あんまり登場してないしそれっぽい描写も少ないのに何故か人気のカップリングなんですよね~。読んだ後、是非感想書いていってください。どの小説もそうですけど、感想の量や内容によっては次回の更新が速まります。
「弾。良いかしら?」
「なんだ?」
テーブルを挟んで向かい合う2人。弾は携帯を弄っているが、鈴は神妙な顔をしている。そして、流れる空気も少し重たい。
「私はね、子供が欲しい。今の時代、結婚したら必ずって訳じゃないのは分かってる。でもね、やっぱり私は子供が欲しいの。アンタと2人になって、愛し合って、その結晶が子供だって思ってるわ」
「まぁ、世間一般で言えばそうだな」
「でもね、私たち、子供云々以前にそう言うこと全くしてないのよ。結婚してから1年。子供もそうだし、まだシてないし。だからね弾。ハッキリさせましょ」
「ん?」
「これにサインするかどうかを」
「おい待て。何故それが出てきた?」
鈴が出したのは緑色の紙。所謂離婚届けだ。冗談で出した感じはないし、そもそも鈴は冗談でこんなことする人間ではない。明らかに覚悟を決めた上で持ってきた様だ。
「私、別に子供がいなくてもアンタと幸せに暮らせるならそれで良いとも思ってた。でもさ、弾はいくら私が誘っても乗らないし、薬を盛るって言う手荒なやり方もしたのに全然……私達が結婚したのってさ、ほとんど成り行きみたいな感じだし」
「早まるな。今は俺も鈴も仕事してるし、貯蓄もあるかと聞かれたら不安だ。俺としては、安心できる様になってからって考えてるんだが?」
「それでもよ。もう1年よ?弾もさ、私と結婚したことが後悔だって言うなら、そう言って」
「後悔なんてしちゃいねぇよ。こんなもん持って来んなよ」
「ごめん。ちょっと頭冷やしてくる……」
「…………」
鈴が出ていくと、弾は携帯をテーブルに置かれた離婚届けを手に取った。鈴は既に自分の名前を記入している。溜め息を着くと、紙をグシャグシャに丸めてクズカゴに投げ入れた。そして、弾も部屋を出てどこかへと出掛けていった。
「何しに来やがった?」
「蘭に店任せたんじゃなかったのか?何で厨房にいるんだよ。つか今日は定休日だろ」
「虫の知らせってヤツだ。厄介なのが店に来る感じがしたからな」
「どんな勘してんだよ」
弾が来たのは自分の実家である店だ。祖父の厳は既に現役を退いているが、老けたと言う感じはない。一体歳はいくつなんだよ。
「辛気くせぇ顔しやがって。鈴と何かあったか?」
「離婚届け持ってこられたよ」
「あ?」
流石にこれは厳も予想していなかった様だ。何故離婚届けを持ってこられたのか、何故そこに話が行ってしまったのか、それら全てを弾は厳に話していった。厳はなにも言わずにそれを聞きながら、食材を使って何かを作っている。
「正直言って、どんなに金があっても、どんなに知識があっても、子供がいるって状況が想像できなくてよ。鈴も、そして子供も支えるって考えると、不安で仕方ないんだ……」
「……なぁ弾よ。テメェが将来産まれてくるであろう子供や、嫁の鈴を支えて守りてぇってのは分かった。テメェが背負う物は確かに、デケェし重たい。だがな、だったらお前の嫁は何を背負えば良いんだ?」
「は?」
予想だにしなかった厳からの問い掛け。間抜けな顔をして固まってしまった。
「背負うのはテメェだけじゃねぇ。夫婦ってのは互いに支え会うもんだ。1人で全部背負えるほどデカくなったのか?ガキが自惚れんな!!」
「ッ!?」
厳に怒鳴られて、漸く弾は理解した。自分の考えがそもそも間違っていたと言うことに。薄々感じてきていた事を、厳の一言が確信へと変えさせた。
「それ食ってとっとと帰りやがれ。そんでテメェの頭の足りなさを謝ってこい」
出されたのは麻婆豆腐。過去にこの店にあった裏メニューで、唯一弾が厨房で客に出すために作ることを許可された料理だ。激辛だが、一定の層からは人気だった。
「いただきます」
皿を持って蓮華で一気に口の中へ流し込んだ。辛いが一切手を止めずに食べ進めていく。
「……辛ぁ~」
「へっ。テメェのレシピだろ。作った自分を呪うんだな」
「よし!気が引き締まった!んじゃ行ってくるわ」
「おう。帰ってくるのは盆か年末年始だけにしろよ。後は全部家族との時間に注ぎ込め」
「おう!」
