囚われのトワ 〜調教の果てに〜 作:Washi
ダニエルの調教が突然止んでからというものの、トワの監禁生活は平穏そのものだった。
なにかを強要されるわけでもなく、どこかに移動させられるわけでもなく、日に3度運ばれてくる食事を食べるだけの日々。少なくとも、衣食住に困ることはなかった。
意味が分からぬまま、時間だけがいたずらに経過する。時間を無駄遣いしていることに焦りを覚えるものの、日数が経過すること自体はトワにとって歓迎すべきことだ。それだけ、監禁の事実を隠し通せる猶予が減っていくのだから。
そう、調教がないことにトワは安堵している。安堵……していた筈だった。
しかし、しかしながら……信じがたいことに、そうではないトワも存在していたのだ。
全体の1割にも満たないものの、トワの心は続きを待ち望んでいた。調教が再開されることを、期待していた。
体の方も、ダニエルに施された調教を思い出して静かに昂ぶっている。しかもその欲求が、2日3日と経過するごとに強くなっていく。
いやらしく体をいじられたい。もう1度あの剛直で貫かれたいと、体が泣き叫ぶ。酷いときには、触ってもいないのに秘所が濡れ始めることすらあった。
快感を求めるいやらしい感覚はやがてトワの睡眠を妨げるようになった。最初の数日は我慢できたものの、日に日に強くなる誘惑にいつまでも抗うことはできなかった。
そして遂に、トワは禁忌を犯した。ダニエルの調教が中断されてから10日ほどが経過したときのことだった。
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深夜と思しき時間。部屋の明かりはトワによって完全に落とされていた。窓の類が存在しないため、ほぼ完全な暗闇となっている。
ベッドの上で横になったトワは、全身に毛布を被って体を隠している。部屋が暗いことも含めて、隠しカメラが仕込まれていた場合への対策だ。
トワはすでに全裸で、衣服はそこら辺に脱ぎ散らかしていた。几帳面なトワらしからぬ行動だ。しかし、それも当然のことかもしれない。
……トワは現在完全に発情しきっていて、それを鎮めようと自らの手を用いて己を慰めているのだから。
「っ……はあ、はあ……んっ、んん……っ」
静寂な闇の中、控えめな喘ぎ声が響く。クチュクチュと、秘所をいじる水音が鳴る。熱い吐息が毛布の中でこもり、トワの顔にかかる。
「ん……んん……っ……ふっ、うぅん」
(こんなこと……ダメなのに……手が、止まらない……っ)
トワの指先が艶めかしく踊る。ダニエルに愛撫されていたときの快感を再現しようと、自身の性感帯を這い回る。
「はぁ……っ……ぅ、ぅうん」
左手でクリトリスをいじり倒し、右手で秘所の奥を探る。
右手で愛液を掻き出し、左手ですくってクリに馴染ませていく。左手の指先で小さな豆を撫でると、静電気のようなピリピリとした快感がトワの腰を走った。
ダニエルの指使いを思い出しながら、愛撫を続ける。元々自慰の経験などほとんどなかったトワだが、皮肉にも調教を通して必要な技術や知識をほとんど身につけてしまった。
スムーズに指先が動き、トワの呼吸をどんどん荒くさせていく。押し殺していた声が、少しずつ調教のときの調子を取り戻していく。
「んっ、んくぅ……っ……ぁ、ああ……んんっ!」
体の芯がゆっくりと官能の熱に侵される。脳髄が灼かれ、過剰な快楽物質を全身に行き渡らせる。度重なる媚薬の投与により、トワの中枢神経は完全に麻痺している。そのため、常人の数倍もの快楽物質を分泌してしまう。当然、感じる快感も常人の数倍だ。
(お父さん、お母さん……ごめんなさい。私は、こんなことも我慢できない、ダメな子です……)
他ならぬ自身の手で悦んでいることに、これ以上ないくらいの罪悪感がトワを苛む。
媚薬を飲まされたわけでも、ダニエルに強要されているわけでも、勝手に体をいじられているわけでもない。完全に、トワ自身の意思で自慰行為に手を出してしまったのだ。女神の信仰に背いているようで、心苦しかった。
「っ、はぁ、はぁあ、んんっ……ん、んんぅ、ぁあ!」
そしてそれだけの罪悪感を抱えているにも関わらず、トワは自慰に耽けることを止められなかった。それを情けないと思いつつも、やはり手は動き続ける。
それだけでは飽き足らず、トワの淫乱な体は罪悪感ですら背徳感という官能のスパイスに変換してしまう。そのスパイスの効果は、絶大だった。
「ふぁ……っ! んん、っ、ッ、ンンゥ!」
人差し指をダニエルのペニスに見立てて、何度も膣内への出し入れを繰り返す。毎回挿入の角度を変えては、刺激に変化を与える。最も敏感な部分に目掛けて、指先を突き込む。
(……ッ、違う……これじゃ、全然足りない……っ!)
