FF7・・・リメイク
フロントミッション・・・LEFT ALIVE ← !?
生身でWAPに立ち向かえってか!!(歓喜)
「うっ……うあっ、あぁぁッ!」
「リース、無理しないで……ゆっくり、そう、ゆっくりで良いから力抜いて……」
誰も触れた事のない菊座、其処を優しく突く指先。
痺れにより満足に身体を動かす事もできないリースであったが、対照的に全身の性感帯は常からは考えられない程に敏感となり、肌にはうっすらと汗を浮かべていた。
そしてあろう事か、最も感覚が昂ぶっているのは女性器や胸などではなく、本来そういった用途の為にあるのではない不浄の穴。
彼女は今ベッドの上で、普段着からショーツのみを僅かに摺り下げただけという格好でうつ伏せとなり、誰にも触れさせた事のない菊座をホークアイの前に晒していた。
膝と膝を寄せつま先を外へと向けた内股、その状態のまま脚を肩幅にまで開いた彼女は、肌という肌を真っ赤に紅潮させ、抱え込む様にした枕に顔を埋めて声を押し殺している。
ホークアイはリースを気遣い、ショーツを全て脱がせる事はしなかった。
小振りな尻、艶やかな肌とショーツとに僅かな隙間が生じるところまで摺り下げ、その間に手を差し込んでいる。
そして脚につられて僅かに開いた臀部の間、ショーツに隠れて見えはしないが、確かに存在する小さな小さな窄まりを探り当て、指先で軽く触れる事を繰り返す。
優しくあやす様に穴を叩き、窄まりの皺をなぞる様に撫ぜる指先。
普通ならば誰であろうと意図的に触れる事などない、恥ずかしい穢れた場所。
軽くとはいえ、そんな場所を幾度も幾度も触れられるという異常性、今にも燃え尽きて灰となってしまいそうな程の羞恥。
それをしているのが想い人であるという歓喜と悲哀、伴侶であっても隠すべき場所まで触れられているという事実から来る興奮、そして敏感となった其処から齎されるもどかしい刺激に、リースは波に揉まれる木の葉の様に翻弄され続けていた。
「う、きゃうッ! んふううぅぅ……っ」
小さく上がる悲鳴。
穴の縁を叩いていたこれまでとは違い、窄まりの中心に当てられた指にぐっと力が込められる。
指の腹が菊座の中心を押し、ほんの少し体内へと押し込まれた。
込められていた力はすぐに抜け、菊座もまた元の位置へと戻るが、すかさず再度の圧迫が始まる。
しかも繰り返す度にほんの少しずつ、指に込められる力が増してゆくのだ。
じりじりと、菊座の体内へとめり込む深さが増してゆく。
そして幾度目かの圧迫、耐え切れなくなった菊門が、指の腹を受け入れる様に、僅かに開いた。
「あっ……」
菊門が割り開かれる異様な感覚に、リースは声を漏らす。
しかしホークアイは何故かすぐさま指の力を抜き、ショーツの中からも手を引き抜いた。
息を荒げながらも、リースは上手く働かない脳裏へと浮かんだ疑問もそのままに、舌足らずな声で彼の名を呼ぶ。
「ホークアイ……?」
「ちょっと待ってて……このまま入れたんじゃ、君も痛いだろうし」
そう言って彼は、傍らから琥珀色の液体が詰められた瓶を取り出す。
あの少年と少女が回収してくれた、女王の蜜だ。
蓋を開けた瓶を傾け、少量の蜜を手に落として指に良く馴染ませる。
そして、蜜に塗れた指を、再度ショーツの隙間へと差し入れた。
「っひ!?」
思わず、引き攣った声を漏らすリース。
滑る蜜塗れの指が、菊門の周囲をまさぐっている。
尻の間をなぞる様にして蜜を塗り込んでいたその指は、窄まりの中心に差し掛かったかと思うと、先程と同じ様に圧迫を始めた。
先程と異なるのは、指の腹ではなく先端で窄まりの中心を押している点と、指そのものが蜜に覆われ滑る事だ。
その結果は、想像するに難くなかった。
「いッ、あ!? あっ、あっ、あっ……!」
「力抜いて……そう」
切羽詰まった声と共に、力の入らない指がそれでも必死に枕を握り締める。
固く閉ざされた菊門を、蜜の滑りを借りたホークアイの中指、その先端が割り開き、遂に密やかな其処へと潜り込んでいた。
ゆっくりと、しかし確実に肛内を突き進んでくる指。
その圧倒的な異物感と圧迫感、どうしようもないもどかしさに、リースは小さく哭いた。
「うぁぁん……やぁぁ……!」
「深く入れるよ……」
「はうっ……!?」
宣言と共に、ホークアイがゆっくりと指を突き入れてくる。
菊門の縁を削り、腸壁を擦り上げる、固い指の腹。
異様な感覚にリースは硬直し、やがて指の根本の手が尻の割れ目の間に収まるようにして密着すると、弓なりに反った身体がびくんと跳ねた。
だが、ここで終わりではない。
「あ……あ……」
「力、抜いてて……動かすよ」
「え……ひっ!?」
ホークアイの指が根本まで菊座に入り込んでいるという事実と、菊座を襲う未知の感覚に翻弄され、呆然としていたリース。
しかしその口から、小さく鋭い悲鳴が上がる。
突き入れられたホークアイの指が、円を描く様にゆっくりと動き出したからだ。
窮屈な其処を捏ね回し、どうにか少しでも抉じ開け、解そうとする様に―――実際、その為なのだが―――最初は小さく、段々と大きくなってゆく、円を描く指の軌跡。
上下左右、不規則に蠢く指に、リースは翻弄される。
菊門の縁が擦られる度に、初めて触れられる腸壁をなぞられる度に。
電流の様に背筋を翔け上ってくる異様な感覚に、リースの背中がびくんと跳ね上がる。
淫毒の効果だろうか、菊座に異物を挿入されるなど初めての経験だというのに、異物感はあっても苦痛は感じない。
寧ろ彼女にとって認め難い事ではあるが、確かな性感を覚えてすらいた。
根本まで咥え込んだ指の動きを、菊門と腸壁を通じて感じ取るだけで、どうしようもない快感が痺れとなって全身を駆け巡るのだ。
ぐりん、と指が大きく動き腸壁を擦り上げると、一際高い哭き声と共に腰が跳ね上がる。
暫くして更に抜き差しする動きが加わると、リースの声は一層に切迫していった。
「うっ……あっ、あっ、あっ、あぁぁぁん……っ!」
(何だ……?)
リースが未知の快楽に翻弄される一方で、ホークアイは自分自身を無神経だと唾棄しつつも自然と昂ぶりを覚えていた。
同時に菊肛へと潜り込んだ指を通して伝わる感触と、彼女の様子に違和感を覚える。
指を挿入した直後こそ、異物感からか苦しげな吐息を漏らしていたリースだが、今やその乱れた呼吸は明らかに快楽から来る喘ぎと化していた。
指を通して伝わる締め付けも、挿入時の侵入を拒むものから、寧ろ指の動きを受け入れ、より貪欲に奥へ、奥へと飲み込もうとするかの様なものへと変じている。
締め付ける強さこそ変わらないものの、入り口の固さは今はもう殆ど感じられない。
まさかと思いつつ、ホークアイは挿入したままの中指に添える様にして、人差し指の先端を菊門の縁へと宛がう。
そして、中指を咥え込んだ儘の其処を押す様に、指先に力を込めた。
指先に伝わる、肉の壁を押し広げる感覚。
「いっ……ひあああああああんっ!?」
途端、悲鳴が上がった。
一瞬にしてホークアイの血の気が引き、事を急き過ぎたかとの焦りと、要らぬ苦痛を与えてしまったとの後悔が脳裏を過ぎる。
だが、すぐにそうではないと分かった。
リースの上げた悲鳴に、苦痛の色が無かった事に気付いたからだ。
事実、リースが上げたその悲鳴は、割り開かれる事の痛みから来るものではなかった。
否、苦痛ではあったが、それは単純な痛みや圧迫感から来るものではなく、それらをも内包した耐え難い程の快楽に襲われた事によるものだったのだ。
その事を察したホークアイは、人差し指を更に深くまで潜り込ませ、遂に根本まで挿入してしまう。
指2本を咥え込んだ菊門は痛々しく広がり、更に2本を合わせた歪な形を飲み込んでいる所為か、僅かに生じた指と菊門の縁との隙間から粘着く腸液が滲み出し、蝋燭の明かりを受けて怪しく煌めいていた。
リースは呼吸を荒くしたまま、痺れ故か億劫そうに首を廻らせて、薄く涙の滲んだ瞳でホークアイの姿を横目に捉える。
そして、恥ずかしさからか眉尻の下がった真っ赤な横顔で、何かを訴える様に彼を見つめていた。
思わず息を飲むホークアイ。
この『治療』を始める前から、彼女の匂い立つ様な色香には情欲の炎を煽られっぱなしだが、これは反則だ。
途絶える事のない快楽に、全身を生まれたての子鹿の様に震わせ、肌に汗をしっとりと滲ませて、今にも泣き出しそうな切ない表情で何か言いたげに此方を見つめるリース。
幾ら欲情しては駄目だ、そんな状況じゃないと自分に言い聞かせても、心身に点った炎がそれを飲み込んでしまう。
リースの全てが、今この空間で五感に訴えてくる一切合切が、冷静であれと努める自分の中に揺らめく炎、それへと際限なく油を注ぎ込み続けるのだ。
淫らでありながら神聖さを失わない、現実離れした艶姿。
彼女から立ち上る欲情を示す女の匂いと、汗と腸液と―――恐らくは愛液も―――が入り混じった、甘く淫らな香り。
頭がクラクラする、とても抗えない。
傾城とは、一国をも滅ぼす色香とは、正にこの事か。
そういった女性の為に国が傾いた故事を学ぶ度に、当時の権力者の愚かさを兄弟や友人たちと共に嘲笑ってきたものだが、今となってはとてもそんな事はできそうにない。
こんなものに抗えるとしたら、そいつは男としてとっくに枯れ果てているか、或いは精神的な超越者か、そもそも人間でないかだ。
そんな、抗う事など到底できっこない色香を纏うリースが今、潤んだ瞳を通じて此方に何かを求めている。
それは多分、これだ。
「……はうっ!? んひっ、ひううぅぅぅんっ!?」
リースの菊門に突き込まれた2本の指が、激しく蠢き出す。
2本を別々に波打たせる、腸壁を交互に擦る、指を交差させて捻る、手首ごと回して深く抉る、引き抜いてはまた突き入れる、それらの幾つかを同時に行う。
当初の配慮をかなぐり捨てるかの様に始まった、流れる様な激しく容赦のない責め。
堪らず声を上げ、必死に枕へと縋りつつ悶えるリース。
「ひいっ! あっ、ひうっ、ひぃうっ! ふぁ、はあぁぁぁんっ、いっ、くあぁぁぁぁっ!」
(成る程……毒の所為か)
菊肛を通じて齎される、未曾有の快楽に乱れるリース。
その様子に、ホークアイは確信する。
これが、変異種の淫毒の効果なのだと。
おかしいとは思っていたのだ。
菊座に挿入された異物への、あまりに早い順応と快楽の享受。
最初の指の挿入から、然程に間を置かずして2本目の挿入を可能とする、異様な菊門の拡張具合。
そして、恐らくは今にも消えてしまいたい程の羞恥に襲われているであろうリースが、言葉ではなく目線でではあるにせよ、自ら更なる愛撫を求める程の積極性。
全て、あの淫毒によって齎されたものなのだ。
彼女の中では、普段の凛とした意識と、何処までも貪欲に快楽を求める情欲とが激しく鬩ぎ合っているのだろうが、その均衡は情欲の側に大きく傾いているらしい。
そして意識のみならず身体も行為を求め、ホークアイを受け入れるべく菊門を柔軟にさせているのだ。
突き込んだ2本の指を幾ら動かそうと、リースに苦痛の色は無い。
ただ、襲い来る快楽に身悶えするのみ―――ならば。
「あっ、あはっ!? あはあっ、はうんっ、やあぁっ!」
「もっと感じて、リース……大丈夫、痛い事なんて無いから」
「あっ、あっ、ホー、クぅっ、あぁぁッ!?」
激しさを増す指の動き。
それはいつまで経っても収まる素振りを見せず、リースの菊肛を掻き回し続ける。
弓なりに背を反らし、挿入された指に押し上げられる様にして浮かぶ腰。
容赦のない責めに喘ぎ、悲鳴を上げ、激しく身体を痙攣させるリース。
今やショーツはぐっしょりと濡れ、程なくして染み一つ無い太股に一筋の透明の滴が伝い始めた。
掻き出された腸液、だけではない。
快楽によって滲み出た愛液が、腸液と混ざり合い太股を伝っているのだ。
リースに快楽に抗う術など無く、菊座を抉られる感覚と羞恥に涙を流し、嬌声を上げ続けるのみ。
対するホークアイは、燃え上がる興奮と熱り立つ自身とは裏腹に、先の事を考えては暗鬱とした思考に囚われていた。
今のリースは、若干の苦痛を感じてはいるだろうが、それ以上に強烈な快楽に支配されている。
この後にする事を考えれば、当然その方が良い。
だが、それもこの後いつまで続くか。
何せ、淫毒そのものは長期に亘って残り続けるにも拘わらず、鎮痛効果は回を重ねる毎に弱まるのだ。
その癖、毎回異物を受け入れる菊座は蜜によって行為前の状態を取り戻してしまうのだから、回を重ねる度に彼女の身体に掛かる負担、苦痛は計り知れないものになってゆくだろう。
だが、完全に淫毒を消す為には、この行為を止める訳にはいかない。
リース自身も納得して受け入れた事、と思ってはいるが、それにしてもあまりに酷ではないか。
なら、せめて最小限の痛みで済む内は、純粋な快楽だけで彼女を包み込んでやりたい。
そんな事を考えつつ、ホークアイは責めを継続する。
リースがどんなに悶えようと、啜り泣こうと、彼は指を止める事はない。
それは蝋燭が燃え尽き、部屋が闇に支配され、遂には天頂に達した月、窓から差し込む青白い月明かりに、二人が照らし出される頃まで続いた。
その頃には、最早リースは声すら発しなくなっており、ただ縋り着いた枕の一部を噛み締めて声を押し殺し、時折指の動きに合わせて腰を跳ね上げるだけとなっていた。
太股は大量の愛液と腸液に塗れて月明かりに青白く浮かび上がり、ショーツはリースから溢れ出た蜜を吸い切れずに、糸を引いてシーツへと落ちるそれを零し続ける。
股の下のシーツには大きな染みができており、吸い切れなかった蜜が溜まっている有様だ。
そして、未だ菊肛の中で動き続ける指を感じ取りながら、此処まで激しく乱れたリースの脳裏に過ぎるものは。
(……切ないっ……!)
