改作版をpixivにて投稿しました。尚、pixivにも同じ記載があります。
「ここまで来るのは初めてだなぁ。」
深い森の中を1匹の緑色の竜が歩いている。まだ20歳と幼く、彼は両親ともに暮らしている
「あっ!」
と、見えたのは一目で自分より歳上と分かるの赤い竜。落ち着いた雰囲気の、恐らく雌とわかる竜に声をかけようとすると向こうも気づき…
「あら?見かけない顔ね。どうし───」
「お姉ちゃん後ろ!」
大きな熊がその赤竜に襲いかかろうとしているのに気づいて少年ドラゴンは即座に警告した。
「おっと。」
間一髪、尻尾で強烈な一撃をお見舞いすると熊は逃げて行った。成竜なら熊ぐらい噛みつかれても問題ないだろうが、歳上とてまだおよそ50歳とようやく子供が宿せるようになったくらいの彼女では首に噛みつかれると抵抗できなくてそのまま窒息、なんてこともあり得る。
「ありがと。君、見かけない顔だけどどうかしたの?」
「探検してたんだ。」
「そうだったの。私も少し油断したわね…私ぐらいの竜を襲うなんて、よっぽど飢えてたのね。」
「何歳なの?」
「えぇと、多分40…7か8か。君は?」
「19、だと思う。」
「あらまだ20歳にもいってないのね。ご両親は心配してないの?」
「日暮れには戻るって言ってある。まだお昼にもなってないから平気だよ。」
「そう。なら気を付けて。この辺結構他の竜がいるから。」
「そっかー…」
「何なら遊んであげようか?近くに川もあるし、魚もいるわよ?」
「ほんと?魚捕ったことないんだ!ねぇ、名前なんて言うの?僕はレオ。」
「クレナよ。」
こうして中小2匹の竜はしばらく川ではしゃいだ。
「なんか疲れちゃった。」
「だいぶはしゃいだもの。少し休みましょ。」
そう言って昼寝をしようとクレナはレオを囲んであげたのだがしばらくして、
「どうしたの?もじもじして。」
「い、いや…その…何でもないよ。」
「あ、そう。ならいい…もしかして、反応しちゃった?」
漂ってきたのはそれとわかる匂い。両親以外の竜と寄り添うなんてことは初めてだったレオはクレナに抱かれて発情してしまったのだ。
「その…ごめん…」
「あなた他の竜と会ったことないの?」
「いや、そんなこと無いけど、寄り添うのは初めて。」
「そうなの。まぁそれでその年ならしょうがないと言えばしょうがないか。」
クレナにそんなつもりはなかったのだが、まだかなり若いながら匂わせているレオに興味をもって、覗いて見ればまだ成長途中の自分より2周り以上小さい彼相応のぺニスが張り詰めている。
「知識はあるの?」
「一応…あっ…見ないで恥ずかしい…」
そう言って隠そうとする彼が可愛らしくて思わず微笑むと
「笑わないでよ…自分じゃどうにもできないんだから。」
「クス…ごめんごめん。でもそのままだと私も落ち着かないし、一応助けてくれたことだし、特別に交尾してあげても良いわよ?」
「ほんと?」
「えぇ。どうする?」
「うぅ…」
意地悪な質問だったと言ってから気がついたので、仰向けになって彼を乗っけてあげた。
「ほら、するならして。」
「本当にいいの?」
「あんまり何回も言わせないで。恥ずかしい。」
と言うと彼は姿勢を正し、私の秘裂を探す。まさか初めてがこんなに若い竜とは思わなかったがまぁ馴れる良い機会になるだろう。
「ハゥ…」
彼がグニグニと手で探ると甘い快感が走って思わずため息をつく。そしてすっかりその気になった彼は何の合図もなく突き入れてきた。
「ハン!」
「うわぁすごい…」
絡み付くように波打つクレナの中に入れると快感で腰が砕けそうになる。そのあとはもう何も考えられず、滅茶苦茶に腰を振っていた。とはいえまだ僕では彼女にさほど大きな快感は与えられないらしく、クレナは上気した顔で少し荒い息をするだけだった。
「フゥン…ハァ…」
「くぅ…ウゥッ…」
「あ…」
突然彼が私を抱き締め動きを止めると、早くも限界を迎えたのか下腹部がじんわりと温かくなった。さっきまで恥ずかしがっていたのに夢中で腰を振って、本能のまま私を抱き締めている彼を見ていとおしさが込み上げてくる。肉棒が萎えてスリットに収まったのにも関わらず私の上で荒い息をしているレオをみて
「大丈夫?」
「うん…すごかった。」
交尾して雌に心配されるなんて情けないということはわかっているが、もう僕の足腰には力が入らない。すると彼女は僕をギュッと抱き上げ口付けまでしてきた。離れると
「これも特別。そんな顔しないで。私も気持ちよかったわ。」
「ほんと…?」
「えぇ。なんか幸せだなーって気持ちになった。まだあなたの精がお腹にあるのがわかる…」
その後は何の遠慮もなく抱き合って1時間ほど微睡んだあと、日暮れに遅れるからとレオは帰路につく。その時
「ねぇクレナ…」
「なに?」
「僕がもっと立派になったら…また来ても良い?僕、クレナが好きになっちゃった。」
