次のターゲットは....どうやら今回はあのバンドの1人か
名前は....ダメだ。名前はどう頑張っても覚えることができない。
あいつは、確かものすごい真面目な性格の持ち主だったな。
学校でも風紀委員をしていたような気がする。
だから今回も前回みたいにやった方が....いや、面白いことを思い付いた。
確かあいつには妹がいたはず。
今回はそれを利用させてもらおう。それであいつはどうなるのか。
そのまま真面目の性格を貫き、自分で脱出するのか。それとも、妹を救うのか。
これは面白くなりそうだ。
ここは一体どこなのでしょう
暗くてなにも見えないけど、足に何かついている。
これは....鎖?そして形状からして、四方に壁がある。
なるほど....多分この状況をみると私は監禁されているようね
ギターの弦を買いにいったあとの帰り....ってところかしら、
ここまでは記憶があるのね。でも、そこからは記憶が曖昧になっている。
でも、どうして私が?
誰かに恨まれているようなことはした覚えはないのだけれど。
はぁ....
「くっ....」
電気はつくんですね....せめてゆっくりついてほしかった
「これは....」
よくみてみるとそこにはテレビが一つと隣にはなかなかごつそうな機械
何か穴のようなものがありますが....腕一本ぐらい入りそうな穴ですね
するといきなり【ぶぅぅぅぅぅぅぅん】と音が
何かと思ったらテレビがついただけでした。
このテレビは....ブラウン管テレビね。
いままで普通の液晶テレビしか見たことないから、ここは相当昔の所ね。
テレビに何か写ってる。でもぼんやりしていて何かはわからない。
あ、でも少しずつ見えてきた....
あれは、人形?にしてはなかなか不気味な人形ね....
「やぁ....氷川沙夜」
なんでわたしの名前を知っているの?
誰かに聞いたんでしょうか。
「お前に試したいことがある。
確か、お前は手を絶対に抜かない性格らしいな。
なら、お前はここでも手を抜かずにやっていけるのかをみてみたいんだ....」
何を言っているのかが全く理解できないんですが....
もう少し大まかな理由があってもよかったのに。
「そこに機械があるだろう?
あの穴のなかに手を入れ、横にあるレバーを下におろせば、
手が少しずつ切れていく
そして、一定量をいくと鎖が解ける」
つまりは自分の片腕を犠牲にして脱出しろ、ということですか。
そんなことをしなくても別の方法があるのでは?
どこかに鎖を切れそうな刃物がおいてあったりするのでは....
一回探してみますか。
おかしい、刃物らしきものがどこにもない、
というかもの自体があの機械以外見当たらない。
まず鎖で動きが制限されているから思うように動くことができない
やっぱり自分で腕を切らないといけないの?
いや、ここは待ってみないとわからないわ、
もしかしたら自然で鎖が解ける可能性もあるのでは?
「でもお前のことだ。
自分の腕を犠牲にするなんてなかなかできない。
て言うかやることがだろう。
でも、これならどうかな?」
なに?突然画面が変わって....あれは!?
「あぁ、いい忘れていたがお前が早くしないと....」
なんで、なんでなんで....
なんで、
「助けて!!どこなの!!?
痛いよ!!」
「先に氷川日菜の腕がなくなることになるぞ
では、ゲーム開始」
なんで、日菜があそこにいるの!?
必死になってもがいてる....きっと無理矢理連れていかれたんだわ。
時間制限もない、でも日菜の片腕がなくなっていく。
それを止めるにはわたしの腕を自分で切らないといけない。
ということは、どちらかはギターが引けなくなり日常生活にも
支障がきたすことは確実....
わたしの腕か、日菜の腕か....一体どうすればいいの?
「いや!!いや!!」
いや、もしかしたら嘘という可能性もあり得る
わたしの腕を早く切らせるために、音声だけ使っているということも
でも、そんな手の込んだことをするなんてあり得るの?
それならわたしに直接「腕を切らないと死ぬ」とか言えばいいのに
「助けて....お姉ちゃん....」
今聞こえた。確実に聞こえた
日菜の微かな声が。
ということはこれは本当の声....
いや、待って、微かにここからでも聞こえたということは....
「う”ん”ん”ん”ん”ん!!」
日菜の叫び声まで....
やっぱり、日菜は隣の部屋にいる?
なら、わたしの方からでも声をかければ届くはず
「日菜!!そこにいるの!?」
....駄目だ、返事が一つもない。
どうやらわたしの方からは隣には届かないみたいね。
なら、どうして日菜の声が?
