四次元ポケットを手に入れて異世界へ行ってきます! 作:TNKエース
FATE/ZERO 救われる者と救えない者(中編1)
さぁて、雁夜が今頃英霊エミヤを召喚した頃だろう。
俺は冬木の街を気絶した雨生龍之介を俵担ぎしながら跳んでいく。
無論キャスターはまだ召喚していない。
えっ?なんでこうなっているかって?
前もって配置していた監視カメラ、及び光学迷彩型ドローン(この時代には作られていない)で監視、見つけてからは透明マントで尾行しつつ、人気が無くなったら絞め技で気絶させて現在警察署の近くに捨てる予定だ。
因みにこの男は既に指名手配されており、警察署前に置いときゃ後は警察が捕まえてくれるであろうと予想している。
俺は手をパンパンと払い、自分もサーヴァントを召喚しようと事前に用意してた魔法陣に向かう。
俺が着いたのは原作で言う衛宮邸。
ここの土倉にある魔法陣で英霊を呼び出した。
五分後
呼び出した英霊ランスロットを即座に自害させとある手でアイリスフィールの元に行かせない様に魂を封印した。
えっ?何でランスロットの様な強力な英霊を使わないだって?
俺、ランスロット嫌いなんだよ。
雁夜の事を最低とか言うわ。自分は主君の妻をNTRって、追いかけた同僚を斬り殺すわ。
最悪じゃね?コイツ。
と言うわけで億害有って一利なしで速攻で処分である。
「ただいま〜」
「お帰り」
「おかえりなさい」
「…………」
俺は帰ると、アサギさんと雁夜は返事をするもエミヤは俺を訝しげに睨んでいた。
「アー……キャスター。奥の部屋で話をしないか?」
「………良いだろう」
俺とエミヤは奥の部屋に入っていく。
「コーヒー飲むか?」
俺はバリスタマシンを押してコーヒーを愛用のマグカップに入れる。
「いや、結構だ」
エミヤは椅子に座り、俺も座る。
「さて、何から話すか……
まず何でお前が此処に居るかか?」
「その言葉…貴様は何を知っている?」
エミヤが鋭く睨み威圧する。
「まあ、この第四次聖杯戦争及び次の第五次聖杯戦争の大まかな進み、各陣営の能力。色々知ってるぞ」
それを聞き、エミヤは更に鋭く睨むがまるで効かないな。
「そして、俺の正体は……科学と様々な技術を組み合わせる異世界人だな」
「なんでさ」
俺の言葉に?になるエミヤ。
「ん?怒るか呆れるかのどっちかだと思っていたが……」
「貴様がSFじみた技術を持っているのは分かっていたからな……」
そういってエミヤは窓の方を見る。
「この様な宇宙戦艦を見せつけられてはな……」
エミヤが見た方向に有るのは宇宙空間。
此処はムサシ級簡易試作特務艦フブキの艦内だ。
流石のハサン軍団でも宇宙空間までは来れないし、衛宮切嗣も宇宙空間に行くツテは無いだろう。
「まあ、分かってくれたのなら話は早い。
で、俺たちの目的だが……」
俺の言葉に息を飲むエミヤ。
「第四事聖杯戦争の崩壊。及び君の義父衛宮切嗣が妻と娘を失わせない様にする。更に今回の戦争での犠牲を最小限とする為。
最後に遠坂桜を遠坂時臣及び遠坂葵の屑どもから救出する事だ!」
「何だと!?」
sideエミヤ
「何だと!?」
この男は何を言っている?
「貴様は知っているのか?その様な事をすれば……「既に間桐……いや、マキリ・ゾォルゲンは死亡して、遠坂桜は遠坂邸……いや、今は母方の実家である禅譲の家に居る。」何?」
マキリ・ゾォルゲンが死んでいるだと!?
それに桜が遠坂の家に?
