吉良とシルヴィの奇妙な生活ティーチングフィーリング 作:吉良吉影に憧れる者
オーレリア視点ですのでおかしいと言われてもしょうがないですね。
シルヴィと吉良が付き合い始めたと言ってから半年ほど立った頃、12月も本格的に近づき、寒さが厳しくなってくる。耐え難い寒さでも、このドレスは崩せない。服屋としてのプライドと言えばかっこいいがただ意地を張っているだけにも思える。
今日は新しい服を入荷するから、有名な運送屋に頼んだため、相手に対する牽制の意味でもこのドレスと鍔の大きな帽子は外すことが出来ない。
そんなふうに考えていると、店のドアが開けられる。
「こんちわー、○○運送の者です。お洋服をお届けに来ましたー。」
そんな低く元気そうな声と共にとても大きなダンボールを抱えている男がやってきた。
「これどこに起きますかー?あ、まだもう1箱あるんで、それも置けるところありますか?」
いまいち丁寧なのなそうでないのか分かりにくい口調で裏の倉庫に回る。
「あ、えっと、裏の倉庫のシャッター開けるのでそっちから来てもらっていいですか?」
「分かりました!あ、でもトラックそっちに回すと余計時間かかっちゃうんで次来た時そうします。」
「ええ、ありがとうございます。ご苦労さまでした。」
さて、この人は一体何回来てくれるかしら。たしか1番長くて6回だったはず…。大抵一回か二回来ると違う人に変わってしまうのよね。
(こんな不気味な店来れるか!と面と向かって言われたこともあったしね。)
2日後─
どうしても取り寄せたい服があり、前の運送屋さんに頼んでおいたのだが、それが今日届くらしい。
発注台帳に、今日の日付を書き、商品名を書き終えたところで、倉庫のチャイムがなる。この音を聞くのは随分の久しぶりでなんの音だか一瞬分からなかった。
「こんちわー○○運送の者です。えっと、この服が3着と、この帽子が2つですね!ハンコお願いします。」
「ええ、ご苦労さま。…そう言えば缶コーヒーは飲める?頂いたのだけど私は飲まないのよ。」
未だに私の両親は仕送りと称して親戚からもらったあまり要らないようなお中元なんかを送り付けてくる。
ハムやタオルならまだしもビールもコーヒーも飲まないし、紅茶なんかは両親の方で美味しく頂かれてしまう。そのためコーヒーは、常にある。(たまに纏めて捨てることになるが。)
「コーヒーですか?自分結構飲みますよ?貰っていいんですか?ありがとうございます!」
相変わらずの元気さで、缶コーヒーを受け取ると、その場で飲み始める。
「無糖ですかー。美味いっすね。ありがとうございます。…うわっ早く戻らないとまた課長にどやされる。すいません戻りますね!ご利用ありがとうございます!あ、帽子この前と違うんですね。そっちの方が似合ってますよ?」
早口でそう言うと、トラックに乗り込み心底焦った様子で車を出発させる。
確かに、前より鍔の小さな帽子にしたが、プロでもない限り気づかないようなものだが、よく分かったものだ。
まぁ、また来たら、缶コーヒーをあげよう。まだたっぷりと残っているのだから。
……To be continued