指1本では太さが足りないと思ったトワは、さらに中指も一緒に挿入する。まだ、足りない。なのですぐに3本目も追加した。しかし、それでも足りなかった。トワの指を何本束ねても、ダニエルの剛直の太さは再現できなかった。
(奥まで……届かない……っ)
ついでに、長さも足りなかった。何度勢いよく突き入れようと、指を必死に伸ばそうと、トワの指先が最奥まで達することはなかった。
太さも足りない。長さも足りない。指の抽送がもたらす快感は、ただただもどかしいだけだった。
「ハァ、ハァ……ッ、ァ、ァアアアッ!」
体の方は順調に昂ぶっている。そう遠くない内に、オーガズムに達することだろう。しかし、トワには物足りなかった。全くと言っていいほど……物足りなかった。
どうしても、ダニエルのモノと比較してしまう。トワの中を完全に満たし、最奥を難なく突き破ろうとするダニエルの剛直と。それくらい、アレはトワにとって凄まじい出来事だったのだ。
たったの数時間で何百回とトワの膣内を往復し、何十回とトワをイカせ、十数回もの射精でトワの子宮をパンパンにした。その劇的な体験は、忘れられない記憶としてトワの心身に刻み込まれていた。
「ァ、ァ、ンンッ! ンンゥ、ッ、ァ、ァア……ッ! ンンンンンンゥ!」
だからこそ、トワは自身の指で絶頂に至っても満たされることはなかった。両手やシーツをグッショリと濡らし、全身汗だくになるほどの快感だったにも関わらず。
「はぁ、はあ……もっと……っ」
(欲しい……ダニエル君のが……欲しいの……)
禁忌を犯してもなお、満たされなかったことでトワの欲求は自制心を大幅に上回ってしまった。達した直後で羞恥心が薄れていたことも後押しとなった。
とにかく、この日トワははっきりと認めてしまった。もう1度、ダニエルのペニスでめちゃくちゃにされることを望んでいることを。
その後も毎日のように自身を慰めるも、満足な結果を得ることはできなかった。それどころか、却ってダニエルのペニスへの期待感を煽る結果となってしまった。
ダニエルが部屋を訪れないことに安堵していたトワの心は、いつの間にかダニエルの来訪を待ち望むようになった。言い方を変えれば、性欲に狂い始めていた。
……実を言うと、この一連の流れには裏がある。ダニエルに放置されている間、トワの食事には毎回、少量の媚薬が仕込まれていた。それが、トワの理性を揺さぶっていたのだ。
しかし、トワはそのことに最後まで気づけなかった。心のどこかで未だにダニエルを信じているトワは、自身の目を曇らせていた。そのため、体の昂りの原因が自身の心境の変化にあると、勘違いしていた。彼に抱かれたいのだと、思い込んでしまった。
その間、1度でもダニエルがトワを犯していれば、催淫効果が薄れ、彼女は正気に戻ったことだろう。欲望が、理性を上回ることもなかっただろう。しかし、実際はそうはならなかった。
結局、ダニエルが姿を現すには、トワが初めて禁忌を犯してからさらに2週間以上も待つ必要があった。最後の調教から、実に1ヶ月近くもの時間が経過していた。
そのころには、トワは1日中いやらしいことしか考えられなくなるくらい、理性が侵食されていた。
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ガチャリ、と地下室の入り口が開いたとき、トワは期待に胸を膨らませた。扉の向こうからダニエルが姿を見せたとき、家を空けていた主人が戻ってきたときの犬のように、歓喜に震えた。
「あ……!」
「久しぶりだね、トワ」
「ダニエル、くん……っ!」
トワは昂ぶる心を抑えられなかった。ずっと、ずっとこの瞬間を待っていたのだ。あの快感を再び味わいたくて仕方なかったのだ。早くも、興奮で呼吸が荒くなってきた。
「ふふ、いい感じに出来上がっちゃってるね。トールズきっての秀才だった君が、そんなだらしない雌の顔をするようになるなんてね」
人を小馬鹿にするときのような軽薄な笑みを浮かべるダニエル。その笑みを貼り付けたまま、わざとらしく靴音を鳴らしながらトワに近づいてきた。
