いつからこうなったのだろう。
どうして大きくなったのだろう。
私は別におっぱいが大きくなるように努力をした覚えなんて無かった。
小学1年生の頃は「いつかおっぱいが大きくなるといいなあ」なんてませた事を思った事もあったっけ。
その無邪気な願い通り、私が小学2年生に上がった頃におっぱいは急成長を始めて、4年生の頃には、とても小学生とは思えない巨乳になっていた。
今にして思えば、お姉ちゃんのおっぱいももう大きかった気がする。
そこで成長が止まると思ったら、私のおっぱいはまだまだ止まらなかったの。
流石に小学5年頃は「このおっぱいいつまで大きくなるんだろう…」って思ってたわ。
男子からもいっぱいからかわれたわ。
そして私は此処…四ツ星学園にいた。
…実は最初は四ツ星学園が巨乳アイドルを養成する学校だなんて知らなくて、お姉ちゃんを追いかけて入学したんだけど…
周りはおっぱいの大きな女の子ばかりで本当は驚いたわ。
なんていうのかしら、カルチャーショックみたいな感じ。
そんなショックを余所に、私のおっぱいは四ツ星学園に入学したあとも成長を続けていた。
そんな自分のおっぱいにコンプレックスを抱くようになったのは…多分四ツ星学園に入学してからだったと思う。
多分、みんな胸が大きかったから自分のおっぱいが嫌になってたんじゃないかな。
自分のおっぱいが一番大きいように思えて来て、急に恥ずかしくなってしまったんだと思う。
まあ今はそのコンプレックスも無くなったんだけど。
…でも今となっては、四ツ星学園に入学してよかったって思ってるわ。
初めてこのおっぱいの魅力に気付けたんだから。
「嫌味ですわね」
あこが眼光鋭くして、低い声で言い放つ。
「嫌味じゃないわよ、私はこれだけ苦労したんだって話」
「それがわたくしにとって嫌味なんですのよ…まあ、真昼は真昼なりにいろいろ思うところがあってコンプレックスを乗り越えたのですからそれは素直に素晴らしい事だと思いますわよ」
「何も難しく考えるような話じゃなかったのよね…答えは意外とシンプルだったというか」
「気に病むほど悩んでいると、簡単なものほど見えなくなってしまうものですものね。まあ何にせよ真昼も悩みが晴れて良かったですわ。いつまでもウジウジされてはたまりませんもの」
「うん、ありがとう、あこ」
あこは心底安心しきったように私のコンプレックス解消を喜んでくれた。
私がおっぱいの事で悩んでいた時は、あこにも迷惑をかけてしまった。コンプレックスが解消された今では、本当に申し訳なく思う。
最近ではあこが私のおっぱいを揉んだりする頻度もだいぶ減ってきた。…揉まれなくなったわけではないけど。
「…それで…アレはどうなんですの…?」
「ん?アレって?なにが?」
「まだ…その…下着…着けてませんの…?」
まただ。
何故だか最近あこはその事をやけに気にする。何かにつけてその事を聞きたがるのだ。
何回聞いても私からの答えは同じなのに。
この前だって私が下着を着けなくなったって知ったら固まってたし、そんなにショックを受けるような事かしら。
「もちろん着けてないわよ?この前も言ったけど下着は全部処分したし、私の手元には着ける下着なんてないわ」
「そうですの…変わってませんのね…」
「…前から聞きたかったんだけど、なんであこが私が下着を着けてない事を気にするの?あこには関係ない話のハズなんだけど」
私があこに抱いている疑問を率直にぶつけると、あこはハァ〜とわざとらしいほど大きな溜め息を吐いて、私の方をやや呆れたように見る。
