※この作品はR-18です。

四次元ポケットを手に入れて異世界へ行ってきます!   作:TNKエース

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え〜エドモントンまでの話は基本飛ばします。
そして、カルタを後回しにしたツケが来ます。


未来の報酬

未来の報酬

 

さて、我々は鉄華団及びマーチウインドは、

優雅な列車旅をしている。

 

クーデリアにどうするかを聞いたら原作と同じテイワズの地球支部からの輸送列車に乗り込んで、アラスカからエドモントンへと向かうルート、

更に俺からの提案で、ミレニアム島からエドモントンへの直線ルートで降下艇のダミーを流した。

 

これで原作通りにマクギリスが裏切ったとしてもアチラに向かってくれる。

まあ、裏切らなければ……

 

 

 

 

 

「申し訳ございません。イズナリオ様

セブンスターズの一員としてなんなる失態を」

 

カルタは後見人にして地上本部司令官であり、マクギリス・ファリドの義父でもあるイズナリオ・ファリドに任務失敗の報告をしていた。

 

「カルタ、君の行動は偉大なる父上に泥を塗ったのだ………」

 

イズナリオの叱責をカルタは重く受け止めていた。

そして、

 

「マクギリスがクーデリア・藍那・バーンスタインが乗る船と思わしき物を見つけたそうだ。

今回の件を水に流して欲しければ、自らの手で……」

 

「はっ!このカルタ・イシュー。全身全霊をもって任務に就かさせてもらいます!」

 

そう言ってカルタは長官室から出ていった。

 

 

 

 

 

この世界ではマクギリスがカルタを応援していたが、この世界では会うことなく、カルタはコーリスの船に乗り報告のあった海域へと向かうもダミーと知るやいなや、ハンカチを噛みしめる。

 

「あのドブネズミぃ〜〜〜〜〜!!!」

 

海上にカルタの叫びが鳴り響いた。

 

 

 

 

 

さて、場所は変わり、列車内。

 

原作ではビスケットがカルタに殺され、鉄華団はピリピリとした空気だったが、この世界では誰も死んでいないのでほのぼのとした空気だ。

 

「うおおお〜〜〜!見ろよヤマギぃ!一面真っ白だぜ!」

 

「うん。すごいね」

 

「これが……雪か」

 

「クッキーとクラッカーに見せたかったなぁ」

 

俺はそれを見て軽く微笑む。

これを最後まで出来たら良いな……と思いながら、

 

 

 

 

 

カイトは見張りの為にルーラーのコクピットで待機をしていた。

 

そして考えをしていた。

 

考えているのはアインの事だ。

マクギリスからの連絡だと、アインは生きているのが奇跡だと言われる程の瀕死の状態だが、生きており、ガエリオがアインをグレイズ・アインにしようとしている。

 

原作の修正力か?と考えていた。

もしかしたら、カルタがエドモントンにやってきてビスケットが死んでしまう可能性もあり得る。

 

マクギリスに頼んでカルタを後方勤務にまわせないか?と言ってみたが、失敗したとは言っても被害はゼロな為難しいと言われた。

 

俺がやった事は問題を後に押し込んだだけだったか?と思いながら

 

 

 

 

 

雪原をゆる〜〜く進行している。カイトの考えなど無視して、

そして、遂にアーブラウへと列車は到着した。

 

 

 

 

 

それから3日後

 

「イテテテテ」

 

「ほら動かないの」

 

メリビットが年少組の腕に包帯を巻いていく。

 

彼等が基地代わりに使っている廃駅には多少の怪我人がいるだけで、悲壮感など無く。それなりの緊張感がある程度であった。

 

それもこれも、エドモントン突入組はカイトの考えたピンポンダッシュ作戦を実行していたからだ。

 

 

 

 

 

ギャラルホルンの兵士が防衛している橋の部分。で鉄華団のMW部隊とオートマトン部隊がギャラルホルンの部隊と交戦していた。

 

オートマトンと阿頼耶識対応型のMW部隊が前線を張り、途中で手に入れたユニオン製のMWが後方から支援砲撃を繰り返していく。

 

ドォン!

