囚われのトワ 〜調教の果てに〜 作:Washi
9日目の調教以来、トワは目に見えて従順になった。おそらくは、従順でいればダニエルが非情な手段に出ることはないと安心したからだろう。
ダニエルが脱げと言えば脱ぎ、咥えろと言えば咥えるようになった。数日に1度は用意する小瓶も、トワに渡せば勝手に中身を飲み干すようになった。
そのことを確認したダニエルは、調教内容を少しずつ変化させていった。来たるべき、本番に備えて。
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モクモクと白い湯気で部屋が満たされている中、肌が激しくぶつかり合う音が跳ね回る。いつもと違って、浴室の中で調教が行われているためだ。
「ぁ……はあ、あん……んん、ううん……」
トワは全裸で浴槽に立ったまま、上半身を壁に押し付けられている。同じく全裸のダニエルは、トワが突き出した尻を鷲掴みにしながら荒々しく己の腰をぶつけている。形だけ見れば完全に立ちバックの姿勢だ。
「んん……ぁ、いやぁ……そこ、こすれて……ふぁ、ああん……っ」
「ああ。僕も……っ、気持ちがいいよ。君の腿がギュッと締め付けてきて、いい感じだ」
ダニエルがグッ、と腰を突き入れる。熱くて固い棒がトワの最も敏感な突起をこすり、あられもない嬌声を上げてしまう。
(ゃ……自分の声……聞こえちゃう……)
反響した己の声に顔を熱くする。今日も媚薬を服用しているため、声が抑えられない。
現在、トワは立ったまま両足を固く閉じている。足の付け根と秘所の間に生まれた逆三角形の小さな隙間。そこに、ダニエルの剛直が捻じ込まれている。俗に言う、素股だ。
「っ……くっ……すごくキツいね……本当にナカに入れてるみたいだ。君もそう思うだろ?」
「ぁ、ああ……わかんないっ……おっきいの……入って……っ、ぁ、んん、ぁあアアア!」
ダニエルが抜き差しを繰り返す度に、脳天で白い火花がけたたましく弾ける。トワはまだ本番を経験していない。素股がもたらす快感が本番とどれほど違うのか分からないトワにとっては、擬似的な性交に等しかった。
「はぁっ……ぁぁ……ンンゥ、ンッ……ァア、ンンンッ!」
媚薬に加えて妊娠の心配がほとんどないということもあり、トワの理性はトロトロに蕩けていた。素直に快感を受け入れ、洪水のように股を濡らす。それがダニエルの竿にどんどん絡みつき、滑りをよくしていく。
トワの足はガクガクと痙攣し、力が入らない。手すりにしがみついて、崩れ落ちないように必死で体を支えている。その間も凄まじい力で後ろから突き上げられ、トワの小さい体が何度も浮く。癖のある彼女の長髪が、ふわふわと舞う。
「ぁ、ああ、んん……うぅん……アアアッ!」
(熱いのが……アソコからお腹までぴったりとくっついてて……アソコがごしごし気持ちよくて……変になっちゃいそう……!)
トワは早くも絶頂の予兆を感じ取る。体の奥がグルグルと疼き、甘い痺れが強くなる。開発の進んだ体に媚薬まで投与されているため、明らかに昇り詰めるのが早い。
「ああ……くっ……そろそろ……イキそうだ……っ」
「ンンッ! アアン……ッ! ッ、きちゃ……ぅンンンッ!」
トワは、ダニエルのペニスが膨らむのを感じ取った。股間が圧迫され、ますますキツくなる。
「ンン……っ!」
トワはダニエルの動きに合わせるように、腰を揺すり始める。何度も手や口で奉仕してきた彼女は、いつもの習慣で発射を促そうとしているのだ。
(ここら辺を……こう動かせば……ダニエル君は悦んでくれる筈……)
「ぅ、うう、くぅ……ああ、いいよ……上手いじゃないか……」
ダニエルが期待通りの反応を返してきたことで、トワはちょっとした達成感を感じる。引き続き腰を動かしていく。比例して、トワの方も昂ぶっていく。
「アア、アアアアッ! ンンッ、ぁ、アアアッ!」
「ぐっ……っ… …はあ」
互いの動きが、どんどん激しくなる。ヌチョヌチョと絡み合った体液が混ざり、白く泡立っていく。
トワが腿を強く締め、ダニエルがクリに押し付けるように己のモノで突く。快楽によがる声が2つ響き渡り、卑猥なデュエットを奏でる。クライマックスに近づいたのか、爆発的に声が大きくなる。
(ぁ、ぁ、アアアッ……もっ……だめ……ッ!)