「…真昼、仮にも現役アイドルがその……ノ、ノーブラノーパンではさすがにマズいと思いますわよ?…それに真昼はただのアイドルではなくて、S4のメンバーなのですから、もうちょっと自覚が必要だと思いますの」
「でも私がたどり着いた結論がこれで、ファンのみんなも喜んでくれてるし、私も好きでこの格好してるから。…あこにいくら言われても自分の考えを曲げる事は出来ないわ」
「…ああ言えばこう言う…コンプレックスを乗り越えても頑固なのは相変わらずですわね…」
「あら、そういうあこも意外と頑固よ?」
そんな言い合いを繰り返して二人で笑う。
ちょっと前までの私なら、こんな事で笑い合う事なんてきっと出来なかった。
コンプレックスを乗り越える事が出来て本当に良かった、今は心の底からそう思っている。
そうだ。
あこにはまだ聞きたい事があるんだ。
「ああ、あこ、この際だからもう一つ聞いておきたいんだけど」
「なんですの?」
「私がおっぱいをコンプレックスに思ってた時、やけに私のおっぱいに執着してたわよね?アレ一体なんだったの?」
私から質問をぶつけられたあこはやや困り顔になって、それからすぐにちょっと照れたような表情に変わった。
「あー…えっと…あ、あれは……真昼にちょっとでも自分のおっぱいを好きになって欲しくて…ちょっかいをかけたというか…少しでもおっぱいを気にかけて欲しかったんですわ…やり方はちょっと強引だったかもしれませんけどこれくらいしないといけないと思いましたの…まあ、真昼のおっぱいへの嫉妬も正直ありますけど……」
つまりだ。
あの執拗なおっぱいイジりも乳揉みもおっぱいをコンプレックスに思っていた私のためにやっていたという事らしい。嫉妬もちょっと混じってるみたいだけど。
要するにあこの優しさ、という事だろうか。
「…あこ!あこーー!!!」
「んにゃあああああっ!?」
私はあこがそんな事を思っていたと知って、なんだか嬉しくなってついあこに抱きついてしまった。
あこは苦しそうだけど、構うもんか。
今まで私があれだけおっぱいを揉まれていたんだから、そのお返しだ。
「なんていじらしいの!そんな事でちょっかいかけるなんてまるで男子小学生みたい!」
「くっ…苦しいですわっ…!離してくださいましっ…!おっ、おっぱいが顔に当たってますわっ…!」
「あててんのよ!」
あこは私の乳圧に苦しんでいるみたいだけど、当分離す気はない。
っていうかあこ、言葉ではそう言ってるけど、声はなんか嬉しそうなのは気のせいかしら。
私のあこへの抱擁はそれから数十分も続いた。
◆
あこへの抱擁を楽しんでいたらもう夕方。
抱きしめ終わったあとのあこは目を回して「まひるのおっぱいがいっぱいでしゅわ〜」だなんて錯乱状態に陥ってたわね。
ちょっとやりすぎたかしら…あとで謝っておかなくちゃ。
それにしてももう11月。
季節はもう冬に近付きつつある。
空気は徐々に冷えつつあり、朝晩は真冬かと思うくらいに寒い。
昨日あこからはもう寒いのに下着を着けなくても平気ですの?って聞かれたけど、自分でも意外なくらい平気だ。
…平気っていうよりは、下着を着けない生活に慣れてしまっただけかもしれないけど。
そんな寒さが蔓延しているのは此処、レッスン場も例外ではない。
私はレッスン場にある全身鏡に自分を映す。
いつ見ても大きなおっぱいだ。大きく突き出した乳房。見るからに重量があってボリュームたっぷりな、まさに爆乳という言葉が相応しい。
自分でこんな事言うのも変な話だけど、張りがあって形もいい。存在感も抜群にあるおっぱいだ。
それと共にお尻も程良く大きくて、我ながらイヤらしい身体に育ったなあって思う。
だけど前みたいに溜め息を吐いたり、憂鬱な気分になったりはしない。
