A.エネルが青海に降りた場合、懸賞金は5億以上はカタいと作者の尾田先生から明かされていますね。なので、そんなエネルに勝ったエスカルゴがワンピ世界に行けば6億はカタいのではないでしょうか。
強さで言えばそれなりに上澄みですが、残念ながらワンピ世界は「強さ=懸賞金」ではありませんし、エスカルゴも霊夢さえ居なければ上を目指そうともしません。
なので、結論としては「ロリや少女を侍らせて名も知らぬ土地でほのぼの暮らすだけ」だと思います。きっとろくに海に出ませんから、海軍から海賊判定喰らわないと思いますね。(決められた航路以外に出てしまうと海賊判定になる為)
もしエスカルゴがあのストーリーに出るとしたら、
「自分を国王とした女性メインの小さな国を作り、世界政府に加盟して、レヴェリーに出席し、そこでドレスローザ王であるドフラミンゴと険悪ムードになる」程度でしょうね。つまり脇役も脇役です。
長かった永遠亭暮らしも、遂に今日までである。明日からは通常のローテーションに戻る。……つまりスタートが巫月なのでまた永遠亭なのである。
「お父さん……また今度ね……」
「うん、気が早すぎるぞ神愛」
「あれ……?今日までって……」
「神愛に付きっきりなのが今日までって事だ。一応明日も永遠亭に泊まる予定だぞ、ローテの始まりは巫月、つまりは永遠亭だからな」
「!!」
「どうした?」
「お父さんと……やりたい事、ある……」
下を向いて指を絡ませ、モジモジとする。そんな神愛を見て早速嫌な予感がするが、頭ごなしに否定することだけは良くないので、とりあえず娘の話を聞いてみることにした。
「ほう、何だ?愛娘の望みとあらば常識の範囲内で叶えてしんぜよう」
「……私も、強くなりたい……!弾幕ごっこ、もっと強くなりたい……!」
エロい方向で考えていた自分を殺してやりたい。いや、不死身だが。
「そうか。だけど、神愛はもうそれなりには強いんじゃないか?」
「強くない。巫月お姉ちゃん……は強過ぎだとしても緋月お姉ちゃんにも何回も負けた」
「巫月はガッツリ戦闘訓練してるからな……あの子は俺の子供達の中で最強だ、負けても気にするなよ。緋月は、ガッツリ戦闘訓練してるワケでもないが、素早さだけで見ればあの子も立派な上澄みだから、気にしたら負けさ」
「……」
「そもそも、神愛の能力は戦闘向きじゃないんだ。たった1回だけでも緋月に勝てたんだろ?それでも十分に凄いことなんだよ」
「でも……数ヶ月しか変わらないリサお姉ちゃんにもボロボロにされた……」
「リサは強い子だしな。鍛えれば、まず間違いなく上位に食い込む実力者になるだろう」
俺を殺しかけたのはリサくらいのものだ。そして巫月、霊愛。この辺の超上澄みでないと、俺の命にチェックメイトをかける事は不可能。それを考えるだけで、リサの将来が楽しみであり、不安である。
「……私も、神の子。だから……強く、なりたい」
「神の子、ね。確かにそうだな神愛。だけど神の子だから強くなくちゃいけないなんて事はないぞ」
「お母さんも、永琳先生も、そう言ってた。だけど違う。
「周りの声を気にしないその姿勢、イイな。うん、俺は応援するよ。手伝いもしようと思う」
「!!」
「だが条件が1つある」
「!?」
「明確な目標を立てろ。ただし、無理はするなよ。絶対に叶えられない目標なんて目標じゃないんだ。いいか?神愛は馬鹿じゃないから言わせてもらう。目標とは、現実的なモノの事を指すんだ」
「……!」
「例えば、だ。神愛は1回とはいえ緋月に勝った。だから次は『緋月に2連勝する』とか、そういった
『叶えられそうなモノ』を、現実的な目標と呼ぶ。まだ巫月に勝てないのに『巫月に2連勝』なんて、そんなモノは目標とは言わねェ。ゴールがあまりに遠すぎる。そもそも巫月には霊愛も勝てていない。最強の娘だからな」
「……」
「その辺の事をよく考えて目標を立て、それを俺に教えなさい。賢い神愛なら出来るよ。分かったな」
「……分かった!」
◆
そうして神愛が立てた目標、それは「神の子達に勝つ」というもの。これは、樹理愛と阿弥の事だ。俺がこれを認めたのは、樹理愛も阿弥も戦闘訓練はあまりしておらず、且つ能力が戦闘向きでないからという理由だ。
その次に恋夜、綺愛羅を狙うらしい。こうして、徐々に対戦相手のレベルを上げる予定とのことだ。やはり神愛は賢い子だ。
