---千葉エリカ---
気になると、気になり続ける。ネギのことを知っていそうな、深雪を訪ねた。
「ネギ先生?隣にいるけど…」
うん?引っ越しをしていたのか。深雪の家の隣?隣に行くと、確かに『根岸』と表札が出されていた。インターフォンを押して、先生を呼ぶ。しかし、知らない女性が応対に出て来た。
「先生に教えてもらっている千葉エリカと申します。ネギ先生はご在宅でしょうか?」
「ネギ君?いるわよ。さぁ、どうぞ」
家の中に招き入れてもらった。入ってすぐに、広めのリビングがあり、そこのソファに座り込む。女性は奥へと向かい、暫くするとネギがやってきた。
「どうした、エリカ?頭が更に悪くなったか?」
ネギを見て固まる私。私の知っていたネギよりも、ガタイが良くなっていた。冴えない男の部類が、少し格好良い部類になったというか。
「どうした、エリカ?耳も悪いのか?」
先生に身体を触られまくる。抵抗する気が起きない。先生のしたいようにしてもらう。
「気の乱れがあるな。少し調整するか?」
先生に手を引かれて、処置室らしき部屋に連れて行かれた。そこで、服を脱がされ全裸でベッドに横にされた。まず、腹這い…背中側にオイルのような物を塗り込まれていく。身体中がじんわりと暖かくなっていく。口元からヨダレが垂れまくる。リラックスしすぎている私の全身。
お尻の谷間を念入りにマッサージされている。股間の辺りが暖かい。私のエキスが出まくっているようだ。そして、仰向け…目の上に温浴シートが置かれた。気持ちが良い。こめかみに針のような物が差し込まれた。これも気持ちが良い。
「針治療しておく。溜まった疲れを抜くのに効果的だからな」
乳首とクリにも針の刺激を感じた。そんな場所にも針を打つのか?
どの位経ったのだろうか?私の上にはバスタオルが何枚か、置かれていた。あぁ、気持ちが良すぎて寝ちゃったようだ。起きていいのかな?針が刺さっていると危ないので、先生を待つことにした。
また、うとうととした頃、先生が戻ってきた。
「どうだ気分は?」
「ほんわか眠いです」
「ストレスは抜けたと思う。頭の悪いのは治せないけどな」
いや、頭はジョークだっったのに…本気で心配されているし。凹む私。
「眠いなら、寝ていっていいぞ。帰れるなら、服を着て帰れよ。全裸で帰りそうで恐いんだけど」
「そこまでバカでは無いですよ!」
「そうか♪」
先生は部屋から出て行ったようだ。では、お言葉に甘えて、少し寝ていくか…
---ネギ---
エリカの検査結果をカルテに書き込んでいく。悪い処は無いみたいだ。エリカはまた寝てしまったようだな。でも、悪戯するには、少し感度が弱いなぁ。そこが悪い処と言えばそうだけど、日常生活には支障は無いし。
新居の一階部分には処置室を3つ儲けてある。そして、検査室は別にある。リビングは待合室にもなっている。僕と響子のプライベート空間は2階と3階になる。
診療時間が終わると、響子は賢者様から与えられた能力で、電脳世界から、証拠を集めてくれている。僕は、夕食後は狩りの時間を再開していた。
久しぶりに七親父のマッサージへと行く。
「どうだ?変わりは無いか?」
事実を知った上で訊いてくる七親父。
「新生活にまだ馴染んでいません」
「そうか…こっちでも烈を捜索している。聞いたよ、軍部が襲ったようだな」
公安を牛耳る七親父、情報が早い。
「あの黒いのは軍部のヤツです。問題はどこと組んでいるかですが、大亜とUSNAの両方って有りですかね?」
「うん?両天秤か?烈らしいな」
「それよりも、懸念する問題があります。ドールテイマーの件です」
心臓に術式を書き込み、人間を人形にしてしまう術師。危険である。優秀な軍人だった響子を簡単に人形にしてしまう技能、危険すぎる。
「そっちも探している。この国に術師では無いと思う。たぶん大漢の流れを組むヤツだろうな」
そうなると大亜連合か…
「黒い方は、成長薬を手がかりに調べています」
「こっちでもプラントを当たっているが、未だに掴めんよ。この国にあるのか?」
「必ずあります。海外で作っているのであれば、あんな短期間で改良タイプを持ち出せないでしょう」
この前のも改良されていた。僕の能力を調べ上げているし。
「こっちでも、情報がある。なんでネギを富士に呼び出したのかだ。そこで無いと不都合が有ったのか?」
そうだ。もっと近くでも良いはずだ。なんで、あそこだ?
