ブルースクウェアNo.3の趣味は人の心を弄ぶ事。
監禁された少女達は殺されるのを幸福だと信仰していた、そして、彼女達に殺されるための条件をつけた、命令に従えば殺してくれるという狂った状況。
さて犯人はどんな命令をしたか、犯罪の捨て駒にしただけだ。
しかし彼女達は皆殺されなかった、皆自殺した。
被害者の苦痛は絶望に至れば誰だってそうなる。
「何も知らない少女の手を汚させましたか」
「もちろん、彼は無垢さを利用した」
「ただ壊しておいて」
「捨てた」
「…………」
「怒りが湧くだろう? 琴南久音君、折原臨也ならば喜悦してやるだろうなぁ! 死神へ抱かれたいというタナトスの欲求、それも人間の在り方、人間が救われるというのに救われない手段である殺されるを選ぶとは中々矛盾してるとしか思えないだろう、いやまったくだ、そういうのは割りと外道なんだ、君は根っからの偽善者として姉の役に立とうとしている、しかし折原臨也ならば実の姉妹だろうと弄ぶよ、それが出来ない君は良心があるじゃないか、折原臨也にそんな者はない、彼が吐き出すのは善意でも悪意でもない、疑問だよ、彼は人間を愛しているというが、実は疑心暗鬼している、ほらキリストが人間を愛しているというニュアンスとどうも違うのはそこだよ、信じきれてないんだよ、彼はそれでも自分を鼓舞しているように言い続けるんだ、愛してる愛してる愛してる人間ラヴ! 不信感丸出しだ」
「あんたの話を聞いてるんだよ、今は折原臨也の話なんてどうでもいい」
「なら僕がゲスなのは知っているなら兄弟子として、師匠の教えを学ばせてあげてもいいんだぞ?」
「お前から学ぶのは嘔吐感だけだ」
「そうかいそうかい、なら折原臨也には成れないね、その嘔吐感を飲み込めるなら話は別だが?」
「……………………」
「君は友情より優先すべき事があるだろ?」
「何ですか?」
「黒沼青葉と敵対すれば簡単にごっこ遊びが出来るじゃないか、どうなるかは知らないけどさぁ」
「ッ!」
「折原臨也は孤高の存在だった、しかし君は群れてる中に埋没している、君は毒の塊のようだが毒を垂らす事は出来ない、頭は緑色だが、そこまでケミカル要素は完遂できないようだ、だって君は毒を周りに溢れ指すのを恐れている、僕の知り合いには毒山蝮也ってハンドルネームの男がいたが彼は躊躇しないよ、だって社会は腐ってるならよりよく腐らせようって考えてるのが彼だ、毒で満たす事を抱き締めるとも表現していたよ」