「っ、ん……はぁ、はぁ」
服越しとはいえ、求めるモノがすぐ目の前にある。トワの視線はダニエルの股間に釘付けだった。1ヶ月前の調教の記憶が蘇り、秘所の奥がキュンと締まる。
(欲しい……欲しいの……)
恍惚とした陶酔感に口元を緩ませながら、ゆっくりと手を伸ばした。フェロモンに誘われるように、ふらふらとダニエルの股間に向かって進んで行く。
「おっと、なにをしているんだい」
しかし、それはダニエルによって阻まれた。彼の淫部に触れる直前、手首を掴まれてしまった。強引に振りほどこうとしても、とても力では敵わなかった。
「な、なんで……っ!」
目の前でごちそうを取り上げられたような所業に、トワは胸にぽっかり穴が空いた気分だった。麻薬を奪われた中毒者のように、声を荒げる。
「まだ、触っちゃダメだよ。その前に、言うことがあるだろう?」
「あ……」
その一言で、トワはダニエルの言わんとすることを察した。トワの表情の変化でそれを見抜いたのか、ダニエルはニヤニヤと口角を上げる。
「ほら、言ってみなよ。僕のモノが欲しいってさ。精一杯、気持ちを込めてね」
「ぅ……っ」
トワが初めて手淫を行ったときにも、同じようなやりとりがあった。しかし、そのときとはまるで状況が違った。
あのときは脅迫されていて、時間内に絶対に射精させなくてはいけなかった。だから、屈した。
対して、今はトワを縛るものはなにもない。屈するかどうかは、完全に自由意志だった。
「ぁ……その……」
トワは言葉に詰まる。最後に残った1欠片の理性が抵抗する。その先を言ってはいけない、言ったら戻れなくなるぞと必死に訴えてくる。
(でも、欲しい……欲しいの)
欲望と理性がせめぎ合う。その間、答えを出せないトワは黙っているしかなかった。
「言えないなら、今日はもう帰るよ」
「え……っ!?」
突然、ダニエルが手を離した。彼はそのまま背を向けると、部屋の入り口へと歩き出す。このままだと、本当に帰ってしまうだろう。
(ダメ……行っちゃ、だめ……っ)
また、我慢しないといけない。そう思った瞬間、トワの理性は完膚なきまでに粉砕された。1ヶ月もの間お預けをくらい、脳を媚薬に侵されたトワの我慢は、とっくに限界を超えていたのだ。
「待って!!」
トワの大声に、ダニエルは足を止めてこちらを向く。その顔は、自信に満ちていた。結局、トワの行動はほとんど彼の手のひらの上だったようだ。
(……そっか。私……もう、壊れちゃったんだ……)
もう、逃げられないのだと悟ったトワ。完全に開き直ったトワは、底なしの欲望に身を任せながら、決定的な言葉を口にした。
「……しいの」
「声が小さいよ」
「っ……欲しいの! ダニエル君のおち○ちんが欲しくて欲しくて、仕方ないの! だから……私のぉ、おま○こに入れてっ……気持ちよくさせてほしいのッ! お願い、だから……!」
「……ふふ、いいとも」
ダニエルが戻ってきた。トワのすぐ近くに腰掛けると、そっとトワの頬を撫でた。こそばゆい感覚に、微かに身じろぎをする。
「でもその前に、僕のモノを満足させてくれないかな? 君の中に入る、大事なモノを……さ」
「っ……うん……!」
トワは大きく頷くと、ダニエルのズボンに向かって両手を伸ばした。
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ダニエルは、顔から笑みが漏れるのを止められなかった。心は踊り、空の彼方まで飛んで行けそうな気分だった。高笑いをしていない分だけ、マシと言えるだろう。
それもその筈。ようやく、ダニエルが待ち望んでいた瞬間が訪れたのだから。ダニエルは、自身の股間に顔を埋めているトワに視線を向ける。
衣服を全て取り払われたダニエルは、現在仰向けでベッドに寝ている。自らも全裸になったトワは、その横で奉仕の真っ最中だ。トワの背中から尻にかけてのS字を描くラインが、とても艶かしかった。
「ん、んちゅ……ちゅる、じゅるるる、じゅるっ」