「演習場でも良いはずですよね?なんで、レセプション会場なんでしょうね」
「そうか…レセプション会場か…なんらかの測定器具があって、ネギの能力の分析をしていたのかもな」
なるほど…納得がいく。
七親父の調整が終わり、部屋の外に出ると、今日も真由美が待っていた。
「今日は何?」
「何を隠しているんですか?どうして、変貌しているんですか?」
変貌?あぁ、転生ドラゴンになった影響で、ガタイが良くなったみたいだ。
「隠していないよ。見てみる?」
「ちょっと、ここで脱がないでくださいよ~。もう、デリカシーが無いなぁ」
って、自分の部屋に連れ込む真由美。
「ここで脱ぐのか?」
「脱がないでいいです!お話を聞きたいだけだから!」
話?しないよ。盗撮、盗聴し放題の部屋だし。真由美の両肩に手を掛けた。ピクッとする真由美。うん?真由美の香りがする。もう、濡れたのか?転生ドラゴンになった影響で嗅覚が良くなったみたいだ。
両肩に掛けた手でブラのストラップを肩から外した。
「えっ!」
意外な行動に驚きを隠せない真由美。ストラップにより、腕を拘束した。
「動けないだろ?」
顔から血の気が引いていく真由美は、震えながら頷いた。その場に押し倒して、両足を広げされた。濡れているパンティから真由美の香りがプンプンとしている。
「先生…何を…」
声が震えている真由美。もっと怖がれ~♪
「どうされたい?」
ブラウスのボタンを1つずつ、焦らしながら外していく。
「ダメ…先生…ごめんなさい…もう挑発しませんから…」
ボタンを総て外したブラウスを開いた。ブラのホックを外す。観念したのか、真由美は目を瞑っている。では、気配を消して、七草家からトンズラをした。生徒に手を掛けるのは、正体がバレない時だけだよ~♪
---アンジェリーナ・クドウ・シールズ----
「少佐には日本へ向かってもらう。代羽周太郎、根岸太郎、それぞれの背後関係を洗い出した上で、二人共始末してきて欲しい」
海外での暗殺命令が下った。なぜ、異国の地で殺しを…
「君の身分は日本人で、転校生という形で一高へ潜入してもらう。名前は九島里奈だ。君のお爺さんの家名を名乗って貰う」
転校生?日本人として?今までにない作戦である。
「質問、苦情、反論は受け付けない。君は命じられた通りに実行をすれば良い。いいな」
所属する軍から一方的に命令が下った。もう殺しはしたくないと上司に相談しているのにだ…
日本へは軍艦で運ばれた。海外から来た証拠を残さない為である。一高と呼ばれる国立魔法大学付属第一高等学校に通う為に、八王子にあるマンションに住む事になった。このマンションはUSNAが借り上げ、この国での工作員達が住んでいるそうだ。
部屋で今回の作戦の資料に目を通した。代羽周太郎は経歴不明、年齢不明の医師らしい。所在も不明ではあるが、八王子に潜伏している可能性が大だと書かれている。一方、根岸太郎は一高の教師で有るが、経歴不明、年齢不明という。この二人は何をして、何を知ったが為に殺されなければいけないのだろうか?そして、背後関係を洗い出すということは、背後にいる者総てを消すということなのだろう。
心が重くなっていく。もう、殺しはしたくない…私は死んだら地獄行きは決定であろう。
サマーバケーションの為、学校は休みであった。なので、マンションの周囲を散策していく。のどかな街並、殺しなんか似つかわしくない街である。
「かわいいんだから、明るい顔をした方がいいよ」
知らない男性から、いきなり声を掛けられた。え?何?この人は誰?
「う~、背負っている物が大きいのかな?ちょっと、ごめんな」
え?男性は私の額に手を当て、首筋に指を当ててきた。彼が殺し屋だったら、私は死んでいただろう。彼が何かをして、段々心が軽くなっていく。身体も軽くなっていく。癒やしの能力者か?
