四次元ポケットを手に入れて異世界へ行ってきます! 作:TNKエース
天使を堕とす悪魔達
はてさて、結婚ほやほやな俺だが、
新婚旅行の後に前々からファルク公にお願いしていた。マクギリスの火星の旅行(アルミリア付き)で、マクギリスは先週、地球を立ったそうだ。
そして、アリアンロッド艦隊も又、つい先日火星に向かっているとの報告があった。
回想シーン
「火星で妙な物を見つけた?」
「はい。ジャスレイからの情報で……」
そう言ってイオクはタブレットをラスタルに渡す。
「……!これは!?」
タブレットに映し出されたそれにラスタルは驚く。
「一体何なのですか?」
「モビルアーマー……」
「モビル…アーマーですか?」
イオクは聞いた事の無い名におうむ返しする。
「厄祭戦を引き起こした巨大兵器だ」
「厄祭戦を!?」
「何を言っているんですか?ギャラルホルンの兵士なら知っていて当然の知識ですよ」
「しっ…知っていたさ!!」
慌てて隠そうとするイオクをジュリエッタは冷ややかな目で見る。
「はっ!そう言えばつい先日マクギリスが火星に行ったとの報告が!まさか、モビルアーマーを………」
「無いな」
「無いですね」
『あり得ないな』
ラスタル、ジュリエッタ、ヴィタールの三人にダメ出しされてしまう。
「へっ?」
『彼の情報はこちらでも掴んでいる。
彼は婚約者のアルミリア……ボードウィン嬢を連れて火星に行っている。
幼い彼女を連れて行くなんて、彼では絶対にあり得ない』
「それに、この情報が来たのはつい先程ですよね?
時間的にファリド公が得るのは無理なのでは?」
「そもそも、今回の彼が火星に行ったのはファルク公がマクギリスに勧めたものだ。
ファルク公がモビルアーマーの事を知っているとは考えられん」
三人に更にダメ出しされ呆然するイオク。
まあ、そんなこんなでイオクがジュリエッタとヴィタールを連れて火星へと向かっていた。
さて、この世界では鉄華団のメンバーは自分で金を管理する癖を付けなさいとカイトに言われ、原作のようにクーデリアには預けていなかった。
原作と違い趣味が有り、カイトが招き入れた教師陣のお陰で金の使い方を知っている鉄華団では苦もないが。
そしてマクギリスがアルミリアを連れてホテルへとやってきた。
待遇は当然VIP待遇。
新料理メンバーの元裏料理界(中華一番)の面々と大谷千年(鉄鍋の醤)が醸し出す極上の中華料理で舌鼓を打ってもらった。
そしてレジャーやショッピングを楽しんでもらい、
馬鹿が火星へとやってきた。
JPTトラストが所有するハーフメタル採掘場に7機のMSが降り立つ。
「いやぁ!お待ちしておりました!クジャン公」
ジャスレイは諸手を上げてイオクを歓迎する。
『うむ!して、ドノミコルス殿。件のモビルアーマーは何処に?』
「はい。ご案内します」
そう言って彼等はMSと車両でMAへと向かう。
「ほお、これが……」
イオクは七割方露出しているMAを見て感嘆する。
「これを破壊すればラスタル様は七星勲章を手に入れ、セブンスターズの主席に……そうすればラスタル様の考える平和が訪れる………」
実際はそんな事は無いのだが、イオクは妄想に溺れていた。
「総員!抜剣!MAを破壊するぞ!」
『『『はっ!』』』
そして、イオクのレギンレイズが一歩前に進むと……
ギュイン!
MAの目が光を灯す。
キュルルルルル!