 

一体のオートマトンがギャラルホルンのMWによって破壊される。

 

「規定数のオートマトンが壊されたな。

ビスケット!撤退だ!」

 

「了解!」

 

オートマトン隊を殿として撤退していく鉄華団。

 

ギャラルホルンの兵士は後方に下がるとヘルメットのバイザーを上げてパック入りの水を飲み込む。

 

「ふぅ、今日はこれで何度目だ?」

 

「確か、六回目だったかと、流石に直ぐに撤退するとは言え、こう何度も来られるとなぁ」

 

二人の兵士はふぅとため息をつく。

 

その配置を二対の目が見ているのに気づかずに

 

 

 

 

 

さて、三日月や昭弘達MS部隊はというと。

 

「オルァ!」

 

シノの操る流星号が敵のグレイズの攻撃を避けつつ返す動きでグレイズの胸部をコクピット毎斬り裂く。

 

「フッ!」

 

三日月のΔラミネートブレードがグレイズを観音開きに斬り裂く。

 

「うおおおぉぉぉぁ!」

 

昭弘の駆るグシオンがハンマーをブースターで加速しながら多数のグレイズを巻き込みながら回転していく。

 

「Cファンネル!」

 

カイトの改造により大気圏内でも使用可能になったCファンネルがグレイズを行動不能にしていく。

 

「落ちろ!」

 

ルーラーはブレードとライフル使い堅実な戦いをしていく。だが、その動きは何処かぎこちなかった。

 

「撃ち砕け!」

 

ライガットはリボルバーカノンから多弾頭式連続衝撃弾を敵機の胸部に打ち込む。

 

一点に連続集中する衝撃に以下にエイハブ・リアクターの慣性制御と言えども耐えきれるものでは無く、パイロットは衝撃により気絶する。

 

「使えるな、コレ」

 

「行っちゃえ!」「そこだ!」

 

ラフタとアジーも性能の劣る(ガンダムフレームやネオガンダムフレームに対して)漏影で二機によるコンビネーションでグレイズを撃破していく。

 

ある程度戦っていると気絶や損傷している機体を連れてグレイズが撤退していく。

 

 

 

 

 

廃駅に到着すると雪之丞を含めた整備チームが大急ぎでMSとMWを整備していく。

直ぐに撤退するとはいえ、何度も出れば足回りにダメージを受ける。

 

パイロット達も機体を降りて、体力を回復させる為に食事を取る。

 

だが、その中にカイトは居なかった。

 

 

 

廃駅の隅でクーデリアとフミタン、鉄華団、マーチウインドの主要人物、蒔苗とその秘書が机を中心に佇んで居た。

 

「これが、三日間で調べたギャラルホルンの警備状況だ」

 

カイトは紙製の地図を取り出し、赤ペンで丸を描いていく。

 

「これが……お主どうやって調べた?」

 

「三日間、鉄華団が身を張ってくれたおかげですよ。それに、俺とさくらは隠密(笑)が得意なんでね」

 

カイトは自嘲気味に答える。

 

「ふむ…それで、もう時間はないが

どうするんじゃ?」

 

「時間的に、次の攻撃がラストチャンス。鉄華団、マーチウインドの出動可能戦力を持って市内へと突入。そして蒔苗氏を運ぶ車両を三つに分け、敵を撹乱する!」

 

カイトは息を吸い。

 

「そして本命の部隊は蒔苗氏と共に議事堂に繋がる隠れ家に向かってくれ。

その他の部隊は囮として議事堂に向かってくれ」

 

カイトの言葉に、蒔苗は何故それも知っている?と眉をひそめる。

 

「作戦は分かった……けどよ、何であのおっさんをルーラーに乗せてんだ?

盗まれたりは……」

 

オルガの心配も当然であろう。

 

「大丈夫だ」

 

カイトは軽く笑う。

 

「あの男……クランク・ゼントはギャラルホルンの人間だったが、ドルトコロニーの一件でギャラルホルンに見切りをつけた」

 

カイトは先日の事を思い出す。

 

 

 

 

「で、話とは何だ?クランク・ゼント二尉」

 

クランクはカイトに話が有ると言い、蒼紫に連れられてミーティングルームに入る。

 

ガッ!