「そう…じゃあ私は何年待てば良いのかしら。100年くらい?」
ちなみに竜は100歳を目安に成竜と呼ばれる。
「え…じ、じゃあもっと強くなったら来るよ!絶対!だから…」
「わかったわ。約束よ?」
思いがけない告白に胸を踊らせたのも事実。成長期の今だから体格差はあるものの、成竜になってしまえば30歳差ぐらいわからないし、同族とめぐり合う確率がさほど高くない竜にとって番の歳差が3桁なのも珍しくない。それに彼の鱗は微かだが光を反射していて、成長すればきっと雌には困らない美しい竜になる。その彼が私を好きと言っているのだから晩年まで連れ添える理想の番となるだろう。さっきよりも深い、糸を引くような口付けをすると別れを告げた。
─────────────────────
「まだいるかなぁ…」
僕は50歳を過ぎ、近くの雄の成竜にも引けをとらないくらいになった。鱗も他の竜より輝いていて雌から誘われることもあったぐらいだ。両親の元からとうに独り立ちし、さらに自信をつけてから30年以上ぶりに彼女…クレナに会いに行く。強くなって会いに行くと言ってしまったのであれ以来会いに行っておらず、正直非常に不安だ。彼女が待ってくれているかどうか。他の雄と番になっていないか。あの時は自分も子供だったし彼女が本気ではなかった可能性もある。それに果たしてもらえるかどうかも分からない約束のためにずっと独りでいるなんて、よっぽど本気ではない限りないだろう。気に入った雌を見つければ雄は求愛し、断る理由がなければ番になる。もちろん雌雄逆の場合もある。
「会いに行っていればよかったなぁ…」
今更後悔しても遅い。もし彼女に番がいたらおとなしく引き下がろう。そう腹をくくって彼女の住み処へ向かうと、…いた。銀色の、彼女の倍くらいの大きさの竜と話している。でも彼女の顔は困っていて、番ではなさそうだ。
クレナ「あなたは…!」
銀竜「ぬ?何だ小僧。」
レオ「あなたは…クレナの番?」
銀竜「まだ違う。誘っているのだが迷っているらしい。珍しい雌だ。我を見ればだいたいの雌は断らないというのに。」
明らかに自分より格上の成竜。ジロッとレオを見ると
「お前もこの娘に気があるのか?」
クレナ「彼が約束していた竜よ。」
どうやら約束のことを理由に断っていたらしい。
「ほう?まだ小僧じゃないか。どうする?我は引き下がるつもりはない。争うか?」
レオ「ぐ…」
「お前が我に敵うとは思えんがな。」
クレナ「レオ…」
強い雄が雌と番になる。至極当然の話であり自然の決まり。もちろん他の獣とは違って愛が優先されることもあるが、それにはあまりにも相手と差があった。
「引かぬか。力量が分からない訳でもなさそうだ。だが引かぬなら逃げるまで痛め付けるまでだ。」
銀竜は四足歩行になり、咆哮で威嚇した。レオも負けじと臨戦体勢になる。2匹の竜はしばらくにらみ合い、しびれを切らした銀竜が先に攻撃を仕掛けた。突進すると見せかけ手前で飛び、滑空して首に噛みつこうとするがレオは冷静にこれを避けて尻尾で相手の頬を叩く。だが銀竜はその尻尾を素早く掴むとそのまま木に向かって投げ飛ばした。
「グ…!クゥ…」
「その程度か。避けたのは誉めるがな。」
起き上がり相手の出方をうかがう。攻撃を仕掛けても返り討ちにされるのは見えてる。相手の攻撃後の隙を狙うしかない。だが銀竜に比べて遥かに小柄なレオには困難だった。
「ほらほら。逃げてばかりでは決着がつかぬ。」
降り下ろされる爪や噛み付きを何とか避けるものの、こっちはあまり攻撃できていない。再び噛みついてきたところで、あえて避けずに銀竜に向かい雄叫びをあげてみる。すると予想外の行動に一瞬怯んだ銀竜の首に噛みついた。が、腹を殴られすぐに離してしまう。距離を取る間もなくもう一撃食らってしまった。
「なかなかやるな。今のは少し焦ったぞ。」
「ク…くそ…」
「そうだ、良いことを思いついたぞ。我もその娘を生涯の番にしようとは思っていない。お前もその娘も若いからな。その娘が我の子を産んで育てた後貴様にくれてやろう。」
「なん…だと…?」
「聞いたぞ?この娘は30年近くお前を待っていたそうじゃないか。30年もあればさすがに宿せるだろう。だから貴様も──」
「ふざけるなぁ!」
飛び掛かるが尻尾で叩きつけられる。
「グフ…」
「なんだ。番を替えるのは普通ではないか。そんなに今にこだわる必要ないだろう。」
銀竜の言う通り、雄と雌がであって断る理由がなければ番になるのが普通。子供が産まれるまでの間に特別な感情が生まれれば生涯を共にし、生まれなければ別れる。竜によっては交尾するだけで別れ、雌が独りで子育てすることもある。銀竜の提案は格下のレオにとってむしろ良いものであったのだが、レオは納得できなかった。
(あれ…?どうしたんだっけ?)