独特な風切り音と共にMAハシュマルのテイルブレードがイオク親衛隊のレギンレイズを破壊する。
「なっ!?」
愛機の中でイオクは動かない筈のハシュマルが部下の機体を破壊するのをただ見ていた。
『イオク様!お下がりを!』
親衛隊の一人は予想以上のハシュマルの戦闘能力を危惧してイオクを退がらせようと考える。
因みにジャスレイに関しては頭の隅からも消している。
因みにジャスレイはハシュマルが動き出した直後に部下を放り投げて逃げだしている。
閑話休題
「馬鹿な!お前達を置いていけと言うのか!?」
『クジャン家の未来をお考えください!!』
「ッ…」
『イオク様の命は…』
『あなたお一人のモノではないのです!!』
『なぁに、あんなガラクタ俺らだけで充分です』
『イオク様はお後ろで安心して待っていてください』
『帰ったらステーキとパインサラダでお祝いしましょう!』
「皆!済まん!」
イオクは涙を流しながら撤退していく。
イオクが撤退していく中、親衛隊の面々はハシュマルを一秒でも押しとどめようとライフルを連射する。
しかし、彼等の奮闘も大量のプルーマによって直ぐに終わってしまう。
そして、ハシュマルはプルーマを連れて、
少し時間を戻そう、クリュセ近郊にあるギャラルホルン火星支部の小基地ではアークセイバーと火星支部の部隊が模擬戦をしていた。
アークセイバー側はMSが3機にMWが一個中隊規模
火星支部側はMSが6機にMWが一個大隊規模。
数は火星支部が有利だがアークセイバーの機体は全てチューンされているグレイズリッター。
MWも高性能な最新型だ。
対する火星支部のグレイズはノーマル機。MWは旧式機ばかりだ。
二つのチームは始めの号令代わりの信号弾を見てぶつかり合う。
そして、小基地の管制室ではギャラルホルンの制服を着込んだマクギリスが隣に座るアルミリアと共にその戦いを見ていた。
「凄い。ねぇ、マッキー。
マッキーもあんな風に戦うの?」
「ああ。そうだよ」
「凄い……」
アルミリアは目を輝かせながら戦いに見入る。
そして、アルミリアの傍に控えていたメイドは無言でマクギリスを軽く睨んでいた。
そして、しばらくすると………
「?!
本部長!ファリド公!
民間人からT -72地区にて異常が有ったと報告!
大型の鳥型の機体がクリュセに向かっているそうです!」
オペレーターのその言葉に火星支部本部長。新江・ブロントは何だ?と思い、マクギリスは始まったか…と心の中で呟く。
「画像はあるか?」
「今モニターに出します!」
モニターに写真の画像が映し出される。
距離があるために画像は小さいが鮮明にハシュマルが写っていた。
「これは……もしや!?」
新江はハシュマルを見て、僅かに考えるとすぐに心当たりを思いつく。
「モビルアーマーだな」
マクギリスは確信を持って言い放つ。
「モビル……アーマー?」
アルミリアとメイドは呆然とするが、
周りの職員達は慌ただしくなる。
「落ち着きたまえ、本部長。火星支部の残りのMSを招集するのにどれだけかかる?」
「は……はっ!約3時間はかかるかと!」
3時間……マクギリスは小さく呟くと、
「間に合わないな。君、鉄華団とマーチウインドに連絡を頼む」
マクギリスの命令にオペレーターは混乱するが、
「早くするんだ!事は一刻を争う!」
と、叱責され直ぐに連絡を入れる。
そして、鉄華団団長室にて、
オルガはギャラルホルンからの電話を取る。
『始めまして、鉄華団団長オルガ・イツカ殿』
「そちらは?」
『ギャラルホルンのマクギリス・ファリドだ。
早速で悪いが緊急事態なので、率直に言おう。
君達の力を借りたい』
オルガは来たかと思い、
「一体、どんな依頼で?」
『かつて災厄戦で暴虐の限りを尽くした兵器。MAを破壊する為に手を貸して欲しい』
「……で、報酬は……?
ウチらも慈善団体じゃないんでね」
「分かっている。君達の望む金額を渡そう」
「まいどあり。では詳しいデータを至急お願いする」
そう言いオルガは電話を切る。
そして、管制室に連絡をする。
そしてマーチウインドとギャラルホルンとの協力体制を取ろうとする。
クリュセ郊外の谷にて、
ここを前線基地としてカイトやオルガ達傭兵組とギャラルホルン組で作戦を立てた。
作戦自体は原作の通りにハシュマルとプルーマを分断しつつ、こちらで用意した特殊レールガンを装備したダリル小隊と改修したフラウロスが牽制しつつ、少数精鋭の部隊でハシュマルを破壊する。と言う比較的シンプルな作戦となった。
「よし!作戦を開始する!」
マクギリスの号令と共に、作戦は開始された。
クリュセへの通り道にて、
石動の部隊と昭弘抜きの筋肉隊が偵察に向かっていた。
「うわー凄い数」
「確かにな、けど速度はかなり遅い」
ライドと年若い兵士がハシュマルとプルーマを見ながら、情報を集め本部へと送っていく。
しかし、彼等の努力を無に帰そうとするたわけが居る事を彼等は知らない。
ガンっ!