 

クランクはいきなり土下座してきた。

 

「頼む!俺をマーチウインドに入れてくれ!」

 

「何を言っている?貴方はギャラルホルンの士官だろう。

まさかうだつの上がらないからウチに転職し「違う!!」

 

カイトの軽口に、クランクは否定の言葉を返す。

 

「俺は…最初は市民を守る為にギャラルホルンに入った。だが………先日のドルトでの組織の仕打ちは………「良いだろう」……良いのか?」

 

「無論、首輪はつけさせてもらうがな」

 

 

 

 

 

「と、言った話だ」

 

「………早すぎじゃないか?」

 

流石の即決ぶりに、オルガは少し引いていた。

 

「そうか?まぁ、前々から向こうが頭を垂れれば仲間にする予定だったからな」

 

そう言ってカイトはハッハッハッと笑う。

 

 

 

 

 

会議を終えるとオルガとカイトは整備されたMWの上に立つ。

 

「皆聞いてくれ!」

 

オルガの叫びに、鉄華団、マーチウインドのメンバーが集まる。

 

「諸君!今までよく頑張ってきてくれた!!」

 

「俺達は今まで奇跡的に誰も死なずに済んだ!

ブルーワーズ!ドルトコロニー!地球降下!先日までの戦い!正直誰かが死んでも可笑しくはなかった!」

 

「が!我々はただ一人の犠牲者も出さずに済んだ!我々マーチウインドと諸君ら鉄華団の力を合わせなければこの結果にはならなかった!」

 

「これから俺達は蒔苗のじーさんをアーブラウの議事堂へ送り届ける!」

 

「途中でギャラルホルンの妨害もある。ギャラルホルンが切羽詰まってMSを出してくる可能性も有る!

……だが、私は君達に命令する

『生きて帰ってこい!!』と」

 

「……俺からの命令も一緒だ!

良いか!絶対に生きて帰って来い!何としてもだ!

死んだ奴は団長命令違反でもういっぺんぶっ殺す!!

だから良いか!何としてでも、張ってでも!死んでも生きて帰って来い!!」

 

オルガの言葉に鉄華団のメンバーは、うおおおおおおお!!と歓声の声を上げる。

 

そして、その後方では雪之丞変とメリビットが

 

「あいつはよぉ、指揮官としてこの命令を出したかったんだずっとな、

死ぬな。生きろ。なんて言葉にしたあっさりとしたもんだ。

……けどよ。あいつにゃあ言えなかった」

 

メリビットは雪之丞に寄り添うように彼等を見ていた。

 

 

 

 

 

アーブラウへと移動中の輸送船の中ではガエリオが格納庫に向かって走っていた。

 

アインの意識が戻ったとの報告があったのだ。

 

「アインっ!」

 

『………』

 

目の前にある通常のグレイズよりも二回り大きいグレイズが頭部センサーをギョロギョロさせる。まるで人が目を動かすように、

そして、センサーがガエリオを見つけると

 

『ボード……ウィン特務三佐?』

 

「ああ、そうだ。アイン」

 

『申し訳ございません。私の命令違反の所為で……』

 

グレイズから聞こえるのはアインの声だ。

 

「アイン、お前今の自分の状況は……」

 

『はい…聞いてます。私の身体はそう長くは持たないと、だから!オレはあのカセイネズミドモヲコロシマス!ダカラ!ミテイテクダサイ!クランク二尉!ボードウィン特務サンサ!』

 

「ああ」

 

ガエリオは気づかなかった。アインが生きていたという嬉しさから、アインの変貌を、

 

 

 

 

 

 

最後の大一番。

 

かなり減ったが、まだまだ余裕のある弾薬を全て装填し、オルガ達MW部隊はカイトとさくらを連れて出撃する。

 

失敗は許されない。最後の戦いだ。

 

装甲車には、クーデリアと蒔苗、その秘書にアトラとフミタンが乗り込む。

 

囮となる装甲車にはクーデリアと蒔苗の立体映像を椅子に取り付けておいた。

 

これで敵を撹乱できるだろう。

 

