※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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更なる報復

カルゴ「ちょっと出掛けてくるね」

 

フラン「は〜い♪いってらっしゃいの、チュ〜」

 

チュッ

 

カルゴ「ふふっ…じゃ!」

 

フラン「うん!気を付けてね!」

 

カルゴ「おう!」

 

いつも通りフランに見送られ紅魔館を出る。

無論、昨日撮影した写真を取りに行く為である。

 

ふふっ…いってきますのキスなんて…新婚夫婦みたいでイイなぁ〜♪

ったく、フランってば最高だぜ!

 

ノリノリな気分で山へ向かう俺であった。

 

 

 

だが、山に着いた時…そこは、いつもとは違う雰囲気だった。何やら物々しい雰囲気だ。

 

哨戒天狗「来ました!吸血鬼です!!」

 

俺を見つけるなり何処かへ向けて叫ぶ哨戒天狗。

 

カルゴ「…?」

 

バシュシュシュッ…ザッ…

 

鴉天狗らが現れた。

 

カルゴ「!?」

 

咄嗟に身構える。

 

男鴉天狗「…何の用だ」

 

いやいや、それこっちのセリフだから。

 

俺から見て真正面に居る、他の鴉天狗らよりも偉そうにしてる奴が重々しく口を開く。

俺に対して、最大限の警戒心を抱いているような…そんな声色だ。

 

カルゴ「射命丸さんに用があって来た。通s…」

 

男鴉天狗「射命丸 文は現在、我々の拘束下にある。貴様に会わせる義理は無い」

 

カルゴ「…拘、束?文さんが何かしたのか?」

 

男鴉天狗「妖怪の山(ここ)の天狗と敵対している貴様と関係を持っている事に決まっているだろうが」

 

カルゴ「…はぁ? 関係? 敵対? いや、そもそもこれはそっち側から始めた争い事だろう?」

 

まだ争ってたんだ…懲りないねぇ。

 

男鴉天狗「しらばっくれるつもりか?先日も2人で話し込んでいただろうが」

 

窓辺で話してたからか…見られてたのか。

 

カルゴ「それ、取材受けてただけな」

 

男鴉天狗「口答えするなァ!!」

 

────プツンッ────

 

俺の中で、何かが切れた様な音がした。

 

カルゴ「口答えもクソもねぇよいっぺん死ねや」

 

男鴉天狗「貴様ァ…!我々誇り高き鴉天狗に対し、なんという無礼を…!」

 

カルゴ「とりあえず文さんを解放しろ。話はそれからだ」

 

男鴉天狗「ふざけるなァ!貴様、誰にそんな口を聞いている!!」

 

カルゴ「鴉天狗だろ」

 

男鴉天狗「…殺されたいようだな…」ピクピクッ

 

顔にうっすらと青筋が浮き出ている。

 

カルゴ「ははっ、吸血鬼よりも再生力に劣る天狗が、何言ってんだよ? それより……」

 

男鴉天狗「…?」

 

カルゴ「これっぽっちの人数で…この俺を倒せると?」ニヤリ

 

男鴉天狗「!?」

 

俺は気付いていた。

初めは5人程しか居なかった鴉天狗が…こうして話している間にわんさかと集まってきていることに。

そして、俺を囲んでいることに。

 

カルゴ「舐められたもんだな。昨日の白狼天狗達だって、302もいてあの程度だったろ。鴉天狗が俺のことをどうこう出来ると思うな」

 

俺はキレていた。

文を拘束してるという事が許せなかった。

別に、ただ、取材する人と取材される人という関係だが、俺と関わりのある者がそうされるのは、俺の中では許し難いことだった。

 

男鴉天狗「話し合いでは解決出来んか」

 

カルゴ「『殺されたいようだな』…とか言ってた奴が『話し合い』とか言っても説得力ねぇよ馬鹿が」

 

“馬鹿”を思い切り強調して言い放つ。

周りの反応は……

 

鴉天狗2「侵入者(アイツ)、終わったな」

 

鴉天狗3「あの方を怒らせて、生きて帰った者など居ないからな」

 