トワの頭の中に白い光が浮かび、急速に膨れ上がっていく。それはあっという間に頭の隅々を満たし、さらに広がっていく。腰の痺れが限界まで達し、さらに突き抜けていく。
「アアッ……っ……ぁ、ああ、アアア、アアアアッーー!」
「出すぞ……っ……ちゃんと、受け止めるんだ……くっ!」
トワが達したのと、ダニエルが精を吐き出したのは同時だった。2人の腰が、ブルブルと痙攣した。
股が震える度に、普段は口内や手のひらで感じる熱い感触が腹部に広がった。例えるなら、熱々のお湯を強力な水鉄砲で撃ち出された感じだ。トワは自身の絶頂に体をこわばらせながら、ダニエルの欲望を受け止めた。
「はあ……はあ……はあっ……」
体を支えきれなくなったトワは、肩で息をしながらズルズルと床に沈んだ。
「ふう……今日もよかったよ、トワ」
ダニエルが、トワの頭を撫でる。今の彼女はその微細な刺激ですら快楽に変換してしまうため、小さく体をくねらせる。
(っ……なんだか……ほんとに……えっちしちゃったみたい……)
あまりにも本番に近い体位に加えて、今のトワでも疲れるほどの凄まじい快感。本当に素股だったのか、確信が持てなくなりそうだった。
しかし、絶頂後の疲労感と媚薬の催淫効果でぼーっとするトワの頭では、それに対して不安を抱くことはできなかった。
それこそが、ダニエルの狙いだとは気づくこともなく。
以後しばらくの間、数日に1回の割合でトワは薬を投与されては浴室に連れ込まれ、素股による調教が行われた。
また、媚薬で正常な判断能力を奪われたこともあり、次第に浴室に連れ込まれることが素股の合図なのだと、誤認するようになった。
それが起きたのは、調教24日目のことだった。
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浴室に連れ込まれたとき、トワはまたいつも通りの素股なのだと思っていた。特に逆らうこともなく服を脱ぎ、渡された薬を飲み干す。体が淫らに火照ってきたころを見計らって、浴槽に移動した。
同じく裸になったダニエルが差し出した勃起前のペニスを口に含み、滑りがよくなるようにと唾液を絡めていく。性的な刺激を与え、固く反り立たせていく。
入れ替わるようにダニエルがトワの胸を吸い、秘裂の突起をいじくる。トワは甘い嬌声を響かせ、秘所をヌラヌラと濡らしていく。
浴室での調教における、今までと全く同じ流れ。トワはまた素股が行われるのだと、信じて疑わなかった。基本的に受け身でいればよい素股は比較的、気が楽な内容だったというのもある。
異変……というよりは、普段との違いに気づいたのはいつも通り、立ちバックの姿勢で熱いモノを突き込まれたときだった。
「ンンッ、ァアアアッ!?」
鞭で打たれたような快感に、体が飛び上がる。いきなり、絶頂前のような嬌声が漏れてしまった。媚薬のことを差し引いても、かなり大きな反応の仕方だった。
( ……っ!? な、なんか……いつもより……すごい……っ!?)
