんだけアプローチしてもはわあわ言ってるだけでなんもしてくれないし、ここは一発逆転の手をうつしかないかと思って」
「ふつうに告白してから逆レイプしてもらえばいいと思わなかったの?」
「それじゃ違うんだって。俺は逆レイプされたいの! 彼氏彼女の関係になってしまったら、それは逆レイプじゃなくて逆レイプごっこなの!」
「はーん。じゃあ性欲に負けたんだ。年頃の男の子だもんね。エッチなことが第一だもんね」
紫子は俺の返事を聞くと、それまでの冷ややかさを感じる無表情から、わずかに口角をあげ顎をついっと上向かせた挑発的な表情に変えた。
「いやいや俺はすーに逆レイプされたいのであって、性欲に負けたわけじゃ」
「でもさ、恋人になるより逆レイプをとったんでしょ?」
「まあそれはそうだけど」
「それじゃあさ、逆レイプされるなら僕でもいいんじゃない?」
は? と発声する間もなく紫子は俺とのわずかな距離を一気につめて両腕で俺を壁に突き飛ばしその勢いのままキスをした。
下げてあった両腕を掴まれて身体と同じように壁に押しつけられる。だから紫子を力づくでどかそうと思っても腕を取られているからできなかったし、そもそも彼女に乱暴することを自分自身に許してはいないので黙ってキスを受け止めるしかなかった。
紫子は激しく唇を押しつけてきてはいたが、舌を入れようとはしてこなかった。しばらくすると唇の圧迫がすこし弱まり、紫子は眼を開いた。
不思議なことに、紫子は情欲というよりも、あどけない表情をしていた。俺の反応を無邪気に楽しむようなそんな表情のように思えた。
紫子は俺の顔を間近でしばらくみつめると鼻の奥でくふっと笑った。ふと左手の拘束が解かれ、どうしようか紫子の脇腹でもつついてやろうかと思っていると、紫子がズボンの上から俺の股間を触った。
触られてわかったが、どうやら俺は完全に勃起しているようだった。紫子の右手は勃起したもの全体を覆うように置かれていて、おっきくなっているのか確かめるようだった。
紫子の唇が俺から離れた。呆然と彼女の顔をみる俺にくすっと笑ってから、また顔を近づけてきた。しかしそれは唇を狙ったものではなかったらしく、紫子は俺の顔の横に顔を寄せた。熱い吐息が耳にかかった。
「僕でも勃つんじゃん♡」
ぼそっと言われたこと、その内容、熱い吐息。すべてが気持ちよくてちんぽがびくんっと跳ねてしまう。
「あはっ♡ ね、いまから逆レイプしてあげるからさ。僕のこと好きになってよ。おちんちんだって喜んでるんだしさ、いいでしょ?」
紫子は小首をかしげて訊いてくる。
「いや、こんなことダメ、んっ!!!」
股間がぎゅっと握られる。拒否なんて許さないと言っているかのようだった。
「ありがと」
紫子は自分でそう言ってから、なにかおかしかったのか「あははははっ」と笑った。それから聖母のような優しげな表情をして、ゆっくりと顔を近づけ俺の頬に柔らかくキスをした。
それから紫子は爬虫類が餌を取るときみたいな俊敏さで俺の首に噛みついた。
「痛いって!」
「黙って。あんまりうるさくすると誰かに気づかれるよ」
「それなら噛むのやめろって」
「もう噛まないよ。だってほら、こんなに綺麗な痕ができたもん」
その噛み痕がどんなものなのかみえないが、何事もうまくやってのける紫子のことだから、たしかに綺麗な痕がついてるのだろう。なんて場違いな感想が浮かんだ。
紫子は俺の首筋の噛み痕をしばらく眺めてから、また顔を近づけてきた。また噛むのか! と身体を固くさせていると、噛み痕に優しくキスされた。身体がびくんと跳ねる。紫子はそのまま噛み痕をしばらく舐めた。
紫子の熱い舌が首筋を這い回っている。熱心にやっているためか、んっんっ、というなまめかしい声と、舌が触れる水音がすぐ近くで聞こえる。舌全体で舐められるのもよかったが、固く立ててくすぐるようにされるのがもっと気持ちよかった。
しばらくなすがままにしていると、紫子は首への愛撫をやめて、俺のいまの表情を確認するためかじっと俺の顔をみつめた。
「まだはじまったばかりだからね」
紫子の右手が俺のシャツの第二ボタンに伸びて、片手だけで軽々と外してしまった。