Q.地球の危機に、他の神様連中は何してんの?
結論「逆らえないから静観してる」!
本作ゼウスは漫画「終末のワルキューレ」みたいに
「神の中の神」みたいな扱いなので、他の神話の神なんかはゼウスの行動、決定には逆らえない!
そもそも前提として、(ギリシャ神話の)神様って自分の領分を大きく逸脱した行動はできない!
ヘカテーが大々的に行動できるようになったのも、神話の中だと、ゼウスが行動を許可したから。
本作の神様の描写はギリシャ神話と日本神話、及び東方の
ギリシャで暴れてる連中はヘルメス伝いにゼウスの
「許可」を得ているから、問題は無い。
ゼウスに逆らう気がある神様は、幻想郷に触れて、幻想郷という世界に絆された神様ばっかりだね!
カルゴホォー↑リツジムショ
「な……お、お前っ……緋月…………なのか……!?」
「フーッ……フーッ…………ラミアの……仇……!!」
ヘラは魔理沙の目の前で小間切れになった。一応人並みの感性を持つ魔理沙にとって軽くトラウマになりそうな光景ではあったが、それ以上にまた別なショックの方がずっと大きかった。
緋月と言えば優曇華院姉妹の妹の方。魅玖を含む雷三姉妹の三番目。エスカルゴチルドレンの誰より温和で、弾幕ごっこの練習より、竹を伝ってピョンピョン飛び跳ねる方が好きという子供だ。
弾幕ごっこ練習を殆どしないので、チルドレンのトーナメントやリーグでも成績は全く振るわない。しかしそれは温和な性格故である、というのが彼の家族内、否、幻想郷での緋月に対する評価だった。
それがどうだろう。バチバチスパークを飛ばす、優曇華院姉妹やエスカルゴの得物「雷刀」を構えたその姿たるや、キングオブチルドレンと称えられる緋月の姉、巫月に重なるものがある。
「ホォ……威勢のいい小娘よ。我が妻を斬るとは」
「ッ!マズイ魔理沙!ゼウスを殺れェッ!!」
「!!」
武甕槌命はそう怒鳴りながらも、自身もゼウスへ突撃していく。魔理沙も遅れて突撃する。
ゼウスが緋月にしようとしているのは一体何か?エスカルゴの守護神である武甕槌命、そして、歴は短くともエスカルゴと付き合いは長い魔理沙には、ゼウスの行動が読めてしまった────!!
「小娘……我が魔羅を受け入れるがいい。我の子種をくれてやる。我の子を孕め」
「……」
衣の隙間から取り出したのは、赤黒く、太く熱く怒張した肉棒。それはもはや巨肉棒と呼称すべき、凶悪なイチモツだった。緋月は勇敢にも、ゼウスのイチモツを斬り落とさんと雷刀を向けるが、本気になってしまったゼウスの素早さは吸血鬼の血を引く緋月すら凌駕し、雷刀を素手でへし折ってしまう。
「!?」
「我は天空神ぞ。雷なぞ効くものか」
「……ッ!」
「腕さえ掴めばこっちのもの────なに?」
ゼウスの手は、確実に触れたはずの緋月の肉体を透過した。緋月の持つ《波長を操る程度の能力》がこの場に存在する全員に、あたかも緋月が今ここに立って居るように見せ掛けていたのだ。
「なっ……あ、あれは幻覚……なのか!?緋月のヤツいつの間に能力を開花させていたんだ……」
「!……フン、エスカルゴめ……。玉兎部隊と鈴仙の能力強化の際、緋月も送り込みおったな。ククク、これは一杯食わされたな」
「ゼウスだっけ。アナタも、一度でも愛したなら、ラミアを助ければよかったのに。目を
およそ緋月のモノとは思えない、暗く、低い声がゼウスの耳元で囁かれる。ゼウスは「ぬぅっ!」と唸り声を上げながら、耳元を殴るように手を振る。しかし触れない。能力で、耳元で囁いているように聞こえるように声を届けているだけだからだ。
今の緋月がどこに居るかは、ゼウスはもちろん、魔理沙や武甕槌命、地上で避難民の保護をしながら上空の戦闘を見守る霊夢すら、把握出来ていない。