プルプルと、手すりを掴むトワの腕が震える。先走った少量の愛液が股間から吹き出したのを感じる。膣の最奥が、熱湯を注がれたように熱く疼く。
本当ならば、その時点で気づくべきだった。だが、普段以上の快感に困惑しているトワはその違和感を見逃してしまった。それが致命的だったということすら知らぬまま。
「……ふふ。ほら、動くよ」
「ぁ、待って……ッ、ふぁ……ぁ、ア、アアアッ!」
トワの制止を待たずにダニエルが抽送を開始する。その動きはどこか、普段よりも荒々しかった。
内臓を抉られるような凶悪な圧迫感と、それに比例する甘美な快感。普段の2倍……いや、3倍はあるんじゃないかというくらいの暴力的な快楽の波動がトワの背筋を突き抜ける。
「ァ、がっ……なに、これ……ンンッ!? なんか……ァ、アア、変……ンクゥ!」
「へえ、なにが変なんだい? 言ってみてよ」
「だって……ンンっ……ハア、ハア……ひぐッ!? ン、ァア……いつもより、熱くて……ッ、すごいの、来ちゃう……ンン!」
「ふーん。つまり、いつもより感じちゃうんだ。こんなふうに、されるとっ!」
「んぐッ……ァアアアッ!」
トワの腰に、棍棒で殴られたような衝撃が走った。2つの意味で腰が砕けそうになり、足腰に力が入らなくなる。
手だけでは体重を支えきれなくなったトワは、壁にもたれかかるようにして姿勢を保つ。それでも上半身の位置がズルズルと下がり、尻をより強く突き出す格好になる。ペニスと思しき熱い棒が、先ほどよりもぴったりとハマるのが分かった。それが、尋常じゃないくらい気持ちがよい。
「ハア、アアアッ! ンン、ッ、アア、ハアッ……アアアンッ!」
(ゃ……こんな、えっちな声……感じちゃ、やだ……!)
度重なる媚薬の使用に慣れたことで、トワはある程度理性を保てるようになった。しかし逆に、自身の痴態をより正確に把握できてしまう。比較的理性の残っている状態で、媚薬で盛っている己の痴態を認識してしまうのは、想像以上に恥ずかしい。
しかも、なぜだか今日は普段以上に大きな快楽を感じ、抑えの効かない声が漏れてしまう。浴室で反響した自身の嬌声が頭の中で響く。もはや拷問だ。穴があったら入りたいと思うトワだった。
(でも……ッ、どうして今日だけ……っ……こんな)
快楽の暴風に理性を吹き飛ばされそうになりながらも、疑問に思う。
トワにとっては認めがたい話だが、実際問題トワの体は度重なる調教で感度が倍増している。現在、責められている筈の陰核も、だいぶ前から快楽に馴染みきっている。つまり、昨日今日でいきなり感度が数倍になるのは妙なのだ。
その答えは、ダニエルが知っていた。気持ちよさそうに呻き声を漏らしているダニエルが、ポツリと呟いたのだ。
「ああ、いい締め付けだ……熱くて、狭くて……最高だよ。ーー君のナカは」
「………………え」
ダニエルの一言に、トワは凍りついた。
(待って……今、ダニエル君はなんて……?)
女としての危機意識が酔いにも似た状態を打ち破り、一気に思考がクリアになる。
ダニエルの発した言葉が脳にこびりつく。ナカ、と彼は言った。トワにだって、それがなにを意味するかは分かる。だけど、そんな筈はないと己の知識が否定する。
なぜなら、初めてのソレは少なからず痛みを伴う筈で……気持ちいいだけなんてことはあり得ない筈で……そもそも、ダニエルのモノほどのサイズの異物が体内に侵入して気づかない筈がないのだから。
(そ、そうだ……! 直接触ってみれば……)
体勢のせいで目視ができない。代わりに、震える片手をそーっと股間の方へ伸ばした。
お願いだから、違っていてくれ。そう祈りだがら……少しずつ近づけていく。
もう少しで、亀頭に指先が触れる筈。いや、触れないといけないのに……なにも感じない。
(っ、お願い……お願い、だから……!)