厳に背中を押された弾は、走って自身の家に帰っていく。鈴はまだ帰ってきてなかったが、逆にその方が都合が良かった。今まで待たせてしまった分、それ相応の準備をしなくてはならない。
まずは料理から始める。自分のバカな行いのせいで鈴を不安にさせてしまったのだ。まずは腹と気持ちを落ち着かせなくてはならない。それが終ると寝室に行きベッドを整える。深い理由はないが、互いの睡眠を妨害しない為にと別々に寝ていたのだ。その2つをくっ付けてなんちゃってダブルベッドにする。
「後は帰ってくるのを待つだけだ」
準備万端。その状態を維持し鈴を待つ。弾の体感にして1時間後。実際の時間にして10分後、鈴が家に帰ってきた。
「……どうしたの?」
「鈴。まずは謝らせてくれ。マジですまなかった。お前の気持ちを考えなかった訳じゃない。だが、結果としてお前を見ていなかった事は事実だ。2人でやっていくことなのに、独り善がりになってた」
「えっと、その、弾?」
急な弾の変化に驚く鈴だが、弾は頭を下げながら話を続けていく。
「俺も、鈴との子供が欲しい。2人で育てていきたい。今以上に幸せな家庭を作りたい。鈴以外とは考えられないんだ」
「ちょっ!?///」
突然の告白に、トマトのように顔が真っ赤になる鈴。恥ずかしいが、それ以上にとてつもない幸福で満たされて全身に広がっていく感覚がある。
「まぁその、成り行きだとか、後悔してるとか思われたくないし、と言うか、鈴と結婚できたのはこれ以上にないくらいの幸せだ。これ以上が怖いくらいに感じる。それくらい俺にとって今の状況は幸せなんだよ」
「ちょっ!待って!それ以上は恥ずかしすぎて死んじゃう……///」
「飯作ったから、食おうぜ」
「うん!」
弾の作った豪勢な食事を2人で食べると、鈴は浴室へ、弾は食器を洗っていた。鈴が上がるのを確認すると、弾も体を洗い寝室へと向かっていく。
「あの、家にダブルベッドなんてあったっけ?」
「2人のをくっ付けて作ってみた。マットレスの間は危ないからあんまり乗らないでくれよ……さてと、始めるか」
「は、はい!」
互いに背を向けて着ているものを全て外す。何故か終始無言だ。布の擦れる音が響いてくる。
「うぅ~…私、あんまり自分の体に自信ないんだけどさ~、大丈夫?」
「あ?なにが?」
「ブッ!」
「どうした!?」
「い、いや。アンタって結構いい体してんのね……鼻血が出そうになっただけ……」
鈴の言うように、弾の体はかなり鍛えられている。形の良い筋肉が目に飛び込んで鈴の心拍数を急激に上昇させた。
「なんか、純粋な人間の中なら人類最強って感じが」
「おい。俺の周りに純粋な人間がいないような例え方はやめろ。悲しくなってくるだろ」
そんな弾の体と自分の体を見比べ、鈴は溜め息を吐いた。チンチクリンな見た目、平な胸(申し訳程度に膨れている)、本当に大人かと聞きたくなる体。どうしても悲しい気持ちになってしまう。
「気にすんなよ。どうしようも無いことだろ」
「いや。こんなんじゃアンタも興奮できないでしょ?」
「そんなことは無いぞ。と言うかむしろ……うん。その、すまん。あんまり直視できない」
「え?アンタまさか!?」
「違うわ!お前だからだよ!!」
そっち系かと心配になった鈴だったが、どうやらそんなことは無かった。
「んなバカなことやってないっで早くヤるぞ」
「う、うん」
鈴の上に覆い被さる様に倒れ込むと、目を瞑っている鈴にキスをする。それと同時に鈴の体を触っていく。初めての事な為か動きがかなりぎこちない。だがそれでも鈴は感じてくれている様で、徐々に濡れてきた。
「なんか、久し振りにキスしたね。私たち」
「だな」
「もっと」
「あぁ。チュ」
今までしていなかった分を埋めるかの様に、何度もキスを繰り返す。
「ね、ねぇ、もう良いから。そろそろ」
「大丈夫なのか?もう少し解してからの方が」
「別に良いわ……よ!?」
「じゃあ入れるわ」
「ちょ、ちょっと待って!!」
「あ?今度はなんだよ」
弾を促して入れさせようとしたのだが、弾のモノはかなり大きかった。極度の緊張とキスに夢中で目に入っていなかったのが原因だ。大きさを全く把握していなかった。肝の座った鈴でも怖じ気づいてしまう。
「や、やっぱりもう少し解してから~」
「いや。もう入れたいんだが……」
「アンタのが大きすぎるからよ!!私のヘソくらいまであるじゃん!!」