より激しい渇望だった。
「んう……んーっ……」
(苦しい……苦しいです、切ないんです、ホークアイ……ッ)
知らず腰を左右へと振り、尻を大きく動かしてしまう。
予期せぬ動きに指で菊門を大きく抉られ、その感覚に甘い鼻声が漏れるものの、それはリースを満たしてくれる程のものではなかった。
「んふぅ……っ!」
(ああ……だめ、こんなのじゃ……指じゃ、だめなの……っ)
物足りない。
常の彼女ならば決して浮かびはしないだろう欲求が、リースの思考と胸中を満たしていた。
更に腰を振り、自ら菊肛への刺激を強める。
こんなのおかしい、ふしだらだ。
でも気持ちいい、もっとして欲しい。
嫌だ、恥ずかしい、いやらしい、軽蔑されてしまう。
でも、でも。
「ああぁ……っ!」
「リース……」
葛藤と快楽とに声を漏らすリース。
ホークアイは、すぐさま彼女の心の内を見抜いた。
だからこそ何も言わず、着き込んだままの2本の指をゆっくりと割り開く。
押し広げられ、割り開かれて、その内部を晒す菊門。
これまでにない拡張感と、菊肛内に流れ込んでくる空気の冷たさに、リースは押される様にして肺の内の空気を吐き出した。
「か、はぁ……っ!?」
「……そろそろいくよ、リース」
「あっ、はっ!?」
開いた指もそのままに手首を捻って回しながら、菊肛から指を引き抜き始めるホークアイ。
割り開かれたまま、最も大きく広がった指先が腸内から菊門へと近付く感覚に、リースは声も出せずに痙攣する。
指は広げられた菊門の縁、そのすぐ内側を舐る様にしてなぞり上げ、漸く菊肛から引き抜かれた。
粘着く液が透明な糸を引き、僅かに開いたままの菊門を隠すショーツ、その縁と指を繋いでいる。
そして、身体を開かれる感覚に息も絶え絶えとなっているリースを見つめながら、ホークアイは自身のズボンとパンツを摺下ろし、熱り立った分身を露わにした。
衣擦れの音にリースも、横目にホークアイが自らの陰茎を取り出した事に気付く。
丁度、ホークアイの指に押される様にして腰を浮かせていた為、その陰になって直接それを目にする事はなかった。
だが、きっと指とは比べものにならない程に大きなそれがこの後、自分の菊門を押し広げて身体の内へと挿入ってくるのだと想像するだけで、未知への恐怖と快楽への甘い期待、消えてしまいたい程の羞恥と想い人に征服されるという幸福が、一緒くたとなって胸中を荒れ狂う。
すぐに押し寄せるであろう苦痛、そしてそれを凌駕するであろう圧倒的な快楽。
淫毒に霞む思考で密かに覚悟を決めるリースだったが、いつまで経ってもその瞬間は訪れない。
不審に思ったリースが、再度ホークアイへと視線を向けると。
「く……」
「……ホーク?」
まるで、何かを堪えているかの様な、苦悶に歪んだホークアイの表情があった。
目の前の彼女は、既に受け入れる準備が整っているというのに、彼はその行為に踏み切る事ができずにいたのだ。
リースには、その理由が分からない。
冷静であれば、もしくは行為の後に冷静となった時であれば、自分を抱く事に嫌悪を覚えているのではと、彼女の悪い癖である否定的な考えに囚われていたかもしれない。
だが今、淫毒に侵された思考は、其処までに至らない。
逆にそれが幸いしてか負の思考に囚われる事なく、リースはホークアイの葛藤、その内面を正確に見抜いていた。
嗚呼、やっぱり貴方は優しい人ですね。
私を、こんな事に付き合わせてしまっている私を、今も慈しみ、慮ってくれているのでしょう?
お尻に貴方を受け入れる事で、私が傷付くのではと、苦痛に声を上げるのではと、迷っているのでしょう?
構わないのに。
貴方がくれるものなら、それが痛みであっても、苦しみであっても、全て喜んで受け入れるのに。
貴方が私を想ってくれるのなら、どんなものであっても喜びに他ならないのに。
このままだと、きっと貴方はいつまでも苦しんで、決断した後もそれを悔い続けるでしょう。
だから―――だから、私が。
「……ください」
掠れ、今にも消え入りそうな声。
しかし、それは確かにホークアイの耳に届いた。
更に、彼の目の前でリースは浮いた腰はそのままに、内股のままの脚を僅かに広げ、自らの手で濡れたショーツを太股まで摺り下げたのだ。
未だ閉じ切らぬ菊門のみならず、興奮に開いて蜜を溢れさせる秘所までもが、青白い月明かりの中でホークアイの眼前に晒される。
驚愕に目を瞠り、怪しくも静謐な光景に思わず息を呑むホークアイ。
どうにか身体を曲げ、そんな彼を視界に捉えるリース。
その瞳には涙が滲み、月明かりを受けてダイヤの様に輝いている。
そして彼女は、自らの恥部が露わとなっているにも拘わらず、ふわりと微笑んだのだ。
涙の粒を煌めかせながら、慈母の様に優しく、女神の様に神聖で、全てを許容し包み込む様な、穏やかで美しい笑みを。
微笑みながら彼女はこう言った。
「きて……ホークアイ」
もう、止まれない。
ひたり、と菊門に押し当てられるそれ。
想像を遙かに超える熱さに、リースが小さく声を漏らす。
まるで、皮膚の下で溶岩が煮え滾っているかの様な熱さ。
菊門から感じ取れるそれに、彼女はこの後に押し寄せるであろう波を思い、戦慄する。
だが、それがあまりにも甘い想定であったと彼女が思い知るのは、この直後だった。
「いくよ、リース……」
宣言と共にぐっと力を込め、菊門を圧迫してくる亀頭。
徐々に、徐々に内へと押し込まれ、やがて耐え切れずに押し開かれてゆく菊門の感覚に、震えるリースの眦から一粒の涙が零れ落ちる。
「あっ……」
やがて、明らかに自らのものとは異なる、熱い体温が菊肛の内に押し入った事を感じ取り、彼女の背がぞくりと震えた。
遂に、遂に彼を、ホークアイを受け入れられたのだと、胸中を満たしゆく悦び。
しかしそれは、更に増しゆく圧迫感と拡張感に、一瞬にして押し流された。
「えっ……!?」
(うそ……そんな、まだ広がって……!?)
先程、彼の陰茎を目にしていなかった事が、此処で災いした。
菊肛内に熱を感じた時にリースは、亀頭くらいは既に受け入れられたのだろうと、その形までは正確に知らずとも、漠然と考えていたのだ。
だが実際には、未だ亀頭の先端から5分の1程度までしか挿入されていない。
否、挿入どころかめり込んでいる、と表するのが精々だ。
経験などある訳もない故、先端部くらいは飲み込めただろうと、希望的な観測をしていたのだ。
だが現実には、ホークアイは未だ腰を進め始めたばかりだった。
彼女の予想よりも遙かに太く、固く、熱いものが、菊門をこれでもかと押し広げ、めり込んでくる。
尻から身体を上へと押し潰される様な圧迫感に、リースは為す術もなく喘ぐ。
「か、はっ!? は、は……あうっ、あ、はっ!?」
「くっ……リース、もっと力抜いて……!」
あまりの締め付けにホークアイが懇願するも、もはやその声はリースの意識に届いていない。
彼女は今、菊肛を貫かんとする太く固い杭に、只管に翻弄されるばかりだった。
更に其処に、全く予期しなかった、冷たい感覚が加わる。
思わず身を竦めた後に、ホークアイが新たに菊座へと垂らした女王の蜜であると気付くリース。
恐らくは潤滑液として、そして解毒の助けとする為に菊肛内へと擦り込む為だろう。
その滑りも借りて、更に亀頭がめり込んでくる。
リースの口から、堪え切れずに零れる声。
「いっ……はっ、んぐぅっ……きゃう……!」
(うそ、そんな……こ、これ、太すぎ……っ!?)
太い。
痛い、熱い。
広がる、裂ける、押し潰される。
入ってくる、挿入ってくる、まだ広がる、裂けちゃう。
だめ、もっと、いや、もっと強く、やめて、やめないで―――
「ぐっ……」
「あ……は、いっ……」
ずるん、と圧倒的な質量と熱の固まりが、窮屈な其処へと潜り込む感覚。
これ以上はないというところまで拡張され、今にも限界を迎えようとしていたリースは、自身の菊門を潜り抜けた巨大な何かの感触に、一瞬だが完全に思考を凍り付かせた。
だが次の瞬間には、彼女の菊肛は猛烈な熱さと圧迫感、拡張感に襲われる。
自分の中にあるあまりにも大きな何かの存在感に、リースは声も出せずに慄いていた。
入ってる。
何か、とても大きなものが。
うそだ、こんなもの入る訳がない。
でも、入ってる。
どこに?
