ギルドへの報告を三人に任せて、俺だけでウィズの店に向かった。
店の中に入ると、入ってきた俺を気にする様子泣く、疲れた様子のウィズがせっせと何かを精製している。
「バニルー、来たぞー」
俺の言葉に裏方から顔を出し手招きするバニル。
それに従いついていく。
「ウィズは一体何を作っているんだ?」
「あれか?収集させた素材でポーション精製を行っている。これから書き入れ時になるのでな」
不敵に笑うバニル。
………。
「なあ……」
「聞くな小僧。我輩も、まさか、と思った故ああなっておる」
やっぱりやらかしたのか。
それよりも。
「材料はこれで足りるか?」
「十分過ぎるくらいである。……ふむ、リッチーの爪はこちらから出しておこう。ポーション受け取り時に金は請求させて頂く。凡そ300万位だと覚えていくと良い」
素材を受け取ったバニルは中身も確認せずそのまま棚の中に入れた。
「わかったよ、それで日程とかは」
「それに関しても先にあのネタ種族に話を付けてからでも遅くは無かろう」
それもそうか。
俺はそのまま立ち去ろうとし、ふと疑問に思ったことを聞いてみる。
「そういや俺が一人で回収していたり、片方しか連れて行かなかったらどうなっていたんだ?」
「それか?聞きたいなら教えてやらんことも無いが、そうであるな……一つウチのポンコツ商品を購入いただく、でどうであろうか」
「どんなのなんだ?」
俺が仕方なく聞くと、近くの箱から植物の蔦のようなものを取り出した。
「こちらの商品は捕獲用の縄の一種であり、弾性が高い故刃物でも切れず、その上魔力を流し込むことで長さも自由自在。更に見た目に反し火にも強くドラゴンのブレスさえも耐え切る代物である」
それだけ聞いていると物凄い使える物のように聞こえるが。
俺が沈黙して続きを待つとバニルは大きくため息を吐き。
「……必要以上に強靭すぎる上、縛り付けた場合勝手に締め上げ解けなくなる。バインドで使用したとしても、効果時間による解除も呪文による解除も不可であり、捕獲には全く使えぬ代物である。縄として使うにも表面がツルツルしすぎており難があるというポンコツ商品であるな。格納の仕方に依るが稀に勝手に縛り上げられ使えなくなることもある」
……想像以上に酷いポンコツぶりだな、これは。
「どう使えというんだよ、これ」
「ウィズは探索時に役に立ったと嬉々として我輩に説明しておったがな。で、どうする小僧」
「いや、まあ買うけど」
俺は財布を開き、提示された金額を支払う。
「まいどあり!では過去にあったであろう出来事についてだな?」
俺が無言で頷くとバニルは。
「では話すぞ。我輩がふざけたことにより爆裂娘の怒りが爆発し屋敷ごと――」
「いや、そういうのはいいから本題話してくれよ」
絶対やると思ったけどさ。
バニルはフハハハハと笑いながら。
「悪感情美味であった。仮に一人で言った場合から話すとしよう。と言っても一人で行ったであろう相手は安楽少女とネギガモぐらいであるがな。前者は貴様もよく分かっているであろう?大毒蜘蛛に食われて蘇生等もできずそのままお陀仏である。後者は群れに遭遇し調子に乗って乱獲しその隙を他のモンスターに狙われ即死、からの捕食によって塵と化していたであろう。その他賞金首や上位モンスターに関しては出会いがしらに即死であった」
………。
まあ、予想通りの内容といえば内容だ。
「そもそもこの確率は元々低かったがな。あの駄犬女神がいても同じであっただろう。爆裂狂の娘だけを連れて行った場合だが、全般的に対応が追いつかず、貴様は死んでいただろうな。爆裂狂の娘も死んだ可能性があるというならば、賞金首や一撃熊あたりであろう。これもかなり低い確率だったが」
「そりゃ、まあ」
置いていく可能性があるとすれば一番はめぐみんだったしな。