むしろグッと胸を前に張ったり、おっぱいを寄せたり、持ち上げたり。
こんなおっぱいを強調するようないろんなポーズを取るなんて、前では有り得なかった行動を取る。
我ながら心境の変化が凄いなあって思う。
私がポーズを取るのに夢中になってると後ろから誰かに声をかけられる。
「真昼ちゃん」
小春だ。凄くニコニコしてる。何か良いことがあったのだろうか。
「小春。どうしたの?」
「ポーズとか取ってて真昼ちゃん楽しそうだなって。なんか嬉しくなっちゃって話しかけようかどうしようかなって思ってたんだけど、話しかけちゃった」
どうやら鏡の前でいろんなポーズを取ってるのを見られてしまったみたいだ。
恥ずかしい所をよりによって小春に見られてしまった。
咄嗟の事だったから言い訳なんて出来ずに、私は顔を赤くしてあたふたする事しか出来なかった。
「いや、あの、これはね…?」
「フフフ、別に言い訳しなくていいんだよ?真昼ちゃんが楽しそうだから、私も嬉しくなっちゃって」
小春は嬉しそうに笑う。
だけどこっちは恥ずかしさでそれどころじゃなかった。
「…小春に変な所見られちゃったわね」
「気にすること無いよ、真昼ちゃんが自分のおっぱいを好きになったって証拠なんだから。とても良いことだと思うよ」
「……小春はさ」
「ん?」
「小春は自分のおっぱいどう思ってる?もっと大きくなりたいと思う?」
なんて事を聞いてるの私…
私は恥ずかしさを紛らわすために小春にいきなり突拍子もない質問をぶつける。
そんなとんでもない質問なのに小春は嫌な顔一つせずに。
「…それは、やっぱりもっと大きくなりたいとは思ってるよ?真昼ちゃんやあこちゃん、ゆめちゃんを見てると私なんかまだまだだなって思うし…でも逆に言えば、まだまだ私にも成長する余地があるかもしれないから。私もみんなに負けないように頑張っていきたいんだ」
明るい、イキイキした表情で小春はそう話す。小春は本当に前向きだ。
ちゃんとこれからのビジョンが見えているし、自分のおっぱいに絶対的な自信を持っているのがわかる。
ちょっと前までの私とは大違いだ。
…すると、小春は散々たくさん語ったあと、『あっ』という表情になって急に顔を赤らめ出す。
多分私相手に熱く語っていたのが恥ずかしくなったのだろう。
「…あっ、なんかごめんね…凄く恥ずかしい事を延々と語っちゃったかも…」
「ううん、いいの。小春の野心的な部分が見られてちょっと得しちゃったかも。それに私も恥ずかしい所見られちゃったしおあいこね」
「もう、真昼ちゃんの意地悪!」
小春はちょっとむくれてそう言う。
「…でも最近、真昼ちゃんの笑顔が増えて本当に良かった。ゆめちゃんたちも安心してるよ」
「小春やゆめにもいろいろ迷惑かけちゃったから…やっぱりずっと落ち込んでるってアイドルとしてはダメだなって思ったの。私のおっぱいが誇りに思えるようになったら、ちょっと楽しくなっちゃって」
「だからさっきはあんな風にいっぱいポーズ取ってたんだね」
小春はいたずらっ子のような笑顔を浮かべてさっきの話を蒸し返す。
…しまった。私はどうやら酷い墓穴を掘ってしまったと気付く。
「もーっ!小春ー!」
◆
冬の夜風。
やっぱり朝晩は冷えるけど、何故だか私には心地いい。
最近、私の身体は何故か火照ったままで、なんとなくずっと熱っぽい。風邪を引いてるわけでは無いんだけど。
その例に漏れず、ブラウスの中のおっぱいも熱を持ったように熱かったから、私はおもむろにブラウスの胸部分だけをはだける事にした。
…誰もいないわよね?…ちょっとくらい大胆になっても罰は当たらないわよね。