ぼんやりと意識が戻ってくる。
(そうだ…負けたんだ僕…)
歯が立たなかったのだ。どうやら気を失っていたらしい。と、
「クアァァッ!」
みればクレナが銀竜に組み敷かれその巨根で貫かれている。根本まで入らないらしいそれをいれたまま動きは止まっていて、結合部は見えないが漂ってきた匂いでたった今注がれているということが分かった。悔しさと情けなさで涙がこぼれ、見ることしか出来ない。そして銀竜が再び動き始めると彼女には大きすぎる肉棒を限界まで突き入れクレナはその度に身をよじって声をあげる。
「お願い…だから…ゆっくり…アァッ!」
クレナは涙を流しながら懇願し、その叫びが快感によるものではなく苦痛によるものだと気づくと怒りが沸き上がってきて
「やめろぉぉ!!」
彼女が痛がってなければ諦めた。でもちがう。それが許せなかったのだが、感情的に突っ込んだのが仇となり行為を続けたまま顔を殴られた後首を噛まれてしまった。そのまま顎を閉ざされ息が出来なくなる。さらに閉ざされれば首の骨を砕かれるだろう。暴れたが意味はなく意識が徐々に遠退いていったのだった。
「やめて…!お願いだからもうやめて!…それ以上やったらあなたが狩りに行っている間に逃げるわよ!」
「…ペッ。まぁ良い。なら黙って突かれてろ。」
その後何度も注がれた後銀竜の塒へ、先と同じことを言ってレオも一緒に連れて行かせた。いくらなんでも意識のない状態でおいていけば簡単に肉食獣の餌食になってしまうだろう。塒へ着くと銀竜は狩りへ向かった。
「あら?あなたが彼の新しい番?」
広い塒には立派な体格の、輝く緑色の鱗を持つ雌竜がいた。
「え、あなたは?」
「私も彼の番よ。まだ40年くらいしか経ってないけどね。私が彼の子を宿したから、その間別の番を持つと言っていたわ。」
力の強い雄なら番を2匹以上持っていてもおかしくはない。
「そうなんですか…」
「ところでその子は?随分ひどい怪我だけど。」
そこで彼との関係やここまでの成り行きを話すと、
「それは気の毒だったわね…」
と言ってレオの傷をどこか悲しげに、しかし嬉しげにそっと舐めた。彼女は銀竜の本命の番であり私はただの居候のようなものなのだが、歳差のせいもあるのか彼女は母性を感じさせる優しい笑みを浮かべながら話してくれる。
「私はカルネよ。よろしくね。」
「クレナです…」
「大丈夫?顔色悪いけど。」
「その…交尾が…」
「もしかして乱暴にされた?」
「はい…」
「それは辛かったでしょうね。成竜で慣れてる私ならともかく…ごめんなさいね、これからもするだろうから後で私から言っておくわ。まだ痛む?」
「はい…かなり…」
「本当にごめんね。彼は悪い竜じゃないのよ?でもこんなに若い竜相手に本気で…夫もまだまだね。おいで、温めてあげる。もちろん彼も一緒に。」
「ありがとうございます…ごめんなさい。大事な体なのに。」
「気にしないで。むしろ私も温まるから。…それと、あなたはいいの?1度彼との子を産んでからで。」
「え?あぁ…でももう約束してしまったから…」
「私から言ってあげても良いわ。世界に雌竜が私とあなたしかいない訳でもないし。」
「いいんですか…!?」
「あなた達は特別よ…彼も理由を聞けばきっと断れない…。」
一瞬彼女の顔が暗くなる。が、すぐに元に戻って
「とにかくお休みなさい。しばらく帰って来ないだろうし。」
──────────────────────
「ン…」
「レオ?」
「ンン…クレナ?ここは?」
「良かったぁ…銀竜の塒よ。レントって名前だって。」
「銀竜の巣!?」
「私があなたを介抱させてくれないなら逃げるって脅して連れてきてもらったの。丸1日眠ってたのよ?もし猛獣なんかに襲われたらと思って…」
カルネ「あら、起きたの?レオ。」
「んえ?あ…まぁいいや。ならすぐに出ていくよ。銀竜も帰って来るだろうし…」
「ここにいるぞ小僧。」
「う…」
カルネに睨まれバツが悪そうな顔をしながら
「少しやり過ぎたようだ。そこは謝ろう。」
「…」
クレナ「ねぇレオ、約束、守ってくれてありがとう。カルネさんがね、私たちは特別に逃がしてくれるって。レントさんも分かってくれたんだけど…」
「だけど?」
「その…その…」
カルネ「私から言いましょうか?」
クレナがうなずくとカルネは申し訳なさそうな顔で
「彼女、身籠ってしまったの。」
「え…!」
「我もまさか最初のあれだけで宿すとは思わなかった。」
食物連鎖の頂点に立つ竜が子を宿す可能性はかなり低い。1度の交尾で宿すなど奇跡だった。クレナは涙目で
「ごめんなさい…」
と言ったがレオは静かに
「いや、身籠って"しまった"なんておかしいし、謝ることじゃない。おめでとう、クレナ。」