ハシュマルの頭部に弾が当たり、方向を変える。
「「「「「なっ!?」」」」」
彼等は驚愕し、弾丸が放たれた方向を見ると一機のレギンレイズがレールガンを放っていた。
「そこの機体!何をしている!?」
石動は怒鳴りながらレギンレイズに通信を送るが、
レギンレイズは通信を行わず、別のレギンレイズによって回収されていく。
「クソっ!」
石動がモニターを叩く。
「あの方向は確か……」
「農業プラントが有ったはずだ!」
年若い兵士とライドは顔を見合わせ、
「待て!近隣地帯はすでに退避完了している!」
飛び立とうとする直前に石動によって止められる。
「マーチウインド総長が作戦を開始する前に近隣地帯の住人を避難させるように指示を出している。
だが、予定ポイントに奴が来なければ、奴を倒すのは難しくなる!」
「だったら!」
ライドの駆るオニクスⅡ改〈雷電号〉はスラスターを吹かし飛翔する。
そしてライフルを撃ち放つもハシュマルは意に介さない。
「ちぃ!」
石動達のシュヴェルベ・グレイズとグレイズリッターもオニクスTも手持ちのライフルを撃ちまくり、漸くハシュマルは此方を向く。
「よし、本部に連絡を入れつつ逃げるぞ!」
「「了解」」
「ああ」
彼等はスラスターを吹かせ後退していく。
前線基地でオルガは昭弘から通信を受ける。
「分かった。全員無事なんだな。
ああ、死ぬなよ」
オルガは通信を終えると、
「どうやら、少しトラブルが有ったが、作戦に支障なしだ。
カイトさん。そっちの方は?」
「此方は問題無し、火砲・爆破地点の準備は既に完了している。
後は奴さんが近づけば良いだけだ」
カイトの報告にマクギリスは頷き、
「ならば、予定通りに……」
そう言って、マクギリスは自身の駆るグレイズリッターに乗り込もうとする。
「作戦はまだ序盤。皆…気張れよ」
カイトはそう言いながら戦場を見た。
「落ちろ!落ちろ!落ちろ!落ちろ!」
ハッシュはガンタンクの武装を撃ちまくりながらプルーマを次々と破壊しながら後退していく。
ゆっくり、ゆっくりと目標ポイントまで誘導していく。
「来いよ。来い来い」
遠方では、シノが既に変形したフラウロスの改造機
『ガンダムフラウロス・スターダスト』が遠距離からメイン武装のバーストレールガンのエネルギーを充電し終わり後は撃つだけの状態となった。
そしてその横にはダリル専用のサイコザク・オニクスがサンダーボルト宙域で使っていたビックガンに似たレールガン『レールキャノン』を構え、フラウロスと同じく撃つだけだ。
そして、更に二機のダリル小隊のザクがレールキャノンを構えていた。
そして、遂にハシュマルが見える。
「今だ!」
ユージンの叫びと共に崖の上部が爆発する。
爆破された岩はハシュマルと多くのプルーマを分断した。
「よし。皆!逃げてくれ!」
ダリルの言葉と共にMS・MU部隊は一気に下がる。
「行っけぇ!スターダスト・ギャラクシーキャノン!」
フラウロスの二機のレールガンと三つレールキャノンの一斉掃射。
それは全てハシュマルに直撃しハシュマルの両翼をテイルブレードの接続部分を右足を破壊した。
「よっしゃあ!!」
シノがガッツポーズをする。
そこに合流したマクギリスと共にハシュマルにとどめを刺した。
「諸君!勝鬨を上げよ!!」
おおおおおおお!!!
と大気が震える程の勝鬨が上がり、彼等は雄叫びを上げた。
そして、本部では、
「お疲れ様です」「ああ、お疲れ…」
カイトとオルガがコーヒー片手に乾杯する。
「しかし、厄祭戦を引き起こしたって割に結構簡単に終わりましたね」
オルガはコーヒーを啜りながら聞いてくる。
「本来の歴史では三日月がバルバトスのリミッターを外してボロボロになって何とか倒せた相手なんだけどな、
まぁ…事前知識と下準備をちゃんとしておけば強敵だって勝てるさ……」
そう言ってカイトもコーヒーを口に含んだ。
ピー
突如、通信機が鳴り響く、
「はい此方作戦本部……はっ!?何だって!!MAがもう一体!?」
ブーーーー!!
