大方シナリオはできてるんですが掛け持ちしちゃったせいで時間が…先週更新した「未来の王と落ちこぼれ」なんて後で自分で読んでみたら結構酷かったですね…。今後はもう少しゆっくりじっくり作っていきたいと思います。
それでは主にラン視点で。時間軸は前回より大きく変わりますが同じ世界です。
*1.奇妙な出会い
猛烈な吹雪の雪山を一人の少年ハンターが歩いている。彼の名はラン。人間の母親とセルレギオスの父を持つ、13歳のユクモ村専属ハンターだ。13歳といっても父の竜の血の影響か、顔と体格が一致していない。というのも顔は年齢相応なのだが15、6歳と思うぐらいの身長に、無駄のない、引き締まったしなやかな筋肉の恵まれた体格を持っている。故郷のココット村にいたときは父のセルレギオス(G級)が修行相手なので腕も立ち、ハンターになってまだ2年だが早くも近々上位ハンターになるのではと噂されていた。
まだ人と竜の子というのはかなり珍しいことであったが、瞳が父譲りの竜眼というところ以外は人間と変わらなかったのでさほど差別されることもなく寧ろ友達も多い普通の暮らしをしている。
「うぅッ寒い…」
その少年は今、地図にない雪山のどこかを一人歩いていた。
(クソッ、ジンオウガの次は吹雪かよ!いくら縄張り意識が強いからってしつこすぎる!これならイビルジョーのほうがまだ良かった!)
本来はティガレックス撃退依頼だったのだが、そこにジンオウガ亜種が乱入。というより元々ジンオウガ亜種の縄張りで、ティガレックスに刺激されて出てきたところに鉢合わせしてしまったのだ。ティガレックスは飛んで逃げ、飛ぶことが出来ない俺はどこまでも終われることになってしまった。結果地図にはないところまで来てしまい、振り切ったと思えば猛烈な吹雪に襲われてしまう始末。一応下山しているつもりだが、辺りは吹雪で何も見えないため正直登ってるのか下りてるのかもわからない。かといって一気に転がり落ちる訳にも…。
(まずい…本格的にまずい)
足に疲労が溜まってくるもこの中で立ち止まれば一気に身動きがとれなくなる。それに寒い。ホットドリンクの効果はまだ続いているはずだが、少し止まれば凍え死にそうだ。どちらにせよ歩くしかなかった。
どうしようもなく歩いていると、ほぼ真っ白な視界の中にぽっかりと浮かんでいる黒い穴を見つけた。
(洞窟だ!助かった!)
正確にいえば洞穴なのだが、この際吹雪さえしのげればどうでも良い。
穴の大きさは直径2mぐらいで、何故か奥が少し青白く光っている。それに気がついたのは洞穴の目の前に来たときだった。好奇心と寒さが勝って中に入ると、奥に獣がいてこちらを見ている。真っ白で馬のような体格、美しい鬣(たてがみ)に深紅の瞳、頭には1本の角───
(まさか…幻獣?)