本命の装甲車の近くには、バイクに乗ったカイトと対魔忍衣装のさくら。MWに乗ったオルガとビスケットだ。

 

「しかし、何でカイトさんがこっちに来るんだ?それとさくらさんのその格好は?」

 

「な〜に、俺達は白兵戦の方が得意なんでね」

 

「私のは昔の戦闘服をカイトが仕立ててくれたんだよ」

 

カイトは軽く手を握っては離し、握っては離す。

 

さくらは嬉しそうに喋る。

 

「出るぞ!」

 

「ああ、死ぬなよ」

 

「ご生憎と、あと60年は生きる予定だ!」

 

カイト達はバイクとMWを走らせる。

 

 

 

 

 

さて、エドモントンから少し離れた平地では、ギャラルホルン達の前線基地とも言える簡易陣地が設置されており、整備班が機体の整備をしたり、パイロットが食事を取っていたりしていた。

 

だが、そのひと時は崩される。

 

ドォン!ドォン!ドォン!

 

グシオンティターンによる狙撃を開幕に、残りの七機が敵の陣地へと突っ込んでいく。

 

狙撃による奇襲で、彼等は想定よりも早く殲滅されていく。

そもそも、原作とは違い、コーリス達が居らず。機体、パイロット共に原作以上の能力を持つのだ。これぐらいの無双は軽かったのだ。

 

『三日月!敵の援軍だ!」

 

昭弘の言葉と共に三日月は肌で敵の増援を感じた。

 

遠くからMSの部隊がやってくる。その数二十を越えていた。

 

 

 

 

 

「良いこと!此処でドブネズミを倒さなければ、我々に未来はない!」

 

増援はカルタの地球外縁軌道統制統合艦隊だ。

三度の失敗を繰り返し、此処で何とかしなければ未来はないカルタ達は必死だった。

そして、それに巻き込まれるコーリスも又必死の覚悟と八つ当たりで向かっていた。

 

「さぁ!行くわよ。我ら!地球外縁軌道統制統合艦隊ッ!!」

 

「「「「「「「面壁九年!! 堅牢堅固ッ!!」」」」」」」

 

「蜂矢の陣!」

 

「「「「「「「一点突破!!」」」」」」」

 

カルタのグレイズリッターを中心として九機のグレイズリッターが突撃してくる。

 

そして、

 

ドォン!

 

「撃って良いんだよな?」

 

「当たり前じゃん。何言ってんの?」

 

「すまん。何か言わなけりゃならない気がしてな」

 

グシオンからの狙撃でグレイズリッターの一機が破壊される。

 

「おのれ!コーリス!お前は三機を連れて狙撃機を潰せ!残りは前方の敵機だ!

良いか最低二対一で取り囲め!」

 

カルタは数を使った。普通なら何も問題のない命令を下した。

 

「来るぞ!」

 

だが、彼女は間違えていた。敵には悪魔がいるという事を、

 

「行くわよ!」

 

 

 

 

 

さて、アーブラウへと向かう橋では。バイクを道の端に止めて拡声器を持ちながら一番前線に出るカイト。

 

流石のギャラルホルンの兵士も?な状態だ。

 

「あー、あー、ギャラルホルンの兵士に告げる!

死にたくない者、怪我をしたくない者、妻子がいる者は下がれ!下がらない場合。命の保証は……」

 

カイトはそれ以降の言葉を紡げなかった。

 

何故なら、ギャラルホルン側から一発の銃弾が放たれ、カイトが持っていた拡声器を壊したからだ。

 

「抵抗を確認。これより処刑タイムだ」

 

『仮面ライダークロニクル』

 

「変身」

 

『バグルアップ!天を掴めライダー!刻めクロニクル!今こそ時は極まれりぃ!!』

 

カイトは仮面ライダーゲムデウスクロノスに変身する。

 

「「「「なっ!?」」」」

 

変身したカイトにギャラルホルンの兵士も鉄華団も驚く。

驚いていないのは、さくらだけだった。

 

「行くぞ!ゴルァ!!」

 

Gクロノスが走り出す。

 

「撃ち殺せ」

 

兵士達はGクロノスに向かって発砲するも、

100t以下の攻撃を無効化するGクロノスには無意味であった。そして、100mを0.86秒で駆け抜けるGクロノスには橋の距離なんて無いに等しかった。

 

ザクっ!ザクっ!