しかし、現実は残酷だった。
「……ぁ」
「……ふふ」
なにも、なかった。さらに指先を伸ばすと、己の秘裂に到達した。大きく横に広がっていて、入り口は完全に塞がっていた。
塞いでいるモノの太さ、固さ、そして熱さ。トワははっきりと分かってしまった。紛れもなく、ダニエルのペニスが自身の膣に挿入されていることを。
……結合部は、ドロドロに濡れていた。
「ぅ、う、嘘……なんで……私……っ」
「……もしかして、入れられたことにも気づかなかったのかい? こんな小さな穴で、こんな大きなモノを美味しそうに咥え込んでいるのに?」
ズン、とダニエルが腰を突き上げる。ゴリゴリと体の内側を削られる感触に、トワは悶え苦しんだ。
「んぐッ、アアアアッ! はあ、はあ……っ、ダニエルくん……お願い、抜いて……ンンッ!」
「なんで抜く必要があるんだい? 現に、君の体はこうして悦んでいるのに」
「だって……アアッ!? ま、待ってっ、強すぎ……ゃ、あァンンッ!」
ダニエルが軽く腰を揺するだけで、トワの体から力が抜けてしまう。これでは会話どころではない。
ダニエルに翻弄されるがまま、ペニスの侵入を何度も受け入れる。ジュプジュプと、空気の混ざった音が鳴った。
「結局さ、トワの体はずっと僕のペニスが欲しくて堪らなかったってことだよ。じゃなきゃ、痛みもなしに受け入れられる筈がないよ」
「ち、ちがっ……んくっ、ァア、ンン、ンンンッ!」
「違わないさ。君は初めてなのにグッチョグチョに股を濡らしながら、よがるくらい感じちゃう変態なんだよ。今となっては、ねッ!」
「ッ!? ぁ、ァ、ンンンンッ!!」
荒々しく突き入れられた剛直がトワの奥深くまで達する。指先では決して到達できない最深部。快楽のツボを圧迫されているような未知の感覚に、頭が混乱しながらも体は鋭敏に反応してしまう。
トワの源泉から大量の愛液が溢れ出す。それがダニエルの竿によって掻き出され、周辺に撒き散らされる。ポタポタと浴槽を叩く音がトワの耳を熱くした。
(ダメ……あんまり濡れないで……これじゃ、私……本当に……)
「ぅ、くっ……今、ナカがすごいキツく締まったよ。とても気持ちいいよ、トワ」
「ゃ……そんなこと……ァ、アアッ……ッ……言わないで……ふァアアッ!」
ダニエルの動きが加速する。ギリギリまで引き抜いては差し込む深いストロークから、奥をコンコンとノックする短くも力強いストロークに変化する。
熱した鉄の棒をトワの熱い疼きの中心に何度も突き込まれる。両者の熱い部分が混ざり、溶け合い、ドロドロの溶岩のようになっていく。グツグツと煮立ち、噴火の瞬間を待っている。
「ああ……いい、いいよ……ずっと、こうしたかったんだ……! 学生のときから、君のオマ○コに入れたくて仕方なかったんだ……!」
「そんな……アアン! ぁあ、ンン、ッ、ゃ、ハア、ァアアアアッ!」
トワがなにかを言い返そうとしても、ダニエルの欲棒がそれを阻む。ナカを蹂躙され、かつてないほどの快楽の濁流に意識が持っていかれる。
今までとは違う、風船が体の内側で際限なく膨らむような感覚。淫らな空気を中に送り込まれ、ゴムが限界まで伸びる。今にも浮き上がってしまいそうだ。
初めてではあるものの、トワはすぐ分かった。ナカでイってしまいそうであることを。
「ッ、ハア、ハアッ! ぅ、くぅん、ァア、アアっ、アアアアアッ!!」
「イキそうなのかい? イキそうなんだよね。僕も出そうだよ。君のナカで……出ちゃいそうだッ!」
「ッ!? まっ、て……ぉねがい……ンンッ! なかっ、は、ァアアッ! だ、めぇ……ァ、ぅンンッ!」
ダニエルが告げた、射精の前兆。それがトワに本格的な危機感をもたらし、僅かに抵抗する力を取り戻す。
口で拒絶の意思を示しつつ、体を動かして膨張する竿を抜こうとする。しかし、上手くいかない。前方は壁のため、前に逃れることはできない。下がろうとしても、より深く結合してしまうだけ。体を少しよじったところで、内部でダニエルの先端が当たる場所が変わるだけだった。
「ほら、動くんじゃない」
「ァ、ぐっ!」
ダニエルがトワを強く壁に押し付けた。そして移動した分だけ、さらに深く突き込んできた。完全に逃げ場を失ったトワは、苦しそうに呻くしかなかった。
「はあ、はあっ……ほら、イク、イクよ……! 出す、ナカに出すよ……!」
ダニエルはトワの尻をがっちりと掴み、トワの負担を無視するような速度でピストンを行う。肌がぶつかり合う乾いた音が切れ目なく響く。
射精は、もうすぐそこまで迫っていた。
「だめ……だめっ……だめダメダメェ! ンンッ! 出しちゃ……ァアア! ンッ、ァアアアアアッ!」
(ゃ……だ……め……あたま、真っ白に……ッ!)
