「こうしてみるとシグマ世界もアルファ世界と大して変わりないな……」
ベルサイユ宮殿をモチーフにしているのだろう、
しかし彼らの服装は恐らくはこの世界の作品のコスプレなんだろう、僕はその作品に興味を持ち始めた。
それにしてもシグマ世界の人間はそそくさと逃げるかキョロキョロとこちらを見ている。
「あの……キョロキョロしないで恋人が田舎者だと思われたら恥ずかしいから……♡」
「サイクロプスの化け物なのに?」
「私なんて冷血女とか雪女とか言われているわ……片目なんだからオーディーンと呼ばれたら良いわ……」
「そんな中二病みたいな事を……」
「中二病?なにそれ?」
僕はかいつまんで説明した、ただ本来の意味とはかけ離れてしまった言葉でもあるのでややこしいが……
「ふーん……若さ故の過ちを未来のアルファ世界ではそういうのね……」
「ええと……アリサさんか美雪さんどっちで読んだほうがいい?」
「アリサで構わないわ……♡」
そう言うとキスするぐらい近づいてきた。
「あの……公共の場ですし……」
僕は長い廊下を進んだ。
「全く……現シグマの趣味の悪さは思い出しても今見ても腹が立つわね……」
「おっ!兄さんじゃないか!」
「パパ?……いや違うな……すいません」
「こっちはベータ世界の親父だ、そしてこの人は直人さん、俺を助けてくれたよ」
「じゃあお見合いは……」
「成功だよ、ほらこれを見て」
それはポータブルテレビなのか、画質自体は悪いが和気あいあいと語るお祖父様とおばあさまが写っていた。
「これで帰れるかもね……」
「俺はもう少しあの時代に残っても良いと思っているがな!」
自信満々にタツはそういう、彼もこの時代で成長したのかもしれない。
「つかれたな……」
僕はそう言った、もう旅も終わろうとしている……
「今のシグマに会わないといけないらしい」
「いけないと行けないをかけたシャレ?」
「ハハハ、私の息子はユーモアがあるなぁ!」
「ホント、ケイくんは素敵!」
僕に抱きつこうとする、どうもコアラのようだ……無論、スカッと避ける。
「ハハハ、息子よ!女は選んだほうがハッ!」
傍若無人とはこの事だろう、まるでシャア専用ズゴックのようなクローだ、それが父親に似た男に刺さった。
「いや貴方は僕の父さんではありませんから……」
いちいちコントに参加していたらきりがない、僕達は現シグマのところに向かった。
クイーン、しかも全身が黒いドレス。
そう、形容するに相応しい女性だ。
片目を長い髪の毛で隠しているのも不気味である、メカクレ属性が俺にあるのかないのか分からないが……
(凄いプレッシャーだ……未来でのアルファやこの時代のアルファ、変態クソストーカー女に匹敵する!)
「「はじめまして……」」
俺達は挨拶をする。
「表を上げなさい、二人共謙遜するのは構いません、ですが過度な謙虚は傲慢さと変わりありません、特にケイ……と言いましたね、貴方は我々管理者に匹敵する力を入れていています」
「「……」」
やはり、兄さんは凄い!原稿もなんだかんだ言って手伝ってくれたしな……
しかし、テレパシーでこちらの心を覗くとは……
チラッと横や後を見る、直人さんとベータ世界の親父は後ろの方にいる。
俺の右にケイ兄さんがいてその横に、クソ女こと美雪がいる。
その周りにはズラッとシグマの部下である部下がズラッと並んである。
「仲の良い兄弟ですね……大変素晴らしいことです」
「「あ、はい……」」
『貴方達の本来の目的は済みました、家に帰れるでしょう……』
「やったぜ!」俺は嬉しくてガッツポーズをする。
「はー」と深いため息をつく兄さん……
そうだな、未来でのアルファになる男との戦いに、未来シグマとも戦ったんだ……
神様クラスの能力者と戦ったんだしな……
「兄さん、ゆっくりお風呂でも入って休もうよ……」
ソープランドだけどな、ウヒヒヒ。
おっといけない、シグマ二人が目を細めそうだ。
「嗚呼、そうだな……ホームスィートホームだな……」
『ふざけないでよ!ケイくんは私と一緒に過ごすの!』
『いやそれは出来ないよ』
凄い言葉のぶつけ合いだ!シンプル故にそれぞれの力は凄まじい。
『僕達は帰るんだ、家に、パパとママが待っている』
『やめなさい、井下!今、未来での私からテレパシーを貰いました、事情は分かりました、帰して上げなさい』
『フン!今の私は嘗てのように一週間泣きじゃくった私じゃないのよ!ここにいる連中を皆殺しにしてもいいのよ!』
ハッタリではなさそうだが、圧倒的な人数だ!どうしようというのか!