その場の全員が驚いた。自分の番が他の雄の子を宿したり、他の雄との子を連れている雌と番になるときは雄がその子供や卵を殺す生き物は少なくない。とくに肉食動物に多く、竜も外れてはいない。他の動物よりもずっと感情が豊かなため連れている仔竜を殺すことはほとんどないが、新しく子供が生まれれば追い出すこともあるし他の雄との卵は潰すこともある。なので殺さないにせよ、全く嫌悪しないレオのこの発言はあまりにも不自然だった。
「おかしなやつだ。てっきりこの娘の産んだ卵をお前から守ることになるか、お前がこいつを捨てるかのどちらかだと思ったが。」
「僕はクレナが好きだもの。それに子供は大事だよ…この子の母親はクレナだし、父親はあなた。ここで産んで育てるべきだ。僕は子供が独り立ちするまで待ってるよ。2~30年あれば独り立ちするだろ?クレナだって僕を長い間待っててくれたんだし。」
クレナ「レオ…」
カルネ「そうね。この子の獲物もレント、あなたが捕ってくるべきね。でもレオはそれで良いの?」
「うん。その…僕もクレナのそばにいても良いかな。母さんが、抱卵してるときは番が頼りだからなるべく側にいてあげてって言ってたし僕もそうしたい。獲物は僕が獲るからさ。」
カルネ「そういうこと…良い…お母さんね…」
クレナ「でも…あなたは辛くないの?あなたの子じゃないのよ?」
カルネ「クレナ、それは───」
「全然そんなことないと言えば嘘かもしれない。でも…好きだから。好きな君がお腹を痛めて産む子だから。」
レント「まぁ、カルネ免じて許してやろう。」
こうして奇妙な共同生活が始まって2週間。先にカルネが産卵を迎える。
クレナ「頑張ってカルネさん。」
カルネ「これで4度目だけど…慣れないわね…」
レオ「…頑張って…カルネ…さん。」
時折うめき、歯ぎしりしながら産卵。レントは寄り添っているだけだったがカルネはそれで充分だと言った。終わったあとは和やかな雰囲気が流れたがクレナはかえって不安になったようで
「私より140歳も年上のカルネさんがあんなに…私まだ80歳だけど大丈夫かなぁ…」
としょっちゅう言っていて、レオはそんなクレナと宣言通り狩り以外の時間は寄り添っていた。
2週間ほど経ち、カルネの卵から銀色の竜が生まれた後その時がやってくる。レオは片手でカルネのお腹を撫でながら抱きしめ無言のエールを送り、その甲斐あってかクレナは長い時間をかけながらも穏やかに大きな卵を産み落とした。
レント「いやに静かだったな。大きさもカルネの物とさほど変わらないのに。」
カルネ「きっとレオのお陰ね。彼女、安心しきった顔をしていたわ。」
だがやはりクレネにはきつかったのか、うっとりと卵を一舐めした後ヨロヨロと寝床に倒れこんでそのまま寝てしまった。
翌朝レオがお疲れさま、と言うと抱きついてキスをする。彼女いわく激痛だったけど何故かそれが幸せに感じたのだとか。レオも素直に喜んでいるところを見て
レント「我々の負けだな。」
カルネ「そうね。」
レント「2匹とも、番で暮らすが良い。その子は…そうだな、ここに置いていくならカルネが母親として育て、お前たちが好きな時に、毎日でも見に来れば良いしお前たちが育てたいと言うなら…まぁその小僧なら大丈夫だろう。その代わりに我が会いに行く。」
クレネ「いいんですか…?どうしよう…でも会いに行って良いなら私たちだけで暮らさない?さすがにしばらく交尾はできないだろうけど、やっと番になれるわ。」
しかしレオの反応は薄かった。
レオ「本気で言ってるの…?」
「もちろんよ。あなたを随分待たせてしまったし、私もあなたと早く番になりたいし…」
「それは無理だ。」
「え…?」
クレナの目をまっすぐ見つめたレオの瞳には明らかに憤怒の色が浮かんでいる。
「言っただろう?その子の母親は君で、父親はレントさんだって。竜の子供は例え会ったことがなくても親を見分けられる。その子が孵って両親のどちらかが違ったら。そして実の親が何故か毎日会いに来たら疑問に思うはずだ。そうしたらなんて説明するんだい?お前は望まぬ子だったとでも言うのかい?」
「そんな…!どうしてそんなこと…カルネさんもレントさんもちゃんと育ててくれるだろうし、第一そんなこと…仲が良いと言えばいいじゃない。考えすぎだわ…」
「いいや、そんな簡単なことじゃないし確かに見分けられる。」
「どうやってよ!」
カルネ「クレナ…」
「僕は分かった。」
「どういうこと?」
「僕が卵から孵る前に僕の本当の父さんは死んだんだ。でも孵ったときにはもう別の雄がいた。僕が本当の母さんに聞くまで黙っていたけど僕は分かってたんだ。この雄は父親じゃないってね。」
「本当のお母さん…?じゃあ私に言っていたあなたのお母さんって…」
「僕が5歳くらいの時、その雄との間に子供ができた。」
「あなた…まさか…」