(ふふ……いい眺めだ)
ダニエルは勝利の余韻に浸りながら、ペニスを咥えているトワを眺めていた。トワは、恋人のモノをしゃぶっているかのような熱心さで、ダニエルの剛直を貪っていた。
調教開始から51日目。ダニエルはついにトワに自主的に奉仕させることに成功した。顔をだらしなく綻ばせ、瞳を潤わせる様こそがその証だ。この1ヶ月の調教の成果の集大成だ。
「っ、ふう……いいよ……上手だよ、トワ。その調子だ」
ダニエルは腹筋に少しばかり力を入れながら、トワの口淫を楽しむ。最初のころと比べて、トワの技量はかなり上達している。そのため、力を入れていないとすぐに出してしまいそうだった。
「はむ……じゅ、じゅぷっ……じゅる、じゅるる……ん、んぷ」
トワは宝石を前にしているような熱い視線でペニスを凝視する。目を酔っ払いのようにトロンと蕩けさせ、頬はのぼせたように赤くなっている。きっと、その表情だけで世界中の男を勃たせることができるだろう。
「んん……じゅぷ、じゅぽ、じゅるるるぅ……っ! ん、んっ、んん!」
(……ほう、これは)
驚きはそれだけではなかった。なんとトワは、ダニエルのいきり立った熱い棒を口に含みながらも、空いた方の手を自らの秘所へと伸ばしていた。
ヌチョヌチョと、フェラによるものとは違う粘っこい水音が聞こえる。それを聞いたダニエルは、1段と己のモノを固く反り立たせた。
(まさか僕の目の前でオナニーしてしまうほど溜まっていたとはね。今の君を見て、トールズの生徒会長だったと信じる者はどれくらいいるんだろうね?)
「ふぅ、んっふぅ、じゅる、じゅぷるる、ンッ、ジュルルルッ!」
秘所に伸ばしている手の動きがどんどん速くなる。同時に、竿への責めも激しさを増していく。
自慰でトワ自身が昂ぶれば昂ぶるほど、それがフェラチオの動きへ反映される。強烈な吸引力で剛直を吸い上げられ、ダニエルは喉の奥から変な声が漏れた。
「っ、くっ」
「ジュポッ、ジュルル、ッ、チュッ……ダニエル君の……熱くて、固くて、ピクピクしてて、可愛い……はむっ、ジュ、ジュルルルッ!」
トワが大きなストロークで責め立てる。派手な水音を鳴らしながら根元まで咥え込み、カリの辺りまでズルズルと引き抜いていく。それだけでも本物のセックスのように気持ちいいのに、彼女は更なる行動に出る。
「んっ……れろ……チュル、チュッ……はむッ、れろ……」
ときどき、トワは舌先を縦横無尽に這わせ、カリや裏スジをチロチロと刺激するのだ。舌の温かい感触が亀頭を包み、興奮を誘う。隙間を埋めるような細かな快感が断続的に響く。
口の抽送による大きな刺激と、舌による繊細な刺激。両者の絶妙な緩急のアクセントが相乗効果を生み出し、ダニエルが腰を浮かせるほどの快感をもたらした。
「く、ぅ……本当に上手になったね、トワ。とても2ヶ月前まで手コキの方法すら知らなかったとは思えないよ」
快感に呻きながらも、ダニエルは適当な話題をトワに振った。そうでもして気を紛らわせないと、すぐに射精してしまいそうだったからだ。
ところが、トワはダニエルの意に反して返事をしなかった。代わりに、抽送の速度を2段ほど上げるのだった。
「ぐぅ……っ、トワ……?」
「ンチュ、チュッ、ジュル、ジュルルル! ンンッ、ンァ、ジュルルルル!」
ダニエルの言葉は、ほとんどトワの耳に入っていないようだ。男をイカせる機械にでもなったかのように、ダニエルの弱点に苛烈な刺激を加え続ける。自慰をしながらなのにも関わらず、凄まじい精度を誇っていた。
その気持ちよさたるや半端ではなく、ビクビクと竿が痙攣する。全身が性器にでもなったかのように、身体中で快感が暴れまわった。あまりにもトワの責めが激しいせいか、トワの唾液はダニエルの腰の辺りまでベットリだった。
「ぅ、ぐっ、ぅあ……!」
先走り汁がいつ分泌され始めたかなど、定かではない。とっくに唾液と混ざり合い、渾然一体となっていた。今はただ、腰の奥から込み上げる熱い塊を堪えるのに必死だった。
