SOULTAMARS(ソウルテイマーズ) 作:プロトコル・アンデルセン
研究施設内部で目覚め、復讐を誓う人魚。
だが、この研究施設は一度入れば生きて帰さぬ要塞だった....。
辺り一面血の海、、。いや、違う。
元は研究員だったのだろう。私が殺るはずだった研究員。
先約が居たのか、彼らの身体は無惨にも食いちぎられて
食べ残しと思われる肉片ばかりだった.....
「ちっ!これじゃ借りを返せない!徹底的に痛め付けてやりたいのに...」
彼女は我を忘れていた。血と肉の晩餐後の死体が転がる窓も扉もない質素な、冷たい廊下を歩きながら。
「いつまで続くんだろ? 迷ったのかな?それとも、まだ覚めてないのかな?」
彼女はてっきり夢を見ているのかと勘違いしていた
毎晩、苦しみ 憎悪 悪夢といった終わりなき無限地獄の
夢に苦しめられていから無理もない...
「私を助けてくれた奴居ないし..しょせん上っ面か
..。私が恐いんだよ?きっとね」
頭を冷やしておけば良かった。何でかって?
まさか、血肉の晩餐の主役に会うなんて考えてなかった..,
一方、ベクターは[ルルイヤ]と記された保管室に入った。 警備兵は今しがた全滅させたし、監視カメラ越しにチェックしてる物好きさんには先行した[ティンダロス]に始末してもらった。
部屋の僅かな角からでも侵入できる彼なら、楽勝だろう。
私は安心して部屋をチェックする...。
薄暗くて判りづらいが、見える 人魚の姿を。
私はその気が無いが、その流線形からなる美しさに見とれてしまった。 もし、私が男なら任務を放棄してでも
自分の物にしていたに違いない....
思わず沸き上がる、激情を必死に、かつ冷静に抑えながら水漏れしないように頑丈に閉ざされたハッチに目をやった。
今使っているテイムソウルは[スカルゾンビ]と[サイクロプス]。ゾンビのもつ強靭な生命力とサイクロプスのもつ怪力さえあれば充分だ..。
その頃、人魚である[私]は血肉の道を歩むうちにふと、
不穏な音に耳をやった。
「グチャッ!!ガチュッ!グチュルッ!!」
なんて下品で不愉快な食いかたなんだ..。
私は音の酷さに吐き気を感じながら、よりによって音の主が居る方向と、私が行きたい方向が同じであることに気付いた。
「復讐てバカな事を考えた罰なのかなぁ...。」
私は覚悟を決めて曲がり角の先にいる音の主の正体を確かめた
そいつはざっと8mはあるかと思われ、爬虫類の持つ鱗と
鮫肌が奇妙な模様を作り、体型は一見ワニのようでいて
膨満な男と恐竜を足した誠に不格好であった。
私は奴に気づかれないようにしゃがみ、忍び足で横切ろうとした テイムソウルを使い早く倒すのも手だった。
だが(自称)ヒーロー好きな研究員が余計なほど、ヒーローに関する[掟(ルール)]を私に刷り込んだお陰で、
使うのを渋ってしまった。
奴のしっぽに近付いた時だった....。
グチャッ!!
最悪だ... 私はあろうことか食べ滓の腐肉に気付かず、踏みしめてしまったのだ...。
そんな私を他所に奴はゆっくりとこちらへ首を傾けた
ワニの様な体型上、片方しか顔を確認出来ないがホオジロザメの頭に大きく開かれた濁った目、不自然なほどな作りの剥き出しの歯が剣山のように私に向けられていた。
「グゥォオワァァアッ!!」
奴は地の底から叫ぶと、私に向かって巨体をジャンプさせた。
「ぅわぁあああッ!!」
私も思わず叫ぶと、足元にあった消防斧を奴に名一杯口に叩き込んだ
ズゥルルウウッ!!
皮と新鮮な肉が斬れる鈍い音を立てながら、奴の口から
右半身を深く切り裂いた!!
尻尾まで切ろうとしたときだった
スゥパァアアンッ!!
物凄い速さで大木のような力で私は吹き飛ばされた!!
ボスゥウウンッ!!
「ぐぅあああッ!!」
私は天井に尋常じゃない速さで力強くぶつけられた!!
バァアアアンッ!!
そのまま奴の反対側に床に叩きつけられた
もし私が普通の人間なら即死だろう。幸いにも人魚であることに救われた。 人魚は確かに不老長寿であって、不死では無い。どうやら、不死も付与されてたみたい。
「ぅ...ぐっ.....。」
痛い、辛い、まただ。 想像を絶するほどの激痛に涙が溢れる
骨?内臓が駄目になったかな??..もう、駄目だ...
私は巨大な尻尾で器用に持ち上げらた。
あぁ...死にたくない....、イヤだ...
諦めようとした、その時だった.....
[スカルゾンビ!!][サイクロプス!!]
[テイムバースト!!]
地の底から響かんとする電子音が叫ぶと、辺りは紫と漆黒の閃光と闇に包まれた!!
私と奴は突風に吹き飛ばされ、私は誰かにキャッチされた。
目の前に居たのは漆黒と紫に包まれた怪人だった。
彼は私を優しく床に降ろすと、物凄い早さで奴に突進した!
「グウオァアアッ!!」
奴も戦意に応じ猛獣のような声で吠えると、先程と同じようにジャンプする
だが、一瞬怪人が早く鋼の如く鍛え上げられた腕を素早く奴の軟らかい腹部にアッパーカットを決めた!
ボォグゥアアッ!!
砲弾が直撃したかの様な太い音がした
「ボォアアアッ!!」
聴いたことの無い断末魔を上げて、奴は地面に落下
瀕死の蛇のように、のたうち回る。
怪人は間髪入れず高い跳躍力で跳ぶと、ドロップキックを喰らわせた。
ドグォオオオンッ!!
物凄い爆音を立て、怪物を爆発させてしまった。
シュタッ!![テイムクローズ!!]
彼は私の無事を確認すると、変身を解いた
白いショートカットの白衣を着た少女が現れる。
どうやら、彼女が恩人のようだ。
「へぇ、意外。ゴツい男かと思った..」
それを聴いた彼女は一瞬ムッとしたが、それよりも
私に怪我が無いか駆け寄ろうとした時だった...
ドシュゥウウンッ!!
少女が閃光と共に背中から吹き飛ばされる!!
ドサッ!!ズザザザザザッ!!
床に落ちる前に私は少女を抱き抱える
見ると、少女は衝撃で意識を失っていた。
私は苦悶の表情を浮かべながら、少女を撃った犯人を目視した時、私は更に絶望する
何と、倒されたはずの怪物が人へと姿を変えていた。
怪物は私たちにトドメを刺そうとしていた.....。
一発の砲弾を喰らい、少女は意識不明となった。
さらに追い討ちをかけんと人へと姿を変えた怪物が二人にトドメを刺そうとしていた。
彼女は果たしてこの危機を打破できるだろうか..?
次回[(変身)テイムバースト] お楽しみに!!