鴉天狗4「俺らは見るだけか?」

 

鴉天狗2「そうだろ」

 

鴉天狗3「だな」

 

鴉天狗「聞こえているぞ貴様らァ!!」

 

2・3・4「ひぃっ!?」

 

男鴉天狗「なぜ私が直々に動かねばならん!現場に来てやっただけで感謝されたいものだな!!」

 

うわ、随分上から目線なんだな。

鴉天狗を束ねる鴉天狗ってとこか。

 

鴉天狗達「申し訳ございません!」

 

慌てて頭を下げる鴉天狗一同。

 

男鴉天狗「…さっさと片付けろ!」

 

鴉天狗達「はっ!」

 

そう言い残し、偉そうにしていた鴉天狗は飛び去って行った。

 

鴉天狗2「覚悟するのだな」

 

鴉天狗3「我らを敵に回したこと、後悔するがいい」

 

カルゴ「そっちが勝手に敵視してきてるだけなんだがな。……まぁいい、邪魔をするなら倒すまで」

 

鴉天狗4「この人数を相手に…何が出来る」

 

スラリ、と細身の刀を取り出し構える鴉天狗達。

 

日本刀か?あれは…。切れ味良さそうだ。

 

カルゴ「さっき言ったろ? 俺相手にこの人数は足りねぇよ」

 

100人も居ない。悪いが、この程度…一瞬だ。

誘導雷を利用するだけで蹂躙できるだろう。

 

カルゴ「かかって来ねぇのか?」

 

鴉天狗4「…お前ら、油断すんなよ」

 

鴉天狗3「わかってる」

 

カルゴ「なら俺からいかせてもらおう」

 

誘導雷……ならアレだ。

 

カルゴ「一閃『Mishap of Thunder』」

 

ヴォン……ギュウウウウウ……

 

鴉天狗達「んなっ!?」

 

山を覆い尽くす程の巨大な魔法陣。

 

…ヘタしたら守矢神社もタダじゃすまねぇぞ。

そうなったら相手は神…ダメだ。

それだけは死んでも避けなければ。

 

カルゴ「解除」

 

フッと消える魔法陣。

 

鴉天狗達「ほっ…」

 

“ほっ”じゃねぇよ、何安心してんだよお前ら。

経緯はどうあれ、敵に助けられてるんだぞ?

 

カルゴ「『Limit-0-』」

 

首に指を当て電気を流す。

体を軽くするのにはこれが必須である。

素早さを上げるというより、動かしやすくするのだ。

 

カルゴ「スペルカードは何枚だ?」

 

某鴉天狗「関係無い。ここで貴様を殺す」

 

なぬぅっ…!?

 

カルゴ「…そうか。それなら……殺されても文句言えない(・・・・・・・・・・・)よな?」

 

鴉天狗達「!!!」

 

某鴉天狗「か、かかれぇ!!」

 

鴉天狗達「う…うおおおおおおおおお!!」

 

うーん、集団で斬りかかれば勝てると思ってるのが馬鹿だ。勝負は数じゃない。…力、そして頭脳だ。

 

カルゴ「雷装備『翼竜の舞』」

 

バサァッ!

 

巨大な翼を出し、空高く羽ばたく。

 

鴉天狗4「逃げる気だ!追え!追えぇぇぇ!!」

 

バシュシュッ

 

同じく羽ばたき追いかけてくる。

 

カルゴ「逃げるか馬鹿。ハァッ!」

 

バキィッ

 

鴉天狗「グボェッ…」

 

急降下して顔面を蹴る。

 

カルゴ「からのォ……!」

 

空中で1回転し、スピードを乗せた上で…

 

カルゴ「ハァッ!」

 

ゴキゴキッ…メキィッ

 

鴉天狗達「ガフッ……ガァッ!」

 

回転蹴りで一蹴する。

 

ドシャッ…ドシャドシャッ…

 

だが、全員が追いかけてきた訳では無く……

 

カルゴ「フン。あとは見逃してやる、感謝しな」

 

地に落とした天狗、未だ刀を構えたままの天狗にそう言い放ち、飛び去る。

 

敵の殲滅より、まずは文の救助が最優先事項だ。

文……何処にいる?

