「リトってさ、意外とモテるよね?」
そう言っているのは美柑。
オレの妹だ。
と言っても、今来てる他の奴らとは違う。
ある意味、別の存在。
俺から言わせてみれば、誰にも取って代わらない大事な家族。
少し、喧嘩したり、皮肉言われたりするけど、可愛くて、優しくて頼り甲斐がある。
もし、美柑がいじめられたり、困ったことがあれば真っ先に俺は助けに行く。それが、シスコンだとからかわれたとしても。
「そうか…?」
「だって、ヤミさんに…、ララさん、ルンさん、西蓮寺さん、モモさん…」
「そうだけど…。それがモテてるって言うのか?」
「言うでしょ。顔もそこまでかっこよくもないのにね」
「失礼だな。顔は余計だ…」
「リトの優しい部分は認めるけど…」
「そうか…?俺のどこが良いところなんだろ…」
「きっと、私が分からないところで、カッコいいと思われてたり、誠実だったりするんじゃない?」
「そうなのかなぁ。人に好かれることは素直に嬉しいと思うぜ」
「リトは、素直に嬉しくて女の子のこと抱いちゃうんだ…」
美柑がクスッと笑って言う。
小学生なのになんでそんなこと知ってるんだ!?
そして。美柑にもバレてたのかよ。
「何か、慌ててる顔してるけど妹の私が知らないとでも思ったわけ?」
オレの気持ちさえバレてました。
「慌ててなんか…。ごめん、美柑。そういうことララとかモモとかルンとかとヤッたりはしたんだ」
もう、素直に認めちゃえ。
「別に、兄のプライペートに口うるさくは言わないけどさ。夜は声抑えてよね」
末恐ろしい、妹…。
「…、わ、分かったよ」
「それにしても、リトって朴念仁だよね」
「はあっ!?」
なんだよ急に…。
「だって、女の子の好意、告白されるまで気づかなかったんでしょ」
「まあ…」
「…」
なんか、美柑がボソッと言った。
気になるな…。
「ねえ、リト…。エッチって気持ち良いの?」
美柑!?
さっきから美柑の言ってることがおかしいぞ。
「さっきからどうしたんだよ、美柑!」
「いや、クラスの男子からエッチしたい女子ナンバーワンって思われてるらしいの」
オレの妹が、仮にも小学生の同級生から思われてるなんて不快だ。
「れ、恋愛やそういうことをするのは自由だけど、まだ美柑には早すぎるよ…」
「ふーん、小学生はダメで同じ未成年の高校生はいいんだ…」
「うっ…。本当は、嫌なんだよ、美柑が他の男に汚されるのが。見てられるわけがない」
「リトってまさかシスコン?」
「そういうことじゃないって…。誰だって、妹がそういう風に見られれば、不快に思うもんだろ、兄は!」
これは、オレの本心だ。
オレは、純粋な兄の心を伝えたまでで。
まさか、こんなことになるなんて予想してなかった。
多分、人生の中で一番衝撃的だとオレとしては思うんだ。