「既に本来の歴史からかなりの改変が成されている。しかし、俺や冬木の街には何も影響は無い。
恐らくだがこれも世界の選択の一つ、人理と言う奴だな」
「さて、明日は冬木の街を探索する。
お前も早めに寝ておくといい」
そう言って奴はピンク色のドアを取り出し扉を潜っていく。
私は何がなんだか分からなかった。
それから翌日。
霊体化したエミヤと変装をしたカイト(石動惣一)は冬木の街を散策していく。
「(どうだ。エミヤ…何か、こう…思い出しそうな事とか有るか?)」
「(いや、悪いがそう言った事は無いな)」
「(そうか)」
「(………気にするな。私にとって爺さんに拾われる前の事は既に気にしていない)」
「そうかい」
二人は当てもなく冬木の街を歩く。
そしてカイトは中華料理屋泰山へと入り、麻婆豆腐を頼むも三口で汗を山ほどかくことになる。
コメントは、
「美味いは美味いが辛さがヤベェーイ」
カイトはコンビニで買った牛乳を飲みながら街を歩く。
「まだ舌が痛い」
「(だから、止めろと言ったのに……)」
歩きながらふと二人は聞いたことのある声が聞こえた。
二人は直ぐに駆け出し、裏路地へと入り込む。
そしてそこには、
「ん〜!ん〜!」
「…………」
嫌がる
「すぅ〜、お巡りさぁ〜ん!!」
「ちょっ!ちょっと待て!いや、待ってください!!」
俺が大声で叫ぶと、流石の言峰も普通にヤバいと判断してカイトを止めようとする
「いや、何処からどう見ても変質者が幼女を誘拐しようとしてる場面でしょうが!」
俺は言峰の手を何気なく払い、ツッコミを入れる。
「落ち着いてください!私は怪しい者ではありません。「全身黒づくめで十二分に怪しいでしょ!」
パチコーンと手の平で頭を叩く。
言峰は軽く頭を抑えている振りをしているが、恐らくアサシンと念話しているのだろう。
「兎に角、この子は俺が警察に連れて行く!」
「………分かりました」
言峰は渋々しながら頷く。
そして俺は桜ちゃんの手を握り、サッとフルボトルを見せる。
「あ……」
「さて、お嬢ちゃん。おじさんと一緒にお巡りさんの所まで行こうか……」
「………うん」
そうして俺は桜ちゃんと一緒に大通りへと出る。
路地裏で言峰は一人佇む。
「アサシン」
「はっ」
言峰の名を呼ばれ、黒尽くめの男が現れる。
「あの男を見張れ、師の息女に対して何かしらしようとしたら……殺せ」
「はっ!」
言峰の命令に御意の意を示し、アサシンは影のように消える。
「一般人故に拳は振るわないが、御息女に何かあれば……」
言峰は小さく呟き……その場を去った。
その後、桜は少し寄り道が有ったものの無事に交番に送り届けられ遠坂葵の手によって禅譲の家に戻された事に言峰も時臣を胸を下ろした。
それから数日後。
アイリスフィール・フォン・アインツベルンとサーヴァントセイバー毎アルトリア・ペンドラゴンが来日し、その夜サーヴァントランサー毎ディルムット・オディナと交戦。
白熱しているところをサーヴァントライダー毎イスカンダルが介入し一時的に矛を収めた。
そして、
イスカンダルの挑発により……街灯の上に黄金の鎧を着込んだサーヴァントアーチャー毎英雄王ギルガメッシュが現れる。
「地を這う虫ケラ………鬱陶しい風だ」
コンテナの位置よりも高いためか髪が風でバタバタとはためく。
そして風は横から上へと変わる。
「It's showtime!」
何処からか声が聞こえ、上空にヘリが現れる。
「「「「は?」」」」
それを見ていた魔術師達は口を揃えて言った。
「(何だ!?あのヘリは!?今の今まで見えないどころかこの距離で音すら聞こえないヘリなんて聞いたことないぞ!!)」
倉庫の影で警戒していた切嗣はステルスヘリの技術に驚き、
「なんだアレは?」
ケイネスは得体の知れない物を見るかのようにステルスヘリを見る。
『師よ、これは?』
「私にも分からない……一体なんなんだアレは?」
アサシンを経由して見ていた時臣と綺麗はステルスヘリを見て警戒し、
「坊主、アレは何だ!?」
「知るかよ!あんなヘリ聞いたことも見た事も無い!」
イスカンダルがマスターであるウェイバーに聞くと、ウェイバーは知らないと言う。
「たかが羽虫風情が、王の降誕を邪魔するとは……その罪!万死に値する!!」
ギルガメッシュは王の財宝から幾ばくか剣を取り出し……
パシュ!パシュ!パシュ!
ヘリへと放とうとする前にヘリからドローンが射出され、ドローンはスポットライトをギルガメッシュへと照射する。
「ほう、王である我を分かっているかのように光を浴びさせるとは……少しは分かっているようだ」
そう言ってギルガメッシュは剣を収めると……
ヘリから一人の男が飛び出す。
それを見た魔術師達は魔術で減速するのか?と考えたが、
ドォン!