吹き飛びそうなブラウスのボタンを丁寧に外して行くと、窮屈に押し込まれていたおっぱいがぶるんっと今にも音が鳴るんじゃないかっていうくらい豪快に解放された。
ブラジャーを着けてなくても形や張りは維持したままで、ほんの僅かな動きでもふるふると揺れる。
お姉ちゃんが見たら若いっていいわねーって言いそう。
お姉ちゃんも若いんだけど。
そして、ピンク色の乳首はツンと立ち、夜風が更に私の乳首を刺激する。
ちょっと乳首に触ってみると、それだけでピリッと気持ちよくなってしまって思わず、「あぁっ」って声が出てしまう程度には今の私のおっぱいは敏感だった。
…こうして見てみると、私のおっぱいはやっぱり魅力的だな、と改めて思う。
私は別にナルシストではないけど、自分のおっぱいを見る度にそう思う。
今までその事に気付かなかった…というより、そう思う事を避けてきた感じだったけど、こうやって改めて自分の身体を見るとやっぱりそれは思わざるを得ないわけで。
多分ファンのみんなは私より先にこのおっぱいの魅力に気付いていたんだろうな。
「あぁー…気持ちいい…」
おっぱいに風が当たる度に熱がスーッと冷めていくようで凄く気持ちいい。
一日の終わりにはおっぱいをこうやって解放させなきゃ。
でもこんな所あこに見られたらまたはしたないって怒られちゃうかな。
ゆめやあこもおっぱいが熱っぽいだろうしやればいいのに。
今度はゆめを誘おうかしら。あこは絶対嫌がるだろうけど。
そんな敏感になったおっぱいを出したまま私はここ数日の事を思い返していた。
本当に激動というか、あまりにもいろいろな事がありすぎた。
目まぐるしく変わる自分の感情にも驚かされる数日間だった。
みんなに迷惑をかけてしまったり、ファンの人に自撮りを送ったり……自分のおっぱいが好きになったり。
でも最終的には丸く収まって良かったのかな。
みんなが自分のおっぱいを好きな理由もなんとなくではあるけどわかったし、アイドルとしてまた高みに近付けた気がする。
最近のステージも更に輝きを増してるし、ファンのみんなも喜んでくれてるわ。
流石にニプレスを貼った状態だけでステージに出ることはゆめたちに必死に止められたけど。
…今ならグラビアもやっていいなって思える。
ちょっと前の自分なら考えもしなかったし、むしろ嫌がっていたことだけど、今では私の身体をいろんな人に見て欲しいという欲の方が強い。
ある程度過激な水着にも慣れてるし…うん、イケるかも。
明日にでも学園長に掛け合ってみようかな。
さて、もう陽も落ちてるし帰ろうかな。流石に冷えてきたしね。
それに今日はゆめたちと一緒に『霧矢あおいのおっぱいアイドル大図鑑〜紫吹蘭で9時間スペシャル』を見る約束してるし、約束はちゃんと守らなきゃ。
「おっと、その前におっぱいしまわないといけないわね。流石にこのままだとマズいだろうし」
おっぱいをはだけたまま行ったら多分またあこに叱られちゃうから、ここはちゃんとしとこう。
最初はトボトボ歩いていたけど、なんだか早くみんなの所に戻りたくて私は走り出した。
走る度におっぱいがあり得ないくらい揺れてブラウスの裏地に乳首が擦れるけど、私にはそれすら気持ちいい。
前の私ならおっぱいが揺れることすら嫌がってたけど、今の私はそれすら嬉しい。
「ああっ、ブラウスのボタンが弾け飛んじゃう…」
乳首が擦れたり、ブラウスのボタンが弾け飛びそうになるけど、それすらも厭わない。
ああ、これなんだかクセになりそうだ…開いてはいけない扉を開いてしまったかもしれない。
このあとなんだかテンションの上がってしまった私は、結局夜になるまで走りまくってヘトヘトになりながら、みんなの元に戻って行った。
これで一応の区切りですが、多分まだ続きます。