四次元ポケットを手に入れて異世界へ行ってきます! 作:TNKエース
この話はアンチ時臣が入っています。
FATE/ZERO 救われる者と救えない者(前編)
FATE/ZERO 救われる者と救えない者(前編)
パーカー姿の男性。間桐雁夜は夜道を走っていた。
全ては初恋の女性遠坂葵の娘、遠坂桜を救う為に……しかし、その考えは……
「安心しろ。桜ちゃんは…俺が助ける」
ドラゴン!ライダーシステム!仮面ライダークロニクル!クロスオーバー!
チート持ちの力技で潰された。
オッス!オラ、カイト。
今日はFATE/ZEROの世界で桜ちゃんと雁夜おじさんを救っぞ。
と、まあ悟空ネタはこれくらいにして、
「死に去らせ!蟲ジジイ!!」
『ドラゴニックフィニッシュ!!』
レバーを回し、必殺技を発動。
蟲蔵を蟲ジジイの本体諸共蒼炎にて焼き尽くす。
「ば……馬鹿な!このワシが………」
「その腐れ果てた妄執と共に燃え尽きろ!!」
俺は腕を振るい、蒼炎をより燃え上がらせる。
結論から言おう。
魔術師の間桐家は今日、消滅した。
間桐家の当主(笑)の鶴野は父である臓硯がボケて自宅に火をつけたと証言し、彼は
そして間桐桜と一時呼ばれていた少女は……
俺は夢でも見ているのだろうか、絶対に倒せるはずが無いと思っていたあの怪物を何もさせずに焼滅させたあの龍の様な戦士は一体何なんだ?
「ああ、済まんな。アンタの兄貴に今後の事を話していたら少し遅れた」
彼は戦士の姿から普通の姿に戻ると大型の銃と思わしき物を取り出す。
「まぁ、細かい話はホテルでしよう」
そして銃口を横に構えると銃口から煙が噴き出て俺たち全員を包んだ。
俺は身構えるが、霧が晴れるとそこは、
ムニムニ
赤ん坊を抱き抱える金髪の女性と赤ん坊のほっぺを突っついている無表情だけど何処か嬉しそうな桜ちゃんの姿があった。
「あっ、カイトお帰り〜」
「ただいまー」
「お…お帰りなさい」
「えっ?えっ?」
急に場所が変わった事に俺は驚きを隠せなかった。
「桜ちゃん。桃と遊んでくれてありがとうな」
彼はそう言って桜ちゃんの頭を優しく撫でていく。
そう言って彼は来ていた上着を脱ぐと、既に用意していたコーヒーをグラスに注ぐ。
「まあ立ち話も何だし、
コーヒーを飲みながら話しでもしようか」
そして彼は自分の話をした。
曰く、彼等は特殊な科学技術で平行世界を渡り歩く商人兼趣味人だそうだ。
あの姿も地球外物質を使った強化服と言うので驚いた。
桜ちゃんや俺の事を知っていたのは秘密と言われたが、まあ知らなくても良いだろう。
これで桜ちゃんは葵さんの処に戻れるのだから、
彼は今日は遅いので明日の朝に遠坂邸に連絡を入れて……
「そういえばあの家って電話有るのか?」
………さ、流石に時臣でも電話ぐらいは入れているだろ。うん。
そうして、俺と彼は翌日の午後に遠坂邸へと向かう。
俺は何時もの格好だが、彼は黒のスーツ姿だ。
それと長い黒髪の女性。アサギさんと言うらしい。
彼女も付いてきた。
「フンっ!」
葵さんに連れられて応接間に入ると時臣が俺を見て不機嫌そうな顔をしている。
そして時臣の後ろには神父服を着込んだ男が立っていた。
「始めまして、遠坂時臣殿。
私は柊カイトと申します」
「ええ、始めまして柊殿」
彼と時臣はにこやかに挨拶をし、握手をする。
しかし、俺には分かる。
時臣は表面的にはにこやかだが、中では相手を嘲笑っている事に、
「今回はどの様なご用件で?」
「ええ、まずは間桐雁夜氏のお話から……」
俺は時臣に桜ちゃんの事を……そして臓硯が死んだ事を話す。
「そうか……」
時臣は思案顔をしている。
これで桜ちゃんは葵さんの処に帰せる。
しかし……
「馬鹿な!!」
俺は声を荒げてしまう。
コイツは……コイツは
「馬鹿なだと?間桐が滅んだのだから‘次’を探す。
たったそれだけの話が分からないとはな、それこそ‘馬鹿な’な話だ」
また、桜ちゃんを葵さんの元から離そうとしている!