「で、自縛嗜好が強まった金髪娘のみ連れて行った場合だが、これの場合、安楽少女やネギガモは変わらずだが、一撃熊やドラゴンゾンビーに関しては素手で奴が取っ組み合いを始めたせいで窮地に陥り、結果として貴様がボロ雑巾になった。賞金首は金髪娘が嬲られたい欲求に負け、それを助けるために貴様が木っ端微塵になったであろう」
俺が微妙な表情を浮かべていると。
「フハハハハ、悪感情美味である!何、細かくどのように動きどのような表情で死んでいったのかなどを知りたかったわけではあるまい?」
「……それもそうなんだが、騙された気分だ」
正直聞いている分にはアクアがいれば何とかなりそうな状況も多々あるのだが。
「アヤツの回復能力でもどうにもならないレベルに陥る、ないし、アヤツが逃げ出してしまって対応できる状況ではなくなる、というところか。よく見えぬので断言はできぬがな」
バニルはつまらないことだとでも言わんばかりに吐き捨てる。
「高い買い物だった気がするんだが」
「フハハハハハ!ありえたかもしれない過去など考えるだけ無駄であるとよく分かったのではないか?では我輩はこの後予定があるのでな」
そういうとバニルは席を立ち上がり行こうとし。
「最後に一つ、俺が死ぬと困ることってなんだったんだ?」
「この店の経営である」
ああ、納得だ。
俺が屋敷に戻り居間に入るとめぐみん達が何かをやっているのが目に入った。
「何してるんだ?」
俺が声をかけると同時に何事も無かったかのように振舞い始めた。
………。
「おい、めぐみん、今何してたんだ?」
「な、何ですか?別に何もしてませんよ?」
「いや、絶対何かやってただろ」
「やってませんって。それじゃあ私は夕飯作ってきますから」
めぐみんはそんなことを言って、そそくさと俺の前から立ち去る。
………。
「おい、ダクネ――」
「ああっと、確か父から頼まれていた仕事があるんだった。夕飯が出来たら呼んでくれ」
俺が呼び止める前に、ダクネスはそんなことを言い訳がましく呟きながら居間から出て行く。
「あっと、私も――」
「アクア」
俺はすぐさま忍び足で出て行こうとしているアクアの肩を捕まえた。
「何ですか、カズマさん。触らないでくれます?私はこれからやらなきゃいけないことがありますので離してください」
「分かった。だがその前に何していたのか話せ」
「何でわざわざカズマなんかに話さなきゃいけないのよ?それより一刻も早くしなきゃいけないことを作らないといけないから離して」
「……おい、本音が漏れてるぞ、本音が。言わないつもりなら――」
「カズマー?赤ちゃんの面倒をお願いします。ミルクは作っておきましたので」
タイミング悪くめぐみんからそんなことを言われ、アクアにも逃げられてしまった。
後で徹底的に問い詰めてやろう。
夕食後の片付けを終え、めぐみんの部屋に向かう。
「めぐみん、入るぞ?」
「はい、構いませんよ」
ノックしてから扉を開けると、めぐみんがベッドに座って赤ちゃんを腕に抱いていた。
「すまん、うるさかったか」
「大丈夫ですよ。もう少しで寝てくれそうですし」
あやしながら優しく微笑むめぐみん。
俺はその隣に座ると、めぐみんは小首をかしげて口を開く。
「で、どうしたのです?何か用があるのではありませんか?」
「いや、今度一日がかりでデートでもどうかなと思ってな」
さっきのことを尋ねたい気もするが、今はとりあえず置いておこう。
「そうですか…………?!今なんて――」
「お前実はカズマじゃないな!?何時から入れ替わった!?」
「仮にカズマだとしても何かに操られてるのよ!そうじゃなきゃこんな風なことを言い出すわけ無いし、わざわざ危険な目に遭いに行く分けないもの!」
めぐみんのクローゼットから大声で叫びながら出てくる部屋着姿のアクアとダクネス。
「うる――」
「『セイクリッド・ハイネスヒール』!」
出てきて直に俺に回復魔法を掛けるアクア。