私の、お尻に?
これが……これが、お尻の穴に入ってるの?
「くっ……」
「んはあっ!?」
更に腰へと力を込めるホークアイ。
僅かだが、確かに更に奥へと進んだ熱い塊―――即ち亀頭が、リースの腸壁を覆う粘膜を容赦なく削る。
肺の中の空気をすべて出す様な吐息の後、口を開けたまま荒い呼吸を繰り返していた彼女だが、更に肉棒が奥へと進み始めた瞬間、猛烈な異物感と拡張感に耐えるべく反射的に歯を食い縛っていた。
そして同時に、恐ろしい事実に気付く。
「い……ぎ……!」
(う、そ……そんな……そんなのって……!?)
太さ、変わってない。
最初に入り込んできた先端部、何処まで押し広げられるのか分からず、恐怖さえ覚える程に太かった其処は、もう過ぎているのに。
なのに、ホークアイのそれの太さは、些かも変わらない。
あの恐るべき太さのまま、どんどん私の奥へと突き進んでくる。
こんなの、こんなの耐えられる訳ない。
裂ける、裂けてしまう。
お尻が広がって、戻らなくなってしまう。
開かれて、開かれて、何処までも深く覗かれてしまう。
壊れる。
お尻も、お腹も、心も。
私の全てが。
「いっ……い、ひっ! はっ、はっ、はあぁぁぁぁんッ!」
いつの間にか、浮いていた筈のリースの腰は力が抜け、完全に下腹部をシーツに押しつける格好となっていた。
それは、圧倒的な質量で以て押し入ってくるホークアイの剛直から逃れようと、無意識に身体が動いた結果かもしれない。
あまりに巨大な異物の侵入に、身体が危機感を覚えたが故の逃避行動。
うつ伏せのまま腰を上げて自ら尻を開いて菊門を晒す様な体勢から、腰を支えていた脚の力を抜いて延ばし、腰をベッドに落として内股に脚と尻を閉じようとする動き。
だが、既に菊門には剛直の先端部、亀頭が潜り込んでおり、ホークアイの体重と腰の力によって、少しずつ深くへと侵入してくるそれを拒む方法も力も、リースには無かった。
それどころか、菊肛こそ侵入を拒まんと必死に締め付けてはいるものの、注がれた女王の蜜と、あろう事かリース自身が溢れさせる甘い香りの腸液が混じり合って滑り、より深くへとホークアイを飲み込まんと、淫靡に誘っているのだ。
彼女の意志に反し、身体はより深く繋がらんと欲し、更に蜜を分泌し続ける。
そしてホークアイは強烈な締め付けに耐えながら、他ならぬリースの菊肛より溢れる蜜の助けを借りて、彼女の腰を優しく掴み引き寄せながら、より奥へと進むべく腰に力を入れた。
ぬるり、と亀頭が腸壁を擦り、窮屈なその奥を押し広げる。
リースにはもう、ただ懇願する事しかできなかった。
「だ、め……だめぇ……」
入っちゃだめ。
それ以上は、入っちゃだめ。
「あぁぁ……!」
広がってる。
お尻の奥の、奥の奥まで広がってる。
まだ、入ってくる。
「やぁぁ……ひぃん……ひぃぃぃん……」
だめ、そんなところまで入っちゃだめ。
怖いの、苦しいの、恥ずかしいの。
入っちゃいけないところなのに、絶対に入っちゃいけないところなのに。
お尻の穴のずっと奥、私の真ん中のずっと深く、狭くて脆くて恥ずかしいところなのに。
「ひっ……ひっ……はぁっ……あっ……あぁっ……あ……」
どうして?
どうして止まらないの?
どんどん深くまで入ってきてるのに、止まる様子が全くない。
何処まで入ってくるの?
もうとっくに限界なのに、それでも止まらない、止まってくれない、何処までも深く入ってくる。
「あぁぁぁぁ……ぁぁんッッ……!」
だめ、止まって、だめ、だめ、だめ。
もう無理、無理なの、入らないの、お願い、止まって、お願いだから。
裂けちゃう、お尻が、お腹が、私が、裂けちゃう、破れちゃう、壊れちゃう。
太すぎるの、固すぎるの、大きすぎるの、長すぎるの、熱すぎるの、深すぎるの。
熱い、怖い、苦しい、痛い、恥ずかしい、泣きたい、叫びたい、逃げ出したい、なのに―――
「やっ……やぁ……あぁ……ぁぁぁぁあうぅぅんッッ!?」
(―――気持ちいい)
「んあぁっ! ふっ、くうっ!? あっ、あっ、あっ、あぁぁぁっ!? いっ、ひあああぁぁぁぁぁぁっ!」
自由にならぬ身体で必死に身悶えし、半狂乱になって黄金色の髪を振り乱し、涙と汗の粒を振り撒くリース。
零れる悲鳴は嗚咽混じりで、その身体は小刻みに震え、時に雷に打たれたかの様に跳ねる。
だが、その悲壮な姿と振る舞いに反し、その僅かに露わとなった秘所からは蜜が溢れ、太股を伝うばかりか滴となってシーツへと降り注いでいた。
菊肛から滲み出る腸液もまた量を増す一方であり、その反応が彼女の身体の本当の声を明け透けに語っている。
そして、絶対に他人が触れる事のない場所―――自分自身でさえ触れられる訳がない―――に、ホークアイの先端が触れた事を感じ取った瞬間、リースの意識は真っ白に感光した。
数瞬か、数秒か。
思考の一端を取り戻した時、彼女の脳裏を過ぎったのは絶望にも似た諦観と、際限なく燃え上がる羞恥、言い表し様の無い興奮とも戦慄ともつかぬ何かだった。
「あ……ふっ……」
……ホークアイが、触れた?
いちばん奥、私のお尻、そのいちばん深いところ。
お尻の穴のずっと奥、突き当たりの壁。
そんな、誰かに触られる事なんて一生ない筈の場所に、ホークアイが。
触れてる、当たってる、食い込んでる。
確かに感じる、彼の体温、火傷しそうな程の熱。
彼の大きさ、彼の固さ、彼の形、彼の熱、全部分かる、感じ取れる。
大きすぎて、お腹が張り裂けそう。
お尻の穴もその奥も、普段は何もない筈のところまで、彼でいっぱい。
隅から隅までぎっちりと満たされて、今にもはちきれてしまいそう。
私の中、いちばん恥ずかしくてはしたないところが、ホークアイでいっぱいで―――
(―――嬉しい)
「くっ、あっ!?」
瞬間、身体の奥に走った刺激に、リースは苦悶の声を上げた。
ホークアイが触れた壁、最奥の突き当たり。
其処を、ぐい、と更に押し上げられたのだ。
背筋がぞわりと泡立ち、身体は強烈な刺激に跳ね上がり、思考が戦慄に凍り付く。
まさか、そんなまさか。
ホークアイは、奥に触れている。
間違いなく、突き当たりまで入ってる。
なのに、彼が入っているお尻の穴を除けば、腰に感じる熱は添えられた彼の掌だけ。
私のお尻に、ホークアイの腰は密着していない。
それが意味するのは、つまり―――
「……ぁ、あッ!?」
―――まだ、彼を最後まで受け入れていない。
「ひゃ……!? だっ……め……」
「っ! く……ッ」
「ひっ!?」
窄まりの最奥、突き当たりの壁を更に突き上げられ、抉られるリース。
疾うに限界を迎えた菊肛の容量を更に超え、暴力的な質量がじわじわと押し入ってくる。
開き切った菊門の縁を擦られ、腸壁が捲り上げられる感覚。
とても抗えない圧倒的な被征服感、身体の内側まで全てをホークアイに支配され、なお飽き足らず更に深くへと踏み込まれる事への怯え。
そんな、だめ、本当に、それだけはだめ。
もうやだ、やめて、破れちゃう、本当に破れちゃうから。
お腹の奥、お尻の奥、突き破られちゃう、だめになっちゃう。
お願いだから、お願いします、お願い、止まって、もう止まって、それ以上はだめ、だめなの、もう入らないで。
「うっ……うっ……ひっ……あっ、あっ、あっ……!」
止まって、もう止まって。
「あ……ぐ……!」
やめて、やめてやめてやめてやめて。
「ひ、いっ……ひっ……ひんっ……!」
止まって、止まって止まって止まって止まって。
「ひぃん……ひぅぅぅん……!」
だめ、だめだめだめだめだめだめ―――
「―――あっ」
小さな、本当に小さな声。
それまでの悲痛な悲鳴が嘘の様に小さなその声を最後に、リースの身体に張り詰めていた力がふっと消えた。
彼女の艶やかな尻とホークアイの腰が遂に密着した瞬間、一度だけびくりと跳ねた後に脱力したのだ。
必死にシーツを握り締めていた指は握力を失い、持てる力を振り絞って開かれたままの臀部を閉じようとしていた脚は緊張を無くし、ホークアイの胸板に頭を擦り付けんばかりに背を仰け反らせていた身体はベッドに沈んでいる。
右頬をシーツに埋めた頭、其処から広がった艶やかな金色の髪は振り乱され、衣装から大きく露出した背中へと浮かんだ汗に張り付いていた。
そして、一切の感情が抜け落ちたかの様に、空虚な表情を浮かべる彼女の顔。
吹き出した汗が筋となって肌を伝い、僅かに開いたままか細い呼吸音を漏らす唇からは、少量だが涎がシーツへと染み出している。
瞼は開いているが閉じられる様子はなく、其処から覗く青い瞳は意志の光を失い、ただただ涙を流すだけだ。
眦から尽きることなく溢れる熱い滴は、果たして苦痛によるものか、それとも別の理由から滲むものか。
「リース……?」
ホークアイが呼び掛けるも、返事はない。
この時、リースは確かに意識を失っていた。
限界を超えて身体の奥底までを貫かれ、開かれる衝撃。
その苦痛と戦慄と、毒によって強制的に齎される淫らな快楽とに翻弄され、身体と心の許容限界を超えてしまったのだ。
だが、意識は飛んでしまってもリースの身体は何処までも欲望に忠実に、彼女本来の性格からして決してあり得ないほど貪欲に、更なる甘美な苦痛を求めていた。
意識が無いにも拘わらず、僅かに揺れる腰。
微かな動きが咥え込んだままの肉棒を揺らし、その太く固い幹を使って自らの菊肛を抉る。
「ぐぁ……!」
堪らず声を上げるホークアイ。
リースの菊肛はあまりにも窮屈で、そして甘美に過ぎた。
彼とて健全な男、娼館などでそこそこの女性経験はあったが、こんな苦痛じみた強烈な快楽など感じた事などなかった。
秘所でもないというのに、リースの菊肛は途轍もない快楽をホークアイへと齎していたのだ。
まるで彼女自身の手で握られているかの様な締め付け、陰茎そのものを蕩かし尽くしてしまいそうな程の熱さ、ねっとりと絡み付き滑る粘膜。
より深くへ陰茎を呑み込もうと淫らに蠢動する腸壁、刺激に反応したリースの身体がびくりと跳ねる度に増す締まり。
その、あまりの快楽に堪え切れず、そのまま彼女の肛内へと射精しそうになるホークアイであったが、どうにか意地で踏み止まる。
最終的には精を注ぎ込まねばならないのだが、その前にやるべき事があるからだ。