 

Gクロノスのデウスラッシャーの斬撃で兵士たちは次々と切られていく。

 

更にはMWの足回りも斬り捨てていく。

 

ひぃっ!と恐怖に駆られた兵士は一歩後ずさると、

 

とんっ、

 

「兵士は肩を誰かに抑えられる。

 

振り向くと、

 

「やっ♪」

 

兵士は痴女?と言おうとしたが、その前に斬られてしまい、意識を失う。

 

「うっ!撃て!

 

兵士達はさくらに向かって発砲するが、さくらは影遁の術を使い影に隠れる。

 

「消えっ!?」

 

兵士達はさくらが消えた事に驚くが……自分達の放った弾丸が一部当たってしまう。

 

 

「今だ!行け!」

 

Gクロノスの言葉にオルガ達はハッと気づき、MWを市内へと走らせていく。

 

兵士達は此処にいては轢き殺されると思い、怪我を我慢して逃げ出す。

 

オルガとビスケットは市内に入る時に、グチャリとした感触を感じたが、戦場の習いで無視することにした。

 

Gクロノスはオルガの乗るMWの上部に乗り込み、さくらは反対側に乗り込んだ。

 

「では、ミッションスタートだ」

 

 

 

 

 

その頃、平野部では

 

バギィ!

 

と、グシオンのハンマーにコクピットを潰されたグレイズリッターが地面に倒れる。

 

「馬鹿な!?数はこちらの方が上なのに!」

 

「腕が違うんだよ!腕がぁ!」

 

カルタのグレイズリッターと流星号が剣をぶつけ合う。

 

MS戦のセオリーから外れた流星号の攻撃に実戦経験の少ないカルタは劣勢を強いられる。

 

そして、

 

ガシッ!

 

カルタは倒れた味方機に足を取られる。

 

「しまっ…」

 

「貰ったぁ!!」

 

バランスを崩したグレイズリッターにトドメを刺そうとするが

 

ピー!ピー!ピー!

 

新しいリアクター反応。この反応は、

ASW-G-66 ガンダム・キマリスだ!

 

「カルタから、離れろぉ!」

 

「ちぃ!」

 

キマリス……いや、キマリストルーパーのデストロイヤーランスによる突撃をシノはシールドを削らせる事によって避けるが、余りの威力にシールドが使い物にならなくなってしまう。

 

「無事か?カルタ!」

 

「ガエリオ。まさか貴方が助けに来るなんてね」

 

キマリスの手を借り、カルタの乗るグレイズリッターは立ち上がる。

 

「カルタ、お前は一度下がれ」

 

「はぁ?何を言っている!?私は……」

 

「現在、俺が集めて来た部隊がある。お前は彼等と合流して指揮をしてくれ」

 

ガエリオはカルタの言葉を遮り、後方の部隊を纏めてほしいと頼む。

 

「………分かったわ。けど、彼奴らは手練れ揃いよ。勝ち目…いや、足止めする事は出来るの?」

 

「大丈夫だ。俺には……」

 

その時風が吹く。

 

「心強い仲間がいる!!」

 

いや、違う!グレイズ……いや、グレイズよりもふた回り大きい機体が動いた衝撃だ。

 

「新手?」

 

「けど、一機なら!」

 

ラフタとアジーは大型グレイズに攻撃を仕掛けるも、大型グレイズは霞の如く消える。

 

「消えっ……」

 

アジーは一瞬、カイトが使っているようなホログラム系の技術かと思った。が、それが隙になった。

 

「アジー!後ろ!!」

 

ドンっ!