『分身の術!』
すると彼女が分身し始めた!嘗て親父が使っていて、俺達がやっても会得が不可能だったアレを!
『一つにまとまりなさい!』
すると分身の術が解除された!
『ネズミになれ!』
すると現在のシグマがネズミになった!
最早なんでもありだ!能力というより魔法だ!
『あっははは!!!踏み潰してやる!!!』
彼女の足が伸びる!ワンピースのゴム人間だ!
しかしネズミにかじられる!逆境を武器にした!
『全く甘いケーキですか、貴方は大甘です!』
するとケーキになった、然しすぐに戻る!なんでもありを通り越して無茶苦茶だ!
『もうやめましょう井下さん……そういう事すると、僕は』
『貴方を大嫌いになる』
圧倒的な言葉!これほど彼女にクリティカルなセリフはない!小説モドキを書いている俺には参考になるぜ!
「え?あああ!!!ご!ごめんなさい」
『それじゃあ未来で逢いましょう』
俺達は去った。
「うう……坊ちゃん……二人共お元気で……」
僕達は現在のアルファであるバカ殿、未来でアルファとなる男、そして号泣しているマスターに見送れながらフューチャーに帰ろうとしていた。
『覚えておきなさい、井下美雪は貴方の弱点であると同時に、貴方が彼女の弱点になるのです』
現在のシグマからそう言われた。
どうも僕は、絵心があるらしい、タツくんとの新しい世界を作るアイディア出しでそれが判明した。
嗚呼、原稿を書く際にこれに気づいたらもっと楽だったと思う。
まぁガンプラとか塗っていたしな……
「しかしまぁ一年ぐらいか?こんなにもものが増えたなぁ!」
後ろを見ると大量に衣類、玩具やテレビ、パソコンなとも買った。
「無論、性能などは未来に比べたら劣るんだが、捨てられないよなぁ」
「嗚呼、全くだ、大量に服や食器を貰って倉庫に詰め込むママの気持ちがわかるよ……」
「その中にナース服とかもあって親父を介護しているかもな、ゲヘヘ」
「ありそうな話だからね……勘弁して欲しいです……」
「フーム、わしの寵愛を受けた愛人に労っても良いのだが……」
「「もったいないお言葉です」」
「ええと……未来のアルファさんもお元気で!」
兄さんはそう言った、しかし彼はこういった。
「俺は君たちと別れたら記憶を消すだろう、再会したときが記憶が蘇るトリガーになる」
「不便じゃないですか?」
「この世界を楽しみたいからな……それに『希望の王国』がある、アレがあれば最悪の事態は防げるだろう」
「その為に書いたもんな!主に俺が!」
「……はいすいません……」
遂に俺達は未来に帰ることにした。
俺達はタイムトンネルを抜ける、高速で背景が流れる様子は、まるでドラえもんみたいだ……
「なんつーか名残惜しいよな……」
俺は素直にそういった……
しかし、彼はこういった。
「早く帰って済ませる事をしないと……」
やれやれ、どうも偉い人に認められたせいかせっかちだな……
「兄さん、鉄血世界に戻って一度報告しよう」
嗚呼そうだな、と言っていた、その目は真剣だった。
「「ただいま」」
「嗚呼、おかえりなさい」
玄関、そこにはパパがいた、立っている!透けてない!生きている!