 

???「止まれ侵入者ァ!」

 

地面から物凄い速度で飛び上がってきた者が1名。

 

カルゴ「お前は…っ!」

 

ヒビキ「兄貴…!」

 

またお前かよ!

 

椛「ヒビキぃ!」

 

お前までか。

 

カルゴ「どけ」

 

ヒビキ「この先は行かせねぇ。命令だかんな」

 

椛「そ、そうです!行かせません!」

 

カルゴ「ならお前らを倒す。ここで無残に散れ」

 

ヒビキ&椛「!?」

 

薙ぎ払ってやる。

 

バリバリバリ…

 

右腕に雷を纏う。

 

カルゴ「殲滅『Breath of Thunderstorm』!」

 

ズアッ!

 

真一文字に腕を振るい、前方を薙ぎ払う。

強く振りすぎたせいか、肩の関節がパキッと鳴る。

 

ヒビキ「ぐあああっ!」

 

椛「きゃああああっ!」

 

このままアイツを待って勝負を続けても良いが、今はそれどころでは無い。

 

カルゴ「命拾いしたな、ヒビキ」ボソッ

 

ま、誰1人殺すつもりは無いがな。

 

一瞬で2人を片付けた俺は、再び飛び立つ。

 

鴉天狗達「見つけたぞぉ!ここだ!ここに居る!」

 

ん? あぁ、さっきの鴉天狗達か。

迎え撃ってやろう。

 

鴉天狗2「へへっ…逃げ切れると思ったか?」

 

鴉天狗4「所詮は吸血鬼、我等鴉天狗の速さには敵わん」

 

鴉天狗3「諦めて首を差し出せ」

 

カルゴ「消えろ。殲滅『Breath of Thunderstorm』」

 

バリバリバリ…ズアッ!

 

鴉天狗達「うあああああ!!」

 

地面に落下する鴉天狗達。

だがそれは、あくまでも前方に居た者だけ。

 

チクッ…

 

カルゴ「!!」

 

背中に刃が刺さった。

 

某鴉天狗「後ろ、とったぞ。両手を後ろで組め」

 

カルゴ「………」スッ

 

某鴉天狗「よし。無駄な抵抗はするな。…安心しろ、痛みを感じる前に死なせてやる」

 

カルゴ「雷鎧『サンダーアーマー』攻撃Ver.」

 

ザクザクッ…

 

某鴉天狗「ゴフッ………そん゙な…バカな…」

 

鴉天狗達「があぁぁあっ!」

 

カルゴ「どうだ、直接流れる電気は。…安心しろ、死にはしないさ。仮にも妖怪なんだからな」

 

鴉天狗一同「っ……」

 

ヒュウウウウ…ドシャッ…

 

カルゴ「やっと片付いたか。解除」

 

エネルギーの消費を少しでも抑えるために鎧を解除する。

 

鴉天狗「貴様ァ…!」

 

カルゴ「!」

 

瞬間移動のように、急に目の前に現れた先程の偉そうな男。

 

鴉天狗「よくも私の部下を…」

 

カルゴ「そーゆー事言うならさっさと文さんを解放しろ」

 

鴉天狗「ふざけるなァ!貴様はこの私が葬ってくれるわ!!」

 

言うなり刀を構え突っ込んでくる。

 

カルゴ「雷武器『雷銃』」

 

さっさと終わらせる。

 

カルゴ「雷銃操法『スパークショット』」

 

ガガガガガガガガ…

 

鴉天狗「ぬぅ…こしゃくな真似を…!」

 

細身な刀を使うくせに器用に弾を払い除けやがる…フンっ、雑魚では無さそうだな。

 

鴉天狗「必ず我が手で葬ってくれる…!」

 

コイツら、完全に俺のこと殺しに来てるよね。

なら俺も力出して良いよね?

