※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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プチ戦争?

バァン!

 

「エスカルゴさん!大変です!!」

 

「ふにゃ…咲夜しゃん…?………ふわぁぁ…」

 

あんま寝れてねぇな…。

いや、それは咲夜さんもか。

 

「どうしたのよ咲夜…煩いわよ…」

 

ムクリと起き上がるレミリア。

フランはまだ寝ている。

 

「申し訳ありません!ですが新聞に…!」

 

『新聞…?』

 

咲夜さんが枕元に来て新聞を渡す。

そしてレミリアと2人で新聞に目を通す。

1面にデカデカと書かれていたのは────。

 

「『紅魔館の吸血鬼、エスカルゴ・スカーレットに告ぐ。本日午後15時に、紅魔館前の平地で我等白狼天狗と勝負しろ。理由は昨日と同様である。スペルカードの枚数は貴様が好きに決めるが良い』…か」

 

「エスカルゴ、私も手伝うわ」

 

「ふ、フラン…」

 

フランがいつの間にか起きていた。

 

「私もやるわ」

 

「レミリアまで…」

 

でもこれは…俺の戦いなんだ。

 

「ありがとな、2人共。でも、大丈夫だ。俺1人で十分さ」

 

『でもっ…』

 

「白狼天狗如き、即片付けてやるよ」

 

「その油断がいけないのよ」

 

レミリアが忠告する。

 

「む…そうだな、気を付けるよ。だがな、2人の力を借りるまでもないよ」

 

「私の力、信用出来ない…?」

 

フランが泣きそうな声で聞く。

 

「いいや、違う。昨日の夜な、白狼天狗最強とNo.2を倒したんだ。だから、他の白狼天狗が幾ら居ようと大丈夫なんだよ」

 

「でもっ…たくさん居たら攻撃に反応出来ないかもしれないじゃないっ…」

 

「じゃあ…俺が負けそうだったら助けに来てよ」

 

「負けそう…だったら?」

 

「そ。そんな時に助けてもらえたらきっと…限界以上の力が出るだろうからさ」

 

ニッと笑ってフランの頭を撫でる。

 

「わかったわ!でも、“負けそうだったら”じゃ遅いわ。少しでもまずいと思ったらすぐ行くから!」

 

「…おう♪」

 

「頑張ってよね?」

 

レミリアが心配そうに言う。

 

「大丈夫だ、俺を信じろ」

 

「もちろんよ」

 

『……………』

 

少しの間、室内の空気を沈黙が支配する。

 

「………では、まずは朝食にしましょうか」

 

沈黙を破り咲夜さんが告げる。

 

『そうね』

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

「だりゃあっ!」

 

キィンッ!

 

「くっ…流石ねエスカルゴ!」

 

刀をレーヴァテインで受け止めるフラン。

 

「まぁ…なっ!」

 

カッ!

 

「あぁっ!」

 

レーヴァテインを振り払い、首に刀を当てる。

 

「……よし」

 

「あーあ、もう全く勝てないや」

 

「たまたまだろ。だってスペル使ってないし」

 

「そうかなぁ…見えなくなったら負け確定じゃない」

 

「じゃあそれ無しで……やる?」

 

「やるやる!」

 

フランとの特訓。

俺が負ける事は、今じゃほとんど無い。

だが、フランの素早い動きは未だに見切れない事がある。油断は禁物である。

 

「いっくよー!」

 

「来い!」

 

さて…どうしようか。

 

「禁忌『カゴメカゴメ』!!」

 

「うおっ!?」

 

か、囲まれ…

 

「うわぁ!?」

 

デカァ!?

 

弾幕で囲まれて身動きが取りにくい上、大きい弾を発射してくるフラン。

 

「おいおいおい、やっぱ力隠してたんじゃねぇか…!」

 

「うふふっ♡」

 

「全く…!」

 

フランは最高だぜ!

 

「雷鎧『サンダーアーマー』!!」

 

これ以上は避けきれないと判断し、被弾してもいいように鎧を身に纏う。

 

そして弾幕の効果時間が切れる。

 

「むぅ……。禁忌『恋の迷路』!!」

 

「恋の…?なんてロマンチックなスペル名…」

 

だが、名前に反してかなり避けづらい。

 

ジュウッ…ジュジュウ……

 

「くっ…」

 

弾幕が消される音…やっぱ避けきれてねぇ!