「巫山戯るな!桜ちゃんがどんな目に有ったのか理解して言っているのか!!分かっているのか!!
お前がジジイの……マキリの魔術を理解せずに適当に桜ちゃんを売ったからだろうがぁ!!」
俺の渾身の叫びに、時臣は芝居掛かった態度で、
「売った……などと言う下品な物言いは実に不愉快だね。此度の事は桜の類稀な才能を心配し、マキリの家との永きに渡る協定の元の決断だ。
寧ろ、稀有な才能を持つ桜をその様な扱いをしたマキリの裏切りこそが原因だろう」
「巫山戯るな!何が才能だ!何が協定だ!お前は桜ちゃんの事を何だと思っているんだ!!」
俺は貴族ぶったこの男の言動全てが理解出来ずに俺はテーブルをドン!と叩いてしまう。
しかし、時臣は見苦しいと言わんばかりの目で見ている。
「葵さん!葵さんは思うところが無いのか!?娘がどんな目に合わされたか、あの子と顔を合わせて分からないとは言わせないぞ!」
俺は葵さんに一縷の望みを託す。
「………ないで………」
しかし、
「ふざけないで!」
俺の希望は…
「貴方が間桐の家をでていったから!桜はあんな目に有ったのに!被害者面なんてしないで!!」
砕かれた。
「出て行って!そしてもう2度と私たちの「プッ」えっ?」
何かを噴出すような音、それは
「くっ、クククッ、ハハハハハハハハッ!ワロス!ワロス!
娘を見捨てた母親が助けようとした雁夜さんを責める。クククッ……」
堰き止めていた何かを全部吐き出す化のように笑う彼を俺たち皆が見ていた。
「クククッ………笑えねえぞ!おい!」
「な、何よ!貴方には関係……「ざっけんなゴルァ!
幾ら取り繕ってもテメェが!テメェ等が娘をあの蟲ジジイに売り払った事には変わりがねぇんだよ!」ヒィ!」
彼の怒声に葵さんは身を窄める。
「貴様!」
時臣は彼を睨むが、
「図星を突かれて怒ったか!?
やはり魔術師はクズが多いと見えるな」
その言葉に時臣は
「待て、貴様は……」
「誰が罪も無い民間人を犠牲にしてそれを栄誉に思えだとか、霊地だからと他人の家を不法に奪う魔術師のようなゴミと一緒にするなよ!」
彼の言葉に時臣は「ゴミだと」と小さく言うと、
杖を持ち……
「貴様!」
彼に向かって火球を放った。
火球は俺たち全員を焼き尽くそうと真っ直ぐに向かってくる。
しかし、
スパンっ
火球は無数に分かれ霧散し、
「なぁ!?」
時臣の杖と腕は断ち切られていた。
「師よ!」「時臣さん!」
「正当防衛って奴だ。
安心しろ。断面は綺麗にしておいたから、そこの麻婆なら直ぐにくっつけられるだろ」
「貴様っ!」
「よくも時臣さんを!」
時臣と葵さんは彼を睨むが、彼は侮蔑の顔で二人を見る。
「はっ、遠坂時臣。そして遠坂葵、俺はお前たちと言う人間を少しばかり見誤っていたよ」
彼はため息を一つすると
「お前等はクズだ。
遠坂時臣、お前は桜ちゃんに自分の才能のこと、そしてその才能の所為で危険な目にあうと話したか?
何故、雁夜が魔術を嫌うか考えた事は一度でもあるか?
そもそも一子相伝と言うなら第二子なんてものを作るな!
作ったのなら命がけでも娘を守れ!
遠坂葵、貴様はただ口先だけで彼を死地に向かわせようとした。
何故に娘の幸せを願うなら会いに行こうとしなかった?