「弟だった。僕は生まれるのが楽しみで、母さんのおなかに顔を当てたり生まれた卵を温めたり舐めたりしてた。でもその子が孵った翌日、その雄が獲物を獲ってきたとき『これはお前のではない。あの子とその母親のものだ。食いたければ出ていけ。そして二度と帰ってくるな。』って言ったんだ。僕は嫌で母さんの側に寄ろうとしたらその雄が『近づくな、他竜の子め。』って言って僕を投げ出したんだ。泣いて謝ったら殴られてまた投げ飛ばされて…逃げた。」
「お母さんはなんて…?」
「何も。何も起きてないみたいに獲物食べてた。」
つまり彼は子捨てにあったということか
カルネ「…どうやって生き延びたの?」
一瞬ものすごい形相になったがすぐに無表情になり
「最初の日は虫とか木の実を食べた。狩りはまだできなかったからね。夜はとても怖くてあまり寝れなくて…猛獣に見つからなかったのは本当に奇跡だった。何日か経って、湖をみつけたんだ。そこなら狩りができるかもってね。でもろくに何も食べてなかった僕は疲れて気絶しちゃったんだ。気が付いたら僕は寝床で知らない龍に抱かれてた。優しい龍の番に助けてもらったんだ。事情を話したら『今日からレオは私達の子だ。』って。とても嬉しかった。」
カルネ「それがあなたのいう両親なのね。」
「そう。もう何匹か子供を巣立ちさせてる番で例え僕が独り立ちするまでに新しい子供が生まれても捨てたりしないって言ってくれた。結局生まれなかったんだけど、本当の子供みたいに育ててくれたよ…お母さんが白神龍で、とっても優しかった。怒ると怖かったけど今思えば嬉しかったな。」
レント「白神龍!どうりで子供を大切にと教える訳か。」
「普通僕みたいな子のほとんどは死ぬんだ。でも僕は生きられた。だから例え変って言われても僕は子供を大切にしたい。」
「そうだったの…でもそれはあなたが捨てられたからでしょ?レントさんが父親なんだから捨てられることもないだろうしカルネさんはそんな竜じゃないし…」
これは失言だった。
「君は母親だよ?僕と番になりたいがために自分が産んだ子供をそっちのけにするなんて許せない。そんな卑劣な雌は信用できないし番になるつもりもない。ここでずっと暮らすか他の雄をあたって。」
カルネ「レオ…!」
クレナは反応できなかった。雷にでも撃たれたかのような感覚になる。
「僕は出ていく。僕のせいでその子が不自由になってほしくない。…獲物は毎朝置いていくよ。」
そう言って飛び去ってしまった。
レント「なんて奴だ…昨日あんなに気遣っていた雌に卑劣などと…」
クレナ「私…どうすればいいの?」
カルネ「酷い言い方だったけど仕方のないことだし…正しいわ。子供を育てましょう。卵を産んだ時のあなたの顔は母親のものだった。その子を愛して無いわけじゃないんでしょう?」
「もちろんよ!でも…」
「獲物をくれるってことはまだ気があるってことじゃないかしら?きっと子育てに…いえなんでもないわ。戻って休みなさい。まだつかれているでしょう。」
それから毎朝、起きた時には獲物が洞穴の入り口に置いてありクレナはそれを食べていた。
レント「姿ぐらい見せればよいのに…」
カルネ「多分わざと突き放したのよ。子育てに集中してほしかったんだわ。」
別れてから1週間ほど経ってクレナは日の出前から目を覚まし、子供を見せるため、そしてお礼を言うためその時を待つ。
ドサ…
(来た!)
「待って!行かないで!」
冷たい目を向けられるが、私の腕の中を見て以前の温和な表情になり
「銀色だけど、ところどころ赤みがかっているのは君似かな。」
そして優しく舐めると無表情に戻り立ち去ろうとしたので
「待って!まだ産卵のときのお礼言って─ないのに…」
行ってしまった。それ以降待ち伏せすると来なくなり、数か月経つと差し入れもなくなった。さすがにこのころになればカルネと交代で狩りにいけるようになったのでよかったのだが同時に音沙汰もなくなり
「私…そんなに嫌われたのね…」
と思い悲しくなる。でも子供がすくすく成長するのが嬉しくて1年も経てば彼との出来事は良い思い出となりつつあった。それでも気をつかってレントとカルネはクレナがいないところで交尾をし、レントはクレナと交わろうとはしなかった(カルネが許さなかった)。初めての子育てに忙しかったクレナは特に気にすることなく毎日を楽しく過ごしているのだが。
「カルネさん!エト兄さんと一緒に遊んできても良い?」
「いいけどお母さんには言ったの?」
「うん!良いって。」
「ならいってらっしゃい。」
カルネの息子エトとクレナの娘キリはとても仲が良く、ほかにも友達もいてよく日暮れまで遊んでいた。
彼らが7歳になった時。
クレナ「遅いわね…」
レント「そうだな。いつも日暮れには帰ってくるのだが…」
クレナ「私、探してくるわ。」
レント「我も行こう。カルネは待っていてくれ。」