「おい、なんなんだよ」
「効果が無いわ!ダクネス!」
「分かった!」
「え、ちょっと待ってください!」
めぐみんの制止も効かずジリジリと近づいてくるダクネス。
恐らく俺を捕まえようとしているのだろう。
さて、どうしたものか。
俺が身構えて腰の辺りに手を伸ばすと、つるつるした感触が。
――使ってみるか。
「大人しく私に捕まれ!」
ダクネスが飛び掛ってきた瞬間。
「『バインド』!」
昼間購入した蔦がダクネスの全身に巻きつく。
それも異様に食い込んで。
「くぅっ、これは今までの中で一番……!」
締め上げられ悩ましげな声を上げ始める変態が地面に転がった。
「あら、私がいるのにバインドなんて効くわけ無いじゃない?バカなの?」
なんかむかついたから、ついでに余った部分も伸ばしてアクアもバインドで縛り上げる。
「ちょっ、きついんですけど!『ブレイクスペル』!……あれっ!?『セイクリッド・ブレイクスペル』!……あれっ、何で解けないのよ!?」
「そういうものだからな」
「というか、何か地味に絞めあがってきてない、これ!?痛いんですけど!?」
騒ぐアクアの隣に屈みこんで。
「そうだな、放っておくとどんどん締まるぞ。それで夕飯前に聞いたことなんだが、答えたら解いてやる手伝いをしてもいいけど?」
俺がそう告げるとアクアはぎゅっと下唇を噛んで悔しそうに口を開く。
「最近カズマさんがまったくニートをやってなくて変だったから、その……」
「その?」
「何かあるんじゃないかと、その……思って、あの……」
俺の追及にもごもごとするアクア。
それを見かねたのか、めぐみんがため息を吐き出し。
「カズマ、私から説明しますからとりあえず二人の拘束を解いてください」
俺は荒い息を吐いているダクネスと涙目になっているアクアを見下ろしながら。
「だそうだ。魔力貰うから抵抗するなよ?」
「何するつもりよ!」
「これ、ウィズの店で買ったんだよ。硬すぎて切断できないし、ドラゴンのブレスにも耐えるらしい。その上勝手に締め上げる機能があるからブレイクスペルなんかも意味無いってわけだ」
俺がしゃがみこみアクアの首根っこに手をそえて説明すると。
「なんて物使ってるのよ!?」
「んうっ……!!これはいいな……!私のは放っておいて構わん!むしろ放っておいてくれ!何時まで耐えれるか――」
二人それぞれ勝手なことを言い始めたので無視して話し続ける。
「と言ってもこいつ植物の蔦らしいから、凍らせて加熱して伸ばして縮めてを繰り返せば切れるようになるかと思ってはいるんだが」
「ちょっ、そんな悠長にやってたら苦しくて死んじゃうんですけど!それにそれだと私も同じように冷やされて温められちゃうじゃない!」
「んじゃあ、テレポートで身体だけ飛ばすか?見た感じ服にしか巻きついてないみたいだし、上手くすれば服を縛り上げられるだけで済むかもしれないぞ」
「カズマのテレポートの登録先全部外じゃない!全裸で外歩けって言うの!?」
「何という羞恥プレイ……いや、流石に私でもそれは困るというか」
じゃあどうしろっていうんだよ。
そろそろ思いつく方法がなくなってきたんだが。
「あの魔剣の人に切ってもらえばいいじゃないですか。確かあの剣なんでも切れるんですよね?」
「そうね!その手があったわね!」
めぐみんの提案に目を輝かせるアクア。
「どうやってそこまで連れて行くんだよ?だいたいこいつら二人とも歩きさえできないんだぞ?」
「いや、立たせてくれれば歩ける。見たところ足はあまりきつく縛られてないようだからな」
仕方ないのでとりあえず立たせる。
ダクネスは確かめるように小さな歩幅で進もうと試みている。
アクアを引き摺りながら。
と、見た感じ歩けそうだったので、そのままテレポートで飛ばした。
めぐみんから聞かされた内容はとりあえず俺のことをからかってみて、その反応でどうしたのか測る、というものだった。
