※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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メリークリスマス、デス。
更新されると思っていなかった方々が驚いてくれる事を祈っています。笑


Hello Christmas, Hello World!!

「────さて。そろそろ行く時間かな」

 

「今年からは特に大変だろうけど、頑張って。皆も楽しみにしてるわ」

 

「おう。んじゃ、行ってくる」

 

 嫁カノに見送られて、パーティ会場を後にする。

 クリスマス。紅魔館では毎年パーティが行われ、大人は徹夜で飲み明かし、騒ぐ。ここ数年の定番の流れとしては、パーティの後は、子供達はそのまま紅魔館でお泊まりする。

 パーティ中、子供達には「サンタへのお手紙」を書くコーナーが設けられていて、寝る際にはそれを枕元に置く事になっている。

 そしてサンタ役の俺はパーティを途中で抜けて、その手紙に応じたプレゼントを配るのだ。

 レミリアが「今年からは特に大変」というのは、子供が一気に4人も増えたからという意味だろう。まして、どの子もクセが強いから特にだ。かつての

「下の4兄妹」の方がまだ丸かった気がする。

 

 

 ◆

 

 

 まずやってきたのは神愛が泊まっている部屋だ。とりあえず、幼い順でプレゼントを置いていこうと思っている。最後が巫月になるのは、ついでに睡姦したいからだとか、決してそういう疚しい気持ちは無い。決して。神に誓って。

 神愛の手紙には、小さくも綺麗な文字で、たった一文だけ書いてある。

 

「『広辞苑が欲しいです』……か。あのな、神愛……それくらい、言ってくれればすぐ用意するから……。サンタさんに言うことじゃないのよ、これは……」

 

 次に向かうのは、リサことデビリサエルの部屋。この前は俺を地獄から助けてくれた事もあるので、ほんのちょっぴりだけサービスしてやろうかな、と思わなくもない。

 リサの手紙は、とてもじゃないが他の兄弟姉妹や嫁カノには見せられないものであった。

 

パパへ♡

クリスマスプレゼントはメイド服セットがいいな♡

普段着のじゃなくてエッチする時に着るヤツね♡

パパの好きなメイド服を私に着せて、いっぱい私とエッチしちゃお〜ね♡

デビリサエルより♡

 

「…………」

 

 俺の好きなメイド服と聞いてパッと浮かぶのは、変に露出が多いコスプレのメイド服ではなかった。何年も何年も身近で見てきたあのメイド服。そう、咲夜さんのメイド服だった。

 咲夜さんのメイド服と同じモノを創造し、リサの枕元に用意して退室。

 リサの思惑とは違うだろうが、リサの言う通りに

「俺の好きなメイド服」なのでセーフだろう。

 

「とりあえず3着、創造(つく)っといたが……大丈夫かな」

 

 次に向かったのは霊子の部屋。普段は可愛げ無い子供だが、寝ている姿は普通に可愛らしいものだ。普段からこうならいいのに、と思ってはいけないのだろうが、どうしてもそう思ってしまう。

 

「あ、来た」

 

「起きてんのかよ。寝ろ」

 

「やーだよ」

 

「魔術『強制睡眠(ラリホー)』」

 

「ッ!?……あうぅ……」

 

 霊子を寝かせ、枕元の手紙を見る。そこにはただ一文字、「力」とだけ。そんなの、俺が与えられるものではない。

 

「お祓い棒でも置いとくか」

 

 霊子は、霊愛や霊麗と違いお祓い棒を持たない。だから、単純に「攻撃手段を増やす」という意味でお祓い棒を置いといてやった。

 次に向かったのは真宵の部屋。彼女の手紙には、ただ一言、優しい言葉が書かれていた。

 

「『プレゼントはいらないので、みんな、なかよくすごしたいです』……そうだな、平和に過ごせるよう俺も頑張らなくちゃな」

 

 七夕の短冊と勘違いしてるのかは分からないが、とても可愛らしいお願い事なので、良しとしよう。ただし何もプレゼントしないのは流石に酷いなとは思うので、色違いの……緑のリボンを用意した。

 緑の色言葉は「安全」「健康」「希望」「平和」などである。真宵の金髪に映えるのは赤だと思うが彼女の願いに沿うのなら、緑がいいかもしれない。

 

 

 ◆

 

 

 それからも俺はそれぞれ部屋を巡りに巡った。

 姫は「お姫様のような服」、要は可愛いドレスが欲しいとの事だったので、絵本で見たような可愛いフリフリのドレスを用意した。色合いは最大限合うように努力したが……男親だけのセンスで選んだので後日お空、お燐、さとり、こいしと一緒に調整する必要があるかもしれない。

 綺愛羅は「一日好きな物だけを食べたい」というプレゼントと違う「お願い事」だったので、これは神綺母さんに報告し、後日、綺愛羅の願いを叶えてもらうことにした。

 恋夜は「カッコイイ剣」とのこと。妖舞や霊魔、虔魔という刀剣使いの兄を持つと、そちらに憧れを持ってしまうのは仕方ないのかもしれない。まぁ、男の子らしくて、父としてはかなり好感が持てる。だが俺と恋夜のセンスは違うので、これに関してもまた後日、母さんに手伝ってもらって用意する事に決定した。