ちら、とベッド脇の小さなチェストの上に置かれた、琥珀色の結晶へと視線をやる。
卵型のそれは、どうみても拳大の大きさはあった。
あれを、リースの菊門からその奥まで、挿入しなければならない。
その際の苦痛は、幾ら淫毒と蜜の催淫効果による助けがあるとはいえ、相当なものになる筈だ。
だからこそ今この状態で、少しでも彼女の菊肛を拡張しておかねばならない。
蜜の肉体回復効果に甘えて、これ以上リースを傷付ける事はしたくなかった。
「くっ……う……」
あまりの快楽と締め付けに苦悶の声を漏らしながらも、ホークアイはリースの尻に密着させたままの腰をゆっくりと動かす。
前後に抽送する事はしない。
リースの菊肛は、既に限界だ。
激しい抜き差しなどすれば、あっという間に壊れてしまうだろう。
だから小さく、ゆっくり、ゆっくりと腰を回す。
少しずつ、少しずつ彼女の、固く閉じた蕾を開くように。
ちょっとでも手荒く扱えば散ってしまうだろう花弁を、そっと、そっと広げていくように。
少しでも、ほんの少しでも彼女が、苦痛ではなく優しい快楽を感じられるように。
「っ……あ……」
また、小さな声。
完全に意識が戻った訳ではないのだろう、何処かぼんやりとしたそれ。
だが、確かにリースの声だった。
恐怖と苦痛、抗えない程の残酷な快楽に蹂躙されていた、先程までのそれではなく。
微かな、しかし確かに齎された、淡く心地よさから零れた声。
それを捉えたホークアイは、己の情欲を必死に押し殺しつつ、ゆっくりと腰を動かし続ける。
「あぅ……あ、ん……ふぁ、んぅ……あっ……」
腰から身体全体へと拡がる、甘い痺れ。
その波に揺られ、徐々に浮かび上がる意識。
そしてリースは暫し、優しい快楽に身を委ねる。
「んっ……はん……っ」
何だろう、すごくきもちいい。
むず痒い様な、じんと痺れる様な、不思議な感じ。
すごく大きくて固くて、焼けた鉄みたいに熱い何かがお腹の中にあって、とても苦しいのに。
なのに、私の内側にあるその何かから、甘く優しい波が身体中に響いてくる。
その波が背筋を駆け上がり、頭の中にまで波紋を広げる度に力という力が抜けて、身も心も蕩けてしまいそうになる。
これって、一体―――
「―――えっ?」
此処で漸く、リースは完全に意識を取り戻した。
そして、気付く。
この心地よい痺れは、何処から齎されているのか。
「え……えっ!? う、うそ……ふぅんっ!?」
それが、自身の菊肛の奥の奥にまで突き込まれたホークアイの陰茎、それによって齎されているものだと理解した瞬間、リースの意識は驚愕と羞恥とに満たされた。
あんなに苦しく、無慈悲に自分を蹂躙したそれが、こんなに優しく甘美な快楽を齎している。
こんなに非常識で異常な行為に耽りながら、ごく短い時間ではあっても確かに心地よさを感じてしまった自分。
どちらについても、とても信じられない、信じたくはなかった。
忽ちの内に、リースの内面は混乱に満たされる。
「ま、待って……んひゅうっ!?」
だが、自分の中で荒れ狂うものを整理する時間など、彼女には与えられなかった。
ホークアイの腰に合わせ、ほんの僅かばかり菊肛の中の肉棒が動いただけで、抗い難い甘美な痺れが腰から全身へと駆け巡る。
堪らず声を漏らすリース。
だが、ホークアイの優しくも執拗な動きは止まらない。
「きゃふっ!? ひぅん……ふひゅぅぅん……!」
ゆっくりと菊肛内を掻き回され、自身を貫く肉棒に引き摺られる様に、艶めかしく円を描くリースの腰。
未だ力の入らない身体はびくびくと震え、半開きのままの口からは切羽詰まった呼吸が零れている。
眦からはまたも滴が零れ出していたが、それは先程までのものとは全く違う涙だ。
「あっ……あぁん……んふぅ……」
きゅっと閉じられた瞼の端から、ぽろぽろと零れ落ちる透明な滴。
月明かりを受けて青く煌めくそれは、決して苦痛から生じたものではなかった。
「んっ……んっ……!」
信じられない。
さっきまでの苦しさが嘘みたいに、心地よい。
こちらを思いやってくれるホークアイの優しさを、身体中で強く感じ取れる。
お尻の穴から、そのずっとずっと奥まで突き込まれ、お腹の中を埋め尽くす彼の存在が、穏やかだけれど堪え難い快楽を齎す動きが、彼の優しさをこれ以上なく鮮明に伝えてくれる。
その事が、どうしようもなく嬉しくて、嬉しくて、そして切なくて。
だから、胸の内に込み上げるそれらが、どうしようもなくて―――
「ふっ、くっ……きゃ……んはぁぁっ……」
(―――私……幸せ、なんだ……)
涙の粒を零しながら、リースは喘ぎ続ける。
全身が火照り、快感に悶える様にシーツの上を蠢く手足。
秘所からは先程以上に量を増した愛液が、肌を伝うどころか滴となってシーツへと降り注いでいる。
腰から尻、太股にかけて密着したまま蠢くホークアイの体温は、更なる多幸感をリースに齎していた。
そして何より、より一層に固さと太さを増す菊肛の中のそれが、甘い刺激と快楽、堪え難いほどの幸福感を惜しみなくリースへと注いでくるのだ。
ぐりんっ、と固い肉棒が腸内を掻き回し抉る度に、甘く切ない快感の波が腰から背に抜ける。
奥底を突き破らんばかりに、突き当たりの壁を押し上げる亀頭は、まるで身体の内をくすぐっているかのよう。
心地よくももどかしい感覚が、腹の内側に燻っていた。
「あん……あぁん……くっ、ん……はん……んはぁ……」
「リース……リース……ッ」
「んふぁっ!? くふ……んっ、ん……んふっ……あっ、あっ……」
気持ちいい。
すごくきもちいい、きもちいいよぅ。
熱い、すごく熱いのに、あったかい。
此処に、ホークアイが居る。
私の中に、居るんだ。
動いてる、私の中で動いてる。
嗚呼―――
「ふ、あっ!?」
「くっ、うっ……!」
「あっ……ああぁぁぁ……っ!」
途端、ホークアイの陰茎が、更にきつく締め付けられる。
ぎちぎちと収縮する菊肛、食い千切らんばかりに締め上げる菊門。
リースの身体が、より一層に激しく震え出す。
「あ……あ……!」
(や……やだ、私……私ぃ……!)
誰にともなく、首を振って否定するリース。
だが、止まらない。
彼女の身体、その内で脈打つ熱が、痺れが、快楽の塊の膨張が、止まらない。
この感覚を、彼女は知っている。
枕に、或いは丸めたシーツに縋り、それを脚の間に挟んで眠った夜。
なかなか寝付けず、股間を中心に広がるむず痒くもどかしい、しかし僅かな快感。
それが限界を迎え、弾ける寸前のそれ。
不浄の穴でそれを覚える事など、決してあり得ない筈だと、少なくともリース自身はそう考えている感覚。
(私……お尻で、感じて……!)
「いっ……やぁ……っ!」
(だめ、そんなの……そんな、はしたないこと……絶対に、だめ……だめぇ……っ!)
「きゃひっ!? はんっ! んっ、んうっ! んやぁっ!」
いやいや、と首を振りながら、幾度も幾度もシーツを掴んでは離し、また別の場所を掴むを繰り返すリース。
内股のまま僅かに開かれた脚も、膨れ上がる快楽に抗う様に忙しなく位置を変え、シーツを掻き乱し波打たせている。
そして、肌という肌から吹き出す汗。
何処までも熱くなる身体、際限なく高まる快楽、燃え上がる羞恥。
再び暴走し始めた快楽は、それに着いていけない身体と心に跳ね返り、如何ともし難いもどかしさとなってリースを襲う。
恥ずかしい、達したくない、でも気持ちいい。
お尻が、お尻がいっぱいで、苦しくて、むず痒くて、切なくて、もどかしくて、なのに気持ちよくて。
今この瞬間にもお尻で、お尻の中で膨れ上がる快楽で、心も身体も弾け飛んでしまいそうなのに。
そんなの、あんまりにもはしたなくて、恥ずかしくて、耐えられない事の筈なのに。
「んぃっ! ……ふーっ、ふぅーっ……いっ、ひっ……んふっ、ふぅー……っ!」
枕を咥え噛み締めて、声を押し殺すリース。
それでも完全には嬌声を堪え切れず、時折悲鳴じみた声が漏れる。
繋がった箇所から聴こえる、にちゃり、という粘着質な水音に、かっと火が点る顔。
快楽に飲まれつつある自分自身を、拒絶するかの様に固く瞑った瞼の端、ぽろぽろと止め処なく零れ落ちてゆく、水晶の様な透き通った涙の粒。
それは、リースが今この瞬間に感じている快楽が、彼女自身にとって受け入れ難いものであると、改めて理解したが故のもの。
リースが書籍を通して知識として得た男女の営みとは、互いの性器を重ねるものだ。
その課程で、男女共に快楽を覚える事も、知識として学んでいる。
だが、それがどれ程までに大きなものかなどは、当然ながら知る由も無かった。
そして無論の事、菊門に男性を受け入れる、菊肛でまぐわうなどという自然ならざる行為など、その存在すら知らなかった。
その事を『治療』としてホークアイから告げられた時も、半ば熱に浮かされた様な思考で『彼からして貰えるなら、どんな事でも受け入れられる』としか思わなかった。
だが、いざその最中となってみれば、あまりの羞恥に死んでしまいそうだ。
お尻でまぐわうなんて、普通じゃない。
いやらしい、はしたない、恥ずかしい。
だってそこは、そういう事に使う為の場所じゃない。
出す為の穴であって、外から受け入れる為の穴じゃない。
間違っても、男の人を受け入れる為にはできていない。
こんなに熱くて、太くて、固くて、大きい物が入ってくるなんて、女神様だって想定していない筈。
だから、この行為はおかしい。
女神様の定めた営みに反する事をしているのだから、当然この行為は苦しくて辛いものの筈。
彼が入ってきた時、中を突き進んでくる時、最奥を突き上げられている時。
確かに苦しくて、泣いてしまう程に辛かった。
なのに。
嗚呼、なのに今は。
今は、もう。
「ふっ……ふっ……んぅっ……!」
淫らな自分の有様に僅かな絶望さえ覚えながらも、菊肛から齎される淫靡な悦びに飲まれまいと、リースはより一層に強く枕を噛み、自らの快楽を示す声を漏らすまいとする。
それをホークアイに聞かれる事も恥ずかしかったが、それ以上に自らの声を聞いて自身の痴態を認めてしまう事が恐ろしかった。
自分が、不浄の穴の奥深くにまで男性を受け入れて、あまつさえその行為に快楽を覚えてしまう女なのだと、その事実を認める事が怖かったのだ。