絶頂に至るのは、僅かにトワの方が早かった。快楽が頂点まで一気に駆け上がり、トワの体が悦びのあまり痙攣した。
それは同時に、抵抗する手段を失ったということだった。絶頂で四肢に力が入らず、ダニエルが腰のモノを奥深くに押し付けるのを許してしまう。
そして無情にも、その瞬間は訪れてしまった。
「僕も……くっ……出るッ!」
「ぁ、ま、待って……ッ……んんぅーー!?」
ダニエルがブルリと痙攣した次の瞬間、トワは腹部が灼熱の溶岩で満たされるのを感じた。ビュクビュクと、熱い子種が断続的に注ぎ込まれていく。腹の中が、灼けるようだった。
「ぁ……ぁ……」
(嘘……出てる……中に……出されてる。だめ……赤ちゃん、できちゃう……っ)
月のモノの周期的には、妊娠の可能性は低い。しかし、そんなものはなんの慰めにもならない。なんの前触れもなく純潔を散らされ、あまつさえ膣内射精をされてしまった。少なからず初夜というものに幻想を抱いていたトワの心は、大きなショックを受けていた。
(なのに……どうして……)
にも関わらず、己の体は積極的に男の精を受け入れようとしていた。待っていましたと言わんばかりに内部が収縮を繰り返し、注がれたであろう精液を逃すまいとしている。
また、性的な刺激とは少し違う恍惚とした快感が腰を中心に広がっている。まるで、おねだりでもしていたかのような悦びようだ。
トワの心は目の前の現実を否定する一方で、体はそれを歓迎している。相反する反応が、トワの頭をグチャグチャにしていた。
「はあ、はあ……ああ、気持ちよかったよ、トワの中。僕も、凄い量を出してしまったよ」
「……っ」
ダニエルの一言は、中出しされた事実を突きつけられたかのようだった。トワは、視界が滲んでいくのに気づいた。
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ついに、ついにやったのだとダニエルは歓喜に震えていた。
目の前にはトワが背中を見せて、壁に寄りかかっている姿が見える。肩が上下していて、肌には汗が浮かんでいる。
そしてなによりも、トワの濡れそぼった下の口がダニエルの分身をヌッポリと咥えこんでいた。しかも、その結合部からは白濁とした粘液が垂れ落ちている。今さっき、ダニエルがトワの内部に解き放った精液だ。
ダニエルにとって、この1週間あたりは忍耐力との戦いだった。素股の最中、何度もナカにぶち込んでしまいたいという衝動に襲われた。それを退けて外に出し続けるのは、非常に困難な選択だった。
しかしそれを耐え抜き、見事トワに気づかれずに挿入を成功させることができた。学生のころからずっと夢見ていた瞬間を迎えたダニエルは、女神への感謝の念でいっぱいだった。
当初は、普通に初めてを奪うつもりだった。だが、その道に精通している者に尋ねたところ、こうした方法を取る方が相手の精神を摩耗させられると聞かされた。よって、このような回りくどい手段を用いることになった。
効果は一目瞭然。呆然自失とした様子で、瞳に涙を浮かべているトワの姿があった。
その姿を見ていると、自然と口角が上がる。ダニエルは、トワの頭に手のひらを乗せ、子供をあやすように撫で回した。
「ああ、安心していいよ。さっき渡した薬には、避妊薬も混ぜてあるからね。それと、後で事後用の避妊薬も飲ませてあげるよ」
「え……? ほ、ほんとに……っ!?」
「本当さ。僕としても、妊娠は望ましくないからね」
妊娠してほしくないというのは半分本音で、半分嘘だ。妊娠自体はしてほしい。しかし、まだしないでほしい。まだまだ、トワで楽しみたいのだ。なので、避妊薬の話も本当である。
「っ……ありがとう、ダニエル君」
おそらくは、先ほどとは別の理由で大粒の涙を浮かべるトワ。勝手に挿入したことなど、すでに忘れているかのようだった。