「んだよそんなことかよ……ここまで来て怖じ気づくな。根性見せろ鈴」
「それ出されながらそんなこと言われても~……ってコラ待て待て待て!!なに普通に入れようとしてるのさ!?」
「すまん。もう待てない。入れる」
「ングッ!ウッ!」
歯を食い縛り、うっすらと涙を浮かべながら入れられた痛みに堪えている。そんな鈴を気遣う様に、頭を撫で続ける。
「……初めてだったのか?」
「当たり前でしょ。私をなんだと思ってるのよ」
「てっきり学園時代に一夏とヤったのかと」
「んな訳無いでしょ!!……いや、ちょっとそこは複雑だけど……!」
そこに関しては、抱いたと言うか抱かれたと言うか、かなり複雑である。ただ、こう言った行為はこれが初めてではないと言うのは確かだ。
「そこに関しては後で詳しく聞くとしよう。因みに、あらぬ疑いをかけられる前に言っとくが、俺はこれが初めてだ」
「そ、そうなんだ。ハハハ、なんか嬉しい」
「そうか。なぁ、動いて良いか?そろそろ俺がキツくなってきた……」
「分かった。動いて良いよ。でもゆっくりね。速くしちゃダメだからね!」
「無理に決まってんだろ。はじめてのヤツが動けるかよ」
ぶっちゃけ、もう弾は限界に近い。軽く腰を引いただけでもイってしまいそうになっている。だがそれを全力で耐えながらゆっくりと動いていた。
「ンッ、フゥ……ゆっくりなせいか、感覚が、敏感に……!」
「ちょっ!鈴…締め付けすぎっ!」
「ご、ごめん!ずっとイってるみたい!ヒッ!もう、好きに動いて良いよ」
「大丈夫なのか?」
「大丈夫。早く弾も出して」
鈴に言われ、少し強めに動いている。「ングゥッ!」と短い悲鳴が聞こえたが、それでも動かし続ける。弾も限界だが、何度も腰を動かし続けた。
「鈴、そろそろ……!!」
「あ、あ、ンクッ!アァァァァ!はぁはぁはぁ…直接、子宮に、入ってくる……」
「うぅ~…鈴、大丈夫か?」
「アンタ私のこと心配しすぎ。ちゃんと大丈夫だから安心して」
弾の胸に顔をうずめながら弾を安心させるように答える。お互いに抱き合ったままウトウトしていると、弾が気になったことを鈴に聞いてみた。
「んで?学園で一夏と何があったんだ?」
「あぁそれね。学園に科学教師の中馬先生いるでしょ?あの人たまにヤバい薬作るんだよね。その中に性別を変える薬があって、ちょっとした事故でそれ飲んじゃって男になっちゃってさ。まぁそれで、本音と一緒に一夏のこと襲っちゃったの」
「うわぁ~。性別が戻った時が怖いな……」
「うん。次の日休みだったんだけど、仕返し食らっちゃって……一夏に使ったバイブやらローターやら媚薬やらを身体中に仕込まれて1日放置された。しかも縛り付けられてたから逃げることもできなかったし。その時、その、お尻だけをずっと責められてて……」
「そうか(あの世に行ったら一夏のこと殴り飛ばすか)」
そんなことを考えていたが、そこで1つ気になることが出てきた。
「ちょっ!?なんでお尻なでるの!?」
「いや、お前もしかしたらこっちの方が感じるんじゃないかと思ってな」
「ッ!た、確かにあれから1人でヤる時も弄ったりしてるけど……だからって急には……それに今日はもう満足したしさ」
「一夏の野郎にやりたい放題されたのを聞いて、俺が黙ってるとても?」
「だ、弾?怖いんだけど……てかやりたい放題って、あの日1日だからね!?だからお尻揉むのやめて!!」
「……まぁ、また今度じっくり。な」
「んっ!」
少しビクッ!とした鈴だが、その顔は期待と好奇心に満ち溢れていた。少し弾を怒らせたかと思ったが、鈴は既に次を楽しみにしている様だ。
どっかのサイトで弾の作る激辛麻婆豆腐が店の裏メニューになってるって言う設定見たんですけど、探しても見つからなかったんですよね~。ほぼうろ覚えですけど、どこかで見たその設定を使っています。
料理に厳しい厳が裏メニューとは言え出すことを許した料理。悩んで立ち止まっている弾に厳がそれを出した理由、まぁもう読んだ人は目に入って一瞬でメッセージだと察しが付いたはずでしょう笑
次回もお楽しみに!感想や評価、お気に入り登録もよろしくお願いします!!
次回は、一夏×本音ですね。学生時代にするか大人になってからにするか……決めたら書きます。と言うかアンケートにしよう。首を長くして待っていて下さい。
一夏×本音は?
-
学生時代
-
新婚初夜
-
夫婦