本でしか読んだことがない。実在するらしいとは聞いたことがあるが、想像上と思う人のほうが圧倒的に多い幻獣、キリン。
本にはドス鳥竜と大差ない体格だと書いてあった気がしたが、目の前にいる幻獣はそれより2周り小さい。
「あのー、入っても良い?」
通じてない。セルレギオスなら完全に、飛竜種なら何となく通じるのだがやはり古龍とは意志疎通出来ないようだ。
小さな幻獣はしばらく立って見つめていたが、いろんな意味で敵ではないと判断したのか足を折り畳んで寝そべった。小さいとは言えその雰囲気から格上であると感じた俺は、近づかず入り口付近に座って愛用の太刀、叛断ノ覇刃レギオンを置き、携帯食糧を食べた。
察しているかもしれないが、このG級セルレギオス太刀は父親の素材を使っている。もちろん剥ぎ取った訳ではなく、生え変わった鱗や爪を貰っただけだ。誕生日に尻尾を贈ってきたときはマジで焦ったが。本人いわく痛いけどまた生えてくるから大丈夫だと。
それはさておき、ホットドリンクは後2瓶。これでは夜を越せないだろう。しかも入り口付近にいるので風が吹き込んできてかなり寒い。それに越せたとしても翌日救助がすぐに来てくれるとも限らない。視界不良のなか歩き回ったので今どの辺にいるのかも分からなかった。
眠気と必死に戦いながら身を震わせていると、不意に視界が明るくなったので振り向けばすぐ近くにキリンがいる。するとキリンはこちらの防具を噛み、クイックイッと引っ張り奥に戻った。呆然と見つめているともう一度こっちに来て、今度は太刀をくわえて奥に持っていった。そしてこちらをみる。
「そっちに行って良いってこと?」
通じてはないようだが、またこっちに来て防具を引っ張りこっちをみる。ゆっくり近づいても特に何もしないのでいさせてもらうことにしよう。風が来ない分かなりマシになった。横になって膝を抱えるように丸くなると、キリンが近づいて背中に寄り添ってくれる。
(あ、暖かい…)
そしてすぐに眠りに落ちた。
翌朝、目が覚めるととても体がポカポカしているのだがどういう訳か背中が寒いので、どうやら布団を剥いで抱き枕のようにしてしまったらしい。あれ?と夢と現実の間で記憶をさかのぼる。数秒後、思い出してハッと目を開けると視界一面が蒼白く光っていた。抱いているのは布団ではなくキリンだったのだ。
見上げると穏やかな眼でこちらをみていた。まるで「起きた?」とでも言うように。外を見ると晴れていて遠くまで見渡せた。どこかはわからないが、少し下にポポの群れがいる。
ホットドリンクを飲んで、食糧を調達しようとそこまで降り、太刀を抜いて狩りを始めよう…とした瞬間、ポポ1頭に雷が落ちて悲鳴をあげる前に絶命した。
…さすが幻獣。お陰で暇になった。かといって暇潰しに他のポポを狩る気にもならないのでとりあえず剥ぎ取ることにする。一方キリンは雪をかき分けそのしたにある何かを食べ始めた。
天気も良いので救助要請の狼煙をあげてから肉を剥ぎ取りその一部を焼いて食べ、その後周囲を探索するも特に何も見つからない。霜降り草とよくわからないキノコがあるだけだ。
昼頃にまた肉を焼いて食べ、ボーッとしていると突然キリンが防具を噛んで昨日よりも強く引っぱったので何事かとキリンの顔を見ると、キリンは空をみた。その方向を見ると分厚い雲が近づいていて、キリンが何を伝えたかったのかを理解する。山の天候は変わりやすい。また吹雪がくる。すぐに狼煙を片付けて洞穴に戻ろうとすると一段と冷たい風が強く吹いた。洞穴に戻った数分後には先ほどまでの青空が嘘のように暗くなり、しばらくしてまた吹雪いて温度が一気に下がり視界も悪くなってしまう。これでは救助は来れない。
(それにしてもなんでこいつは僕を助けるんだろう。本に昔子供を育てたキリンがいると書いてあったけど、それと同じ感覚なのだろうか)
寄り添ってきたキリンの少しピリピリする鬣を撫でながら思った。自分には竜の血が流れているからそのせいかなと思っていると、キリンがこっちを凝視してるのに気がつく。目が合うと立ち上がり、僕の前に後ろ向きに座った。なにがしたいのかわからない。ただ、尻尾可愛いな、と思った。しばらくしてキリンが首を後ろに回してこっちをみる。見つめ合うとこっちに来てすり寄り、また同じことを繰り返す。
