嬰麗貝が彼と出会った。
中華街で麻婆豆腐を食べてる彼。
「ふうううう、美味」
「俺達のテリトリーにいるなんて度胸あるじゃん?」
柳葉刀をテーブルに叩きつけても。
麻婆豆腐を食べる手は止まらない。
「ねぇ、聞いてる?」
「マナーぐらい弁えて欲しいな」
「あぁ?喧嘩売ってきてそりゃねぇっすわ、ブルースクウェアNo.3さんよぉ!こちとら身内を人身売買されて濡井村の坊っちゃんにトラウマ負わされてんだよ!」
「そんな事もあったのか、また一つ思い出せた、生憎だが、ここに来たのは自分探しの一幕だ、決して、お前達と抗争してきたって感じでもない、単独で私が君達を倒せるとでも?」
「さぁな、ゲリラ戦なら好きだろ?」
「伏兵がいると?被害妄想が逞しいな」
麻婆豆腐はその間も食べ続けられて。
ついには完食した。
「ご馳走さま、で、喧嘩の売買の話だったな」
その完食した皿を武器にした。
したっぱの頭が割られ。
次には殴打が入った。
「よっと」
次には喧嘩らしく椅子を持って立ち回る。
そして、場が乱れた時を狙って。
ゴム製のハンマーを出していた。
「はぁい、そこまでぇ」
柳葉刀が首をかすめた。
「病み上がりじゃなかったのか?」
「お前の虚弱体質こそどこ行った?お前戦闘に関して雑魚で頭が回る参謀タイプだったろ?」
「泉井さんの真似だよ、単に破壊に躊躇を無くしたんだ」
「へぇ…………お前あんな男に憧れてんのか?」
「憧れてるね、ありゃ俺の価値観では男の中の男だ、なよなよして、どこぞのラブコメってる暴走族のリーダーより好感は持てるよ」
「なら、俺の事はどう思う?」
「チャイニーズはすぐに凶暴性を出せる、即座に戦闘体制に移れるのが美点だな、最近のヤクザなんて引きこもり支援施設で、弱い者苛めをするのが趣味になってきたからなぁ、骨がもうどろどろに溶けてるヤツが多い、原点回帰して欲しいさ、裏社会ってのはバイオレンスこそ史上にしなければ、平和島静雄はもとい、赤林の牙をわざわざ研いでやってるのさ、赤林はねぇ、いい加減決着つけないと、物事が綺麗に終わらない、その場合、汚物として扱われるのはこっちだけどさ、まぁ、そんな計画をファンサービスとして言ったのだが、さて、君から見て俺はどう思う?」
「どっからどうみても外道にしか見えねぇな」
「それは誉め言葉だな」
柳葉刀が降り続けられる殺意の嵐。
その中で彼は自然体で居続けた。
「ここにいない間は場数踏んできたんだぜ、大阪、兵庫、広島、博多、札幌、和歌山ってな」