カルネ「分かったわ。」
しかし暗くなっても、レントとクレナが必死に探しても見つからない。カルネも洞穴の入り口に立って呼びかけていた。レントとクレナが一度ねぐらへ戻るとカルネに抱かれた2匹の仔竜。
クレナ「エト!キリ!どこに行ってたの!」
カルネ「探検してたら迷って虎に見つかったそうよ…それで…」
エト「緑のお兄ちゃんが助けてくれたんだ。吠えただけで虎を追い払って、ここまで連れてきてくれたんだ。」
クレナ「緑のお兄ちゃん?」
キリ「ときどき遊んでくれるの。とっても強いんだよ?それで優しいの。私もあんな番を持てたらなー。」
エト「お前番ってまだ早すぎだろ。」
クレナ「まさか…他には?家族とか。」
キリ「いなかったよ。そうそう、魚を獲って遊んでるときに聞いたんだけど、竜を待ってるんだって。もう来ないだろうけど、それでもずっと待つんだって。」
「レオ…」
涙をこらえるのに気をとられ、ろくに説教もできなかった。そういえば彼のねぐらがどこにあるのかをいまだに知らない。その後も探して、彼の匂いのする洞穴を見つけたのだが一日中張り込んでも姿を見せなかった。よって時折娘たちがレオと遊んできたという話を聞くに留まる。
レント「あいつも案外不器用なのかもしれんな。」
子供たちが寝静まってからレントは言う。
カルネ「後ろめたいのかもね。あなたに言ったこと。妬んでいることはないでしょうね。この間だって、迷子のこの子たちを偶然見つけるなんて考えにくい。彼の塒とは全然違う方向だもの。」
キリ「やっぱりあの緑のお兄ちゃんがレオさんなんだ。」
クレナ「キリ!起きてたの!?」
「うん。最初はたまたまだったけど…全部聞いちゃった。レオさんとのこと。本当はレオさんとの子供がほしかったんでしょ?」
「…」
レオが私たちを避けている理由が今更分かった気がする。わざわざ名前を名乗らずに子供たちを見守ってくれていたのも。やっとのことで返事をした。
「でも私はあなたを愛してるわ、キリ。本当よ。父さんのことだって前よりは好きになったし。前よりはね。」
「知ってる。私は母さんと父さんが大好き。母さん、レオさんと仲直りできると良いね。」
「キリ…」
娘にまで泣かされるとは
レント「この子は本当に我の子か?」
カルネ「性格はクレナに似たのよ。」
それから20年近く、私はキリに精一杯の愛情を注ぎながら毎日楽しく過ごす。でも片時もレオのことは忘れなかった。
クレナ「それじゃあ…元気でね。もしなにかあったら戻ってきても良いのよ。」
旅立ちの日まではあっという間だった気がする。カルネもクレナも互いの子と別れのハグをし、立派に育った2匹の銀竜は巣立ちしたのだった。
クレナ「行ってしまった…」
カルネ「後は祈るだけね。」
巣立ちした子供が絶対生きるとはいえない。それが自然というものだ。初めは産むことすら嫌だったのに、愛娘がいなくなって心に大きな穴が空いたような感じがする。最終的に産卵を前向きにさせてくれたのは彼だったなぁと思い出した。
巣立ちから4日経ち
カルネ「そろそろ行かなくて良いの?」
クレナ「本当に良いんですか…?私は…別に…」
レント「確かにお前を手放すのは惜しい。だが一応約束だったし、それに四六時中あの小僧のことを考えられても困るし第一カルネが許さんからな。」
カルネ「ここに居たくなったなんて嘘よ。だったら何で子供たちに"緑のお兄ちゃん"の話をねだったの?」
クレナ「正直勇気がなくて…あの子が関係を知ったと言ったとき、やっと彼の言っていたことが分かった…それまで全く考えもしなかった自分を受け入れてくれるのだろうか。」
カルネ「勇気がないというよりは怖いんでしょ?会うのが。」
「私は…彼から見れば卑劣な雌…」
レント「その卑劣な雌を待っているのだろう?」
「でももう何度張り込んでも姿を見せてくれないのよ…行ったところで…」
「でもあなたは行きたいのでしょう?あまり引き延ばしたら本当にいなくなってしまいますよ。…きっとレオもあの子達が巣立ちしたのをわかっているはず。いっそ巣穴の中の寝床で寝ていれば?異性を巣に呼び込むのは求愛行動だし。」
「そうだけど…またあんな風に拒絶されたら…それが怖くて…」
「その気持ちはわかるわ。私も同じだから。でもあなたはあの子を今でも好きなんでしょう?」
「はい…」
「ならあの子を幸せにしてあげて。駄目だったらここに戻ってくれば良いわ。」
結局さらに3日渋ってカルネとレントに別れを告げ、その後も野宿して渋り、巣だってから2週間。勇気を奮い立たせて彼の塒へ向かった。
「レオ…」
着いたのは日中。入る勇気はなくて、巣穴の前で待ち続ける。今回は夜になっても、夜が明けても待つ覚悟だった。しかし日暮れ時、