俺がかなり早く帰ってきたせいで相談もしっかりと行うことが出来なかったらしく、強引な手法に出たらしい。
「とはいえカズマもやりすぎだと思いますけどね。私がいるんですから、あそこまでやらなくともちゃんと説得しましたし」
「あいつら話聞かないだろ、そもそもあの状況じゃ。やられっぱなしになるのは性に合わないんだよ」
「それは分かりますが」
困ったような笑い方をしているめぐみん。
「それよりも、デートですか?」
「ああ、たまにはいいかなと思ってな。アクアとダクネス辺りに育児は任せてな」
俺の言葉に嬉しそうにめぐみんは微笑む。
「それで日程や場所なんだが……」
デート当日。
なんやかんやあってギルドの前で待ち合わせという事になり、近くに座って空を見上げながらぼーっとしてめぐみんを待っている。
ダクネスとアクアには茶化されたりなんだりしたから、その分報復してから家を出たわけだが。
ここに来る前に既にポーションは貰ってきて、バニルから詳しい説明も受けて来た。
おおよそ半日程度の効果時間らしいが、味が激マズとのこと。
素材を考えれば当然だろうけども。
どうやって怪しまれずに寝る前に飲めるか、ということを考えなきゃいけないといったところだろうか。
「お待たせしました」
「おう」
声がするほうに顔を向けると、いつもとは違う服で着飾っているめぐみんが立っていた。
見たところで分かる範囲では、白で細やかな紋様が描かれている黒のチュニックに身体にフィットする白いボトムスを履いている。
いつにもまして気合が入っていることだけは分かった。
「似合いますか?」
「なかなかじゃないか?」
俺は立ち上がりながらめぐみんの隣に移動し、二人で街をめぐり始めた。
「そういや、今日外で泊まるんだけど、ちゃんと寝るようにローブ持ってきてるか?」
「当然ではありませんか?それにしても久しぶりですね、こうやって二人きりで街でデートとは」
嬉しそうにはにかむめぐみん。
いや、まあ。
こう純粋に楽しまれていると、どこか罪悪感が湧いてくるんだが。
「どうしたんです?私と街を歩くのは楽しくありませんか?」
「いや、そうじゃないんだけど……」
顔に出てしまっていたのか、不思議そうに尋ねられる。
さて、どう誤魔化したものか……。
「そのだな、体調とか問題ないか?」
「抜かりはありませんよ。ここしばらくでちゃんと調整してきましたから、今日は本気で楽しめますよ」
張り切った様子で鞄からパンフレットを取り出すめぐみん。
「こことか、これとかどうです?」
「そうだな。いいと思うぞ」
これ、バニルにばらされて悪感情貪られそうな話題になりそうだ……。
「……これでよし」
俺はベッドに腰掛け、空のビンを片手に口を拭く。
めぐみんが風呂に入っている間にポーションを飲みきった。
想像に難くなかったが、ポーションは激マズだった。
具体的にどう……と説明はし難いが、強いて言うなら毒劇物を濃縮したものを飲み干したような衝撃が走る味だった。
地味に粘性がありしばらく口の中に残ったせいで何度吐き戻しそうになったことか。
作るのも飲むのも一苦労とか、もう一回試す気にはなれないぞ、これ。
と、ビンをしまったりしている間に湯気だっためぐみんが風呂から上がってきた。
「お待たせしました……って、そんな顔を真っ青にしてどうしたんです?大丈夫ですか?」
余程酷い顔になっていたらしくめぐみんは心配そうに声をかけてくる。
この後、直に寝ようと思っていたので好都合ではある。
「流石にちょっと疲れたのかもしれない。すまんけど早めに寝させてもらうな」
俺はベッドの布団に入り込んで壁側を向いて横になる。
「むぅ……仕方ありませんね」
多少不満そうだったが、めぐみんは大人しくベットに入ってくれたようだ。
計画通り……!