テレビの方は日菜があがいている姿しか映っていない。
でも隣にいるのなら、テレビは必要ないはず。
じゃあ、なんで?
いや、そんなことはいい。
日菜が叫んでいる、それはわたしだけが止められる。
なら、やるしかないじゃない。
私は怖くて仕方がないけど。日菜のためなら、
自分のためじゃなく、日菜のために、
やっぱり、日菜にはもう少し頑張ってほしい。
こんなわたしにも、妹を応援したいという気持ちはあったのね。
悩んでいる暇はないようです。覚悟を決めなくては。
まずは、腕をいれないといけないのね、
くっ....やっぱり抵抗があるわ。
でもいれないと、日菜の腕がなくなっていくんだからね?
よしっ、入ったわ。
案外すんなり入るものなのね。
穴の大きさからみる限りかなり狭いイメージがあったのだけど。
「っ!?」
この痛みは....ナイフ?
まぁ少なくとも鋭利な刃物なのは間違いないでしょう。
このぐらいなら耐えることができるわ
ん?でも日菜はどうしてあんなに
「っが!?」
熱い!!腕が焼けるように熱い!!
なんで?なんで?いまの一瞬で一体何があったの?
腕が動かない。というより感覚がない
痛い。なんでいきなり
....あれ?いしきが、うすれていく、
このあと、わたし、どうなるの....
「....よしっ」
「....ちゃん、....ちゃん!!」
どこからか声が聞こえてくる。
わたし、どうなっているの?
「....えちゃん!!....えちゃん!!」
意識もそんなにはっきりしていない
確か....私は何をやっていたっけ?
あれ?そもそもここはどこ?
「....ねえちゃん!!お姉ちゃん!!」
って日菜!?
ってここは、わたしの....部屋?
なんで?
「よかった....」
よかった?
何がよかったの?
なんで日菜がわたしの部屋にいるの?
「お姉ちゃん、一日ずっと寝たきりだったんだよ?」
わたし、寝たきりだったの?
しかも一日中っていうことは、何か熱でも起こした....ということ?
そういえば、そうだったような気もしなくはない。
それで日菜がわたしに付きっきりで看病してくれたということ?
それなら一応あとでお礼はいっておかないといけないわね
気分的にも落ち着いているし、熱も引いてすっかり治っているみたいだし、
これで明日からは練習に....って、あれ?
腕が動かない、なんで?
って、腕が、ない
「一応処置はしたつもりなんだけどな」
処置?一体、何をいっているの?
なんで、腕がないの?
なんで?
「お姉ちゃん、もしかして忘れてるの?
あの個室での出来事」
個室、出来事....
あ、そうだ、思い出した。
わたし、自分で腕を切ったんだ、そうか、だからないんだ
でもちょっと待って、ならどうして日菜がここにいるの?
あのテレビでかなりの傷を負っているはずなのに、なんで無傷なの?
「だってこのゲームを仕組んだの、わたしだもん」
え?私?
「そうだよ、だっていつもわたしと遊んでくれないもん
そのときに、るんっと来る人が私に声をかけてきて、
わたしの考案したゲームに手伝ってくれたんだ!!」
じゃあ、あのテレビに写っていたのは何?
壁の叩く音はなに?
あの叫び声は何?
「あれは全部自作自演だよ?
なかなか演技、うまかったでしょ?」
嘘だ、そんなわけない。
わたしの決断が無駄だったなんて、
何もなく片腕を失うがわけない。
だって、だって、それなら....
わたしの腕を切った意味ないじゃない、
自分でただ人生を棒に振っただけじゃない
「大丈夫だよ、お姉ちゃん」
「もう楽にしてあげるから」
何が大丈夫なの....あれは、鉈?
あはは....もういいわ、
早く楽にして、
ギターが二度と引けない人生なんか、
もういらない。
「ばいばい、お姉ちゃん」
日菜....なん、で
こんなこと、する、の、い、たいよ
意識が、もう....
まさかあいつの妹があいつを終わらせるとは思わなかったな。
当時は、面白そうだったから。手伝ってやったが、
まさかここまでのことをするとは。
普通にちょっと痛め付けるぐらいでよかったのに。
まぁ、面白かったから別になんでもいいんだが、
これで、利用する人材が増えた。
次の執行の時にでも手伝ってもらうとするか、
そして要らなくなったらすぐに殺るだけだ。
「ゲームオーバー」