そもそも何故時臣に反対しなかった!?」
彼は息を吸い
「最早てめえ等と語る事は無い」
そして、彼は昨日と同じ銃を使いこの場から俺を連れて消え去った。
カイト達はホテルに戻ると、
「やっちまったよ……」
カイトはその場で頭を抱えていた。
「最初はもう少し冷静に行こうとしたのに
これじゃ……DQNかキチだわ」
はぁ〜とカイトはため息をする。
「気にしない方が良いわよ。私もあの二人の話を聞いてて腹を立てたから」
アサギはもしもカイトが動かなければ時臣と葵の頬を叩いていたと心の中で思った。
「済まない。せっかく君が桜ちゃんを助けてくれたって言うのに……」
雁夜は悔しそうな顔だ。
「ああ、気にしないで欲しい。
俺が好きでやったんだから、
しかし、あそこまでキレるとは思わなかった」
カイトは立ち上がり、昼寝をしている桃へと近づいていく。
「多分、この子が生まれてきたからかな?
子供を蔑ろにする親を許せないって思うのは……」
そう言ってカイトは桃の頭を撫でていく。
「あ〜、う〜」
それにより桃は起きてしまう。
「あ〜、ごめんな桃。起こしちゃって」
カイトは桃を抱き抱えるとゆったりとしたリズムでゆらゆらと揺れていく。
「ねんねーころりよ。
おころりよ。坊やは良い子だネンネしな〜」
そして優しく子守唄を歌う。
そうしていくと桃は再び微睡みへと戻っていく。
そうして眠りについた桃をベットに戻す。
そして、カイトは椅子に座ってアイスコーヒーを飲む。
「さて、これからの事を話し合おう」
「許せない。許せない。許せない」
葵は爪を噛みながら呪詛を呟く。
その隣では言峰綺礼が時臣の腕を治している。
「くぅっ、何なのだあの男は!」
痛む腕を魔術で痛みを誤魔化しながら、常の優雅さをかなぐり捨てて怒り狂っていた。
言峰は二人を見て、自分では言いようのない感情を感じていた。
「あの男、柊カイト……私は油断してならないと思います」
「何故だね?綺麗!
魔術師でもない男風情を侮るなとは!」
言峰の発言に時臣は憤る。
「そうよ!あんな犯罪者警察にでも通報すれば良いのよ!」
そして葵も愛する夫を傷つけられ怒り狂う。
「落ち着いてください。お二人共。
間桐雁夜は兎も角、あの柊カイトは
マキリを滅ぼす程の何か……そして師の炎と右手を斬り裂いた何かを持っています。
そして……」
言峰は一度溜める。
「これは私事なのですが、私は泰山の麻婆豆腐が好きなのですが、
あの男はそれを知っているかの様に私の事を麻婆と言いました。
私のプライベートを知る程の情報収集力を持つ男。
私見ですが警戒に値するべき相手かと………」
言峰の言葉に時臣はやっと治った手で顎を触りながら、
「確かに、元代行者であった君の言葉は信ずるに値する。
聖杯戦争を掻き回す可能性も無くはないからね」
そう言って時臣は魔術で袖についた血糊を消す。
「先ずは根回しだ。
彼は魔術師とは無縁。時計塔に連絡を入れて指名手配をしてもらおう。
それと綺麗。璃正神父に頼んで教会からも警戒を頼む」
「畏まりました。師よ」
彼等はカイトに対する警戒を高めながら聖杯戦争の準備を続けていく。
帰って来た桜を無視して、
「で、だ。あの糞を半殺しにして桜ちゃんを助けるぞ!」
「………」
「ノリが悪いな」
「悪くもなるさ、なんで、なんで…」
カイトと雁夜が居るのは
「人体実験されるんだーー!!」
雲の屋敷近くの研究所の一室であった。
「何って、桜ちゃんを助ける為に何でもするって言ったよな?」
「言ったけどさ!言ったけど人体実験されるとは聞いてない〜〜!!」
雁夜は暴れるが、カイトは親指を突き出して、
「安心しろ。最初の実験台は俺自身だ」
と、やけに爽やかな笑顔で言った。
「信用できるかーーー!!」
「はい。ネビュラバグスターウイルス注入開始〜」
カイトは無理やり溶液の入った棺の様な機材にネビュラバクスターウイルスを注入していく。
「あばばばば!」
雁夜は呼吸器(原作のファウストの実験のアレをイメージ)からウイルスが入り込み、
その意識を落としていった。
その翌日。雁夜は眼を覚ますと棺の蓋が開き、べとつく体を室内にあるタオルで軽く拭くと前もって教えてもらっていたシャワールームでシャワーを浴びて綺麗になる。
そして研究所を出て、雲の屋敷のリビングに入ると、
「あっ、おはようございます」
新聞を読みながら、食後のコーヒーを啜っていた。
雁夜はカイトを確認すると走り出し拳を振りかぶり、
パァン!