 

カルゴ「深淵『Darkness Flash』」

 

闇が鴉天狗にまとわりつく。

 

鴉天狗「な、なんだこれは…!?」

 

カルゴ「ハァァァァァー!!」

 

ドドドドド…

 

鴉天狗「ぬぅ…!」

 

エネルギー弾を発射。

思いっ切り被弾した鴉天狗はよろめく。

 

カルゴ「拷問『Thorny Restriction of Thunder』」

 

ギチギチと縛り上げる。

棘が食い込み電流が流れる。

 

鴉天狗「ぐああああああああああああ!!!」

 

予想通りだ。よし。拷問開始だ。

 

カルゴ「解除。俺だって手荒な真似はしたくねぇ。…文さんの居場所、教えな」

 

とりあえず、恐怖を与えるためには視覚も必要なので闇を解除しつつ、拷問を開始する。

 

鴉天狗「誰がっ…言う、ものか…!」

 

カルゴ「…フーン?」

 

ギチギチギチギチ……ブシュッ

 

更にキツく縛り上げられ、棘が食い込み過ぎて血が出る。

 

鴉天狗「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」

 

カルゴ「あーあ、血ィ出ちゃった」

 

鴉天狗「離、せ…!」

 

カルゴ「は? 今自分がどういう状況に置かれてるかわかってねぇの?」

 

鴉天狗「ぐっ………」

 

カルゴ「…テメェはただ俺の質問に答えてりゃいいんだよ?」

 

鴉天狗「………」

 

ものも言わず睨んでくる。

 

カルゴ「…なんだよその目は。そうか、殺されたいんだな。雷武器『雷刀』」

 

鴉天狗「ま、待ってくれ!殺すのだけは待ってくれぇ!!」

 

左手に刀を出すと、途端に顔色が変わった。

 

カルゴ「は? なに虫のいい事言ってんの? さっきまで俺のことを殺すとか言ってたくせによ」

 

鴉天狗「頼む!!」

 

カルゴ「敵に命乞いするたァ情けないねぇ。それで“誇り高き鴉天狗”だぁ?へっ、片腹痛いわ」

 

鴉天狗「くっ…!言う!言うから離してくれ!」

 

カルゴ「何を言うってんだい?」

 

鴉天狗「射命丸 文の居場所だろう!?」

 

それしかねぇよな、うん。

 

カルゴ「お前が本当の事言うとは限らないしなぁ。嘘の情報だったら、お前は死刑な」

 

鴉天狗「…わ、わかった」

 

カルゴ「話せ」

 

鴉天狗「解放が先だ」

 

カルゴ「ほざけ、此方の方が立場が上だぞ」

 

鴉天狗「………忘れた」

 

カルゴ「あ゙?」

 

鴉天狗「忘れたと言ったのだ」

 

今更何を言ってやがるこいつ。

 

カルゴ「嘘だろう?」

 

鴉天狗「本当だ!」

 

カルゴ「頭の中は見れないからな、本当か嘘かわからないのが困る」

 

鴉天狗「本当だ信じてくれ!」

 

カルゴ「…よし、決めた。お前の話は信用に値しないと判断した」

 

鴉天狗「んなっ…」

 

ピシャリと言い放ち、近付き、頭を掴む。

 

鴉天狗「ひぃっ!?な、何をする!?」

 

カルゴ「悪夢に魘されろ。悪夢『The Nightmare Without the Ends』」

 

スペル名は長いが、中2チックで気に入ってる。

略して、「悪夢『T.N.W.E.』」ってのも悪くないだろう。

 

バリバリバリ……

 

鴉天狗「あっ…ぐ……天、魔様…」

 

天魔…ここのボスか。

 

鴉天狗「おやっ…おやめ下さい!天魔様ぁ!」

 

…どんな夢見てやがるんだコイツ。

 

今回、以前調べた医学知識をフル活用した。

相手の脳に電気を流し刺激する。

と言っても、流すのは…記憶を司る部分にだ。

そして、嫌な記憶を呼び起こすのだ。

つまりコイツは…天魔に対して何かしらの嫌な思い出があるんだろう。

 

さて、こんなクズは放っておくとして。

文の捜索を再開しよう。

 

 

 

魘されている鴉天狗を、踵落としで地面に叩きつけてから再び飛び立った。




やはりチートじみてるw
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