「ジュルルッ……ン、ンプッ……ッ、ジュプ、ジュプッ、ジュルルルルッ!」
きっと、射精の予兆を察知されたのだろう。トワは自身の顔を上下させるのに合わせて、根元を強く握ってシゴキ始めた。全力で握っているのか、輪ゴムをきつく巻かれているかのようだった。
「う、うぉ……」
口による愛撫は亀頭の周辺に集中し、代わりに白い指先が竿全体を滑ってゆく。唾液で濡れているため、スムーズに手が動く。強弱入り混じった快感が同時に訪れ、ダニエルを悶えさせる。
「っ、はぁ、くぅ……」
我慢など、ほとんど無意味だった。快感が根元辺りに凝縮し、圧力が高まる。トワの唇がカリをこする度に、階段を数段飛ばしで駆け上がるように絶頂に近づいていく。
「……っ、く、ぐぅ!」
ペニスがはち切れそうなほどの強烈な奔流。それがピークに達したとき、1際大きな腰の痙攣と共に欲望が爆発した。その瞬間を確実に捉えたトワは、根元深くまで咥えこんで口を固定した。
「ン、ンンッ……!」
調教を控えていたため、ダニエルの精液は溜まるに溜まっていた。それら全てが、ひと塊の弾丸となって吐き出された。相当な量が出ていることが、尿道を駆け巡る圧迫感で分かった。
「ん、んん、んんぅ……っ!」
精液の量の見積もりを誤ったのはトワも同じだったようで、目を丸くしながら苦悶の声を漏らしていた。しかし、苦しい筈なのに彼女がペニスから口を離すことはなかった。
何度も痙攣するペニスを咥えたまま、精を受け止める。口をすぼめてしっかりと隙間を塞ぎ、精子が口からこぼれないようにしていた。
「ん、ちゅ、ちゅぅうう……」
痙攣が収まると、トワは尿道に残った精液を吸い出しにかかる。チューチューと音を立てる度に、ダニエルは尿道に残っていた違和感が消えていくのが分かった。
「ん、んく……こくん」
そして、トワは最後にペニスから口を離すと、両手で口元を押さえたままコクリと喉を鳴らした。それも1度ではなく、何度も。どうやら、精液を飲み干そうとしているらしい。
「んん……っ、こくっ……はぁ」
それなりに時間がかかったが、ついにトワはその全てを飲み干したようだ。口を開いて、溜め込んでいた空気を吐き出した。
最初のフェラは、脅迫によってやらせたものだった。それが今となっては、自分の意思で精液を飲み込むまでに至った。
そんな堕落したトワの姿が、ダニエルにはとても美しく見えた。堕ちた者同士、どこか通ずるものがあったのかもしれない。
「ねえ……っ……ダニエル君……あの」
「……ああ、分かっているさ」
なにかを急かすような口調のトワに、ダニエルは頷く。もちろん、彼女がなにを急かしているかは分かっている。なにせ腿を固く閉じ、モジモジとこすり合わせているのだから。
先ほどまでずっと自身で慰めていたため、前戯の必要はないだろう。そして、ダニエルの方もまだまだ元気だ。回復を待つまでもない。
「ほら、今日は君が僕の上に乗るんだ。自分で動いて、僕をイかせてごらん」
「うん……分かった」
初めてであろうにも関わらず、トワの返事は淀みなかった。迷わずダニエルの腰の上で跨ると、右手で竿を固定し、先っぽを入り口に密着させる。
「んん……ンンッ、ァアアアッ!!」
そのまま一気に腰を落としたトワは、魂が震えるような嬌声を上げた。まるで腰だけが別の生き物にでもなったかのように、ビクビクと前後に震えていた。
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1ヶ月ぶりにダニエルの剛直を受け入れたトワの体は、押し込められていたバネが弾けたように一気に絶頂まで至った。全身が雷で打たれたように痙攣し、快感が身体中の神経を焼き切った。
「ンァ、ァ、ァ……ッ!」
まるで獣にでもなったかのように、知性が感じられない声を発する。それでいて、言葉にせずともはっきりと分かるくらい、その声には悦が入り混じっていた。
(すごいの……来てるーーッ! ダニエル君のおち○ちん、とっても逞しくて……すっごく感じちゃうッ!)
