吉良とシルヴィの奇妙な生活ティーチングフィーリング 作:吉良吉影に憧れる者
前代未聞なので、おかしいかもしれませんが暖かい目で見てください。
それはよく晴れた日のこと、私は薄暗い店の中で一人の少女を思い出す。きっかけは、些細な服屋としての性のようなものだった。
「この服、あのお嬢さんに似合いそうね…」
憂いを帯びた口調で呟く。生憎誰もいない店内ではそれが拾われることがなく、安堵すべきかはたまた違う感情を抱くべきなのかが分からない。
そんなふうに少女に思いを寄せていると、ふと疑問に思うことがある。
彼女ほど印象的な子はそうそう居ないであろう。なぜなら、透き通るような白い髪、地獄を見て、それでも前に進むと覚悟を決めたような目、異常なほど綺麗な手は常に愛を受けているようで、年齢が読み取りにくい体型、それら全てを否定するように、頬に首に肩に腕に手首に指先すら、ちらりと覗くふくらはぎにも、1度だけ見た足の先にまでの残酷で薄汚い火傷跡が彼女を犯し歪ませ苛ませ貶めている。
それでも、堕ちることの無い美しさは女性として憧れを抱かせる。果たして何がそこまで彼女を綺麗にするのだろうか、考えて思いつくのは、一人の男だ。
ほぼ常にスーツ姿または制服姿の中学生…の姿をした何か。あんなにも異様な空気をまとわせる子供がいてたまるか。そう思わざるを得ない。少年らしき人物。
ハーフなわけでも染めた訳でもないであろう金髪はどちらかと言うと黄色に近く自分のような鮮やかはなくとも、強さはある。中学生とは思えないほどの佇まいと、圧倒的なここの潜む殺意、化け物でもついているのかというオーラ、そして手に対する異様な執着とそれを異質と自覚しつつ、まるで趣味を楽しむような前向きな姿勢、それは外見だけでいえばモテるのであろう。しかし、先の彼女同様容姿が申し分なくとも、異質で異常で異形で恐怖で醜く彼女の傷よりも薄汚い。心も性格も主義も思想も何もかもが、人を殺す為に、人を殺そうとする意思で出来ているかのようだ。実際彼の前に立つと足がすくむ。恐怖で涙が出そうだ。
しかし、それがあの少女に向けられているとしたら?
私は自分でも馬鹿げたもうそうだと思うが、ほんの少し考えていても立ってもいられなくなり、外出用のドレスを着る。
あの傷はあの男がやったもの。
そう決めつけるのは早計であるのは間違いない。しかし、事実、彼女が気落ちした表情を浮かべる時は長袖だったりマスクをしていたり、靴下が異様に長かったりと、
私とて単なる服屋の店主とはいえいい年の大人だ。流石に子供相手に殺されはしないだろう。だが、勝手に殺されるかもなんて憂いをしている時点で大概であるが…。
彼らの住む家には前にも訪問させてもらった記憶があるので、迷うことはなく着く。だが、中には入れなかった。よく考えれば家の立地もおかしい。どの家からも遠く、どれだけ叫んでも聞こえないだろう。さらに言えば昼間なのにカーテンが閉まっている。それらの出来事は意図されたかのように怪しさが募る。
家のチャイムを鳴らすと、少女の声が聞こえる。シルヴィだろう。私は頭の中で言い訳を考えながら、戸が開くのを待つ。ふと見れば、いつか見た白猫を見つける。これは好都合だ。
「あれ?オーレリアさん?どうしたんですか?」
「あら?ここはお嬢さんのお家?いえね、店の裏で猫を見つけてね、何日か連続で現れたからどこか近くに住処でもあるのかなと思って…。あなた猫飼ってたのね?」
「ああ、うちの猫目がすみません、飼っているって訳じゃなくて住んでいるって感じですかね。ご主人様も、あまり世話を焼いてるわけじゃなくて、自然といる。みたいな」
ここで私は本来の目的を果たす。
「ねぇ、前から思ってたのだけどその
彼女は気まずそうに視線を動かす。これを機に家に入れてもらおう。なにか掴めれば僥倖。そうでなければ安心するだけだ。
さて、吉と出るか凶と出るか。はたまた鬼か蛇か。殺人鬼か?
……To be continued
次回どうなるでしょうねー(考えてない)