ーーーそれは都市伝説。
池袋のサンシャイン水族館には魚人が住む。
それは魚の鱗、鮫の顔を持っているという。
それは、ブルースクウェアNo.3の現アジトだ。
彼の住居であり天井には大きな水槽があった。
水中を舞う巨大マンタの郡体、ブラックデビル達を見ながらブラックデビルという煙草を吸う。
半透明のガラスのテーブルの上にドイツ製のリキュール、イエーガーマイスターがグラスに入っていた。
部屋を犇めくのはモニターである。
池袋の街の監視カメラのハッキングしている。
その部屋の一室以外は、とある『場所』から潜れる江戸時代の遊郭の趣がある大規模な歓楽施設がある、ここはそこの城主の場所だ。
しかし、見ているのは大画面のスクリーンの映画だ、タイトルはオペラ座の怪人である。
それを見ながら彼は思った事をここで吐露した。
「うん、劇場に立つより劇作家になりたいよね」
池袋の裏の顔役と言えるまで彼は成長していた。
長年地下に潜るどころか街の外にいた彼である。
彼の経営する地下闘技場は、複数ある地下闘技場の中でもかなりイカれている。
独自に繁殖させた凶暴な野犬達と戦わせたり、猛獣と含めれば熊やら虎まで持ってくる。
あらゆる人種とあらゆる暴力が集う。
ネブラの改造人間まで揃っているし。
人外魔境か古代ローマの公開処刑場の様相を呈している。
彼は手下として昔いた時に創っていた無数の駒を飼い慣らし、更には池袋中の数千台の監視カメラ等を使って情報収集している。
彼の情報は割安であり、意地悪なほどにレパートリーが多くネットの煽り用まで完備されてるほど性悪であった、他人の弱味どころか顧客の黒い部分まで揃えている、それによって彼はブルースクウェアで一番裏社会の深海に影を広げていた。
黒沼青葉のような浅瀬で目立ちたがる者。
法螺田のように他人の領海で暴れる小物。
泉井蘭のように栗楠会の小判鮫になる者。
ーーータクミは独自の手段で深海をより澱ませた。
「ブラックデビルは三体いればトライヘキサかなぁ、まぁ、あれをサタンって呼ぶのはあさはかな考察だが、さて、琴南久音君はどこまで折原臨也に近づこうとして盛大に失敗するのやら、憧れは気枯れだのって言うけど彼はがわだけを持ったパチモンやらバッタモンになるだろう、後者は髪の色がそれだから似合ってる、彼はとことん悪になろうとする、でも、悪魔と遊べば悪魔になる、それが自分にはない特性を持ちたいという幻想であれ、姉の狂信を自分に向ける擬態のための妄想であれ、君の堕落を心からお待ちしている」
彼は漸く煙草を消してグラス一気にあおった。
その喉をさす酒の味は、爽やかな悪意を誘う。