だがエスカルゴはやりたいことを思いつき…。
俺の案というのは他でもない。
魔理沙に会う、ということだ。
魔理沙とフランは仲がいいらしい。
フランとは普段何してるのかも聞きたいし、あわよくば3人で弾幕勝負もやってみたい。
だが、俺が幻想入りしてから魔理沙は紅魔館へ来ていない。俺の知ってる限りでは、だが。
まぁ、兎に角会ってみたい。
だが、どこにいるのか分からないのだ。
彼女は霊夢と仲がいいので、博麗神社に行けばいるかも知れない。
だが、その考えに確信が持てる訳じゃない。
だから、そこでフランに話すかどうか考えていたのだ。紅魔館から神社へはそこそこ距離があるっぽいし、行って居なかったら、骨折り損だ。
う〜ん…ウダウダ考えてたってしょうがないか。話すとするか。
カルゴ「なぁフラン」
フラン「どうしたの?」
カルゴ「俺、会ってみたい人がいるんだけど…」
フラン「そうなの?誰?」
カルゴ「魔理沙だよ。前、魔理沙によく遊んでもらったって言ってたろ?」
フラン「そうね。そういえば最近、魔理沙と遊んでないや」
カルゴ「だよね…。いつも俺といるもんな♪」
フラン「そうだね、えへへ♪」
自分で言ったが…ちょっとばかし照れるな…。
赤くなった顔を見られるのが恥ずかしくて、顔を背けつつも話を続ける。
カルゴ「ど、どこに行けば会えると思う?」
フラン「うーん…博麗神社じゃない?魔理沙はいっつも霊夢と一緒だから」
ちょっと不機嫌そうな声になるフラン。
表情を見るため背けた顔を戻す。
霊夢に妬いてるのか、怒ったような顔でちょっぴり頬を膨らませているフラン。
そんな顔も可愛いよ…!
カルゴ「そんな顔すんなって…。じゃ、神社行ってみるか」
フラン「いえーい!」
カルゴ「…道わかんないや」
フラン「えっ!?」
カルゴ「ほら、俺、紅魔館からここまで離れるの初めてでしょ?」
フラン「あぁ、そうだったね。私が連れてってあげる♪」
カルゴ「ありがとう」
しばらく歩くと、一人の少女に出会った。
人形も連れている。
彼女は…えっと…アリス・マーガトロイドだ。
アリス「あら、フランじゃない、こんにちは」
フラン「こんにちはー!」
あ、挨拶忘れてた…。
カルゴ「こ、こんにちは…」
アリス「こんにちは。えっと、あなたは…?……男の吸血鬼…もしかして、あなたが噂のエスカルゴかしら?」
カルゴ「そうです」
ええ…なんで知ってるんだ?噂のって?
アリス「私はアリス・マーガトロイド。こっちは上海人形よ、よろしくね」
上海「シャンハーイ!」
上海可愛ええ…。
カルゴ「よろしくお願いします。…あの、なんで俺のこと知ってるんですか?」
アリス「ん?ああ、さっき天狗が号外を配っててね。それにあなたのことが書かれてたのよ」
今朝のか…早速記事にしたんだな。
ホント仕事早いなぁ…。
てことは幻想郷中に広まってるってことかな…?