 

ラフタの言葉と共にアジーは背中側から強い衝撃を感じる。

後ろをふり向こうとするが、機体が反応しない。

再びの衝撃。

今度はモニターが消え失せる。

 

「アジー!」

 

ラフタは大型グレイズにライフルを撃ち放つが、

大型グレイズはMSとは思えない程の機敏さでそれを避けていく。

 

「なに!?こいつ!!動きが読めない!気持ち悪い!これ、三日月以上!?」

 

「ラフタ!行け!Cファンネル!」

 

アムロはラフタの援護にCファンネルを放つが……

 

『無駄だ!!』

 

大型グレイズは焦る事もなく、肩部に搭載された40m機関砲でCファンネルの一部を破壊し、残るCファンネルを両手の斧で破壊する。

 

「何っ!?」

 

「アレを凌いだ!?」

 

ラフタは出されれば倒される事必須のCファンネルを捌いた大型グレイズに驚きを隠せなかった。

 

『この攻撃は以前にも喰らった!』

 

大型グレイズはとぉ!と叫びながら跳躍する。

そして脚部のドリルキックを発動しながら飛び蹴りの体勢へと移行する。

 

「そんな!大振りの攻撃ぃ!」

 

ラフタはそれを避けようとするが、

 

 

 

 

 

今度はラフタが撃墜された機体に足を取られ、バランスを崩してしまう。

 

「しまっ……!」

 

『これで終わりだぁ〜!!』

 

大型グレイズの一撃、ラフタの漏影は避けきれなかった。

 

「させるかぁ!」

 

だが、その一撃はクランクが放ったライフル弾により大型グレイズの体勢を崩してしまう。

 

『くぅ。貴様!クランク二尉を殺した機体!』

 

「……!?その声、まさか?アイン!アイン・ダルトンなのか!?」

 

『……………えっ?まさか?その声は………』

 

敵の機体から聞こえてくる懐かしい声は……

 

「俺だ!クランク・ゼントだ!」

 

『クランク二尉!?本当にクランク二尉なのですか!?』

 

「そうだ!」

 

『クランク二尉……そうか!彼奴らから逃げ出して来たんですね!早く後退してください!あちらの方に「それは出来ない!」……なぜ?』

 

「俺は、ギャラルホルンの正義を信じきれなくなった。だったら俺は俺の信じる正義を信じたい!」

 

『そんな!?クランク二尉。ギャラルホルンには確かにコーラルのような人間が居ます!ですがボードウィン特務三佐のような「だが、その特務三佐はドルトコロニーの時に何をしていた!」

 

クランクの言葉にアインの動きは止まる。

 

「アイン。お前はまだ若い。その機体から降りて、俺と共に世界を見てみないか?」

 

『…………そだ』

 

「アイン?」

 

『嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だウソダウソダウソダウソダウソダ!ウソダ!ウソダぁ!!

オマエハイッタイナニモノダ!!コノニセモノメぇ!!』

 

グレイズ・アインは斧を振りかぶり、それをクランクに振り下ろした。

 

「おっさん!危ねぇ!」

 

シノはドンっとルーラーを押すと自らを盾とした。

 

流星号の腕が切られ、頭部を掴まれる。

 

そして、追い討ちのパイルバンカーが放たれた。

 

グワシャッ!と嫌な音がして、流星号の右肩が吹き飛び、パイロットのシノにもダメージを与える。

 

『ヨクモ、ジャマヲシタナ!トガビトドモガ!』

 

グレイズ・アインは流星号を地面に叩きつけ、トドメを刺そうと斧を振りかぶると、

 

『聞こえるか!?皆!ついさっきオルガとクーデリアは市街地に入った!後少し、後少しだけ踏ん張れ!』

 

通信を聴くと、グレイズ・アインの動きはピタリと止まる。

 

『クーデリア?アア、ソウダ。オレハクランクニイノメイレイヲジッコウシナケレバ』

 

グレイズ・アインはスラスターを吹かせてエドモントンへと飛んでいく。

 

「アイン!?」

 

ガエリオはエドモントンに向かうアインを追いかける。

 

『何をやっているの!?ガエリオ!!ここは私が引き受けるから、早くあのバカを止めなさい!』

 

「すまない。カルタ!」

 

ガエリオはキマリスを四足歩行形態(トルーパー)に変形させるとアインを追った。

 

「ちぃ!済まん!敵が二機抜けた!」

 

「分かった。俺が行く」

 