その影は左手、左膝、右足を地面につけた。俗に言うヒーロー着地で着陸する。
「待たせたな……」
影……柊カイトは立ち上がる。
「ほぉ、中々豪快な男よのぉ。お主!吾輩の配下にならんか?待遇は応相談「って!バカぁ〜!!何勧誘してんだよぉ〜!?」
イスカンダルはカイトを勧誘しようとするがウェイバーは止める。
「悪いが断る。此方も目的があるのでな……」
カイトはイスカンダルの勧誘を断ると、
「俺の名は柊カイト。時計塔講師、ケイネス・エルメロイ・アーチボルト及び、その生徒ウェイバー・ベルベットの両名に大聖杯に関する調査を要請する。
尚、全てのサーヴァントとマスターには調査の終わるまでの間停戦を申し込みたい!」
「ちょっと待って!大聖杯の調査って!?」
カイトの発言に慌てるアイリ。
「簡単な話だ」
カイトは懐から何枚かの写真を取り出し、アイリやウェイバーに投げ渡す。
アイリは素直に取り、ウェイバーは戦車の上であわてながら受け取り、ケイネスは一度取らずに魔術で調べ、罠でないことを確認してから手に取る。
「「「なっ!?」」」
それは黒く染まった何かである。
「これは一体?何なんだ?」
「円蔵山の地下にある龍洞の中にあり、この聖杯戦争の根幹でもあり、冬木御三家が作り出し、アインツベルンが汚した……」
大聖杯だ。
カイトの言葉はその場にいた全員……及び、アサシン越しに聞いていた言峰と時臣に届く。
「それはどういう事?」
アイリの言葉は全員の総意だった。
「簡単な話だ。前回の聖杯戦争でアインツベルンはアヴェンジャーとしてアンリ・マユと呼ばれる一般人を核とした概念系英霊を召喚するもすぐさま敗退……その影響で聖杯は汚染された。
現在の聖杯は願望機ではなく、ただ願いを曲解して呪いを撒き散らす物でしかない!」
カイトは隠れている切嗣やアサシンにも聞こえるように説明する。
「言っておくが!写真には一切の加工はしていない!」
カイトの説明にケイネスは一つ疑問があった。
「聞くが、これが本当として、何故この地のセカンドオーナーである遠坂時臣に調査を依頼しない?」
それを聞いた魔術師は確かにと思う。
「それは簡単な話だ。
私は遠坂時臣の魔術師としての技量は多少なりとも評価していても、
人間としては一切信用も評価もしていないからだ」
「何?」
カイトの言葉にケイネスは疑問を深め、自宅で時臣は憤慨していた。
「mr.アーチボルト。
貴方がもし、婚約者と結婚し、子供を二人授かったらどうする?」
カイトと質問にケイネスは、
「ふむ、その場合は才能のある子に魔術を教え、他の子は分家に養子に出すだろうが……」
「では、養子に出した子が元気にしているか、確認はするか?」
「それはとうぜ……待て、貴様のその言い分だと遠坂時臣は……」
「一切合切、状況を知ろうともしなかったな」
「貴様の言いたいことは分かった。確かにそれは信用出来ないだろう「それだけでは無い」む?」
カイトの言葉に全員はまだあるのか?と思う。
「遠坂時臣は間桐の家に6歳の子を預ける時に、一切の事情を娘に話さずに送り出した。
向こうがどのような行いをするかも知らずに……」
「一体……間桐は何をやったんだ?」
ウェイバーは息を飲んだ。
「その子は特異な素質を持ち、遠坂時臣も魔術師として多少苦しい思いをしてもその子が魔術師として大成すると信じて送り出したのであろう。
その実、娘を地獄に落としただけだがな!!」
カイトの言葉にアイリの眉が動く。
「間桐の家は間桐臓硯……本名マキリ・ゾォルゲンの腐り果てた野望により、独裁と言っても過言では無い状況だ。
具体的には、罪も無き一般人を殺害しての延命行為。
虫蔵と呼ばれる蟲共の巣による子孫とその配偶者を陵辱し蟲の餌にしている!」
カイトの言葉にサーヴァントたちが眉を潜める。
「そんな奴に預けられて、その子は無事だと思うか!?」
その場にいた全員が
「否!養子に入った当日に、彼女は虫蔵に陵辱を受けた!
彼女に何の罪がある!?」
不快感を露わにする。
「時臣……見下げ果てた男よ」
「そして、事情を知っている間桐の家から出奔した間桐の次男、雁夜は遠坂時臣の妻である遠坂葵にその子の様子を見てきてと頼み、義憤に駆られた彼は間桐の家へと殴り込みを仕掛けようとした」
「ほぉ……中々の快男子よのお……」
「まぁ、同時期に介入した俺が間桐をぶっ潰したのだがな……
その翌日、私と彼は遠坂時臣に娘を戻そうとしたのだが……奴等は何と言ったと思う?」
「ふむ……魔術師である遠坂時臣なら次の家を探していそうだが…その妻も何か?」
ケイネスは数秒考える答える。
「遠坂時臣に関しては身も心もボロボロの娘を案じる事もせずに、目の前で次の家を探すと言い、
その妻は……娘がこうなったのは間桐雁夜のせいだ……と恥知らずにもそう言い放った」
「酷い……」
「何と恥知らずな」
アイリとセイバーは遠坂時臣と葵が信じられないと言った顔で、
「「…………」」
ランサーやイスカンダルは不機嫌を隠そうともせず、
「夫が夫なら妻も妻か……」
ギルガメッシュはもはや時臣に見切りをつけた。
ウェイバーもケイネスも、魔術師としてはともかく個人としては付き合いたくも無いと考える。
無論カイトの予想通りである。
嘘は言っていないし誇張もしていない。
これからやる事を一切話していないだけだ。
ドン!!