とも思ったが、しばらく経っても興奮しているからか一向に眠気が来ない。
落ち着け、ここで寝れなかったらそもそも準備が水の泡だ。
丁寧にまぶたの裏で羊を数え始めたところで。
「カズマ、まだ起きてます?」
「……起きてるけど、なんだ?」
寝返りを打ってめぐみんの方を向きながら返答する。
「いえ、その、今日はありがとうございます」
突然しおらしい声で言われるのだからたまったものでは無い。
めぐみんの緩急が半端ないんですが!
ちょっ、こういうの久しぶりすぎて動悸が!
そして不純な動機ではじめたせいで結構心が痛いんですが!
「まあ、なんだ、その、子守というかいつも迷惑かけてるからそのお詫びというかだな」
何とか平静を取り繕おうとしたもののしどろもどろになってしまう。
そんな俺の様子にくすりと笑うめぐみん。
「気にしていませんよ。お陰で楽しく過ごせていますし。確かにたまにうるさくて寝かしつけは大変だったりするときはありますが、ちゃんと手伝ってくれてるではありませんか」
「まあそりゃあ、大事な俺達の子供だし……」
「それだけで十分ですよ。色々あったお陰で結果的に生活には困っていませんし、ちゃんと毎日爆裂魔法も撃てています。カズマだってクエストこそ消極的ではあるものの、ちゃんと仕事もしているのも分かっています。これ以上何を望みますか」
とても幸せそうな表情で言うものだから返す言葉も思いつかない。
何というか、俺が間違っていたのかもな。
うん、翌日になったら本当のことを言おう。
じゃないと俺の心が耐えられない。
「……いえ、少し望みはありました」
「……へ?」
感動と罪悪感に浸っていた俺にめぐみんは意地悪そうな表情で言葉を返してきた。
「今日、私とデートしながら他の女性の胸とかに目がいってましたよね?他にもそこそこ露出度の高い服を着ていた方を見て鼻の下伸ばしてましたし。あとは――」
俺は聞こえないフリをして狸寝入りを決めこんだ。
俺はいつの間にやら平原で寝転がっていた。
「ふむふむ……」
どうやらあのまま寝てしまってサキュバスの夢の中、ということか?
俺は上体を起こして周りを見渡す。
すると近くに気持ち良さそうに眠るめぐみんがいた。
うん、サキュバスにお願いした通りの始まり方だな。
実は宿屋から放り出された、とかではないよな。
確認するために、夢の操作とか言うものを試しに行ってみる。
手始めは遠くにある木を根っこごと引き抜いて。
と、意識した瞬間に想像した通りに木が地面から剥がれて横たわる。
「よし」
思うより時間がかからずに現象が起こることに驚きながらも、下準備を始める。
寝ているめぐみんを植物の蔦で絡めて空中で固定して。
ついでに空気中に大量の媚薬成分を含んだガスを散布して、と。
想像通りに事が運んでくれるので、多少物足りなさを感じる。
「ん……?カズマ……?」
と、そう思ったからかめぐみんが目覚めたようだ。
「って何ですかこの状況!?確か宿屋に泊まってましたよね!?」
自分の状況を確認しようとしてめぐみんは周囲を見渡そうとし。
「というか、少し……いえ、何かここおかしくありません?」
「そうか?特に何も感じないけど」
俺に疑問をぶつけるめぐみんにしれっと返しながら観察する。。
媚薬の効果が出始めているのか、足を擦り合わせようとしている。
「……まあいいです。それよりまずこの蔦何とかしてくれませんか?正直どうしたらこうなるかなど考え始めたら訳が分かりませんが」
「分かった、ちょっと待ってろ」
俺は頷きめぐみんの背後に周り、蔦を外したりする――フリをしてセクハラを見舞う。
まあ、やったの俺だし。
とりあえずお尻辺りを撫で回し。