カイトの差し出した掌に拳をぶつけた。
「言いたい事は色々あるけど、先ずは一発ぶん殴らせろ!」
「殴ってから言うなよ」
まあ、そんなこんなで
トレーニングルームにて、
「ではこれから雁夜さんをライダーにする為に訓練を開始する」
カイトと雁夜はジャージ姿で向かい合う。
そしてカイトはスイッチを押し、
『腕を前から上げて背筋を伸ばす運動
1.2.3.4「ラジオ体操じゃないかーーー!!」
軽快な音楽とともに身体を動かそうとすると雁夜のツッコミが冴え渡る。
「何を言うラジオ体操は準備運動に最適なんだぞ!」
しかし、カイトは何言ってんだコイツ?な感じで返した。
雁夜は時臣とは別種の話の通じなさに辟易する。
「コレが終わったら、ラントレと柔軟に筋トレしてからスパーして少し休憩してからまたラントレだからな」
雁夜はカイトのトレーニングメニューを聞いて、なんて普通なんだ……と呟いた。
しかし、雁夜の考えは甘かった。
「キ……キツい」
雁夜は筋トレの最初の腹筋(重り付き)で躓いていた。
「はいはい。まだ腹筋40回以下だぞ、せめて50回は行かないと……」
カイトはそう言いながら鉄棒に足を引っ掛けながら腹筋(雁夜のを上回る重り付き)を軽々とこなしていく。
そもそも雁夜は一般人程度の体力と身体能力しか持たない。そんな彼が急に重り付き腹筋(約10k)100回をこなすのは難しい。
それから時間をかけて雁夜は腹筋、背筋、懸垂、腕立てを何とかこなした。
「はい。じゃあ五分休憩してからスパー始めるぞ」
「お……おお」
雁夜は力なく返事をした。
結果……ボコボコ。
無論カイトが非常識にやったのではなく、
体力切れの所にミットを持ったカイトのカウンターが綺麗に決まったのだ。
その後雁夜は基礎トレ大事と考えを改め、トレーニングはしっかりしようと考えた。
午後からは
自主トレだ。自主トレと言っても子供の頃に臓硯に少しだけ教えてもらった魔術の基礎を思い出すのだが、
カイトは聖杯戦争に介入する。
冬木の街を犠牲にしないために、
そして雁夜は桜をマスターにしないために、
「ぐっ!」
錆びついた魔術回路を動かす苦痛に雁夜は顔をしかめる。
魔術なんて未来のないものに頼る気は無いが聖杯戦争に介入するにはサーヴァントと呼ばれる存在が必要だ。
だから、ここで最低限サーヴァントを呼べる程度には回路を鍛えておかないといけなかった。
尚、カイトはとある仙人(笑)に対英霊用のアイテムの作り方を学びに行った。
それから三ヶ月後
間桐家跡地
雁夜は売家となった生家へと足を踏み入れた。
「またここに来るとはな……」
雁夜の格好は以前と同じパーカーだが、その中身は以前と違った。
その肉体は鋼……とまではいかないものの引き締められた筋肉に包まれいた。
そして、
「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。
降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」
前もって用意していた魔法陣に(材料は仮面ライダーウィザードの世界で手に入れた魔法石)光が灯る
「閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する
――――告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ
誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。
汝三大の言霊を纏う七天、
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」
雁夜の詠唱に従い光が強くなり、最後の詠唱と共に光が破裂する。
「サーヴァント・キャスター。ここに参上した。
問おう。君が私のマスターか?」
そこに居たのは赤い外套を身に纏い、肌は黒く、髪は白髪の青年だ。
「ああ、そうだ。俺がお前のマスターだ」
こうして彼等の聖杯戦争は始まった。