だから、リースは必死に耐える。
必死に、自らへと言い聞かせる。
感じてはいけない、声を上げてはいけない。
自分は痛みを感じているし、苦しんでいるし、恥辱を覚えている。
絶対に、気持ちよくなんかない、嬉しくなんかない、幸せなんかじゃない。
そんな事、そんなはしたなくて恥ずかしい事なんか、考えていない。
私は、私は―――
「『淫ら』なんかじゃない」
不意に、意識が止まった。
その言葉、優しく紡がれたそれ。
リースが何よりも望み、幸福と快楽を甘受する事を拒みながらも、そうありたいと願ったもの。
それを声にして彼女の意識へと届けたのは、彼女自身ではなく。
「あ……あっ……あっ……」
「何度だって言うよ……君は『淫ら』なんかじゃない、リース」
ホークアイだった。
「―――ッッ!?」
瞬間、リースは『決壊』した。
彼女の意識内で、この行為に対して覚えている快楽や喜悦といったもの、正の感情の一切合切を堰き止めていた防壁。
今にも溢れそうなそれらを押し込める事で、リースは己に『清らかであれ』との枷を填めていた。
この行為に対して、自分は悦びも幸福も覚えていない。
だから、自分は『淫ら』じゃない。
そう、自己を補完していた。
その壁が、完全に崩壊したのだ。
『淫ら』じゃないと、ホークアイは言った。
他ならぬ、リースに快楽を齎している当人である彼が、彼女に対し『淫ら』なんかじゃないと。
この行為を、彼を不浄の穴に受け入れて『感じて』しまっている彼女は、決して『淫ら』なんかじゃないと。
当てずっぽうに放たれた言葉ではない。
リースと共に幾度もの難局を乗り切り、その鋭い観察眼を以て全てを目にしてきたからこそ。
そして何より、たとえ本来の互いが繋がるべき箇所でなかろうとも、今こうして身体を重ねているからこそ、彼女の内心の葛藤が手に取る様に理解できた。
だからこそ、彼は告げたのだ。
その葛藤を負うべきはリースではない、何も恥じ入る必要はないと。
他に治療の手段が無いとはいえ、リースに思いを寄せながらこんな形で彼女を抱く事になった彼にしてみれば、身体であれ心であれ少しでも苦痛を取り除いてやりたいと思うのは当然であった。
だが、リースにとってのその言葉は、なけなしの力を振り絞って築かれた理性の壁を打ち砕く破壊鎚であり、自らが纏う王女として、アマゾネスとしての心の衣装を解れさせる呪文であった。
抑える物が無くなった時、その内に押し込められていた物はどうなるか。
彼女の内で、抑えに抑えられていた悦びは、どうなるか。
答えは、すぐに齎された。
「―――ッ!? ぁ―――ッ! ―――ッッ!」
もう、声にならなかった。
全身を限界まで硬直させ、全ての力を、意識を、感覚を、菊肛に集中させる。
ホークアイが密着する尻から菊門の縁、剛直に埋め尽くされた直腸内、亀頭が深く食い込んだままの突き当たりの壁。
リースの全てがそれらに集中し、ホークアイの形、大きさ、太さ、固さ、熱さ、全てを子細漏らさず感じ取らんと圧し潰さんばかりに締め上げる。
これまで以上に、自身の中にあるホークアイの形、大きさをはっきりと捉え、その想像を超えた質量と熱が菊肛に収まっているという事実に改めて戦慄し、それでも彼の全てを受け入れる事ができたという結果にこれ以上ない歓喜を覚え。
そして―――快楽が、爆発した。
「―――、―――……!」
絶頂。
菊肛を中心に弾けた白い快感の波が、全身へと拡がる。
肌という肌が粟立ち、ぶるぶると震えて止まらない。
快楽に耐えて固く閉じられていた瞼を見開き、声を押し殺そうと枕を噛み締めていた口を開け、涙を振り撒き一筋の涎を零す。
悲しげに、しかし実際は耐えられぬ程の快楽によって下がった眉尻は、少女に美しくも悲壮な表情を与えていた。
身体を仰け反らせ、長い黄金色の髪を羽の様に広げ、青白い月明かりを受けて輝く汗と涙の粒を振り撒くリースの姿は、あまりにも現実離れした美しさを湛えている。
それを間近で目にしたホークアイは、一瞬だがこの行為の目的すらも忘却し、神聖な絵画に描かれた女神の如きリースの姿、淫靡な行為と相反する清楚さを湛えたままの痴態へと見入っていた。
目を、意識そのものを、完全に奪われていたのだ。
あの凛々しく清楚で、それでも同じ年頃の少女と変わりない可憐さと弱々しさをも併せ持ったリース。
常に侵し難い神聖さを纏う彼女が、何者の侵入をも許さなかった場所に自分を受け入れた上、其処から齎される快楽に乱れ、遂には絶頂して果てた。
その事実を理解したが故に、視線だけでなく意識までをも絡め取られてしまったのだ。
そして、それこそが彼にとっても決壊の引き金となった。
リースの絶頂で、彼の分身がきつく締め付けられた事も、要因のひとつではある。
挿入しただけでも彼女の菊肛の中はとても狭く、彼の方が痛みを覚える程にきつい締め付けだった。
ゆっくりと解す様に掻き回し抉る内に、明らかにリースが快楽を感じ始めると、締め付けだけでなく剛直を優しく撫ぜる様な刺激と、疾うに限界まで飲み込んでいるであろうに、より奥へ奥へと飲み込まんとする律動が加わった。
それらもホークアイを追い詰める要因ではあったものの、決定的なものではない。
リースが『感じて』いる、絶頂に至ったという事実こそが、彼の防壁を決壊させたのだ。
そして、遂に。
「ぐっ……リース……リースッ!」
「ひぁっ……!?」
ぐっ、と一層に強い力でリースの尻へと押し付けられる、ホークアイの腰。
限界の、更に深くまで食い込んだ肉棒は、もはや菊肛の最奥をを突き破らんばかりだ。
その剛直がどくんと脈動し、比喩でなく一回り程も膨れ上がったのだ。
突然の膨張に、リースは目を限界まで瞠って苦悶の声を漏らす。
「か……はっ、ぁ……」
疾うに限界を超えて拡張されていた菊肛が無理矢理、更に押し広げられる。
ホークアイが指と剛直で入念に解した所為か、裂ける事こそなかったものの、身体の内側を押し広げられる苦しさは些かも減じられてはいない。
しかし直後、奥底の肉壁に突き立った剛直の先端、亀頭の先から生じた衝撃と熱に、リースは己を苛む拡張感と異物感すら忘れ、息を飲んだ。
「あ……」
熱い。
何これ、凄く熱い。
溶岩みたいに熱い何かが、私のお腹の奥で噴火してる。
いちばん奥の壁を、噴き出す何かが押し上げてる。
うそ、そんな、熱いのが。
熱い何かが、いっぱい、すごくいっぱいで。
お腹の中、逆流して……!
「ひっ……ひっ、ひぃっ!?」
あまりの熱さに、悲鳴を零すリース。
尻の奥で噴火した精液は、何と亀頭がめり込んだ肉壁を噴出の勢いで更に押し上げ、空いた隙間から腸内へと噴き出し、熱の奔流となって肛内を遡る。
ホークアイ自身も蜜による催淫効果を受けていたか、噴き出す精液の量は凡そ尋常な量ではない。
そうなる事は医者からも聞いてはいたが、それでも異常な量だ。
脳が焼け付く様な射精感に、ホークアイは朦朧とする意識を繋ぎ留める事に必死だった。
しかし、それ以上に堪らないのはリースの方だ。
いずれこの瞬間が来る事は覚悟していたが、こんなに熱く激しいものだとは想像だにしていなかった。
そんなところへ、尋常ならざる量と勢いの射精を、直腸の奥深くへと叩き込まれたのだ。
膨大な熱の奔流が容赦なく最奥を叩き、直腸から溢れた精液は濁流の壁となって腸内を逆流する。
煮え滾った湯の様なそれが腸壁を灼きつつ腹の内を遡ってくる感覚に、リースは堪らず視線を宙に泳がせ、舌を突き出して喘いだ。
溢れる涙はもはや粒ではなく奔流と化し、噴き出す汗は滴となって振り撒かれる。
そして、秘所から溢れる愛液は、今やショーツをぐっしょりと湿らせ、股座を湯気が上がる程に濡らしていた。
内股は愛液に覆われてぬらぬらと月明かりを照り返し、シーツに生じた大きな染みは此方も湯気を上げ続けている。
そして今、リースの下腹部には、菊座の剛直や未だ続く射精によるものとは、別の圧迫感が生じつつあった。
尻の中で剛直が脈打ち、尽きる気配も無く熱い精が吐き出される度に、秘所よりも更に前の下腹部内に溜まる熱。
菊肛内の熱と衝撃に翻弄されるリースは、それに気付くのが遅れた。
「あっ、あっあっ、ぃあっ、あぁぁっ」
(なに、これ……まさか、まさか!)
下腹部の圧迫感と、菊肛のそれとは別の欲求。
其処に溜まったものを、熱い奔流を、体外へと放出したいとの欲求。
その正体に気付いた瞬間、リースの表情がさっと蒼褪めた。
「やっ、やっ……!」
(そんな……そんな、私……こんなトコで……!)
それは尿意。
腸内で増しゆく圧力に押され、膀胱内の尿を排泄せんとする欲求だった。
あまりの事に色を失い、リースは粗相を避けようと、必死に尿道へと力を込める。
だが、快楽に麻痺した身体は、思う様に力の集約を許してはくれない。
リースは自身の下腹部、細い細い尿道が徐々に広がりゆく事を、呆然と感じ取る事しかできなかった。
「や……いやぁ……」
(う、うそ……そんな、こんなのって……今、しちゃったら、私……私ぃ……!)
抗い様もなく迫り来る決壊の瞬間に、知らず噛み締められたリースの歯がかちかちと鳴る。
眉を寄せ曇った眼を限界まで見開きながら、彼女は迫り来る恥辱の瞬間に絶望を募らせ、身体を震わせる事しかできなかった。
幾らそれを拒もうとしても、甘い痺れに支配された下腹部からは力が抜けるばかりで、外へと繋がる道を内側から割り開こうとする力に抗う事は叶わない。
(いや、いや、いやぁっ!)
「ひっ……!」
そして、尿道が広がりゆく感覚が、遂に肌にまで達した瞬間。
リースの秘所、熱い蜜を溢れさせる蜜壺の上に位置する小さな尿道口から、熱い飛沫が迸った。
「あっ、あっ、あっ……!」
其処からは、もう止まらなかった。
一度、逃げ道を見つけてしまえば、膨れ上がった圧は其処に殺到する。
飛沫は見る間に奔流となり、摺り下げられたショーツを掠めてシーツへと落ちた。
肌を通じて分かる、立ち上る湯気。
幾ら望んでも尿道口を閉じる事は叶わず、無慈悲に続く放尿。
菊肛の圧迫感とは逆に、下腹部に広がりゆく甘露な開放感と痺れに、リースは恥辱の涙を零す。
「あ……うぁ……」
(し、しちゃった……ホークアイさんと、してるのに、私……お、おしっこを……!)
