弾がアホなせいで、嫁の鈴を始めとし、行き付けの喫茶店カフェブラックスターの店長や親友の一夏、その他結婚済みの人達がいろんな意味で迷惑をかけてから数日後のこと。鈴個人の判断で、積極的に行こう!と言う決断を下し、1週間ほどアタックを繰り返している。だが、
・1日目
「だ~ん~」
「( ̄q ̄)zzz」
既に眠っていた。体を揺すったりするが、起きる気配がない。この日は素直に諦めた。
・2日目
「弾!一緒に寝るわよ!」
「お前は明日早いんだからさっさと寝ろ」
「良いじゃんそれくらい~!」
「俺の力なしで起きれたらな」
見事にかわされた。そして眠らされた。
・3日目
「こうなったら実力行使!ちょっと怖いけど中馬先生に貰った薬を入れて……」
弾の食事に一服盛った。まぁ媚薬なのでご安心を。そしてその夜。
「あぁ……なんで眠れないんだ?と言うかどうなってんだ?」
眠れない弾が下半身とお話ししていた。薬の効果は確実に出ているようだ。
「なに?眠れないの?」
「あ?あぁ。何かな」
「じゃあ一緒に―」
「少しジョギングしてくる。先に寝ててくれ」
「え……」
その後弾は、薬の効果が切れるまで、町を全力で走ってたと言う。終わったのは早朝だった。一睡もしていないが、教師の仕事に差し支えは無かったそうだ。化け物かよ。
・4日目
「クッ!こうなったら色仕掛け!少し勇気がいるけど、千冬さんに買って貰ったこの少しエロい下着を……」
着てみた。そして自信を無くした。
「何か、子供が無理して大人になろうとしてる感じがする……どこに色気が……?」
なんか意気消沈してしまった。まぁ確かにその下着は似合わない。黙って脱いで、いつも通りの中学生コーナーに置かれてる下着に変えておいた。
「なんで落ち込んでんだ?お前」
「いや……ちょっとね……」
「ふ~ん。風邪引くから早く服着ろよ。下着で居たら寒いだろ」
「はぁ……」
弾のこの対応に、更に深いタメ息を吐いてしまった。
・5日目。そろそろ諦めろ
「マジでなんで!?胸!?胸が小さいから!?やっぱり胸がないとダメなの!?」
「昼間っから何大声で言ってんだ!?」
「だってそうでしょ!私達新婚だよ!?なんで抱かないの!?」
「抱く?……これで良いか?」
うん。確かに鈴は弾に抱かれた。ハグだけど。
「違う!違わないけど違う!でもありがとう!」
「?おう」
この日はこれで満足したので、このあとは何もしなかった。
・6日目
「クッ!この1週間、あの手この手でやって来たのに、チッとも気付いてくれない……」
もう諦めることをお勧めするぞ。流石にあれだけやって効果がないなら、1回諦めた方が良い。
「えぇい!女は度胸!こうなったらストレートで勝負だ!!」
そう意気込んで、弾がいる寝室へ乗り込んでいった。
「弾!ヤりましょう!!」
「アホォォォ!!」
「オグッ!?」
脳天に手刀を叩き込まれた。頭を抱えてその場で悶絶する。綺麗に入ったのでかなり痛い。
「女がそんなこと堂々と言うな!なに考えてんだ!」
その後、弾のお説教は1時間続きました。でも素直に謝ったら許してくれたので、後はいつも通りに眠りについた。
・7日目
この日は仕事がない。なので2人揃って家でくつろいでいた。弾は本を読んで、鈴はテレビを見ている。何と無くチャンネルを変えると、赤ちゃん特集?家族特集?的な物が行われており、それを見ることにした。
「良いな~子供。私達も欲しいね~」
「ん~。俺の収入が安定してきたらな」
「え?」
「ん?なんだ?」
「いや……何か色々とやって避けてたから、子供作りたくないのかなって思ってたから……」
「あぁ、昨日まで矢鱈に迫ってきたのはそれが理由か」
鈴に迫られてた理由にやっと気付いたようだ。まぁ気づかない方がおかしいんだが。
「子供を産んで育てるってのはいろいろと大変なんだよ。子供が出来たら、当然俺も協力するが、鈴には子育てに専念して欲しい。だから新人教師の今じゃ無理だ。せめてあと1年待て」
「じゃあ無理して家変えたのも?」
「家族が増えるんだ。あのマンションじゃ手狭だろ。何のために子供2人分の部屋を確保できるこの家にしたと思ってんだ?」
何も考えていないと思われていた弾だが、しっかりと未来設計はしていたようだ。子供2人の4人家族。それが弾の考えている未来のようだ。
「ならあんなに避けなくてと……」
「準備もなしに生まれた子供が、この先幸せに過ごせると思うか?一時の感情に任せて作られた子供ほど、不幸な存在は無いだろ。たとえ愛情をもって育てられても、ギリギリの生活じゃ俺たちが付いていけなくなる。そんな状態で子供を育てられる筈が無いだろ?」
「うん……あ、ちゃんと避妊しても?」
「100%じゃないんだよ!そんな無責任な行動できるか!?こっちだって我慢するのに必死だったんだよ(ボソッ」
「え?なんて?」
「何でもない」
「って言われました。何か無駄に積極的に行ってた自分が恥ずかしいです……」
「色々と考えてたんだな。アイツ」
「素敵な旦那さんじゃないですか」
「決意は固いようですね」
「だんだんイケメ~ン」
またあのメンバーで集まって女子会をしていた。そして、鈴は1週間の活動報告をした。結果、弾は色々と先のことを考えて責任ある行動を取ろうとしていた。と言う結果に落ち着いた。
「しかしあの馬鹿がここまで考えていたとは」
「ですよね~。私にも隠してたなんて」
「きっと、気を使わせたくなかったんですよ」
「あと、遊びでそう言うことはしたくないって言いそうですよね~」
弾の評価が右肩上がりだ。あの台詞を言えば当然ではある気がする。
「でも1年か~。待てるかな?」
「そんなにしたいの?」
「そりゃあね。当然だよ」
「ならさぁ~ゴニョゴニョゴニョ」
「えぇ!?」
本音が鈴の耳元で小さく言うと、それを聞いた鈴が顔を真っ赤にして驚きの声を上げた。そんな反応をすれば、当然周りの連中の良い的になる。
「どうしたんですか?」
「本音、何て言ったの?」
「ん~?何も?妊娠の心配のない所でヤれば良いって言ったんだよ~」
「そんな恥ずかしいこと!でも~……!あぁ!どうすれば良いのよ~!!!」
鈴の心の叫びが木霊した。だが、誰もそれに良い答えは出せない。だって弾の性格があれだもん。無理だよ。
あれ?俺は何を書こうとしてたんだ?まぁ良いや。次回もよろしくお願いしま~す!