重力に引っ張られて体が沈み、ダニエルの先端がトワの1番深いところに突き刺さる。快楽のツボに焼き印が押し付けられ、トワはギリギリと歯を嚙み鳴らす。
「っ……く……一気に入れたね、トワ。今、どんな感じだい?」
「ァァ……ハァ……おっきいのが、お腹いっぱいに入ってて……熱くて、苦しくて……でも、すごい気持ちよくて……っ」
トワはなんの恥ずかし気もなく、挿入の感想を口にする。それどころか、己の痴態を具体的に説明することに悦びすら感じていた。
「ふーん、そうなんだ。君のことを監禁して酷いことした男のペニスで、感じちゃってるんだ?」
「っ、だって……こんな気持ちいいのっ、我慢なんて……できないもん……ンンッ!」
絶頂の余韻を引きずりながら、トワは更なる快感を求めて腰による抽送を開始する。両手をダニエルの腹の辺りに乗せながら、ゆっくりと己の体を持ち上げた。
「ッ、ァ、ンン……ハァ、ァアン」
みっちりと詰まった肉の棒が、肉壺のあちこちに引っ掻かかってなかなか抜けない。サイズの合わない栓を強引に引き抜くようなもので、限界まで伸長した膣壁が悲鳴を上げる。もっとも、それは痛みによるものではなく、快感による悲鳴だ。
「ン、ンンッ、ンンンゥ……ッ!」
快楽を司る神経が、ヤスリでこすられているかのようだった。ガリガリと神経が削られ、無尽蔵に快楽物質を垂れ流す。それが、トワに更なる快感をもたらす。
「ァ、アアッ、ンッ、フッ……ゥン」
トワは肩を上げ、唇を強く噛む。意識はすでに、ふわふわと雲の上に浮いているような感じだった。
やっとの思いでペニスをギリギリまで引き抜いたころには、息も絶え絶えだった。自分から動くのがこんなにも大変だとは、トワは考えもしなかった。
「ッ、ハァ、ハァ……なんか、前より……すごい……ッ」
まだ、挿入して、1度引き抜いただけ。それだけなのに、感じている快感の総量が、前の1回戦分の総量に匹敵していた。トワに秘密で投与され続けていた媚薬による感度の底上げの結果だ。
たった1往復で、1回戦分の快感。ダニエルを射精に至らせるころには……あるいは数回戦終えるころにはどうなっているのか、想像もつかなかった。
そしてそれは……今の壊れたトワにとっては、望むところだった。
(えへへ……いっぱい、気持ちよくなれるんだ)
期待を胸に抱いて、トワは再び腰を沈めていった。さっきと同じ速度で、体に快楽を染み込ませるように。
「アア、アアアッ! ンンゥ!」
「ぅお……君の中が、ギュウギュウと締めつけてくるよ。くっ、堪らないな……っ」
トワは体の中の異物感が、より大きくなるのを感じた。トワの膣内が嬉しそうに蠢き、収縮を繰り返した。
(ダニエル君も、私の中で感じてくれてるんだ……えへへ、嬉しいな)
自分だけじゃなく、ダニエルにも気持ちよくなってほしい。そう思ったトワは、少々過剰な快感に耐えつつ、腰を上下に動かし始めた。ズプズプと、体全体でペニスをシゴいていく。
「っ、ぉ、ぐぅ……」
「アアッ! ンッ! アアアンッ!」
トワの背中が大きくしなる。腿が閉まり、女の子座りのようになる。結合部が、トロトロのシロップに塗れて溶けていく。
「ァアアア! ダニエル君のおち○ちん、奥まで届いて……ンンンッ! アア、ァ、ッ、ァアアッ!」
動き方のコツを掴んできたトワは動きを加速させていく。パンパンと肌がぶつかり合い、グッチュグチュとナカが掻き乱される。
奥深くまで結合する度に、快楽が詰め込まれた小さな粒々が無数に弾ける。さながら快感の誘爆だ。子宮の入り口辺りで何度も爆発し、トワの脳を蕩けさせた。
「ンッ、ンンーーッ!!」
すぐにでも絶頂に至ってしまいそうな強烈な刺激を前に、トワの動きが鈍る。快感が大きすぎて、四肢に上手く力が入れられないのだ。
「っ、はぁ、はぁ……どうしたんだい、止めていいなんて……言ってないけど」