訳がわからず見ていると、またこっちに来て今度はズイッと顔をこっちに伸ばすと、顔に息がかかるくらいまで近づいてきた。さらに近づき、唇がほとんど触れるくらいの距離に。穏やかな、でもどこか真剣な目で見てくる。そっと頬を撫でてやっても反応はない。しばらくしてキリンが僕の顔を舐めた。そしてまた見つめる。
まさかキスをせがんでいるのか?と思い、直ぐに自己嫌悪にかられた。だが少し顔をつき出せばそれができる距離にいるのは、こちらに同意を求めているからなのか?という考えが浮かぶとやってみたいという気持ちが強くなる。もちろん人間としたことはない。
(誰もみてないし…このキリンすごく綺麗で可愛いし…)
そっと顔を両手で持ってみても抵抗しない。優しい目で見つめられ、躊躇しながらも顔を近づけた────
ムニュっというなんとも心地よい感触に一気に興奮する。するととキリンのほうからも吸い付く…というより貪るように口を押し付けてきたのでやっぱりそうだったのか、と思っているとキリンの舌が入ってきて、僕の口中を舐め回し舌を絡めとった。
魂が吸いとられそうなほどの熱いキスを長々と交わしていると気がつけば俺も無意識にキリンを引き寄せていて、キリンも鼻息を荒くさせながらうっとりと瞬きをし、その姿になんとも言えない気持ちが沸き上がる。
ゆっくり離れるとまた僕の前に足を折り畳んで寝そべった。その意味をもう理解できる。さっきは気がつかなかったが、誘うように振られた尻尾の付け根には小さな縦割れがあり、少しふっくらしている。こいつは雌なのだ。そして今俺は誘われている。
ゆっくり近づいて意を決し縦割れに指を差し込むと、そこはかなりキツかった。キリンの息が再び荒くなる。そのまま弄っていると徐々に柔らかくなっていき、粘液も垂れてきた。
キリンが振り向き、切なげな目線を送られればもう我慢できない。指を抜き腰装備を外していつの間にか勃起したものをあらわにしてそっとあてがい押し込んだ。
やはり少しキツいがかなり温かい彼女の膣に根本まで埋めると、胴装備も脱いで思いっきり抱き締めたい衝動に負けてその通りにした。着ていたときよりも暖かく感じる彼女の体はとても肌触りが良く少しピリピリしている。
そのままゆっくり腰を振れば快感が押し寄せてくる。彼女も感じているのか鼻を時々ならしながら恍惚とした表情をしていた。
しばらく抜き差ししていると、不意にキリンが歯ぎしりをして一気に膣が締まった。射精しそうになり、思わず腰をひいて結合を解いてしまう。今更だがやっぱり幻獣相手はまずいんじゃないか、しかも初めてだ、あとは自分でやろう、さすがに中で射精するのはダメだ。そう思った。
キリンから離れ自慰を始めようとするとまたあの切なげな目で見つめてきた。本心は続けたいからか、はたまた本当にそんな顔をしていたのかあるいは両方か、「止めないで」と懇願しているようにも見える。
実際キリンは最後まで続けてほしいと願っていた。
そんなキリンの顔みて思わず
「ゴメン」
と言うと背後に周り、再び自身の雄を入れる。するとキリンはまた恍惚とした表情に戻り、安心したようにため息をついた。その姿がなんとも愛らしく、先ほどまでの戸惑いも吹っ飛んだ。
心なしかさっきより柔らかくなった気がする彼女の膣をかき回す。腰を引けば自分に絡み付いているのがわかる。そしてついに限界を迎えて下腹部を押し付けるとぎゅっと抱きしめ射精した。膣もそれを感知したのか射精中のぺニスをまるで波打つような感じに締めつける。感じたことのない快感と満足感に浸りながら熱い膣に精を放ち、ずっとこのままでいたいとさえ思った。
─ ─ ─ ─ ─ ─ ─
私は成体になっても雄に巡り会うことは出来ずにいた。そもそも同族は個体数が少ないのでしょうがないと言えばそうなのだが。そんなときにこの少年が私の塒に来て、襲うわけでもなく居座った。異性の巣に入ったり、誘ったりするのは求愛行為。この少年がそれを知っているかどうかは分からないが、まだ成体ではないであろうこの人間を私は出会ってすぐに"番にしたい"と思った。初めはなぜ人間にそんな感情を抱くかはわからなかったが、この少年の瞳を見て親の片方が竜であることに気がつくと無理矢理納得して彼を番に誘うことにする。