「あの男……言いたい放題言ってくれる!!
アーチボルトやアインツベルンも何故、魔術師でも無いあの男の言葉を信じる!!」
時臣は怒りを感じながらテーブルを叩く。
そうしていると、ふと焦げ臭い臭いを感じる。
葵が来て夜食か何か作っているのか?と考えたが、此処は遠坂の地下室。
妻が料理していても臭いは無い。
時臣は魔術を中断して部屋の外に出ると………
メラメラメラ
と言わんばかりに屋敷を炎が襲っていた。
「一体何故屋敷が燃えている?
あの男か!?」
時臣が慌てて火を消そうとするなか、
遠坂の屋敷から上空10キロの雲の中、
簡易拠点として作られた雲の拠点の中で真佐斗はオニクスII狙撃仕様で屋敷を狙い撃っていた。
放たれたのは人間の腕サイズの弾丸だ。
放たれた弾丸は屋敷の屋根に当たる直前減速しコツリと屋根に当たる。
幾つかは転がり落ち芝生の上へと、
残りは屋根に残る。
落ちた弾丸は時間が経つごとに高熱を発していき、芝生や屋敷を焦がしていく。
次に液体燃料弾が辺り一体にばら撒かれ、高熱の弾丸と合わさり火が灯され、一気加勢と言わんばかりに屋敷を炎で包んでいく。
「これでよし」
真佐斗はオニクスを動かし、雲の拠点を海の方へと移動させていく。
同時刻、
禅譲の家の前にて一台の黒塗りのワンボックスカーが泊まり、中から数人のガスマスク姿の男たちが現れる。彼等は音も無く敷地内に入り込みターゲットを確認する。
ターゲットである遠坂桜は部屋の隅で構ってくる母親と姉を無視していた。
二人は桜と以前のような関係に戻りたかったが、
姉はともかく、自分を助けてくれた雁夜を攻め、自分を売ろうとする父親に賛同するだけの母親は母と見ていなかった。
その近くには彼女の祖父と祖母がTVを見ている。
「Cを発見した。やってくれ」
「了解」
家のドアの前にいたマスクマンはドアを開けて、その隙間から無色無臭のガスを室内に放出していく。
そうしていると、家内にいた葵達は最初はうつらうつらとしていたが全員眠ってしまう。
その中をマスクマン達は勝手に歩き眠る桜を抱き抱える。
そして最後にスプレーを振りかけながら静かに撤収していく。
ワンボックスカーの中で桜はスヤスヤと寝ながら連れ去られていく。
さて、そろそろ本題に入るか……
「無論、俺の証言だけで信じられる……と言う者はいないだろう。
故に本日の聖杯戦争はこれより一時的に中断とし、各々の判断で大聖杯の調査を行なって貰いたい。
詳しい場所……及び、調査の結果後の会談をする為の場所はこちらで指定させていただく」
そう言って、カイトは踵を返し立ち去ろうとするが、
「そうそう……」
そう呟きながら、トランススチームガンを取り出し、上空に向かって発砲、
切嗣と舞弥は放たれた弾丸の軌道は、隠れ潜んでいたアサシンの足場を撃ち抜き、足場ごと落ちてくるアサシン。
「む、これは」
「アサシン!?やられたはずじゃ?」
その場にいたマスターたちは驚く。
アサシンは急いで霊体化するが既に全員に見られている。
「山の翁であるハサンは多重人格と言われている。
その宝具は人格の分だけ分身を作るものと考えれば……」
「つまりは、あのアサシンとアーチャーは自作自演……」
「何ともまぁせせこましい男よ……」
面々が好き勝手に言っていると、
「フ……フハハハハっ、ハハハハハハッ!
この我を道化扱いとはな……臣下の振りをし、その裏で我を嘲笑っていたとはな!!」
笑う。嗤う。面白いように可笑しい様に金色の王は笑う。
笑いが止まる。
「我を侮った罪、万死すら生温い!!」
憤慨した形相で彼は消え去った。
「セイバー、今宵は戦う空気が失せてしまったが……貴様との決着はいずれつけさせてもらう!」
「それは私も望むところだ。ランサー!」
セイバー陣営、ランサー陣営も去り、残るライダー陣営も戦車で何処ぞへと消え、
切嗣達も速やかに撤収していく。
カイトもヘリに乗り込み闇夜に消えて行った。