アヤセちゃんの赫子は見た目は変わらないけど再生力が格段に上がっている。そのうえ元々長かった展開時間がもっと長くなった。あと再生力に関してはアヤセちゃん自身にも言えることだけど。
かく言う僕も燐赫に電流を流せるようになり、赫子の一部を結晶化させて射撃することもできるようになったし、お互いのそれぞれの弱点である甲赫と尾赫の毒が利かなくなった。僕に至ってはそれどころか傷一つ負う事なく逆に相手の赫子や骨が折れ砕けた。
お互いの血を主食にしているからだろうか?それとも毎日ほとんどべったりな甘くて爛れた生活を送っているせいなのだろうか?
そういえばアヤセちゃんと番になって食事にもストレスを感じなくなったりといろいろ充実した日々を送っているせいか、リゼさんと嘉納教授のことをすっかり忘れていた。思い出してもアヤセちゃんと一緒にいることが優先で忘れてしまうのでちゃんと紙に書いておく。
でももうはっきり言ってどうでもいいんだよね。アヤセちゃんがいるしあんていくの人たちも普通に元気に生活してるし。ぼやいたらアヤセちゃんは血相を変えて「あんたになにかあったら・・・」とか「私とずっと一緒って約束は?」って心配してくれた。
やっぱり探し当てていろいろ聞こう。
居場所は―――月山さんからもらった最高級品だという血酒で手を打ってもらってイトリさんに聞こう。
イトリさんに聞いたところによると嘉納教授は今は亡きとある資産家の豪邸の地下にある専用のラボにいるらしい。ひょっとしてまだ僕みたいなのを作ろうとしているんだろうか?気になるので行ってみることにした。
あのレストランで会ったタロちゃんが大勢で襲い掛かってきたけど弱い。話にならないくらい弱い。もう既に僕は四方さんも店長も敵わないくらい強くなっており、この間遭遇した捜査官の持っていたRc抑制剤も効かなかった。
「やあ、久しぶりだねカネキ君」
「嘉納教授・・・」
久しぶりに会った嘉納教授はこれといって変わりなかった。僕をこんなにしたくせに罪悪感なんて全く感じていないような面持ちで僕を最高傑作だと賛美してアオギリに誘ってくる。・・・全く、僕がアヤセちゃんと出会わなければ軽く半殺しにでもしていただろう。
「そんなことよりリゼさんの情報開示をお願いします。」
「そんなことよりって「早くしてください。僕だって好きでこんなところに来てるわけじゃないんです。本当は今日一緒に出掛ける予定だったのに・・・」そ、そうかい」
「僕はアオギリには行きません。だいたい、あそこの人たち、僕が行く度怯えるか警戒してくるのであんまり行きたくないんですよ。」
「・・・・・・」
なんか物凄く「一体何したんだコイツ」みたいな目で見られてる気がする。そんなの知るか、普通にアヤセちゃん狙いの輩を片っ端から倒していっただけである。あれだけやられたのに未だにアヤセちゃんを狙ってる人いるし、こうなったら念のためにRc抑制剤を常備しておいたほうがいいのかもしれない。
「あなたに関しても、本当は手荒なことはしたくないんですけど、言いたくないというのなら仕方ないですよね」
スッと僕は展開した赫子を持ち上げ電流を纏わせる。最近ほんの少し威力が上がったのでちょっと試しに使ってみたいのだ。
「な、なんだいそれは?リゼちゃんの赫子にそんな機能はなかったはずだけども・・・ま、待つんだ!待ちたまえ!いや待ってください!なぜそれをこちらに向けながら迫ってくるんだ!」
「僕を実験台にしたんだ、なら僕にどうされても仕方ないよね?」
ギャ――――!!!!
その日、無人であるはずの安久邸の地下から悲鳴が聞こえた事で、様々な臆測が飛び交い安久邸は怪奇現象スポットとして一部のマニアの間で人気を博すことになる。
もう既にアヤセちゃんと番で幸せホクホクなのでリゼのことも嘉納教授のことも本当にどうでもよくなっていたカネキ君。
アオギリ誘拐イベントも撃退してしまったので必然的に拷問覚醒フラグも立たず(アヤセちゃんのおかげで色々覚醒しちゃってるけど)に消滅したため無理にリゼのルーツを調べることもなく、充実した幸せな日々を送っているのでアオギリに来いとか言われてもちょっと・・・な感じ。
そもそもアヤセちゃんとのことでアオギリを(死なない程度に)全滅させてるのでアオギリの人達から見ても一部からは危険物扱いされてる。