薄い本より公式が変態プレイしているとか、やっぱ異常だよ……!
五河士道は鳶一折紙を前に、震えながら相対していた。
学校のクラスメイトと、デートを行うだけのはず。
それがどうしてこんな事態を引き起こすのかと、引きつった顔が元に戻らない。
折紙は、スクール水着を着用していた。
人通りの多い、公園で。
さらに頭には犬耳を模したカチューシャ、そしてコスプレ用の尻尾まで装着済みだ。
水着にはわざわざ手書きの平仮名で“おりがみ”と記載された名札まで付いた手の込みようである。
当然のように、道行く人々の目線が痛烈に二人へと突き刺さっていた。
「似合っている?」
以前の任務で見覚えのあるその格好に、士道は頭を抱える。
言わされた言葉とはいえ、折紙の認識ではこの恰好は士道の好む衣装となっているのだ。
今回は任務ではなく折紙に誘われた形のため、完全なプライベートだ。
それはつまり、今日のデートは一切の言い訳ができない。
このままデートを続ければ、自主的にこのような恰好をさせた変態となってしまう。
まずは誤解を解かなければ。
そう思った士道は、折紙に落ち着いて話ができる場所はないかと提案した。
できれば、二人きりになれる場所で。
「そんなにも……付いてきて」
今すぐにでも人目から逃げたいという思いから出た発言だが、折紙は完全に誤解している。
それは士道にも理解できたが、そんなことはどうでもいいと思えるほどに今の状況が地獄だった。
大した疑いも持たないままに、士道は歩き出した折紙の後をついていく。
彼女が病的な肉食獣であることを、身に染みて理解していたはずなのに。
「ここなら他の人はいない。最適な場所」
連れられた先は、男子便所の個室だった。
確かに人目を避けるには最適だろう。公園の隅にあるため利用者などほとんどいない。
鍵を閉めてしまえば内密な話にも適している。
だが、傍目から見た状況は最悪だ。
スク水を着て犬のコスプレをした少女と男が、男子便所の個室に二人きり。
完全にアダルトビデオか薄い本のワンシーンである。
しかしまずは誤解を解くのが先決と、士道は必死に口を動かす。
その変態的なコスチュームは自分の望むものではないのだと、熱弁する。
己がマニアックな性癖を抱えていると誤解されるのは、率直に辛いのだ。
「それはおかしい」
だが、折紙はその否定を受け入れない。
そんなはずはないと、首を振る。
「第一に、私は士道の口からこの服装が好みだと聞いている」
だからそれは、と士道が開こうとした口を、折紙は指で押さえて制止した。
一歩近づいたことでお互いの顔が至近距離に接近し、士道は気圧され一歩後ずさる。
「第二に、士道はこの衣装に興奮している」
ピトリ、と。
士道の胸へ、折紙は体を預けた。
折紙の柔らかな胸の感触や心臓の鼓動が、ダイレクトに士道へと伝わっていく。
そしてそれはつまり、逆も同じということ。
異常な光景とはいえ、性的な衣装を身に纏う折紙の姿は、健全な青少年へ多大な刺激を与えている。
高鳴る鼓動も荒くなった呼吸音も、折紙には筒抜けなのだ。
「言葉でどう言い繕っても、体は素直」
やけに男性的な台詞と共に、折紙は士道の下腹部に手を伸ばす。
生理的な現象が発生し、士道のズボンの中身は大きく膨らんでいた。
「私は、構わない」
具体的に何を、とは明言していない。
だがいくら鈍感な士道でも、この状況は理解できる。
折紙は、高速の直球を投げかけていた。
だが、士道は理性を総動員して本能に抗う。
それは駄目だと、誘いを振り切ろうとする。
「問題ない。こちらから押し倒せば結果は同じ」
だが、目の前にいるのはか弱い乙女ではなく肉食獣だ。
流れるような早業で士道の体制を崩し、制圧。
気が付けば士道は両の手を手錠で拘束されていた。
便器の配管を通すように繋がれたせいで、逃げることもできない。
その手錠はどこから取り出したのだとか、普通男女が逆じゃないかとか、突っ込み所は多量に存在した。
だが、士道はただ怯えることしかできない。
食われる。
本能的な恐怖が、士道の脳内を支配していた。
「暴れないで」
叫び声を上げようとした口は、懐から取り出したガムテープで塞がれた。
もはや士道はまな板の上の鯉である。
抵抗も空しく、士道は衣服を剥ぎ取られる。
ずり降ろされたズボンとパンツの中から、大きく膨張した男根が姿を見せた。
「これが、士道の……」
興奮した様子で、折紙は躊躇なく男根に触れる。
その瞳はまるで財宝を見つけた海賊であるかのように輝いていた。
「──んっ」
腰を落とし、棒アイスを食するような気軽さで折紙は男根を深く咥えた。
小さな口を目一杯に広げ、根元まで一気に。
男根の先は喉奥にまで達していたが、折紙は一切気にすることなく愛する者の性器を味わっている。
鼻で荒く呼吸をしながら、口内に広がるモノを舌で丹念に舐め回す。
性交の経験などなかった士道は、あっという間に射精した。
「──ッ!」
その衝撃にも、折紙は口を離さない。
結果として精液は全て折紙の喉を通り、体内へと注がれていく。
二、三度、折紙の喉が大きく動いた。
強烈な臭いに陶酔した表情を浮かべながら、折紙は精を嚥下していく。
「……ぷぅっ」
全てを飲み切った折紙は、そこでようやく男根から口を離した。
軽度の酸欠に陥り、目からは涙が浮かんでいる。
「ご馳走様。でも、足りない」
初めての口陰による快感と、特異過ぎる状況による困惑。
士道の脳内では混乱と困惑が繰り返され、完全にされるがままになっている。
肉食獣は狩りの手を緩めない。
出したばかりで敏感な士道の肉棒を再び手に取り、己の秘部へと近づける。
折紙は肉食獣と化している。
何重の意味でも、士道を食べる気だった。
「大丈夫。私も、十分に濡れているから」
着ているスク水の布ををずらし、折紙は秘部を露出させる。
外的刺激を一切与えられていないはずのそこは、すでに蜜が滴り落ちるほどに濡れ切っていた。
「――いただきます」
捕食者の宣誓と共に、折紙はお互いの性器を密着させる。
濡れ切った秘部は抵抗することなく、士道の肉棒を受け入れた。
「あっ、んん、んっ……!」
声だけは可愛らしく、折紙の喘ぎ声が断続的に漏れ出ている。
状況は完全に加害者だが、表情と声だけは乙女と表現できるものだった。
「あ、あぁ、いっ──!」
しばらくストロークを繰り返し、士道は二度目の射精を迎えた。
重度の虚脱感と快楽が同時に士道の脳内を満たす。
だが、折紙は止まらない。
秘部から精液を滴らせながらも、折紙の腰は動き続けている。
「問題、ない。青少年の性欲は、こ、この程度では、尽きない、はず」
たしかに、士道の肉棒は未だに固く膨張したままだ。
だがこのままでは、遠からず“搾り取られる”。
美少女との性交という夢のような状況にもかかわらず、士道の目からは涙が浮かんでいた。