オルガの言葉にカイトは盛大にむせる。
「ゲホッ!ゲホッ!嘘だろ!?」
カイトは口元をスーツの袖で拭いていく。
「いや、本当の事です。
別の地点からMAがもう一台出現し別ルートでクリュセに向かっています」
「迎撃は!?」
「迎撃可能な機体は……ファリド准将のグレイズリッターと狙撃班だけです!」
「他の機体は、弾薬の補給中!」
絶望的な状況で、カイトは仕方ないと呟くと……
「俺が出るしかないか」
カイトはジャケットを脱ぎ捨てて、外に出る。
「ダリル。俺だ。
レールキャノンを放棄して敵MAの進行を阻止してくれ」
カイトはダリルに指示を出しながら念の為に待機させておいたルーラーに乗り込んだ。
「俺も直ぐに行く」
ギュオン!
ルーラーのメインカメラに光が灯る。
新しいMAザドキエルはハシュマルとほぼ同型だが、その戦闘能力はハシュマルよりも高い。
先ず、テイルブレードはハシュマルより大型の三又の槍型だ。
脚部もハシュマルより大型で太く、爪も鋭かった。
しかし、連れているプルーマは数が少なく精々が十数機といったところだ。
そしてそのザドキエルは偶然その場にいたイオク達と交戦をしていた。
既にイオク機のレールガンは融解し、ヴィダールもジュリエッタ機も弾切れ寸前だ。
『くっ、このままでは!」
「せめて二手、いえ、三手あれば後退できるのに」
「ええい!まだ増援はこないのか!?」
現状を何とかしようと三人は手を打つも状況は厳しかった。
まあ、ここで彼等が死んでくれれば平和に鉄血のお話が終わるんだが……
しかし、彼等が死ぬのはここではない。
ガガガガガッ!ドゴォ!ドゴォ!
マシンガンとレールガンの弾が迫り来るプルーマを射ち倒す。
「此方はマーチウインド及び鉄華団。そこのレギンレイズとガンダムフレームは直ちに撤退せよ!」
合流したルーラーと予備武装のマシンガンを持つザクオニクス達がヴィダール達の前に立つ。
『貴様!』
ヴィダールはルーラーを忌々しい瞳で見る。
「何だ?こっちは人類の敵と戦うのに忙しいんだ。階級の無い女々しいプー太郎は黙って下がっていろ」
ヴィダールはカイトの挑発とも……否、明らかな挑発に理性が切れそうになる。
しかし、弾薬の乏しく機体の調整も十分では無い状態では、奴に勝つのは難しいと考えたヴィダールは怒りを飲み込んだ。
全ては復讐の為に、
しかし、
「柊カイト!叔父様の仇!!」
まだ若いジュリエッタは怒りを飲み込む事はできず。ルーラーに攻撃を仕掛ける。
「ま!待て!ジュリエッタ!」
イオクが止めようとするが、ジュリエッタはそれを聴かずにルーラーの背部を攻撃しようとするが、
ガンっ!
遠方からの砲撃でジュリエッタ機の腕が破壊される。
「なっ!?」
ジュリエッタは驚愕し、イオク機に掴まれる。
「ヴィダール!ここは撤退するぞ!」
「……了解した」
「待ってください!私は……」
「黙れ!猿!この事をラスタル様に報告させて貰うぞ!」
イオクがジュリエッタを掴みながら撤収していく。
遠方では人型のフラウロスがレールガンから発射時の煙を吹かせながら砲身を冷却していた。
「クソっ!ここからアレに通じる武器は無えのかよ!」
シノは残った武装を見る。
レールガン……使用不能
シールドマシンガン……火力不足
コンバットナイフ……射程不足
接近戦……阿頼耶識システムとガンダムフレームのシステムがぶつかり合い、戦える状況では無い。
結論戦えない。
クソ!
シノは画面を叩く。そして、レールガンが早く冷却してくれるように祈った。
カイトは戦いながらザドキエルを観察する。
「(ハシュマルと同じような形の癖に強そうだ)」
レールガンと持ち込んだマシンガンで牽制打を放つも余り効いてはいなさそうだ。
「やっぱ近接攻撃しか無いか……」
マシンガンを捨てて、サブ兵装として持ってきたΔナノラミネートソードを構える。
ザドキエルもカイトを警戒するようにテイルブレード……テイルスピアと言うべきか?を構える。
キュルルルルル!