「違う……ッ、の……強すぎて……動けなくて、ンンッ! ァ、ハァ、ハァ……アアッ!」
ダニエルに急かされるような形で、なんとか体に力を入れようとする。しかし、ゾワゾワっとした快感に阻まれ、どうにもならない。体をくすぐられると、笑いを止められないのと同じだ。
それでも無理やり動こうとしたそのとき、それは起こった。
「ンッ、ァーーッ」
一瞬だけ、力が完全に抜けてしまった。浮かせていた体が重力に引っ張られ、腰が真っ直ぐ落ちる。ズドン、と剛直が最奥の向こう側を貫いた。
「ーーッ!?」
「ッ、ぐぉぉ!?」
次の瞬間、トワの体は引き絞った弓のようになった。列車砲で天に向かって撃ち出されたような開放感と共に、大きな絶頂を迎えた。
「ァ、ァ、アッ、アアッ、アアアアアアアッーーッ!!」
強烈な電撃に感電しているかのように体が不自然に跳ね回った。あまりの快感に脳がショートし、視界が何度も明滅した。生きているのか死んでいるのかさえ、曖昧だった。
「ッ、出る……ッ!!」
「ーーッ!? ァ、ァ……」
子宮が熱湯のような灼熱のモノで満たされるのを感じ、トワは現世に引き戻された。それが射精によるものだと気づいたとき、トワの心は温泉に浸かったときの幸福感に包まれた。
(ああ、出てる……ダニエル君の精子……ナカにいっぱい出てる……ッ)
もはやナカに射精されるだけで感じるようになったトワの体は、1滴でも多く絞り出そうと、膣を脈動させる。実は危険日であるということも、避妊薬をもらっていないことも忘れて、トワは中出しされる快感に浸っていた。
ダニエルのペニスは数度に渡って精液を吐き出したところで、ようやく痙攣が止まった。当然、固さは保たれたままだった。
「っ、はぁ、はぁ……」
果たして、息を乱した呼吸音はどちらのものだったのだろうか。あるいは、両方だったのかもしれない。少なくとも両者が絶頂に至り、疲弊しているのは間違いないだろう。
……しかし、それで満足するかどうかとは別問題だった。そもそも、今回のフィニッシュはトワの不手際による事故みたいなものだ。そんな終わり方で、今のトワが満足できる筈がない。
(まだ……足りない。もっと、もっと欲しいの……ッ!)
射精が収まった直後、トワは腰を小刻みに揺らし始めた。深く結合したまま、腰が前後に滑る。グニグニと膣内で剛直の圧力が掛かる場所が変化し、マッサージのように心地がよかった。
「んッ……はぁ、はぁ……ぁ……んん」
「っ、ふっ……くく、トワ……随分とがっつくじゃないか。もう次が欲しいのかい?」
「うん……欲しいの……んんっ……ぁ……ダニエル君の精液……もっとナカに欲しいの……ッ」
「そうかい……なら、お望み通り……ほらッ!」
「ッ、ンンンンッ!?」
ここまで完全に受け身だったダニエルが、突然下腹部を突き上げた。凄まじい力で、軽いトワの体は軽々と浮き上がった。
「ァ、ァ、ッ、アアアッーーッ!」
トワの腰が再び勢いよく沈みこんだとき、下から上まで槍で貫かれたような衝撃が走った。その快感は計り知れず、トワの快感の許容値を容易く上回った。
早くも、トワは3回目の絶頂に至った。勢いよく体が上反りになり、顔が天井を向く。まるで獣が絶命するときのような、悲痛な叫び声を上げた。
しかし、それで終わりではなかった。
「イってる場合じゃないよ。ほら、君もちゃんと合わせるんだっ!」
「ーーッ!? ァ、ァ、ンン、ハァ、あぐっ、アアアッ!」
イっている最中にも関わらず、ダニエルの動きは止まらない。トワの両手に自身の指を絡ませると、獣のような荒々しさで突き上げによる抽送を開始した。
暴れ馬に乗っているかのように、トワの体が何度も浮いては沈んだ。その度に、トワは絶頂に限りなく近い快感を享受した。
「アア! ンァ、ンンッ! すごい、ァアアンッ! おかしく、なっちゃう……ンンンッ!」