退屈で微睡んでいると微かに羽音が聞こえてはっと顔をあげる。見れば1つの影がこちらに向かっていた。逆光でよく見えなかったが、それは紛れもなくレオ。自分より少し離れたところに降り立つと私は立ち上がって姿勢を正し、目を瞑ってグッと頭を下げた。敵意が無いことを示す行為。でもそれだけではない。失言や考えの甘さに対する謝罪、子供たちを影から守ってくれていたことに対する感謝、そして待っていてくれたことへの感謝を込める。長い沈黙。静かに破ったのはレオだった。
「来てくれたんだね、クレナ。」
「えぇ。」
「エトやキリから色々聞いたよ。…巣立ちするときもここに寄ってくれたんだ。良い娘に育ったね。母さんをよろしくって言ってた。」
驚いて顔を上げればレオはすぐ近くで微笑んでいる。以前の、優しい彼がそこにいた。
「見限られたと思ったよ。もう来ないかと思ってた。見てたのはキリとエトだけだったからね。」
「ごめんなさい…あなたの言った通りだった。今までキリとエトを守ってくれてありがとう。そう…ずっと言いたかった。キリの卵を産むとき、ずっと励ましてくれてありがとう。お陰で産んだことを後悔してない。キリをちゃんと愛せたのも抱卵してるときにあなたが優しくしてくれたから。そして…私を叱ってくれたから。」
「あれは少し感情的になりすぎた。僕もまだまだ子供だったんだね。抱き締めても良い?」
ようやく許しがでたので涙を堪えつつ抱きついた。
クレナ「今何歳?」
「77か8かな。」
「いつの間にか私より大きくなっちゃって。キリ達の言う通り…たくましくて強いのが分かるわ。鱗も、まるで宝石みたい。」
以前レントと争ったときもレントが強すぎただけでレオも中々だったのだが、正面から抱き合うとクレナの顔の位置がレオの首の付け根より下になるくらい体格は逆転しており、全身無駄のない引き締まった筋肉が主の強さを物語っていた。そしてその体を覆う鮮やかな緑の鱗は金属のようにキラキラと輝いている。
「クレナだって随分
「でもあの時の男の子はもういない…成竜じゃないとは思えないほど本当に立派な雄竜よ。レオ、私を番にしてくれる?」
「もちろんだよ。お互いそのために待っていたんだから。」
そして彼は私の口に自分の口を重ね、舌を入れて絡める。レントと口付けなんてしなかったので久々の感触に胸が高鳴った。
レント「やっとだな。」
カルネ「えぇ。良かったわ。」
長く熱い口付けを交わす2匹の竜を影で見ながらホッと胸を撫で下ろす。
カルネ「レオ…私の最初の息子…最後に見たのは実の母にも見捨てられたという絶望の目…私は何もしてやれなかった…幸せになって…レオ…。」
「何故本竜に言わなかった?」
「あの子は気づいていた。クレナを気遣って、あるいは…そうね、私のお腹の子を気遣って言わなかったんだわ。」
「まぁその話に触れても良いことはないだろうな。」
「えぇ。ある日突然帰ってこなくなった夫…あの子を育てるために他の雄と番になったのにあの子を追い出すことになるとは…」
「それでレオの弟が独り立ちした後その雄とは別れ我と出逢った。お前がずっと懺悔していた息子と雌を取り合うことになるとは思わなかったな。」
「不思議なこともあるものね…」
「良い息子ではないか。しばらく見ないうちに随分たくましくなっている。今度闘ったら分からんな。あのお前似の鱗、前よりも美しく見えるな。」
「そうね…そんなことより、あなたは私の息子を見習ったら?私もあんな風に"優しく"抱かれてみたいなぁ。」
「ぬ…まぁ帰ったらやってみよう。」
そして飽きずに息子の幸せそうな姿を見ているのだった。
「ンハァ…クレナ、泣いてる。」
「あなただって。」
「ごめんねクレナ。君を卑劣なんて言っちゃった。君はとっても素敵な雌竜だよ。」
「ありがと。」
「受け入れてくれるかい?あの時以来他の竜とはああいう関係を持たなかったからさ。…さすがに抱きついただけじゃ反応はしないけど。」
遠回しな交尾の誘いである。レントと交わった時はかなり痛くてそれがトラウマになっているのだが、彼となら痛くても良いと思った。
「えぇ。正直私は抱きついた時から反応してるわ。でも最初にレントさんと交尾して以来だからちょっと怖くて。」
それは意外、という顔をしながら
「大丈夫。優しくする。あ、でもちょっとだけ待って。」
「?」
抱き合ったまま
「いるんでしょ?僕、神龍に育てられたから通力が使える訳じゃないけど気配なら普通の竜より分かるんだ。」
「カルネさんとレントさん!」
カルネ「レオ…」
「恨んでないよ。恨みなんて意味ないって、将来幸せになれたらどんな酷い産みの親でも感謝しろって教わった。僕は今幸せだよ、母さん。」
「そう呼んでくれるのね…」
「キリが寝た振りをして盗み聞きしてたのを教えてくれた。何であの雄と番になったのかもね。」
「そう…生きててくれて本当に良かった…また会えて嬉しかったわ。白神龍様にもお礼を言わないとね。」