(ありがとう……ね。トワ、君は分かっているのかい? 君は半月以上に渡って監禁されていて、非合法な薬を飲まされ、脅迫され、毎日体を好き勝手にいじられている。しかも、今日は純潔を奪われている。なのに、避妊薬を準備されたくらいで感謝するほど心が歪んでいることに)
確か、精神医学の用語でこの手の症例があったことをダニエルは思い出す。トワの状態は、それに近いように見受けられた。
調教を通して、こうなることを少なからず期待してはいた。いずれにせよ、ダニエルの都合のいいように事態は推移していた。
(まあ、今はトワの中を存分に楽しもう)
ダニエルは2度、3度腰を前後させる。トワの中は未だキツく、射精直後で敏感なペニスに過剰な刺激を与えた。
「っ、ぁ、くぅん……! だ、ダニエルっ……くん、なにを……?」
「なにって、続きだよ。僕はまだまだ満足していないからね」
ダニエルのペニスは依然、射精前と同じ硬度を保っている。今日は最初から何回戦も行う予定だったため、あらかじめ東方秘伝の精力剤を服用している。トワに使用している物と同じく、最高級品だ。
「トワだって、まだイケるだろう? 妊娠の心配はないんだから、最後まで楽しんだらどうだい?」
「私は……っ! ンンッ!? アアッ! ンァ、はぁんッ!」
トワが言葉を発する前に、問答無用で腰を振って黙らせる。ほとんど間を置かずして、2回戦が始まった。
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トワは朦朧とする意識の中、もう何度目になるか分からないダニエルの欲望が注ぎ込まれるのを感じた。それを受け止めている子宮が満腹すら超えて膨れているようで、非常に苦しい。
「はぁ、はぁ……っ……ぁ……ゃ」
(これで……何回目だっけ……10回を超えた辺りで……分からなくなっちゃった……)
何時間にも渡って喘がせ続けられていたことにより、トワの声はすでに枯れ果てていた。
絶頂を幾度となく経験し、媚薬の効果も薄れつつある。トワの疲労はピークに達していた。
「ああ……最高だ、君のナカは。何度出しても、止まらないよ……っ」
その一方で、ダニエルの性欲は留まることを知らなかった。たった今、射精を終えたばかりだというのに、早くも抽送を再開している。
鈍い快感がトワの残り少ない体力を削り出す。
「ぁ……ぁ……っ……も……やめ……んとにっ……げんか……ぃ」
とうとう、トワは完全に床に崩れ落ちた。もはや、体を支える力すら残っていなかった。
「おっと、危ない」
力を失ったトワを、ダニエルが抱きかかえるようにして支えた。おかげで、トワが頭を打ったりするようなことはなかった。
チュポン、と気の抜けるような音と共にトワの腹部の圧迫感が消えた。どうやら、姿勢が崩れた際にペニスが抜けたようだ。
栓が抜けたことで、内部に溜め込まれていた精液がコポリとこぼれる。腿を伝う感覚で、トワはそのことを察知した。
「本当に限界みたいだね……僕としては少々物足りないけど……これで最後の1回にするよ」
「まだ……する……の…………ぁ、っ」
トワはダニエルによって仰向けに寝かされる。そのまま両足を大きく開かされた。トワの入り口が横に大きく広がり、ダニエルの位置からは丸見えになる。いわゆる、正常位だ。
本来ならトワは羞恥で顔を熱くするところだが、今の彼女にそんなことを気にする余裕はない。少しでも多くの酸素を取り込もうと、胸を大きく上下させるだけだった。
「ほら、いくよ」
「っ……ぁぅ、ぁぁ」
ズプププ、とダニエルのペニスが再びトワの体内に侵入した。何度も何度も巨大な剛直が行き来したせいか、トワの入り口はすっかりほぐされていて、簡単に彼のモノを飲み込んだ。
( ……あんなに大きいのが、ずっと私の中に入ってたんだ)