初め彼は戸惑っていたので口合わせを促すと熱くしてくれた。もう一度誘えば今度は迷いなくその雄を入れてくれる。きっと交尾をするのは初めてなのだろう、ぎこちない動きで私を突いた。同族に比べれば小さい雄だが、私も初めて受け入れるそれに快感を感じていた。種族故か中々射精しなかったので私が先に達してしまう。と、彼が唐突に結合を解いてしまった。ようやく巡り会えた雄とせめて最後まで続けたかったのでそれを伝えようと彼を見つめると、少し申し訳なさそうな顔をして再開してくれる。そして下腹部を押し付けた。
私が自らに精が放たれるのを感じると、それをもっと奥へ奥へと運ぶように膣壁が動いた。射精が終わり、出されたすべての精の感覚が最奥の子宮へ消えると彼から離れ、横になって伸びをする。彼の精を子宮全体に馴染ますように…。
─ ─ ─ ─ ─ ─ ─
キリンが横になって伸びをしているのをみて、これがただの戯れではないことを知る。いつしか下心満載で色々な生物の生殖行為を友達と本でみていたのだが、そこにこの行動も書いてあった。一部の動物は交尾後にこれを行い、受精率を高めるとか。つまりこのキリンは本気で自分との子を孕もうとしているのだ。
しばらくそうしていると、満足したのか甘えてくる。抱きしめて撫でたり顔を舐められたり甘噛みされたりとじゃれあい、そしてもう一度キスをした。「ありがとう」と言われているような気がしたのは気のせいだろうか。
その日は最初から抱きしめて寝た。
翌日、肉を食べてボーッとしていると、足音と共に聞き慣れた「かちゃっかちゃっ」という金属音が聞こえてきたので急いで外に出ると、
「やはりそこにいたか!昨日狼煙が上がった方に来てみたら洞穴が見えたからそこにいるんじゃないかと思って飛行船を降りてこっちに来たんだ!」
と、捜索に来た先輩ハンターがこちらに走ってくる。そしてキリンを見つけ慌てて武器をとったので
「まって!僕を助けてくれたんです!キリンがいなかったら凍え死んでいました。」
「キ、キリン!?そいつが!?」
と驚く先輩に、交わったことを除いて説明。先輩もバカではないので動揺しつつも
「そ、そうか。じゃあ飛行船はこっちだ。」
といって武器をしまってくれた。
飛行船につくと、そこにいたギルドナイトが、ついてきたキリンを見て
「そいつ…随分小さいが幻獣か?」
ここで同じ説明。
「そうか。だがわかっていると思うが連れていくことは許可できんぞ。」
といわれたので渋々キリンに
「ごめん。いかなきゃ。」と言って飛行船に乗ろうとしたとき、防具を噛んで引っ張られた。その時、言葉が聞こえたわけではないが『置いて行かないで!』と確かに言っている気がした。
「戻らないと。みんな待っているから。」
と言うと理解はしたのか噛むのを止め、今度は飛行船と僕の間に立ち、再び噛んで飛行船の方に引っ張った。それを見たギルドナイトは
「随分なついているな。それなら特定狩猟禁止生物に認定されるかもしれん。古龍で、お前の村に置くとなれば村長の許可もいるだろうがどうする?」
迷わず
「連れて帰ります!」
そう言ってキリンの背中に手をあてながら飛行船に乗ろうとすればピトッとくっつきながらついてきた。
飛行船の中、キリンと同じ部屋だったのだが、そこで誘われたときは流石に
「こ、ここはダメだよ…。」
と言うとそれも理解したのか案外あっさり諦めた。最初は全然通じてなかったので不思議だな、と思いながらこれからどうするかと考える。
(きっとこのキリンは人を襲うことは無さそうだし、父さんの時みたいに村も賑やかになるといいな。)
そう期待するランだったが、そう遠くない未来、この1人と1匹は他の仲間と共に人と竜の命運を分けることになるのを知るよしもない。
いかがでしたか。「幻獣と少年」は元々処女作「隔たり」の次に書いたものなのでリメイクしても少し読みにくかったかもしれませんね(汗)次回からはもう少しマシになると思うので、これからもよろしくお願いします。