三日月はバルバトスをエドモントンに向かわせようとするが、

 

「させるわけないでしょ!」

 

後方の部隊と合流した地球外縁軌道統制統合艦隊の生き残りがそれを邪魔する。

多数の敵機からの一斉射撃で移動する事が出来ない三日月。

 

「クソっ!これじゃあアジーさんとシノの救助も出来ない!」

 

ライガットの脳裏には散っていったシノを思い浮かべる。

 

「……せるか。させるかぁ!!」

 

ライガットはハスターの機動力を全開にして加速する。

 

撹乱すれば、せめて三日月だけでもエドモントンへ行けると信じて、

 

「カルタ様!」

 

「その域や良し!全力でもって返礼せよ!」

 

「「「「はっ!」」」」

 

ハスターに砂糖菓子に群がるアリの如く弾丸が集まる。最初はそれを避けていたハスターだが、徐々に動きを制限され、遂には集中放火を喰らってしまう。

オニクス(流星号)とは違い、ガンダニュウム合金製のハスターは細身ながらも高い防御力を誇るが、集中放火をいつまでも防ぎきれる程の防御力は無かった。

 

ナノラミネートアーマーは剥げ、装甲はもはやベコベコで機体は中破を超え大破寸前である。

 

だが、それでもライガットは止まらなかった。

 

『止まるんじゃねぇぞ』かつて(未来で)団長(オルガ)に言われた命令を実行する為に、

 

「ちぃ!」

 

アムロ達はライガットを助けようとするが、近づけば集中放火、遠くからの攻撃はあまり通用しない。

 

この中で一番の火力であるグシオンの大型キャノンもとうの昔に弾切れだ。

 

アムロ達の機体も弾が乏しい。

 

「くっ!このままでは!」

 

『苦戦しているようだな。アムロ』

 

「その声は……」

 

 

 

 

 

『上空より、エイハブ・ウェーブ反応来ます!』

 

「敵の増援!?」

 

カルタは上空を見ると、

 

「アレは!」

 

自分達も使ったシールドに乗りながら、四機のMSと一機のMSのような何かが降りてくる。

 

「マーチウインド各機、攻撃を開始せよ!」

 

「「「「了解!」」」」

 

シャアの号令と共にクライシス。二機のオニクス、GNアームズにコンテナを付けたルシファーが一斉に攻撃を開始する。

 

「今のうちに、街へと行け!」

 

「わかった!」

 

バルバトスはスラスターを吹かせてエドモントンへと向かう。

 

「済まない。俺も行かせてくれ!」

 

クランクが同行を願うと、

 

「好きにすれば?」

 

「感謝する!」

 

クランクも又、エドモントンへと向かって行く。

 

「皆!新しい武器だ!受け取ってくれ!」

 

ピクサーはボロボロのハスターの前に立ち、ハスターの盾になる様に立つ。

その後ろにはコンテナが開き、新しい武器が用意される。

 

「よし!総員武器を補充して反撃に出るぞ!」

 

「よっしゃぁ!」「分かった!」

 

戦いはまだまだ続く。

 

 

 

 

 

さて、エドモントン市内では、

 

「目的地迄は、後どれくらいだ?」

 

「後少しじゃ。次の信号を左に……」

 

此処まで順調に進んでいたオルガ達、だが突如信号機の点灯が消える。

 

「オルガ!LCSを除いた全ての信号が切断!これって?」

 

「まさか、アイツら?」

 

「歴史の修正力か?ビスケット!急げ!時間が無い!」

 

そうしていると、遠くの方から爆発音が聞こえた。

 

「あっちの方向は?まさか!?」

 

爆発したのは別のルートを進ませていた囮の部隊だ。

 

「ビスケット!ドローンを飛ばせるか!?」

 

「少し待って!」

 

オルガの命令に従ってビスケットはドローンを飛ばして行く。

 

後少し、後車で五分と言ったところで、グレイズ・アインが飛んで来た。

 

「クソっ!あいつら正気か?街中でMSを使うなんて!」

 

グレイズ・アインは道路を踏み壊しながら、着地する。

 

その衝撃で装甲車とオルガ達の乗るMWが横転する。このままではオルガもビスケットも死んでしまう。

 