ぶるり、と震えるリース。
羞恥と快感が、微かにすえた尿の匂いと共に、彼女の思考を麻痺させてゆく。
尿の勢いはそれほどではないが、未だ菊肛の中で脈動する剛直、それが精を吐き出す度に、その圧に呼応して小さな穴から黄金色の飛沫が噴き出すのだ。
熱い尿が飛び出す際に尿道口を擦り、其処から痛みにも近い痺れがじんわりと周囲に広がってゆく。
そして、シーツに広がる染みの熱を膝に感じ取る頃、遂にリースの精神は限界を迎えつつあった。
「あひっ……はっ……あっ……」
(もう……いいや……きもちよくて、もう……なにも、かんがえ……られな……)
「いっ、ひ、うぁ」
菊門が、より一層開かれる感覚。
次いで、僅かではあるが明らかな膨らみが、剛直の根本から先端へと向かって、リースの肛内を奥へ奥へと割り開きながら進んでくる感覚。
それが、先程から続いていた射精の最後の放出だと、彼女は本能的に悟った。
だが、こんな剛直の膨らみまで感じ取れる程の射精、その勢いは如何ほどのものか。
迫り来る射精の衝撃を思い、リースは慄きに身を震わせる。
「だ、だめ、もうだめぇ……っ!」
力を振り絞った拒絶も虚しく、最奥に食い込んだまま膨れ上がる亀頭。
そして、遂に。
「―――ッ!」
それまでで最大の衝撃が、直腸の奥で弾けた。
鉄砲水もかくやという勢いで噴き出した精液が、突き当たりの肉壁を押し除けて体内奥深くへと流れ込み、先程まで散々に注ぎ込まれていた分を更に奥へと押し上げてゆく。
あまりの量と勢いに、リースの下腹部からはごぽり、ごぽりと精液が波打つ音が外にまで響き、更にその腹は子を宿して幾月かの妊婦の如く、僅かに膨らみ始めていた。
腸内を埋め尽くし、尚も嵩を増しゆく熱い液体に、リースは剛直が届く筈もない奥底までをも、ホークアイの太く固いもので満たされているかの様な錯覚に囚われる。
菊肛、腸内の圧迫感は増すばかりだ。
当然、それに伴って膀胱は圧迫される。
それまで、射精に併せて噴き出していた黄金色の飛沫は、遂に弱々しく一定の量を零し続ける様になっていた。
「あ……っ」
「ぐ、はっ……」
そうして、どれほどの時が経ったのか。
蜜の効果により、精力を異常増進させられたホークアイが、漸くその射精を終えた頃。
リースの身体は完全に力を失い、ベッドの上にうつ伏せとなっていた。
ホークアイを受け入れたままの菊肛は相変わらずの締め付けだが、心なしか先程よりも力が緩んでいる様であった。
漸く尿道口が閉じたのか、或いは全てを出し切ってしまったのか、放尿は止まっている。
時折、僅かに痙攣する腰。
そして、再び表情を失ったリースは、意思の光が失せた虚ろな瞳から涙を、半開きの口からは涎を零しながら、身体中を満たすホークアイの熱に浮かされていた。
「……あ……あ、ふっ……」
びゅくん、と剛直内に残されていた精液の残滓が噴き出すのに併せ、ぴくんと肩を震わせるリース。
やがて、その瞳がゆっくりと上目遣いとなり、瞼が下ろされる。
(おなか……あ……つい……)
そんな思考を最後に、遂にリースは意識を失った。
瞼を閉じた横顔を枕に埋め、返されるのは微かな呼吸音のみ。
僅かに苦悶の色が浮かぶ顔には、汗と涙で幾本かの髪が張り付いている。
腸液と愛液、汗と涙と尿、女王の蜜に塗れたシーツの上に横たわる、美しくも無惨に花弁を散らされ、衣服を身につけたままに達し果てた、艶めかしくも清らかさを失うことのない女神の肢体。
恥ずかしげに内股に寄せられた脚の付け根、尻の間の窄まりは無惨に押し開かれ、其処には未だ自身の剛直が根本まで押し入ったままだ。
神聖ささえ感じるリースの姿と、そんな彼女があられもなく乱れ果てた様、それを為した自分の分身が彼女の中を埋め尽くしているという現状に、ホークアイは意識を揺さぶられる程の征服感に酩酊しそうになる。
そんな自分を叱責しどうにか理性を繋ぎ止め、リースへと声を掛けるホークアイ。
「リース……?」
返事はない。
リースは、完全に意識を失っていた。
気絶したというよりは、力尽きて眠っている様な状態だ。
そんな彼女の頬に張り付いた髪を一本一本、丁寧に剥がして整え、頬にまざまざと残る涙の後を指で拭うホークアイ。
そうして彼は、胸を締め付けられる様な思いに囚われる。
どれだけ痛かったろう。
どれだけ苦しかったろう。
恐ろしくて、屈辱的で、逃げ出したい程に恥ずかしかった筈だ。
なのに、こうして自分を受け入れてくれた。
こんなもの、挿入る様にはできていない場所だというのに、苦しみ悶えながらも全てを受け入れてくれたのだ。
その健気さ、慈愛の大きさに、より己の矮小さが際立って感じられてしまう。
何処までも此方を信じ切って身体を開いてくれたリースに対し、湧き起こる下劣な征服欲を堪える事に必死な自分。
蜜の所為だろうが、異常極まる量の精液を彼女の中へと注ぎ込んでなお、分身に衰える気配は一向にない。
リースの可憐な菊肛へと潜り込んだままのそれは、閉ざされていて然るべき其処を未だ無理矢理に押し広げている。
そして、意識が無いにも拘わらず、彼女の菊肛内は優しくも休む事なく蠢き、此方を責め立ててくるのだ。
まるで、まだ足りない、とでも催促するかの様に。
「く、はっ……」
思わず声を漏らすホークアイ。
この後にすべき事は分かっている。
リースの中から自身を引き抜き、菊肛内に結晶を挿入するだけだ。
だが、そう上手く事は運ばないだろうと、彼は気付いていた。
締め付けがきつ過ぎる。
あれだけ丹念に指で解し、陰茎を挿入した後もゆっくりと、だが確実に抉じ開けていったというのに、締め付けは然程に弱まっていない。
完全に果てて、意識を失っているにも拘わらずだ。
これでは、無理に結晶を挿入すれば、菊肛を傷付けてしまうだろう。
なら、どうするか。
「……ん……あ……」
「……リース?」
リースが、小さく声を漏らす。
意識が戻ったのかと、呼び掛けるホークアイ。
「ホー……ク……アイ……ぅ、ぁ……」
「っ!」
「ぁ……はぁ……っ……ん」
次いで放たれたのは、途切れ途切れにホークアイを呼ぶ声。
切なく、甘く、蕩ける様な熱を帯びた吐息。
同じく切なげに寄せられた眉と、再び赤みを帯びた頬が、暴力的な官能の波となってホークアイを責める。
はっ、はっ、と徐々に間隔を狭める浅い呼吸を繰り返しながら、熱の籠もった吐息を漏らすリース。
その腰が、意識もないままに僅かに動き、またも自らの菊肛を抉り始めた。
ん、あ、と零れる官能に満ちた声。
此処に至り、漸くホークアイは理解する。
リースの身体は、更なる快楽を求めている。
彼女の意思がどうであれ、身体は未だ満ち足りてはいないのだ。
淫毒により、苦痛でさえも最終的には快楽として享受してしまうのだろう。
これを収めるには、彼女の身体が求めるままに、更なる快楽を与える他ない。
そして、彼女の菊肛は、未だ結晶を受け入れられる程には拡張されていない。
ならば、やるべき事はひとつだ。
「……ふあぁっ……!」
「ぐ……!」
ぐりん、と腰を回すホークアイ。
突き込まれたままの陰茎が、リースの菊肛を大きく抉る。
ぐちゅ、と響く淫らな音。
鼻に掛かった嬌声を漏らし、一層に頬を染めるリース。
その股間からは、まだ膀胱内に残っていたのか、黄金色の飛沫がぷしゅりと噴き出す。
そのまま、腰を動かし続けるホークアイ。
「うぁ……ふ、ぅん……あはぁぁん……ん、ふぁぁぁ……」
幾度も、幾度も、リースの菊座を掻き回し続ける。
ぐちゅり、にちゃりと、淫靡な音が一定の間隔で響く。
今や、リースが漏らす声には苦痛の色など欠片もなく、ただ夥しい官能の匂いだけが音と共に発せられていた。
時折混じる啜り泣きも、あまりに大きな快楽から来るものだろう。
そして、ホークアイの腰が一際強くリースの尻に押し付けられる度に、少量ではあるが押し出される様にして噴き出す黄金色の飛沫。
何もかもが非現実的なまでに美しく、神々しく、そして何より淫靡に過ぎた。
またも高まる射精の欲を、歯を食い縛って堪えつつ、ホークアイは腰を動かし続ける。
もっと、もっとこの穴を広げなければ。
治療が終われば元に戻ってしまうとはいえ、このままでは結晶を入れる事さえできない。
せめて彼女が苦痛ではなく、望まぬにしても快楽か、そうでなくとも違和感程度で受け入れられるように。
そうなるまで、彼女の身体を開き続けねば。
「う……ぐぁ……!」
「あ……あ……」
そうしてホークアイは、リースを抱き続けた。
純血のままの秘所には一切触れる事なく、彼女の尻だけを延々と貫き続けたのだ。
己の陰茎で、蜜と腸液と精液でどろどろに蕩けた菊肛の中を、掻き回し、抉り、突き上げ、ゆっくりとだが執拗に蹂躙し尽くした。
堪え切れずに射精しても、淫毒により衰える事を知らない陰茎で、粘着質な音が部屋に響き始める程にリースの菊肛を抉り続けた。
行為の最中、リースは幾度か目を覚ます。
しかし、彼女は取り乱すでもなく、静かに自身の現状を受け入れ、目を瞑って菊肛から齎される官能を受け入れた。
ホークアイのゆったりとした動きに併せ、穏やかだが確かな熱の籠もった嬌声、熱い吐息を零し続けるリース。
何時しか、彼女の手の甲にはホークアイの手が重ねられ、互いの指を交差させる様にしっかりと絡み合わせていた。
ただ、快楽だけに流される事のないように。
只管に、互いを想う心を触れ合わせるように。
どんなに苦しくても、快楽に翻弄されても。
リースにとっては、絡めた指を通して伝わる彼の想い、それさえあればどんな事にも耐えられると思えた。
そして事実、彼女は執拗なまでに寄せては返す快楽の波と、破裂しそうな程に高まる身体の奥の圧迫感に耐え抜いたのだ。
新たな射精を受ける度に息を飲み、腹の内の空気まで吐き出す様な苦しげな声と共に意識を失う。
しかし、腰の動きが再開されるや、与えられる快楽によって強制的に覚醒させられる。
甘い快楽と、徐々に増しゆく苦悶に満ちた圧迫感。
延々と続く、拷問じみた官能の時。
それは、挿入の頃には天頂にあった月が西へと大きく傾き、東の空が白み始める頃まで続けられた。
「あ……ぁ、ふ……」
その頃には、リースは声さえ満足に出せなくなりつつあった。
抉られる度に漏れ出ていた尿は疾うに尽き、その腹部は妊娠中期の妊婦の様に膨らみを帯びている。
ほんの少しでも身体が動く度に、腹の内からごぽり、たぷんと水音が響く程だ。
頬を上気させたまま、虚ろな瞳で熱い吐息を漏らし続けるリース。
未だ繋がったままの陰茎、其処に加えられる圧力が幾分か緩んでいる事を確認したホークアイは、自らも限界に近い身体をどうにか動かして、ベッドサイドに置かれた棚の上に鎮座する結晶へと手を伸ばす。
その僅かな動きでさえ菊肛を通じて刺激となるのだろう、リースの身体がぴくりと跳ねた。
そうして、どうにか結晶を手にすると、ホークアイは掠れた声でリースへと語り掛ける。
「……リース、聞こえる?」
返事は、無かった。
罪悪感が胸を締め付けるも、ホークアイは続ける。
「これから、結晶を入れるよ。辛いとは思うけれど、もう少しだけ辛抱してくれ……抜くよ」
リースの腰に手を添え、ゆっくりと腰を引く。
何時間にも亘って密着していた彼女の尻とホークアイの腰は、汗と蜜、腸液と精液、秘所から溢れ出た愛液によって隙間を埋められ、ぴったりと張り付いていた。