「ケイ……帰ってきたの?」
ママはハグしようとしてきた、まるで師匠と3人で行ったすしざんまいのポスターを思い出したね、僕は。
「父さん!」
僕は飛びついた、過去のシグマ様の言うとおり、終わったんだ。
「……物凄いタックルだな……強くなったな……」
「全然強くなってない……父さんは凄いよ……」
ああいう時代で生まれて、その後戦ってきたんだから……
何十年も!仲間がいたかもしれないけど、気が狂いそうになるかもしれない……僕なら……
「ケイ……」
ママが抱きしようとするが、僕は振り払った。
「タツが!帰ってきたの!?」
カルタおばさま……おねーさんの方がいいか……
「母さん……そのエプロンにあわないよ……」
何故か「十七歳」と書かれたエプロンだった、おいおい。
「テンプレートめいたセリフは、相変わらず言わないのだな……」
「言いたくない……泣いていい?」
僕とは違い、母親を抱きしめて号泣していた。
「俺は……どっと疲れが出たよ……」
ボロボロ涙を流しながら十七歳エプロンで拭いていた、おいおい。
「二人共服がボロボロね……少し臭いわ!」
「そういえば!戦ってきたんだからなぁ!」
「お風呂、あんまり入らなかったね……戦闘の後銭湯に入れば良かったね!」
「「二人共入りなさい!子供に戻って!」」
「「はーい!!」」
ということで僕達はバカでかい自宅の風呂に入ることになった。
「あー……生き返る……」
「兄さんもおっさんみたいなことを言うなよ!」
「いいじゃん!おっさんになればいい!」
「アホみたいな話を……そういえば……」
直人さんが教えてくれた推理を披露してくれた……
「うーん……犯人は誰か?まぁ戻ったんだからいいじゃないの?」
「兄さんは呑気だな……ところで現在のシグマと絵っちな創作活動、どうするんだ?」
「絵っち……ってエッチだろ?大丈夫!」
『我に秘策あり!と言っておこうか』
「ふーん、まぁいいや……」
「岩盤浴入らない?」
「おおう、良いな!整えよう!」
兄弟で入った、ホテルの巨大なサウナなどなどを参考にしたらしくデカい。
「いやーゆっくりと寝ようか!」
「ああ全くだよ、疲れているし!」
するとそこにガチャりと音がした、なんとカルタおねーさんとフミタンママがそれぞれ緑と赤のブラジル水着を着てきたのだ!
「メリー・クリスマス!」
「親子の絆を深めるためには息子の性処理をするのが一番だとフミタンに聞いてな!」
「何馬鹿なこと言っているんだよ!そういうのは僕は卒業したんだよ!」
顔から真っ赤な火が出そうだった!
「ウワー!!死ぬほどやりたくねぇ!!」
そう言いながら勃起していた!悲しき男の性よ……
「と、父さんは?」
「きちんと許可を取っているわ♡」
「私の方は何処かで浮気しているのだろう……♡」
倫理的にやばいのか(そもそもの前提がおかしいのだが……)それぞれの母親を交換してすることになった。
ゴクゴク♡ゴクゴク♡ゴクゴク♡
「大丈夫……♡おっぱいは逃げないから……♡」
びゅイン♡びゅイン♡びゅイン♡
「うわぁ〜フミタンミルク美味い……♡」
「こっちも悲しいかな……カルタママも美味いよ……♡腹壊しそうだけど」
このまま本番もやろうかと思ったママ達であったが、岩盤浴の暑さにダウンしそうだったので上がることにした。
次は飯だった、七面鳥に、ケーキ、フライドチキン、フライドポテト、オードブルなどなど豪華なクリスマスパーティーだ!
「おおう!シャケやスモークサーモン、お寿司もある!」
「クリスマスにはシャケを食え!ってなガハハハ!!!!」
「親父!」
フレおじさんだ!分裂したのか!
「ママたちじゃなくて、パパも料理に参加したのだ!!」
「父さん!」
「まさかクリスマスに帰還するとは思わなかったぞ!ハハハ!!!」
「最高のプレゼントだよ!」
「ああ全くだな!!」
「なんなら、妹か弟をプレゼントしてもいいぞ!!アハハハ!!!」
「貴方!神聖なクリスマスパーティーで下品極まりないことを言わないでください!」
「いや私は別に構わないが……」
その夜の二組の夫婦の営みが激しかったのは言うまでもない。
それを見るのもアレなので、僕達は家を飛び出し、クッキー先生とクラッカ先生など鉄血ヒロインを学校で呼び出して、エッチな事をしたが、それは別の話である。