体位が変化したことで、トワはペニスが膣に挿入されている様子をはっきりと確認できるようになった。明らかに、トワの小さな体には余りあるほどのサイズだ。裂けないのが不思議なくらいだ。
(こんなのを入れられて気づかなかったんだ。やっぱり……えっちなのかな、私)
トワが己に秘められていた淫らな面に苦悩している間も、ダニエルの動きは止まらない。
彼は両手をトワの顔の横あたりに置いて、彼女に覆い被さるような形をとる。その姿勢を保ったまま、抽送を再開した。最初から、ラストスパートのように速い。
「ぁ……っ……ッ……ァァ」
声は枯れ、腰を浮かせるほどの体力も残っていない。しかし、それでも剛直が膣内でこすれる度に、意識が飛びそうな快感が容赦無くトワを蝕む。
貞操観念を鼻で笑うような、おびただしい回数の中出し。長時間に渡る断続的な絶頂。そして、それに伴う限界を超えた疲労。トワは、身も心もボロボロだった。どこまでが現実なのかも定かではなかった。
男を悦ばせるだけの性具人形のようにだらんとしたまま、苛烈な責めに視界がグラグラ揺れる。腹部の異物感が、どんどん薄れる。互いの性器がバターのように溶け、1つになる。
「っ、くっ……出るよ……最後に大きいの……行くよ……っ!」
「ッ……っ、ぁ、ァ!」
トワの感じる快楽がどんどん大きくなる。股間から全身に広がり、限界と思っていた層をいくつも破ってさらに大きくなる。快感の値が十……百……千……億と爆発的に膨れ上がる。
「ーーッ! ーーァ!」
100回発狂してもまだ足りないほどの狂おしい快感に、頭の中が弾け飛ぶ。支離滅裂な言語が頭を埋め尽くし、真っ白になる。
「ーーッ、出る!」
ダニエルの叫びを最後に、トワの意識は暗い闇に沈んだ。
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その後なにが起こったかを、トワは覚えていなかった。
気づいたらベッドに寝かされていたのだ。体は清潔にされ、新しい服を着せられていた。まるで、ダニエルとの交わりが嘘だったかのように。
しかし、今もなお続く膣内の違和感。そして、近くのテーブルに置かれていた『避妊薬』と記された錠剤のケース。それらが、嘘ではなかったことを如実に語っていた。
トワはすぐに錠剤を取り出し、服用した。その後、ベッドに戻って今日の調教のことを振り返る。体力も精神もギリギリまでごっそりと削られた、ハードな内容だった。
( ……あんなこと、毎日続けられたら)
トワはベッドのシーツを強く握る。両手が、寒くもないのに震えていた。
彼女は恐怖している。ペニスを突き込まれることで得られてしまう快感に。本当に心が壊されてしまいそうなほどの快楽に。そこまで開発の進んでしまった己の淫乱な肉体に。
そして……ほんの1欠片……砂漠の中の砂粒ほどの小さな欠片ではあるものの……次を待ち望む自分がいることに。
与えられる食事は質素。部屋の出入りは不可。時間の流れが不明瞭。しかも娯楽になるような物は1つもない。誰であってもストレスが蓄積するような劣悪な環境。
そんな中、調教で与えられる快感は唯一と言っていいほどのストレス発散だった。性的な行為の善悪はともかく、気持ちがよいという感情は間違いなくトワのストレスを軽減させた。
それが半月以上に渡って続けられたことで、トワ本人ですら気づかぬ内に、快楽に対する軽度の依存症となっていたのだ。
( ……ほんとに、後1ヶ月以上も我慢できるのかな)
トワの心に暗雲が立ち込める。その日の夜は、次の日が来て欲しくないという思いが強すぎて、疲労感があるにも関わらずなかなか寝付けなかった。
ところが、トワの危惧していた通りにはならなかった。
なぜなら、その日を境に調教がパッタリと止んでしまったからだ。以後1ヶ月近くもの間、狭い部屋に閉じ込められているだけの日々が続くのだった。その間、ダニエルが姿を現すことはなかった。