離れる瞬間、にちゃりという音と共に、瑞々しいリースの肌、尻がぷるんと弾ける様に震える。
「う……あ……」
ぶるりと震え、喘ぐリース。
彼女の尻とホークアイの腰との間には、幾筋もの白濁した粘液の糸が掛かり、未だ名残惜しげに二人を繋いでいる。
陰茎は、尻の割れ目の間に、僅かにその根本を露わにしていた。
まだまだ、その殆どはリースの中にある。
彼女の菊肛は、異物である陰茎が外へと出ようとする事を歓迎するどころか、離すまいとばかりに吸い付いてきた。
亀頭が、直腸の突き当たりの肉壁から離れないのだ。
それどころか、菊肛内の全ての壁が陰茎にぴったりと吸い付き、抱き締める様にして排出を拒んでいる。
その優しくも残酷な抱擁が、既に幾度もの射精で限界が近いホークアイの剛直に、無慈悲なまでの快楽を送り込んでくるのだ。
「が……!」
その締め付けに、思わず獣の如き呻きを漏らすホークアイ。
一旦止まって息を整え、再度腰を引く。
菊門が、みちり、と鳴り、離すものかと言わんばかりに、菊肛全体がホークアイを締め付ける。
まるで、離れたくない、とでも縋るかの様に。
リースは、何時間にも亘って自身の菊肛に埋もれていた陰茎が、その中から去ろうとしている事に気付き、全身をぶるぶると震わせ、シーツを握り締めて衝撃に耐えていた。
強制的に覚醒させられ混乱する意識の中で、幾つもの想いと快楽が入り乱れては弾け飛ぶ。
「うぁ……あぁぁ……」
(あ……いっちゃう……ホークアイが、いっちゃう……)
抜ける、ホークアイが、抜けてしまう。
お尻の中から、私の中から、去ってしまう、居なくなってしまう。
そんなのいや、待って、行かないで、このままでいて。
「ひあっ!? あぁ……あ……あ……!」
ぐちゅり、と腹の底で音と刺激が弾ける。
ぴったりと、突き破らんばかりに密着していた、ホークアイの亀頭と直腸の突き当たりの壁が、遂に離れた音。
空いたその隙間を埋める様に、更に奥深くから逆流してきた熱い精液が、忽ちの内に其処を埋め尽くす。
その所為で、腹の中を満たす精が一斉に下方へと引かれて動き、リースは体内の全てを菊肛へと向かって引っ張られているが如き錯覚に襲われた。
「ゃ……ぃや、ぁ……」
抜ける、抜けていく。
そんなのいや、いかないで。
繋がってるの、ひとつになってるの。
それが嬉しいの、気持ちいいの、温かいの、愛おしいの。
なのに、離れるなんていや、怖いの、寂しいの。
お願い、此処にいて、中にいて、いかないで、いかないで―――
「ひ、あ、あ」
抜ける、抜けてしまう。
お腹の中が引っ張られて、何もかもが彼と一緒に出てしまう。
「あっ! やぁ、あ、あ……!」
いってしまう。
こんなに愛おしいのに、温かいのに、ずっとひとつでいたいのに。
なのに、嗚呼、それなのに。
「や、あ、いや、やぁっ」
気持ちいい。
お腹の中を、去ってゆく彼が擦り上げる刺激に。
お尻の穴の縁が、擦られて外にめくり上がる感覚に。
お腹いっぱいに満たされた彼の精が、彼が抜けていくのに併せてお尻の中を下ってくる熱さに。
感じる、感じてしまう。
寂しいのに、悲しいのに、怖いのに。
彼の去り際でさえ、途轍もない快楽を覚えてしまう。
なんて淫乱で、卑猥なんだろう。
ホークアイは違うといってくれたけれど、とてもそれを素直には受け入れられない。
淫靡なこの身体が恨めしい、抗えない弱い心が憎い。
悲しくても、辛くても、怖くても。
快楽に塗り潰されてしまう、こんな自分が許せない。
「い、ひっ!」
どれほどの時が過ぎたろう。
ある瞬間、悲鳴じみた声を上げるリース。
彼女を傷付けぬよう、ホークアイは殊更ゆっくりと、陰茎を引き抜いていた。
男である自分でさえ痛みを覚える程の締め付けなのだ、自らの身体に受け入れているリースが覚える苦痛は計り知れないものだろう、との配慮からである。
事実、リースは苦痛に喘ぎ、涙を振り撒きながらむずがる様に首を振っている、様に見えた。
実際には、彼女が零している涙は、彼が自分の中から居なくなってしまう事への喪失感からくる拒絶と、にも拘わらず覚えてしまっている猛烈な快楽への拒否感、その双方からくるものなのだが、ホークアイにそれを知る由はない。
故に、彼は慎重の上にも慎重を来して、リースの菊肛から陰茎を引き抜いていった。
リースが悲鳴を上げたのは、漸く陰茎の殆どが菊門から淫液に滑る姿を現し、残るは亀頭というところだった。
挿入時には、はち切れんばかりに膨張していた事もあってか、続く陰茎とも大して差のない太さであった筈の其処は、今やはっきりと分かる程に膨れ上がった突起と化していた。
未だ漲っているとはいえ、度重なる射精に幾らか径を減じた陰茎により、本来の形がくっきりと浮かび上がっている。
そして、そんな陰茎を離すまいとばかりに締め付けていた菊肛、その出口である菊門はより一層に強く引き絞られていた。
そんな菊門の内側に達した亀頭、その雁首が引っ掛かり、凄まじい刺激をリースに齎したのだ。
「あ……ひ、ひっ!?」
「ぐあっ、リースッ!?」
無論、ホークアイもただでは済まなかった。
敏感な先端部を、刺激に反応して更に締まった菊門と菊肛に圧迫されたのだ。
更に圧迫感が和らいだ後には、まるで慈しむかの様にゆるゆるとした刺激が続く。
それでも菊肛内部とは違い、亀頭が肛外へと出る事だけは許さないとばかりに、菊門が緩む事はなかった。
ホークアイは亀頭を襲う暴力的な刺激に息を荒げながらも、更に力を込めて腰を引いてゆく。
先程までよりも、更にゆっくりと。
「あ、あぁぁぁ……!」
「くあっ……ぐ、う!」
少しずつ、少しずつ、内側から押されて盛り上がってゆく菊門。
あまりの締め付け故に、雁首が縁を潜り抜ける事ができないのだ。
中から外へ。
菊門本来の役割としては、実に真っ当だ。
決して、外から中へと受け入れる為の穴ではない。
しかし今、その門は本来の役割を拒み、不埒な侵入者を内部に留めんとしている。
外部から進入してきた異物であるというのに、それが出て行く事を、穴を狭めて拒んでいるのだ。
その事実が、甘美かつ残酷な刺激と苦痛を、リースに齎していた。
「ひ、ひぃっ……ひあっ、あっ、いあああぁぁっ!?」
排泄の際にさえ覚えた事のない、菊門の許容範囲を超えた大きさの塊が、無理矢理に外へ出ようとしている感覚。
既に咥え込んでいる陰茎の太さにまで広がってはいるが、其処から急激に膨れ上がった雁首は頑として通そうとしない。
故に、菊門全体が雁首に引っ張られ、その内側が突起部と激しく擦れ合い、意図せずして苦痛と快楽とをリースに齎す。
だが、リースが覚えている感覚は、それだけではない。
それは、雁首が菊門に引っ掛かるより以前、ホークアイが陰茎を引き抜こうと腰を引き始めた当初から覚えていたものだった。
(いや……いや! どうして、どうしてこんな……!?)
それは、開放感。
陰茎による菊肛への圧迫、それによって望まぬ放尿を強いられた際と同じ、排泄の際に覚えるものと似たものだった。
勿論『前』とは違い『後』で粗相をしている訳ではない。
否、そもそもこんなに大きなものを排泄した経験などある筈もないし、これからも経験する機会などなかった筈だ。
だが、現実に今この瞬間にリースは、自らの菊門の限界を超える大きさの塊を排泄する感覚という、恥辱に塗れた苦痛と快楽を味わっていた。
菊門から奥底まで、開く筈のない場所を無慈悲に貫いていた巨大な杭が、腸内を擦りつつゆっくりと引き抜かれてゆく―――排泄されてゆく―――際の圧倒的な開放感と、菊門の縁を引き延ばされ擦られる際の快楽。
ただの性行よりも、なお淫らで穢らわしいそれが、リースの意識を無慈悲に焦がしてゆく。
「いっ……い、ひ……」
(でちゃう……だめ、だめなの……でちゃう、もう、でちゃうぅ……!)
それでも、内側からの圧力に負け、ゆっくりと花開いてゆく菊門。
ぴんと張り詰めた穴の縁が徐々に広がり、その内側から雁首の段差が少しずつ露わとなってくる。
「か……はっ……!」
開いた口から舌を突き出し、涙を溢れさせながら、苦しげに腹の底から息を吐くリース。
必死にシーツを掴み戦慄くその手が、一際大きくびくんと跳ねる。
「うあっ!?」
鋭い悲鳴。
同時に、遂に限界を超えて開かれた菊門から、粘液の粒を撒き散らしながら、ずるり、と巨大な亀頭が引き抜かれる。
窮屈な菊門から大き過ぎるそれが唐突に抜かれた為、亀頭が完全に排出されるやリースの尻がぶるんっと跳ね上がり、同時にすぐさま閉じた菊門からは僅かばかりの精液が飛び散った。
「くは……!」
拷問じみた締め付けと快楽から漸く抜け出したホークアイは、思わず息を吐き出してぶるりと身を震わせた。
下腹部に奔る鈍痛。
淫毒により、異常な量の射精を強要された為だろうか。
腎虚で死ぬのでは、等という考えを馬鹿げた妄想と一蹴する事さえできない程の、異常な射精だった。
注ぎ込まれた精でリースの腹が膨れる程なのだから、その量の異常さが知れようというものだ。
そして、それだけ大量の精を受け入れたリースは、肛内を占拠していた大質量の異物が去った事で、更なる恥辱に晒されようとしていた。
「あ……あ……!」
(も、もれる…出ちゃう、溢れちゃう!)
うつ伏せのまま、頭の下で猫の様に揃えた両手でシーツを掴み、内股となった膝で腰を押し上げる様な体勢で、ぶるぶると震えるリース。
その、陰茎による執拗な蹂躙で幾分か緩んだ菊門が、呼吸するかの様に一瞬だけ開き、其処から一筋の白濁した粘液が溢れて零れ、糸を引く。
リースの尻がぶるりと震えると、またも菊門が僅かに開き、先程よりも幾分か多い白濁液が溢れ出た。
腹の内を満たす精が、打ち込まれた時とは逆に流れ、菊門のすぐ内側まで押し寄せてきているのだ。
先程までの粗相に続き、これまでをも溢れさせてしまう事だけは避けようと、必死に菊門に力を入れて堪えるリース。
だが、腹が膨れる程の量の精だ。
その熱さと圧迫感は凄まじく、念入りに解されて幾分か締まりの緩んだ菊門では、数十秒と保たずに精を溢れさせてしまうだろう。
震えながら膝を擦り合わせ、腰を前後左右に振りながら、どうにか排泄の欲求を堪えんとするリースの菊門は、今でさえ一呼吸ごとに精液を吐き出し、白濁した粘液の糸を引いているのだ。
「あ……いっ、ぎっ……!」
(だ、だめ……出ちゃうっ!)
そして遂に堪え切れなくなり、全てが溢れ出んとした瞬間。
リースの菊門に、冷たく硬い物が触れた。
その冷たさに、彼女の背中がびくりと跳ねる。
何が宛行われているのか。
菊門への圧力が増すと同時に、リースは理解した。
あの、蜜の結晶。
「や……だめ……」
「リース、力抜いて……」
「や……やぁ……あ、あっ!?」
瞬間、ぐっと押し広げられる菊門。
念入りに解された其処は、卵形の結晶の一端を容易く受け入れた。
締め付けこそきついままだが、柔軟に拡がる菊門は見る見る内に結晶を飲み込んでゆく。
冷たく硬いものが菊肛を押し広げながら侵入してくる感覚に、リースが覚えたのは陰茎の時を上回る恐怖。
何、これ。
ホークアイのと、違う。
冷たい、硬すぎる、大きすぎる。
何処まで、何処まで広がるの?