アリス「あと、あなたとフランの関係のことも書かれてたわよ?恋人同士なんですって?フフッ」
フラン「えっへへ〜♪」
カルゴ「改めて言われるとなんか照れます…」
アリス「それで、こんな昼間からデートなのかしら?」
ギクッ
カルゴ「……」
アリス「あら、図星?」
密かに思ってたことをズバリ言われてしまった…。
フラン「ただのお散歩だよ〜」
アリス「あら、そうなの」
此方をチラ見してニヤニヤしながら言うアリス。
こりゃ考えてる事バレたな…。
アリス「あなたたちはどこに向かってるの?」
フラン「魔理沙に会いに博麗神社に行くとこ!」
元気に答えるなぁ…。
アリス「あら、魔理沙ならさっきまで一緒に居たわよ。号外読むなり、紅魔館行くって言って飛び出して行ったわ。すれ違わなかった?」
カルゴ「すれ違ってないですね」
アリス「ふぅん…入れ違いかしらね?」
フラン「多分…」
アリス「ならすぐ戻った方がいいわ」
カルゴ「なんでです?」
アリス「魔理沙は気が長い方ではないから、居ないとわかったらすぐ出てくわ」
わお…間に合うかな…。
フラン「大変!じゃあすぐに戻らないと!」
アリス「そうすることをオススメするわ」
カルゴ「わかりました、すぐ戻ります。ありがとうございました。では、今日はこれで。さよなら」
フラン「じゃーね!バイバイ!」
フランが手を振りアリスに別れを告げる。
アリス「ええ。今度はゆっくりお話しましょ」
フラン「うん!」
カルゴ「よし、急ぐか」
アリスに背を向け走り出す。
フラン「間に合うかな!?」
走りながらフランが聞く。
カルゴ「わからない。一つ、ほぼ確実に間に合う手があるけどどうする?」
フラン「確実に間に合うのね!?なら、それでお願い!」
カルゴ「オッケー。それじゃ、一旦止まって」
キュキュッ
急ブレーキをかけてとまる。
俺の「手」というのは、あれだ。
スペルを使うことだ。
フラン「止まってないで急ごうよ!」
魔理沙に久しぶりに会えるかもしれないので、フランは見るからにワクワクしてる。
なんか妬けるなぁ…。
カルゴ「俺のスペルでスピード上げる。フランは俺にしがみついてて」
フラン「わかった!でもあれって、一瞬しか出せないんじゃなかったの?」
カルゴ「いや、フランとの特訓のおかげで、長く続くようになった」
フラン「そうなの?凄いじゃない♪」
カルゴ「まぁね。ほら、間に合わなくなるぞ、早くしがみついて」
フラン「わ、わかったわ!」
少しフランを急かす。
フランは前から俺に抱きつき、エスカルゴは右手でフランを抑え、傘を左手に持つ。
フランは俺の肩に顔を埋めている。
撫でたくなるが、今はそれどころではない。
カルゴ「よし、行くぞ!雷速『クイック』!」
ドオオォォォォォッッ
思い切り地面を蹴り、走り出す。
フラン「キャアアアア!!」
フランが普段より高い声で叫ぶ。
うう、耳が…。
ちょっとだけ耳鳴りがするな。
さっきはゆっくり歩いてきた道を、今度は猛スピードでそのまま戻る。
紅魔館から結構離れた所まで来たと思っていたのだが、そうでもなかったようだ。
もう館が見える。
もう門の前まで来た。
門は開けっ放しだ。
あれ?閉めなかったか…?
美鈴 はまだ 寝ている。
カルゴ「……解除。…おっとっと…うわわっ!」
このスピードのまま突っ込んだり、入口付近で解除すると危なそうなので、門の辺りでクイックを解除した。急に減速したので前のめりになるが、足を踏ん張りなんとか耐える。
カルゴ「ふぅぅぅ…」
その時、後ろからゴオッと強い風が吹いてきた。
相当の速さで来たんだろう。
美鈴「わぷぷっ…」
強い風に吹かれ、美鈴も目を覚ます。
フラン「…もう着いたの?」
フランが顔を上げる。
カルゴ「ああ。よっ」
フランを降ろす。
フラン「ほんとに速いのね♪」
カルゴ「まぁね♪」
美鈴「おおお、おかえりなさいませフラン様!」
美鈴は慌てながらフランにおかえりを言う。
フラン「…ただいま、美鈴。寝てたの…見ちゃったわ♪咲夜に言っちゃうわよ…?フフッ…」
いたずらっぽく微笑むフラン。
そんな顔も可愛い!!
美鈴「あわわわ、それだけは勘弁ですフラン様!」
フラン「冗談よん♪」
美鈴「ほっ……」
冗談と言われ、スゲー安心してるな。
そんなに咲夜さんが怖いなら寝なきゃいいのに。
でも、太陽の光は暖かいからついつい寝ちゃうのかな…。まぁ今の俺に太陽光はダメなんだがな…。
安心する美鈴を尻目にそんなことを考え、俺たちは玄関へ向かう。
少しおしゃべりしたとはいえ、それまでかなり急いで来たんだ。これなら間に合ってるだろう。
俺は玄関の扉を開ける。
フランが可愛いです!
自分で書いててニヤけてしまいましたw
紅魔館へ帰ってきたエスカルゴたち。
果たして、魔理沙 はまだ 館内に居るのか…?