そしてザドキエルが動く。
テイルスピアが高速でルーラーを貫こうと動く。
カイトはそれをスラスターを使いながら地面スレスレを駆ける事により回避しながら接近していく。
次にザドキエルがしてきたのはその鋭い爪による蹴撃。
グレイズ程度なら五機は一気に貫けそうな一撃をルーラーはタイミングを合わせ跳躍し、ザドキエルの蹴り足を踏んで更に跳躍した。
「その首貰っ……」
頭部のビーム砲を斬ろうと構えたΔナノラミネートブレードを盾の様に構えた。
ガガガっ!
振動と轟音が機体に降り注ぐ。
ザドキエルの翼から格納された銃身が出現し、それを発砲。
カイトは自身の直感に従って良かったと感じながらレールガンで隠しマシンガンを破壊した。
しかし、その隙を突いてテイルスピアがルーラーの頭部を狙って迫ってくる。
カイトは直感で機体を前転させそれを避けるもテイルスピアの側面の部分が僅かに当たってしまいバランスを崩してしまう。そして再び蹴撃がルーラーを貫こうと迫りくる。
「しまっ……」
カイトは何とかコクピットだけは避けようと機体を操るが……それは無駄に終わる。
何故なら、
『うおおおおおお!!』
グシオンがリベイクアームズでザドキエルの脚を掴みながらスラスターを全開にしつつその軌道を逸らし、
『はっ!』
バルバトスがバスターソードをザドキエルの軸足に向かって振り下ろす。
『!!!!!』
ズドォン!!
ザドキエルはグシオンとバルバトスの一撃を受けて、軸足の損傷とダウンをしてしまう。
「お前ら……何で?」
カイトはバルバトスとグシオンを見る。
『何でって?今動けるのは俺たちだけだから……」
「体の具合は!?異常は無いか!?」
「……大丈夫。最初に乗った時ぐらいにはキツイけど……」
「俺もです」
二人の言葉にカイトはハァと息を吐く。
「仕方がない。とっとと終わらせるぞ!」
「了解」「了解!」
三体のガンダムフレームは散開しルーラーは正面を、バルバトスとグシオンは側面を攻め始めた。
ザドキエルは機械ゆえの冷静な判断で最も装甲の薄いバルバトスに集中攻撃を仕掛けようとするが、
「俺がいる事を忘れんなぁ!」
砲撃モードのフラウロスが地面を滑りながらやっとこさ冷却の終了したレールガンとシールドマシンガンを連射モードで撃っていく。
更に増えた機体をザドキエルはテイルスピアで迎撃しようとするが、
「うおおおおっ!!」
グシオンが再びリベイクアームズ鋏モードでテイルスピアのワイヤーを潰した。
「これで……」
バルバトスがバスターソードを横薙ぎに振るい、先程攻撃した脚を断ち切った。
「ルーラー!今こそお前の真の実力を解き放て!
フルドライブ!!」
ルーラーのカメラアイが紅く輝き、エイハブリアクターがウネリを上げる。
そして、ルーラーは空高く跳躍しニ振りのウイングブレードは一つの大剣へと化した。
「終わりだっ!!」
そして掲げた大剣を振り下ろす。
キュオオオオオー!
しかし、ザドキエルは頭部のビーム砲をルーラーに向かって放つ!
「無駄だぁ!!」
しかし、大剣モードのウイングブレードはそのビームを切り裂いていく。
そして、推力の差でやっと到着したマクギリスはルーラーの戦いを見てこう呟いた。
「まるで、バエルだ……」
そしてルーラーのウイングブレードはザドキエルのビーム砲毎頭部を、胴体を斬り裂いた。
「……縦一文字斬り……ってか」
ギチギチと出力過剰の攻撃でボロボロになった腕でウイングブレードを地面に突き刺し、カイトはシートの背に体重を預ける。
「ふぅ……後二つ……」
カイトは眼を閉じて、
「子供の名前……そろそろ考えなくっちゃな」
今後とは関係の無い事を考え始めた。
ある意味で今後だが、
オリジナルMAザドキエル
ハシュマルと同格の無人機。
ハシュマルを指揮官型とするなら、この機体は武将の様な戦闘能力強化型。
武装は頭部ビーム砲。翼部格納式マシンガン。テイルスピア。爪である。
レールキャノン
ビックガンをイメージして作られたレールガン
エイハブ・リアクターを内蔵しており、その一撃はフラウロスと同等
ただし、取り回しがクソ悪い。
ハシュマル編終了。
次回はケツアゴ編