トワはダニエルに言われた通りに、なんとか腰をくねらせてダニエルの抽送に合わせる。出し入れのときに一番気持ちよくなる部分を探り、自らも抜き差しを行う。
一方的に腰をぶつけられる動きから、互いに勢いよく腰をぶつけ合う動きに変化する。己が持つ性欲の強さを相手に伝えるかのように、激しく貪り合う。
「ハァンッ! ン、ゥ、ンンッ! ャ、ァ、ッ、アアアッ!!」
「ッ、いいよ……君のおま○こがギュッと締めつけてきて、キツキツだ……ッ! 今まで抱いた女の中でも……最高の名器だ!」
「ンッ、ァ、アアッ……私、も……ダニエル君のが……ダニエル君のおっきなおち○ちんが……ッ! いちばん……イイッ……ァアアッ!!」
他の男を経験していないにも関わらず、ダニエルのモノを一番だと認めるトワ。そう思ってしまうほど性欲に狂っているということもあるが、それだけダニエルの剛直の存在感はすごかった。今後一生、この竿以上の名刀と出会うことはないと、雌の直感が告げていた。
だからこそ、トワの膣内はうねる。名刀の持ち主の遺伝子を奪おうと、活発にペニスを刺激する。もっと滑りをよくしようと、湧き水が如く淫らな蜜を分泌する。
次の限界が訪れるのは、割りかし早かった。
「ハァ、ハァ……また出すぞ……! トワの中に、出すぞッ!」
「ぅん……ちょうだい……アアアッ! ンンッ! ァ、ァ……ッ、私の中に……全部、出して……ッ!」
突かれる度に達しては嬌声を響かせるトワ。それでもまだ足りないと言わんばかりに、抽送の速度を上げていく。快感がどんどん膨らんで、部屋の外まで広がっていく。
真のフィニッシュに向けて、両者は際限なく盛り上がっていく。カーニバルの熱気に呑まれたように、我を忘れて互いを求め合う。
トワの意識が新天地を垣間見たその瞬間、2人の欲望は爆発した。
「ッ、ぐぁ……グゥ!」
「ァ、ァ、ァ、ッ、ッ……アアアアアーーッ!!」
再び、胎内が熱い塊で満たされた。1回目の分と混ざり合い、ナカが膨れる。収まらない分が結合部から垂れ、ダニエルの腰を汚した。
(ァ、ァ……すごぉい……コレ、癖になっちゃいそう……)
子種を受け止めている間……トワは目を細め、口を大きく開きながら、だらしなく涎を垂らしていた。もはや、かつての清楚な面影は微塵もなかった。
「っ、はぁ、はぁ……ふぅ……」
ダニエルが息を乱す声を聞いたトワは、彼の顔へと視線を向ける。そこにあったのは善良なダニエルの顔でも、悪に染まったダニエルの顔でもなかった。遊び疲れた子供のような、穏やかな表情だった。
(イったばかりの男の子の顔って……こんなに可愛いんだ……)
母性本能とでも言えばいいのだろうか。その表情を眺めていたトワは、急に愛おしい感覚に包まれた。視線が、ダニエルの唇に吸い込まれた。
「ん……ちゅ」
トワはそっと前屈みになると、精一杯体を伸ばして、ダニエルの唇に自身の唇を軽く押し付けた。目をつむっていたため、そのときダニエルがどんな顔をしたかは分からなかった。
もっとも、ムクムクと復活する下腹部の異物感が、答えを物語っている気がした。
「トワ……」
「えへへ、まだまだ元気だね。もう1回……してほしいな」
「……ああ、もちろんだとも」
かくして、2人は再び交わり始める。互いの体力に、限界が来るそのときまで。
きっと、トワはそう遠くない内に新たな生命をその胎内に宿すだろう。しかし、快楽に溺れたトワは、そのことを気にしない。意識にすら上がらない。
監禁されている今のトワにとっては、快楽が全てになっていた。ダニエルを悦ばせ、自身が気持ちよくなることがなにより大事だった。
全てが終わり、トワが正気に戻ったとき……彼女がどんな思いを抱くかは、まだ誰にも分からない。トワ、本人でさえも。
最後に、後日談的なものを投稿予定。
結局、4話 + α の構成となってしまいました。