そして育ての親が住んでいる場所を教え、また会いに行くと約束して別れたのだった。
「クレナ。」
「えぇ。」
寝床へ入り、クレナは仰向けになって雄を迎え入れる体勢になる。辛くならないようにまずは秘裂をじっくり舐め、愛液が滴って来たところで覆い被さった。
「入れるよ?」
「うん。」
およそ25年ぶりで竜生3度目の交尾。以前の彼のモノとは比べ物にならない大きさの雄槍を向けられ身構える。
ズプ…ズズズズ…
「ハウゥ…」
ズズズズ…ズン
「ゥゥ…ウァッ!」
膣肉を掻き分け、前回は自分も未熟で相手がかなり大きかったせいで到達する前に身をよじるほどの痛みが襲った故、まだ誰にも侵されていない最奥を貫かれると快感で思わず体を反らしてしまった。
「ンン…」
「大丈夫?」
「うん…フン…雄を受け入れるのが…こんなに…ンン…気持ち良いなんて…」
「まだ入れただけだよ?」
根本まで入れられた肉棒から与えられる快感に息が乱れる。
「だってこんなに…クフ…深くは初めて…レントさん…は…入りきらなかったし…フゥ…痛かったし。」
「前の僕も子供だったからね。」
そう言って動かずに、密着している下腹部をさらに強く押し付けながら体を揺らして体を擦り付ける。ギュッと抱き締め頬擦りしたり首を舐めたりすれば未知の快感に堪らずクレナは声をあげた。
「アァ!…なにこれ気持ち…ンム…ンン!」
口も奪えばクレナの顔はどんどんトロンとしてくる。
「ムハァ…こうしたかったんだ。温かい。」
「レオ…我慢できない…」
「僕が言おうと思った。じゃあ…始めるね。」
初めはゆっくりだったがレオもまだまだ若く、それにまだ2度目ともあってすぐに抑制が効かなくなって激しく腰を叩きつけた。
ズンッ!ズンッ!…
「アウッ!アウッ!…」
「辛くッ…ないッ…?」
奥を突き上げられる度に感じたことのないような快感が走り、声で返事が出来ないので彼を抱き寄せ先を促す。レオも心配こそしているが、手加減するなんて無理な話だ。クレナの柔らい膣に締め付けられ、油断するとすぐに暴発しそうだった。
クレナ(こんなに激しいのに、何でだろう。すごく安心する。)
突き上げるというよりも押し付ける感じに変わって来たので彼も限界が近いのだろう。ずっと欲しかった彼の精がもうすぐ貰えると体が疼いている。彼の胸に顔を埋め、その瞬間を待った。
「そろそろ…グゥ…!」
ズゥン……ブシュウ!ブシュウ!ドク…
「キャアアァ!」
最後の一突きで何度目かの絶頂。直後にあの日から50年彼の中で練られていた精で灼かれて快感の悲鳴をあげながら可能な限り彼と密着した。
ドク…ドク…
「ハァ…クレナ…ありがとう…」
「大好き…大好き…レオ…」
寂しかったお腹は彼で満たされ、受け止めきれなかった精が結合部から溢れる。その後2度目を終え、今度は彼が今だ快感に震えている私を抱きながら優しく撫でたり舐めたりしてくれた。
「ごめん。随分激しくしちゃった。」
「ううん。気持ち良かった。これからはずっと一緒ね。」
「あぁ。僕も愛してるよ、クレナ。」
──────────────────────
──────────────────────
クレナ「口合わせして…ンン…ンハァ…」
レオ「どう?」
「やっぱ安心…グゥ…ハァ…フフッ…」
「辛そうだけど、嬉しそうだね。笑いながら苦しむなんて。前はそんなんじゃなかった気がするけど。」
「あのね、ゆっくりだけど痛む度に降りていくのが分かるの。嬉しくてしょうがないわ。前は初めてで喜ぶ余裕がなかったのよ。それにしても大きいわね。双子ではないと思うけど、私が成竜じゃなかったら気絶してたかも。」
「その点、先にキリを産んでおいて良かったかもね。まぁキリも立派な竜だったけど。」
「そう言ってくれると少し気持ちが楽になるわ。」
2匹とも以前より成長しているのだが、それでもクレナのお腹は大きく膨らみ着実にそれを体外へ押し出していた。初めてよりも長くかかって疲労の色も濃くなってきたがクレナに不安はない。
「ウゥ…クゥ…」
「その調子だよ。大丈夫。」
「心配…なんかしてないわ…あの時は私の上に…乗っちゃうくらい小さかったのに…今じゃ…ウゥ…こんな風に私を覆えて…とっても…落ち着く…ウゥゥゥ…」
股を開き、彼が抱き支えてくれるのですべての力を腹に込める。
グググ…
「フゥゥゥ…ンンン…」
「もう少し…」
ポコン
「やったわ…」
「あぁ。ありがとうクレナ。」
卵からは雄竜が孵り、その鱗はクレナの赤とレオの輝きを持っていた。
竜からすれば2匹はまだ若い。幸せはまだまだこれからだ。
おわり
最後の産卵シーンは元々無かったのですが、前回書いたホンモノノニセモノと締めが被ってしまったので急遽付け加えました。
次回は久し振りに人×竜でも書こうかな。