 因みに、後日用意する子供達に対しては、手紙の返信という形でそれを伝えている。

 恋夜の次は駆翔である。駆翔は「壊れない靴」を欲しているようだった。駆翔は足技が主な戦術で、それなりには強いスニーカーを与えているのだが、やはり壊れやすいらしい。微力ではあるが母さんに力を借り、弾幕やレーザーなどでは壊されない靴を創造した。ミサンガと同じく、経年劣化などでしか壊れないようにしたので、これで暫くはもつはず。

 次は虔魔、いよいよ三男である。虔魔が欲しいと願っているのは「コミュニケーション能力」との事なので、心理学の本を用意してやった。これで少しくらいは相手を思いやった発言ができるようになるだろう。いや、そう思いたい。

 霊魔の部屋には誰も居なかった。

 緋月の手紙を要約すると結論としては「ラミアに生き返ってほしいです」との事だった。内容が内容だけに非常に心が抉られたので、兎のぬいぐるみを枕元に座らせて置いておいた。一言のメッセージを書いたカードを、ぬいぐるみに持たせて……。

 

「そろそろ折り返しか……」

 

 阿弥は「対等に戦える敵」とのこと。俺としては

「どの口が?」とツッコミたいので、彼女の手紙の端っこに「他人に求める前に己を鍛えましょう」と書き加えてやった。どうせ隠岐奈はこの様子を監視しているのだろうから、後で、直接言ってやろう。

 魅玖は「勇気」とのこと。天人の子供を相手に、売られた喧嘩を買える魅玖が「勇気」を欲するとは一体全体どういう事だろうか……と頭を悩ませたが、これは俺にはどうにもできない案件なので、同じくメッセージカードだけを残しておいた。

 中々どうして、俺の子供達には無欲な子が多い。親である俺は、こんなにも煩悩塗れだというのに。

 

「……そういう事か。性夜(・・)を過ごしてやがる」

 

 シガレットの部屋にはシガレットと霊魔が居た。全く、シガレットはおねショタが好きなんだから、仕方がないヤツだ。霊魔の部屋と同じく、こちらもスルーした。

 続いてここあの部屋からは、ここあと妖舞の話し声が聞こえてきた。ヤッてる感じでもないし、特にピロートークしている風でもない。とりあえずは、スルーしておくに越したことはないだろう。

 レイチェルは「大戦斧」が欲しいらしい。魔力で作り出す戦斧はすぐ壊れるからかもしれない。一応デザインは西洋武器図鑑に載っているモノを模して創造したのだが、レイチェルの気に召さなければ、作り直すのも一興だ。

 

「あと7人……」

 

 樹理愛は「自由時間」が欲しいとのこと。これは早苗と相談するしかない。俺にはどうにもできない案件なので、申し訳ないが、こちらもぬいぐるみで妥協させてもらう。

 茜は外の世界に居るのでまた後日だ。

 霊麗は「マイ陰陽玉」とのこと。霊麗のことだ、適当な埋め合わせじゃ満足してくれないだろうし、機嫌を損ねるかもしれない。魅須丸に依頼した旨を書いたメッセージカードを残しておいた。

 妖舞は、ここあの部屋に居たのでスルーした。

 弦月姫は「銀のナイフセット」とのこと。銀は、今はかなり希少になっている。ここは、創造魔法の出番だ。創造魔法にて銀のナイフを創造、弦月姫の枕元に箱に入れてリボンで飾り付けしておいた。

 穹は「新しいメモ帳」とのことだ。メモ帳と指定するからにはサイズ感には拘っているのだろうし、あまり大きなモノは、多く書けても持ち歩きに困るだろうと考えて、彼女の服の胸ポケットのサイズを測定、出し入れしやすいサイズを導き出し、創造し用意してやった。

 

「あと2人……」

 

 霊愛は「更なる強さ」とのこと。霊魔がBLEACHというバトル漫画を読んで「知は力なり」を体現し強くなったのを霊愛も見て分かってるだろうから、メッセージカードに「エロ本ばかりではなく少しはバトル漫画を読みなさい」と書いておいた。そして折角なので、成人コミックに分類される、R─18のエロ漫画を10冊程度、枕元に用意した。当然だが内容は父と娘の近親相姦モノである。

 

「巫月は〜……っと」

 

 寝ている。意外だ。起きて俺を待ち構えていると思っていたのだが、これを見るに俺の予想は見事に外れたらしい。

 手紙には「エスカルゴとのセックス」の文字が。これはまさか?……そう思った直後、ガクンと背中に衝撃が走る。引っ張られ、身体の自由が失われる。

 

「ふふ、やっと来てくれた♡」

 

「……起きてたか」

 

「もっちろん♡」

 

 巫月に押し倒されてしまった。俺が見ていたのは幻覚で、実際の巫月は起きて俺を待ち伏せていた。そして枕元に来た俺をベッドに押し倒し、その上に跨る────能力を悪用した、素晴らしい一手だった。

 

「何がお望みで?」

 

「えー?もっちろん、エスカルゴとのエッチ♡」

 

「よしヤるか」

 

「それから、魔導書も欲しいな〜♡」

 

「え?」

 

「雷属性の魔導書、月属性の魔導書。んーと、まぁ言っちゃえばアレだよ、エスカルゴと同じの♡」

 

「……まさか巫月、お前にはまだ上(・)があるのか?」

 

「それ(・・)を見付けるのが目的なんだよ〜♡」

 

 なんという向上心の塊。いつか俺も巫月に易々と倒されてしまうような……そんな気がしてならない。

 そしてこの後、俺はパーティに戻ることはなく、愛する娘と徹夜で、熱い性夜を過ごしたのだった。

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