※この作品はR-18です。

吉良とシルヴィの奇妙な生活ティーチングフィーリング   作:吉良吉影に憧れる者

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溺れる2人とはまた別の話ですが話の方向としてはそんな感じです。
if物なので、繋がりはないことをご了承ください。


醜い2人

6月は末を迎えても鬱蒼でジメジメとした天気は一向に晴れる兆しを見せてはくれない。

「洗濯物乾かないですね…」

彼女ならではの悩みをポツリと漏らしたシルヴィは、私の膝の上でため息をつく。

「ご主人様に、後ろから手を撫でられていると自分の立場を忘れてしまいそうです。」

「私もだよ。」

奴隷と殺人鬼

どちらもふざけた存在だ。それでもお互いを愛し合っている。お互いがいなくてはならない。そんな2人であるのが我ながら誇らしい。

「こうして、永遠にご主人様と一緒にいたいです。」

まったくもってその通りだ。だが、そんなものが続かないことはよく知っている。だが、ほんの少しだけこの時間を楽しんで甘えていても許してもらえないだろうか。

殺人鬼である事も奴隷であることも全部忘れて、ただの男と女だけの関係に溺れてもいいだろうか?

雨はまたいっそう強くなる。

やまない雨はない、でもそれは同時に、続いてほしいと思ってもいつかは無くなってしまうことを意味する。のでは無いかと私は考える。

どれだけ降っても終わることない雨は私たちの決意をほんの少し揺らがせる。

「洗濯物は天日干しにしてからの方がいいのかい?」

「ええ、もう私は洗濯物を吊るせないので代わりにお願いします。晴れたら、吊るしてください。」

「もう晴れてるよ」

「ならお願いします。」

ザアザアと雨の音は強まり、彼女の声をかき消してしまう。

「ご主人様は、いつまで私を見てくれますか?」

「いつまでも見てるよ。君が朽ちてしまうまで、ずっと見ていてあげるよ。」

ありがとうございます。と、力無く言う彼女の手を撫でる。

「もっと撫でてください。ご主人様が好きだと言ってくれた左手です。それしか価値がないんですから…」

いいんだよ。これだけしか価値がないとしても、私にとってその価値はどんなに大量の金よりも価値が高いのだから…。

「今更だが、指輪を用意したんだ。ピッタリのサイズだろう。」

「ありがとうございます。いま、私の指にはそれがありますか?」

「ああ、きちんと付けてあげたよ。」

そう言って、私は箱に入った指輪をタンスにしまう。

ああ、彼女が笑っていた頃の写真だ。綺麗な笑顔だな。

「いま、君の写真を見つけたよ。」

「……どちらの私が好きですか?今の私?それとも写真の私?」

「もちろん今の君に決まっているじゃないか。」

私は写真の中のシルヴィの頬を撫でる。……なんだか雨漏りがしてるみたいだ。明日直さなきゃな。大事な写真が濡れる前に、閉まっておくとしよう。

「ご主人様愛してます。」

「私も愛してるよ。」

薄く残る火傷跡をなぞりながら、私の頬を近づける。

「ご主人様、そばにいますか?」

「もちろん、今頬擦りをしようとしたところだよ。」

「それは…なんていうか…」

言葉を濁す彼女からそっと離れる。別に投げ出すように離れてもわからないとは思うがな。

「ご主人様いってらっしゃい」

左手首だけとなった彼女を、制服の裏ポケットに入れて学校へ向かう。今日も一日、平穏無事な生活を過ごせればいいな。出来れば、どこかで死んでしまえるような、そんな一日になりますように…

……To be continued




という訳でシルヴィを殺した話でした。
余談ですがこの話はオチに2時間かかりました。面倒な話を書いたなと自分でも思います。
蛇足の補足になるかもしれませんが一応、シルヴィと会話をしているのは吉良の妄想みたいなものです。なので、当然行動と逆のことをしても、手首だけの彼女は何も言わないわけです。
さて!次回は一気に夏休みの話。楽しい話の予定ですのでお楽しみに!
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