「ひゃっ!?何処触ってるんですか!そういうのはいいんではやく蔦を外してください!」
「いや、蔦が結構複雑に絡んでるからどうなってるか確認をだな」
「今度変な場所触ったら怒りますからね」
どうにかこっちを見ようとしながらめぐみんは怒った様子で睨む。
「変な場所って何処だ?」
俺はすっとぼけてそのままめぐみんのスカートの中に手を突っ込む。
「んっ……!わかっててやってますよね!?もう怒りました!カズマに頼らずともこんな植物の蔦、爆裂魔法の爆風で切ってやりますとも!」
流石に夢の中とは言え呪文を使われでもしたら厄介だ。
詠唱させないためについめぐみんのお腹に淫紋を刻む。
ついうっかり。
「ふうっ…!?く、うっ……!?!?!?」
突然のことにめぐみんは困惑しながら身体を小刻みに震わす。
軽く触れた下着は既に水に浸したようになっていた。
とりあえず俺は何が起きたかわからないフリをして。
「どうしためぐみん?」
そのままセクハラを続行する。
「う…!ふっ…!カ、ズマ、ッ…!わかって、やってます、ッッ…!よね!?」
「なんのことだ?」
めぐみんはふーふーと荒い息を吐きながら俺にはなしかける。
触れるたびに大きく身をびくつかせ、その度にスカートからは透明な液体が滴る。
めぐみんは快感を逃がそうとしてか身体を捻っているのだろうが、蔦に拘束されているせいか腰を振って誘っているようにしか見えない。
いや、不味いポーションを我慢して飲みきった甲斐がある。
このまま始めるのも悪くないけど、もう少しいじめてからでもいいか。
「ところであの岩のあたりにある光ってるアレ、なんだろうな?」
「そんなものどうでもんううううっ!?はあっ……!ああっ!?」
ちらりとそれを見ためぐみんは途端に嬌声を上げ始める。
あの光をみると絶頂と声を抑えられなくする、みたいなものを想像してみたが、思ったより効果があるようだ。
めぐみんはあまりの快感に翻弄されてか表情はとても蕩けきっている。
声だけでも我慢しようとしているようだったが、口が開いてしまっていて抑えられていない。
流石に我慢が効かなくなってきたので、めぐみんの下着を脱がして挿入する。
「っ~~~~~~~!?!?!?!?」
めぐみんは口をパクパクと開閉し、声にならない声を上げる。
と、いうか。
これ、本当に夢なんだよな?一番やばい気がするんだが。
中が常に複雑に収縮してこちらもつられて達しそうになる。
まあ、達しても夢なのでいくらでもできるから問題ない。
というわけでそのまま精を吐き出す。
「ぐっ……」
「あ゛……う……」
めぐみんはひゅーひゅーと微かに息をして何とか呼吸を整えようとしている。
しかし、下りてこれないようで痙攣が治まる様子は無い。
…………。
夢の中とはいえ少しやりすぎたか……?
「だ、大丈夫か?」
俺が少し冷静になっておどおどしていると。
「ふーーっ……ふーっ……この……ていど…ですか?」
焦点が合わない目で挑発してくるめぐみん。
その一言で俺の中の理性の糸がぷつんと切れた。
「あ゛!?あ゛ああああああっ!」
「ふっ……んっ……」
心地よい虚脱感と、違和感で俺の目が覚めてくる。
イイユメダッタナー
などと浸る暇なく、唐突に身体に衝撃が走る。
「ぐおおっ!?」
と、同時に視界が真っ白に瞬く。
「カズマっ……!カズマぁ……」
めぐみんの俺を呼ぶ声でようやく視界が戻ってきた。
めぐみんはとても蕩けきった表情で俺の上で腰を振っている。
かなり扇情的ではあるのだが。
かなりやばい。
まず声がでない。
身体にも全然力が入らないし、おまけに音がだんだん遠ざかって……。
気付くと俺はエリス様の前に正座していた。