丸くて、滑って、何処までも深く入って―――
「っひ!?」
引き攣った悲鳴。
限界の更に先まで広がっていた菊門が突如として狭まり始め、しかしその縁をなぞる異物の感覚は消えないという、異様な感覚。
結晶の最も太い部分を乗り切った菊門が、その収縮する勢いのままに未だ外にある結晶の残りを肛内へと飲み込まんとしているのだ。
自身の意識とは無関係に、しかし確かな自身の力で、肛内のより深くへと飲み込まれてゆく、握り拳大の結晶。
体内へと勝手に潜り込んでくる異物に、菊門の縁を擦られ肛内を掻き乱される感触に、リースはがくがくと身体を震わせ、限界まで見開いた目から止め処なく涙を零す。
「ひぃう……!」
ぬるん、と菊門が結晶を完全に飲み込む感覚。
同時に、菊門がぴったりと閉じた事を感じ取る。
その奥、閉じた菊門のすぐ裏に感じる圧倒的な質量、強烈な圧迫感。
荒くなる呼吸の中、声にならぬ懇願がリースの意識を埋め尽くす。
いやだ、いやだ。
こんなの、こんなの受け入れたくない。
ホークアイが、ホークアイがいいの。
こんな冷たい、何の心もない物を受け入れるなんていや。
やめて、出して、出させて、お願い―――
「ごめん」
「ひっ、ぃいいいいぃぃんッ!?」
つぷり、と菊門に潜り込む異物。
それがホークアイの指だと気付いた次の瞬間、その先端が中の結晶を突いた。
ぎちぎちと締め上げられている結晶が指先に押され、その刺激にリースは背を仰け反らせて震える。
だが、彼女を襲う無慈悲な刺激は、そこで終わりではなかった。
ホークアイの指が徐々に菊門へと潜り出し、更に奥へと結晶を押し込み始めたのだ。
肉の壁を割って、更に深くへとめり込んでくる結晶の、無機質な硬さと圧倒的な質量。
「か、はっ……はひっ、ひっ、ひんっ、ひぃんっ……!」
リースは為す術もなく喘ぐ事しかできない。
肉を割り、出口へと向かって殺到していた腸内を埋め尽くす精液を再び奥へと押し戻し、無慈悲に体内を遡る結晶。
リースの下腹部に生じた、僅かではあるが不自然な膨らみが、徐々に臍の方へと移動している。
結晶が奥へ奥へと潜り込んでゆく間、リースは苦しげに肺の中の空気を吐き出し続けた。
「はっ、かっ、あはっ、かふっ、んいっ……」
そして、漸く。
漸く、ホークアイの指が根本まで埋まる。
結晶は、直腸の最奥から少し手前まで潜り込んでいた。
凄まじい体内からの圧迫感に、意識を朦朧とさせるリース。
その尻に、快楽と苦痛が綯い交ぜになった刺激が奔る。
「ぅあうっ!?」
指が、引き抜かれたのだ。
僅かに菊門の縁がめくり上がる感覚に、またもリースは達する。
がくがくと腰を震わせる彼女は、しかし絶頂でも誤魔化し切れない程に腹の底で高まる圧力と、それに押されて結晶が動いた事を具に感じ取っていた。
「ひっ……ひっ……」
(あ……結晶……でてきちゃう……)
異物を排除せんと、無意識の内に腰へと込められる力。
腸内の蠕動と、大量に注ぎ込まれた精液の圧を菊門から逃さんと、リースの身体は彼女の意思を離れて動き出していた。
許容量を遙かに越える―――更にいえば、こんな場所に注がれる筈のない―――精液を注ぎ込まれ、更に拳大もの大きさの異物を菊門から、本来の流れとは逆に挿入されたのだ。
彼女の身体は、其処にあってはいけないものを何とか排出せんと、必死に足掻いていた。
リースはそれを堪えようとしたが、二重三重の力には抗えず、それまで通ってきた道を戻り始めた結晶が齎す苦痛混じりの官能に、全身を震わせながら知らず甘い声を漏らす。
「ん……ん、う……!」
出てくる、下がってくる。
ああ、駄目、こんなの、耐えられない。
もうすぐ、もうすぐまた、お尻の穴を広げて、出てきちゃう。
そうしたら、ホークアイが注いでくれた熱いのも、全部―――
「ひぅっ!?」
突如、尻に生じる熱い感触。
覚えのあるそれに、リースは慌てて視線を自らの尻へと向ける。
腰を掴むホークアイの掌の熱、そそり立つ陰茎。
その亀頭が、ゆっくりと菊門へと宛行われる。
リースの全身から、さっと血の気が引いた。
「あ……だ、め……」
漏れる拒絶の言葉。
ホークアイがしようとしている事を、リースは否応なしに理解させられていた。
だからこそ、震えながら首を振り、必死に訴える。
だめ、そんなの、だめ。
狂っちゃう、そんな事されたら私、今度こそ本当に狂っちゃう。
耐えられる訳ない、正気なんて保てる訳がない。
身体が、心が、壊れちゃう。
私、壊れちゃう。
だめ、まって、やめて、いや、いや―――!
「……くっ!」
「あっ……んぁあああああああぁぁぁぁぁ―――ッッッ!?」
菊門を押し広げ、再び菊肛にめり込んでくる亀頭。
熱せられた鉄塊の様に熱いそれに抉られる感覚に、リースは絶叫した。
菊門が焼ける様な熱、強引に割り開かれる腸壁、出口から中を遡ってくる亀頭の重さと大きさ。
それら全てがリースを追い詰め、翻弄し、蹂躙する。
程なくして、先に押し込まれた結晶が、大きく震えた。
亀頭が、結晶に触れたのだ。
しかし陰茎の挿入は止まらず、そのまま結晶を更に奥へと押し上げ始める。
「あっ、が……! うっ、うっ、あは、ひぎ……ッ!」
震えなどという程度ではなく、限度を超えた刺激と快楽と圧迫感に全身を痙攣させながら、リースは声にならぬ悲鳴を零し続ける。
光を失い、何物をも映すことなく広がる瞳孔、栓が壊れたかの様に溢れ続ける涙。
もはや閉じる事もできずに、ただ涎を零し続ける口。
全身を濡らす汗の、甘い香り。
衣服の上からでも分かる程に固く立った乳首と、一切触れていないにも拘わらずぱっくりと開いた秘裂、その奥に見える出す物が尽きたにも拘わらず開いたままの尿道口と、熱い愛液を溢れさせ続ける膣口。
そして、散々に嬲られ痙攣しつつも、徐々に陰茎を飲み込んでゆく菊門。
その、少しずつリースの内へと潜り込んでゆく陰茎の動きが、ぴたりと止まった。
腹の底、菊肛の最奥の壁へと当たる、固い結晶の感触。
朦朧とした意識の中、辛うじてリースは悟った。
結晶が、直腸の最奥にまで達したのだと。
「かはっ、はひっ……か、ふっ……」
(こ……これで、終わり……?)
胸中に生じる、僅かな期待。
延々と続いた、苛烈な快楽の責め苦。
それに終わりが見えたと、僅かな名残惜しさを覚えながらも、それ以上の安堵に満たされるリース。
そんな彼女の希望は、直後に襲い掛かってきた刺激によって打ち砕かれた。
「ひぎぃっ!?」
(そ、そんな!? うそ、待って、どうして!?)
何と、再度ホークアイは腰へと力を込め、更に奥へと陰茎を進め始めたのだ。
無理矢理に潜り込んでくる陰茎の先端部、亀頭が結晶を押し上げ、その先端が直腸の突き当たりを突き破らんばかりに圧迫し始めた。
リースの身体が更に激しく捩れ、痙攣し、四肢が暴れ出す。
「いっ!? いやあああ―――ッッ! きゃあああぁぁぁ―――ッ! あああぁぁぁぁ―――ッッ!」
嗚咽を零し、喘ぎ、絶叫しても、挿入は止まらない。
これが正しい治療の手段であるが故に、リースの苦悶に心を痛めながらも、ホークアイは止まれなかった。
自身も亀頭からくる刺激に呻きながらも、更に腰を突き出し陰茎を菊肛内へと押し進める。
「んあああぁぁ―――ッ! やああああぁぁぁ―――ッ! ひっ、ひぎっ、ひいああああぁぁぁ―――ッ!? うあああぁぁぁぁ―――ッッ!」
リースを襲う圧迫感と、体内を無理矢理押し広げられる拡張感は、この夜を通じて最大のものとなっていた。
結晶と、陰茎によるものだけではない。
腹の中を満たす精液、陰茎を抜かれた後に菊門のすぐ内側にまで押し寄せていた大量のそれが、挿入され陰茎によって押し込まれる結晶に押し戻され、再び腸内奥深くを遡っているのだ。
熱く波打つ重いそれが、菊肛の奥底から腹の中を、その量と体積で押し広げながら遡ってくる感覚を、リースは余すところなく感じ取り、故に壮絶な苦悶と官能にその心身を嬲られ続けていた。
今や彼女は喘ぎ、嗚咽し、絶叫しながら、その身を戦慄に震わせる事しか叶わない。
そしてある瞬間、リースのずっとずっと奥底で、硬いものがずるりと動いた。
「あっ―――」
途切れる絶叫、次いで呆然と零れる声。
直腸の最奥にめり込んでいた結晶の一端が、突き込まれた亀頭に押され、直腸の突き当たりの壁をなぞってずるりと横に滑ったのだ。
そして亀頭に押されるがまま、横滑りした結晶は大量の精液を腸の更に奥へと押し込みながら、自身もまた直腸から結腸内へと押し込まれ―――
「―――あ」
暗転。
リースの意識は、今度こそ途絶えた。
その身体から全ての力が抜け、疾うに滅茶苦茶となっていたシーツの上に頽れる。
「かはっ―――」
同時に、此方もまた最後の射精と共に精根尽き果てたホークアイが、繋がった箇所はそのままに崩れ落ちる。
それでも最後の意地で、うつ伏せのまま眠りに落ちたリースの身体に伸し掛からぬ様、彼女の脇のシーツに手を突いて上半身を支えた。
代わりに腰はリースの尻と密着し、幾分か収縮したものの相も変わらず硬いままの陰茎は、根本まで菊門に埋もれている。
朦朧とする意識の中、ホークアイは力尽きた愛おしい女性の寝姿を見つめ、掠れた声で呟いた。
「おやすみ……リース」
そして、彼女の傍らへと押いた腕に体重をかける様にして幾分か身体を傾け、そのまま頽れて眠りに落ちる。
眠る彼女に寄り添う様に、それでいて組み敷くかの様に。
中々に上質なベッドは二人分の重みを柔らかく受け止め、リースの腰に掛かるホークアイの重みを上手く逃がしてくれている。
だからだろうか、口付けできる程にホークアイの顔の近くにあるリースの顔には、苦痛の色は些かも無かった。
眠りに落ちてなお、ホークアイが僅かながら四肢に力を込めて自らの体重を支えている事も、彼女に掛かる重みを減じているのだろう。
穏やかな寝顔を浮かべ、リースは眠る。
その秘めやかな後ろの窄まり、その奥深くに淫靡な琥珀の結晶を飲み込み、ホークアイの剛直を受け入れたまま。
苦しい筈なのに、辛い筈なのに、それでも穏やかに。
夜通し不浄の穴を嬲られ、淫靡にまぐわい続け、幾度も幾度も達し果てては、汗と涙と、涎と愛液と尿をこれでもかと溢れさせ。
されども、些かも損なわれる事のない、無垢さと清純さ。
矛盾しながらも、それら全てを自らの魅力と化してしまう魔性と、女神にも劣らぬ神聖さを内包する天上の美。
そんな彼女は、僅かに頬を色付かせ、幸せそうに眠り続ける。
「……ホーク……アイ」
その艶やかな唇が、言葉を紡ぐ。
自身も、それを伝える相手も眠りに落ちたまま、誰に届く事もない言葉。
偽りも建前もない、彼女の心の奥底から溢れ出た、本当の想いを。
「離れないで……」
今回はチョイ長めでお送りしました。
デュランとアンジェラver.はいずれ。