「理不尽な行いのしすぎで、良心の呵責でつぶれかかっている。今の仕事は辞めた方がいいよ。じゃな♪」
彼はそう言い残し去って行った。え?今の何?街角サービス?はて?あっ!お礼を言っていないよ~。彼の後を追うが、見失ってしまった。見も知らない私に、治療をしてくれた彼…誰なんだろう?
---ネギ---
夏休みが後1週間もあるという頃、学校に呼び出された。論文コンペの準備をしているので、救護班として、学校にいろだという。特別報酬は出るのだろうか?
「ほぉ、初日から来てくれましたね。この前は…」
怒り心頭気味の真由美。放置してトンズラした件だな。
「だって、生徒に手を掛ける訳にいかないだろ?」
「はぁ?半分掛けたのに等しいと思いませんか!」
「真由美の香りを嗅いだだけじゃん♪」
僕の一言で真っ赤な顔になっていく真由美。
「香りって…あのねぇ~、あんな恥ずかしい恰好をさせるなんて…」
「わかったよ。もう、お前のスキンケアはしない。全裸にするしな」
「え?それとこれとは別です。スキンケアはしなさいよ!」
スルーする。
「ねぇ、してよ~」
スルーする。
「先生…してください…私が悪かったです。言い過ぎました。反省しています」
スルーする。
「触っていいですから…香りを嗅いでいいですから…」
周囲の生徒達が、またかぁって感じで、声を押し殺して笑っている。しかし、真由美はスキンケア命の為、必死で僕の気を引こうとしている。
「わかりました。好きにしてください!」
「ではスルーする」
「はぁ?最大限の譲歩をしたのに、それか?」
「じゃ、この前の質問の答えを教えてくれたら、許す♪」
「この前?えぇっと…そうだ、はんぞー君、あんた、なんて事をネギに言ったのよ!」
服部に真由美の怒りが飛び火した。
「え?いつのことですか?」
「はんぞー君が、セフレは都合の良い女って、言ったって、ネギが言っていたわよ。どういうことよ!」
摩利がクスクス笑っている。
「あ!あぁ~、あれですね。って、会長がネギにセフレの人数を訊くからでしょ?」
賑やかな生徒会だ。はぁ~。
「先生、彼女、転入生なんですが、健康診断をしてくれませんか?」
雫が女生徒を連れて来た。あれ?この前の…
「あ!この前の…あの時はお礼を言えず、すみませんでした」
「あれ?ネギ先生の知り合いですか?」
ほのかに訊かれた。
「いや、往診の帰りに、顔色が悪かったから、気の調整をしてあげたんだよ」
「まったく、先生は…困っている人を放っておけないんですね~♪」
ほのかの言う通りだ。殺す相手以外には親切でいたいから。
「ネギ先生?」
「あぁ、根岸太郎だから、ネギ先生なんだよ」
って、雫。
「これに名前を書いて」
転入生の子に名前を書かせる。何?『九島里奈』だと…烈の関係者か?
「少し、触るかもしれないが、雫とほのか、証人になってくれ。セクハラ目的で無い証人にさぁ」
「先生、セクハラ目的で触らないのもセクハラでは?」
って、服部。
「一応、医師だから…」
---アンジェリーナ・クドウ・シールズ---
根岸太郎と接触した。あの時の男性だった。戸惑う私。なんで、こんな親切な人を殺さないといけないんだ?
「うん?また、良心の呵責か?背負っている物が大きすぎる。もっと、楽しく生きろよ!」
ネギ先生に言われた。その通りだ。でも、私はUSNAの軍人である。軍部の命令は絶対なのだ。
「精神的に問題はあるが、身体は問題無いかな?有るって言えば有るが、人前で言える内容では無いな」
私の身体の異常を何か見つけた先生。何を見つけたんだ?
「教えてください」
先生に頼んだ。殺す相手ではあるが、知りたいから。
「雫のクラスたと深雪も同じか?」
「そうです」
「じゃ、深雪と一緒に帰るように伝えてくれ。深雪の家の近所に引っ越したから」
「診療所は再開ですか?」
「スキンケアか?少し待ってくれ。薬液が足り無いんだよ」
こうして、転校1日目で、ターゲットの一人と接触できた。私の異常内容を訊いたら、背後関係を吐かせて、消すか…これ以上、彼に心を奪われないうちに…