『ポーズ』

 

何処からか、そんな声が聞こえる。

 

オルガ達は気づくと、MWが態勢を整え直せたのを見る。

 

オルガは後ろを向くとクーデリアがグレイズ・アインと対峙していた。

 

『コンナトコロニイラシタノデスネ!クーデリア・アイナ・バーンスタイン!!』

 

「私に、

御用がお有りですか!!」

 

クーデリアはグレイズ・アインに怯えずに凛としていた。

 

『エェ…スベテハアナタガドクリツウンドウナドシナケレバ………

……アァ…ソウダ…オモイダシタ

………アナタガ…アナタノセイデクランクニイハ』

 

「あの頃の私は無知でした。私の行動一つでどれだけの犠牲が生まれる事も知らずに……ですが!

だからこそ!私は立ち止まれない!!」

 

『ソノオモイアガリ、コノ…ワタシガ!タダス!!』

 

グレイズ・アインは生身のクーデリアに対しても斧を振り下ろした。オルガ、アトラ、フミタンはクーデリアを助けようと駆け寄るが、間に合わない。

 

そして、斧は轟音を轟かせながらクーデリアをミンチに………

 

『バカ…ナ』

 

変えなかった。

 

ギギギっ

 

斧を振り下ろした先にはGクロノスがデウスラッシャーでグレイズ・アインの一撃を防いでいた。

 

「悪いが、クーデリアは殺させはしない!」

 

『コノ…バケモノメ!!』

 

グレイズ・アインは斧を握る腕に更に力を込めていく。

 

「お前がぁ!言うなぁ!!」

 

Gクロノスも、それに比例する様に力を込めるが、質量差が酷すぎてGクロノスは膝をつきそうになる。

 

このままでは、クーデリア毎潰されてしまう。

だが、しかしGクロノスの奮闘が……彼等を間に合わせた。

 

 

 

 

 

「止めろ!アイン!」

 

ルーラーの飛び蹴りがグレイズ・アインを蹴り飛ばす。

 

そして、組んず解れつのキマリス・トルーパーとバルバトスクレッセントがビルを倒壊させながら突っ込んで来た。

 

「来たか」

 

Gクロノスは原作以上のヤバさだな。と呟き、ルーラーに近づく。

 

「クランク!代われ!」

 

「カイトか!しかし……」

 

クランクはグレイズ・アインを見る。蹴り飛ばされ、バランスを崩し、ころんでいるも、直ぐに起き上がりそうだ。

 

「サブウェポンの3を使え!」

 

「サブウェポンの3これか!?」

 

ルーラーの指の付け根から何かが飛び出し、それがグレイズの足に付着する。

 

「よし!今の内に!」

 

カイトは変身を解除してルーラーのコクピットに入り込み、クランクは昇降装置で地面に降り立ち、オルガ達を議事堂へと連れて行くように指示を出しながら、自分も後方のMWに乗り込んでその場を後にする。

 

「よし、三日月!」

 

「何?こっちは忙しいんだけ…ど!」

 

「選手交代だ!」

 

カイトはキマリスを横から蹴り倒し、バルバトスから遠ざける。

 

「何してんの?」

 

「この前の借りを返すためだ

つー訳で、あっちの頼む」

 

「…………分かった。貸し一つで」

 

「おう!」

 

「つー、訳で

俺と相手をしてもらうぜ!ガエリオ・ボードウィン!」

 

俺はΔナノラミネートブレードを引き抜き、相手へと突き付ける。

 

「俺もお前との最期の戦いだ!」

 

今、最期の戦いのゴングが鳴った。

 




次回予告

えっ?俺が次回予告?急に言われてもだな。て言うか、此処はクーデリア嬢のやるべき場所だろ。
分かった。分かった。遂に始まる俺とガエリオのラストバトル。
ギャラルホルンの正義というカルトに染まったコイツに俺は勝てるのか?
次回、鉄華団
カミングスーン!………こんな感じで良いか?







はい、次回鉄血一期編終了します。
アインが何故カタコトになるのは、原作と違い脳にも損傷しているためです。
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