 

そしてまた効果時間が切れる。

 

「やるじゃない!流石私のエスカルゴね!」

 

「へへっ、まぁな!」

 

「でも、次はそうはいかないわよ!禁弾『カタディオプトリック』!!」

 

巨大な弾幕に続き、中ぐらいの弾幕、小さい弾幕をバラバラと発射してくるフラン。

 

「えっ…あっ…うわわっ!?」

 

全く避けられねぇ!!

 

ピキッ…ピシッ…

 

「やべ!」

 

パキィィィン…

 

度重なる猛攻撃に耐えかね、鎧が砕け散る。

 

「げぇっ!?」

 

「今よ!禁忌『レーヴァテイン』!!」

 

「はぁ!?」

 

いつも使っている、スペード形のレーヴァテインでは無く、巨大な炎の剣を作るフラン。

 

「えぇぇぇい!」

 

ブオッ…

 

「おいおいおい…!雷武器『雷盾』!!」

 

振るってきた炎の剣を盾で受け止めるが…

 

バチバチバチ…シュウウウ…

 

「嘘だろ!?」

 

圧倒的な火力に負け、盾は溶かされる。

 

「えぇぇぇい!!」

 

ブオッ…

 

もう一度振るおうとするが、弱点を見つける。

 

───あれは…大きいだけに、振るのに時間がかかるようだな。なら、そこに付け入る隙はある。でも。

 

「雷武器『雷弓』…からの…『天昇雷龍』!!」

 

炎の剣の破壊を試みる。

 

「えっ…えっ!?追いかけてくる!?」

 

バァァァン…

 

龍に噛み砕かれた炎の剣はバラバラになる。

 

「私もっ!秘弾『そして誰もいなくなるか?』」

 

「……あり?フラン何処に行った?」

 

何故かフランを見失ってしまった。

そして、前方に青色の弾幕が見える。

 

「……遅いな。これなら余裕だ」

 

…と避けたものの…。

 

「…え?」

 

弾幕が連なり、しかも追尾してくる。

 

「えっ、ちょっ……はぁ!?」

 

だんだん壁際に追い詰められる。

 

「混合武器『雷銃&雷砲』」

 

魔法陣を展開する。

 

「『エスカルゴ・スパーク』!!!」

 

極太光線を発射し、追尾してくる弾幕を消す。

 

「あーあ。やられちゃった」

 

反対の壁際にフランが見えた。

 

「へへへ…」

 

「…まだ終わってないけど♡」

 

「え」

 

ピチューン

 

 

 

 

 

「やった♪久しぶりにエスカルゴに勝ったわ!」

 

「今まで手加減し過ぎたんだろ…。これからはずっと本気で来いよな」

 

「うん♪」

 

今のでわかった。俺やっぱ全然強くねぇ。

フランがちょっとスペル使っただけでこれだ。

そして先程の勝負…、どうやら、弾幕を消せたと思ったらそうでは無かったようで…囲まれてたようなのだ。何とも厄介なスペルを持ってるものだな…。

 

「ありがとな。やっぱフランとの特訓が1番強くなれるような気がするよ」

 

頭を撫でる。

 

「えへへっ♪ありがと♡」

 

 

 

 

 

そして、その時が来た。

 

ヒビキ「兄貴ィィィ、来たぜぇぇぇ!!」

 

遅くなってしまった昼ご飯の少し後、外から男の声が聞こえてきた。

 

カルゴ「……行ってくる」

 

フラン「気を付けてね!」

 

カルゴ「もちろん」

 

油断は禁物、油断は禁物っと…。

 

レミィ「大丈夫なの?さっきまで特訓してたのに…」

 

カルゴ「問題無い。充電したからな」

 

レミィ「クスッ……なるほどね」

 

カルゴ「じゃ」

 

背を向け外に出る。

 

フラン「見に行ってもいい?」

 

カルゴ「…離れてろよ」

 

背を向けたまま答える。

 

フラン「うんっ!」

 

レミィ「私も行くわ」

 

カルゴ「そうか」

 

ま、いっか。

 

カルゴ「うげっ…」

 

外に出ると……夥しい数の白狼天狗が居た。

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