「それじゃ早速、特訓していこうか。まずは阿弥を倒す事を前提に考えて。阿弥は戦闘はからっきし、何なら緋月より弱いだろう。だが精神面での攻撃はかなり強烈だ。バレたくない本音だとか、これまで取り繕ってきた建前がいとも容易く剥がされる……。そういった『隠し事』と言えるものは作るな。特に阿弥と戦う前には、な。分かるか?」
「……分かる」
「というワケで、本当に『神の子ら』に勝ちたいと思っているのなら…………さとりんちに行くぞ」
「え」
「さとりについては、サグメから教わってるよな?心を読むサトリ妖怪だ」
「……」
「加えて、今はこいしも読心能力を復活させている上に、さとりよりも深層まで読める。嘘も無意識の隠し事も、あの姉妹には通じないってワケさ」
「……」
「巫月は、戦わずして阿弥を降参まで追い込んだ。何故だか分かるか?」
「……?」
「阿弥の暴露攻撃に対して『そうだけど?』だとか
『それがどうしたの?』といった受け入れる姿勢を見せたからなんだ」
「?」
「『それだけで?』って思うだろう。だが、阿弥のように『秘密をバラす』ことが攻撃だと思っている相手の場合には、これは最強のカウンターなんだ。そしてそれは次第に暴露した本人を追い込むんだ。
『こんな事しても無意味なのでは?』『こんな事をしていても恥ずかしい思いをするのは私では?』と思い込ませる事が出来たなら、勝ちは確定なのさ」
「……分かった。でも、私、隠し事は無い。だから、大丈夫」
「そうか。……それなら気配で対象を追う訓練だな。樹理愛はその能力で霧を発生させ、視界を奪いつつ雷だの雹だの降らせてくる。そんな樹理愛に勝つとするなら、どんな方法が一番楽かな?」
「……霧を発生させる前に……
「成程、それは完璧だろう。100点満点だと思うよ。だけど甘い、少し甘い。それだと戦闘開始と同時に霧を発生させられた場合は、巫月、博麗姉妹、穹、妖舞、緋月、駆翔のような素早さの無い神愛はもう手も足も出せなくなっちまうだろ?」
「……」
「100点満点だと言ったのは『それが出来るのなら』という意味だ。よーいドンで戦闘開始して、神愛は樹理愛の背後に立てるかな?」
「……それは、無理。それに樹理愛お姉ちゃんの方が戦闘に慣れてる……」
「それなら『戦闘開始と同時に霧を出されて視界を奪われた』、これを前提に考えて、神愛なりに100点満点の答えを出してくれ」
「……音、空気の揺れ、妖気、気配……様々な情報を総合して考えて、視界に頼らない戦いをすること」
「満点だ。じゃあ気配を追う訓練だ。俺はこれから細分化する。蝙蝠100匹の中から俺の気配が最も強い個体を選び、攻撃しろ。いいな?」
「はいっ……!」
気配を読む訓練と素早く動く物体への攻撃、その両方が鍛えられる。神愛は普通の神力による普通の弾幕で、被弾しても特殊効果があるワケではない。しかし被弾したかどうか、そして美しさを争う場合ならばそれで問題は無い。
俺は吸血鬼の特性を活かし細分化しては竹林中に広がり、神愛を翻弄する。
「わ……わぁ……」
武器を持たない神愛は、手近な竹をへし折ると、手刀でパカンと割る。そして破片として産出された尖った欠片を、棒手裏剣のように放った。
「理論武装『正射必中の理』」
それは蝙蝠と化した俺の翼を的確に貫き、近くの竹に磔にしてしまった。神愛は吸血鬼らしい肉体の強度ではないので、俺でも磔にされるまでの威力があるとは思わなかった。
恐らくは、棒手裏剣のような形状にしたのが功を奏したのだろう。細ければ空気抵抗は減らせるし、割った時の太さによっては重さも調整は可能だ。
「よしっ……。気配、強いの……この蝙蝠だよね」
「正解」
「わっ……」
賢い事も相まってなのか神愛の成長具合は凄い。少し前までの、真宵の肉体の成長のような早さだ。蝙蝠を集めて人型に戻ると、ほんの一瞬だけ驚いたような顔を見せてくれる。どこか新鮮で可愛らしい反応だった。
因みに、現時点での神愛のスペカは「理論武装」シリーズしかない。ここで言う理論武装とは、何の捻りもなく、まさに文字通り、
正しく射られた矢は、必ず
「何かもう能力ちゃんと使いこなしてるじゃんか。この分なら樹理愛や恋夜、綺愛羅にも勝てるだろ」
「……そう、かな」
「ああ。俺達と違って運命を変える能力を持たない子供達だからな、神愛の好き放題に出来るだろう。その時が来れば、好きに試してみなさい」
「……はいっ!」
それから、更に数日後────。