吉良とシルヴィの奇妙な生活ティーチングフィーリング 作:吉良吉影に憧れる者
このふざけたピンチをどう乗り切るかで平穏な生活が送れるかどうかが決まる。
気付かないふり……出来ないな。シルヴィが見ている。
殺す……一番出来ない
「ねぇねぇ吉良君、その子だァれ?妹さん?可愛いね」
これは自惚れなどではなく経験から基づく推測だが、この女は私に好意があるのだろう。それを退けた上でシルヴィのことは黙ってて貰う。かなりヘビーな状況だ。
この子は親戚の子なんだ作戦!
いや、ダメだどこまで見られていたか分からない。親戚にこんな可愛い服買うか?無理だな。
仕方ない。正直に言うか。
「この子は私の
そう言ってシルヴィの手を強く握りしめる。
「えっ?」
「いやー、恥ずかしいなぁこんなところを見られるなんて。紹介するよ。彼女のシルヴィだ。」
シルヴィはビックリしているようだが、何かを察したのか、黙ってお辞儀をする。
「へ……へぇ!そ…そうなんだぁ」
「じゃあこれで、また明日ね。さようなら」
シルヴィの手を引っ張り家に帰る。
乗り切れた自信は無いがショックで言いふらしたりはしないだろう。
家に帰るとシルヴィが、真っ赤な顔で
「あ…あの、か…彼女って…?」
どうやら怒っているようだ。
「ああ、すまない。
頭を下げるとシルヴィは慌てた様子で、
「あ…い…いえ。別に怒ってるわけではなくて、その…ちょっと嬉しいぐらいで別に彼女って言われて嫌だって訳では無くて…」
いまいち聞き取れ無いが、多分許してくれたのだろう。
だが、シルヴィの手を離した時、何か寂しさみたいなものを感じた。何故?
胸がズキズキする。嘘でも彼氏(仮)だった本当に短い時間に戻りたいと感じている。それを誤魔化すように、シルヴィの頭を撫でる。
シルヴィに全てを言うべきだろうか。
は?私は何を思っていたんだ?殺人鬼の過去を言う?馬鹿なのか?無理だ例えシルヴィだとしても気味悪がられる
そもそも彼氏(笑)でもない奴が自分の手首に欲情する殺人鬼とかヤバすぎるだろう。我ながら怖い。
そんなくだらないことを考えていると、
「ご主人様!このお洋服とっても可愛いですね。気に入りました!」
興奮した様子でシルヴィは服を見せびらかす。少しだけ、
本当に少しだけかもしれないが、私を信じてくれているのかもしれない。
「そう言えば、最近
何を言っているのだろう。
「いや?ここに居るだろう?ずっと突っ立ってたぞ。」
出さなくてもいいのだが、私がなんとなく不安で、
「え?いや…今出したんじゃ無いんですか?」
「ン?見えなかったのか?スタンドなのに?」
シルヴィは、グレーフオブスレーヴリーと言うスタンドを持っている。だが、シルヴィ自身を苦しめるので、色々あって、治した。その結果
しかし、スタンドの姿を持ってなくともスタンドは見えるはずだが?
「私のスタンドの能力は、スタンドを見る
なるほど、不便なスタンドだな。
「今は見えているのか?」
「ええ。見えています。それで…その…キラークイーンさんに触ってみてもいいですか?」
スタンドにさん付けとは、可愛い…じゃない。びっくりだ。
「ああ、好きにしたらいい。」
(ん?いや、スタンドに触れるのはスタンドだけじゃなかったけ?)
例え本体であってもスタンドに触れることは出来ない。スタンドの前提。
スタンドは、スタンドでしか触れない。しかし、意識や感覚を少なからずとも共有している本体は見ることは出来る。更にスタンドが物に触れている場合も、本体は自分のスタンドなにかに触れているということが分かる。(スタントにより個体差がある。)
私はその事を思い出し、シルヴィに教えようとする。が、
「わぁーおもったよりゴツゴツしててかたい。強そう。カッコイイなぁー」
キラークイーンにベタベタ触っていた。
シルヴィの背後にうっすらとした何かが見える。
「久しぶりね。吉良吉影」
いや、2日会ってないだけだが?
「わたし、グレーフオブスレーヴリーよ。」
「改めて、私の説明をするわ。」
破壊力:なし
スピード:なし
射程距離:視覚その他感覚の及ぶ範囲
持続力:無限
精密動作性:なし
成長性:A(Aを超えるかも?)
能力:本体と一体化しているスタンド。その為攻撃手段はほぼ無い。見えないものを見ることが出来る。触れることも可能。
なるほど、スタンドとしては弱いがスタンドで戦うことのないこの世界では、特に不便はしないだろう。
私のように闘ったり殺したりするのが目的のスタンドとは大違いだ。
「ご主人様のスタンドって、私好きです。ご主人様みたいに私を守ってくれている気がします。」
その言葉に思わず微笑む。
「あ…すみません。奴隷なのに差し出がましいことを言いました。」
少し信用してくれたかなと思ったが
「何度も言っているが君は奴隷じゃなくて…」
そこまで言って自分の言葉を思い出す。
[彼女は私の大切な人なんだ]
恥ずかしいな。これ
「ご主人様?」
言葉につまった私を怪訝な顔をしてみる。
クッ!なんなんだこの胸の痛みは、苦しい。スタンド攻撃か?
しかし私は、誤魔化しながら、
「君は、私の同居人なんだ。」
「え…あ、はい。」
自分で言ってて虚しくなった。何故かは分からない
胸が苦しい。私には分からない。
考えている内に寝る時間だ。
「シルヴィ…寝ようか…。」
「?はい。では、歯を磨いてきますね。」
そう言ってシルヴィは、歯を磨き寝室に向かった。
「おやすみなさい。ご主人様」
新しいパジャマに着替え、それを一通り私に見せてから、寝室の扉を閉める。
やはり言うべきだろうか。
……To be continued