「────よくやったぜ、緋月!お前の頑張りは、ちゃんとエスカルゴに伝えといてやる!後は大人に任せな!変ッ身ッ!!」
「思わぬ伏兵だったなゼウス!砕け散るがいいッ!我が怒りの
魔理沙は変身し溜め込んだ魔力を極限まで解放。一段階目の変身はフランの翼のような形状のモノ。そして今解放しているのは二段階目────まるで悪魔のような翼で、月と星のマークがある翼だ。
「天空神ってのは、宇宙も含まれてるんだったな!それなら宇宙まで吹き飛ばしてやる、
「『
2人の怒りの光線がゼウスを吹き飛ばす。しかし一筋縄では行かないのが天空神、元主神。ゼウスがゼウスである所以だ。宇宙まで吹っ飛ばすつもりの全力の攻撃は、ゼウスの身体に焦げ目をつけた程度だったらしい。
「その程度でこのゼウスを宇宙へ……」
「嘘だろ、吹っ飛ばすどころか貫通すら……!?」
「押す力より貫通力を優先すべきだったか……今一度本気を出せ、魔理……ぬぅっ!?」
「────姉貴に汚ェブツを見せつけやがってッ!永久に消えろ、クソジジイッ!!」
「ムッ!?何奴……!」
「あの小僧は確か
「「
「とっとと飛んで逝きな異国の神様よォ!この俺が空の果てまでブッ飛ばして、父様んとこにテメーを送ってやんぜ!────真下から真上にッ!『重力反転キィィィィーーック』ッ!!」
「ぐあぁっ!?」
目に見えぬ「力」すらも蹴り歪めることが出来る駆翔は、2人のレーザーで吹き飛ばし切れなかったゼウスを蹴り、彼にかかる重力を反転させてやり、まるで「空に落とす」ように、宇宙へと、追放してしまった。
それは上空を通過し、大気圏を突破し、やがては氷点下、否、絶対零度の宇宙へ────。
「────俺の予知より少し早い。が、早めに待機しといて正解だった。また運命は変わったらしい」
「ホント、エスカルゴが絡むと運命が変わり過ぎて疲れるわ」
「お姉様の能力が、いつもより更にアテにならなくなっちゃうね♡」
「は?」
「……ぬううぅ……小僧……また邪魔を……ッ!」
「ろくな武器も持ってねェお前如きを倒せねェ俺らじゃあない。やろーぜ、姉様達ィ。吸血鬼三姉弟で最高神を撃滅させてやろーじゃないのォ♡」
「刮目なさい、大神ゼウス。私の
「私達の幻想郷に関わった事、死んでも後悔させてあげるわ♪」
◆
幻想郷にゼウス夫妻が侵入する、少し前────幻想郷に住まう魔界人アリス・マーガトロイドは、義弟の頼みにより、辺境に住まう彼女や知り合いを回収しに、凄まじい猛暑の中、山登りをしていた。
「はぁ……ふぅ……やっと見付けた……1人目よ!」
「……?あなた、だぁれ?」
「私はアリス・マーガトロイド。あなたの知り合いだと思うけど……エスカルゴの
「そうなんだ!私、オレンジ!急いでるようだけど私に何か用?」
「オレンジね。木陰で涼んでいるところ悪いけど、少し、私と一緒に来てもらうわよ」
「えっ?え?」
「幻想郷はこれから戦場になる。最悪の場合は天変地異が起きるかもしれない。妖怪も死滅する程の、未曾有の大災害が起きるかもしれないの。だから、私と一緒に魔界に避難してもらう。言っておくけどこれは私ではなくエスカルゴからのお願いよ」
「戦場って……私も戦うわ!幻想郷を守らないと!」
「ダメよ!大妖怪が束になってやっと互角、というレベルなの……!私も含めあなたじゃ歯が立たない!こんな言い方は悪いけれど、犬死にするだけよ!」
「そんなっ……」
「……来てくれるわね?」
「……うん……」
「ありがとう。それじゃあ、あと3人回収したら、魔界にある私の実家に避難しましょう。オレンジ。あなたも説得、少しは手伝ってね?」
「分かったわ」
無事にオレンジをパーティに加えたアリスは更に山を登っていく。やがて血のように赤い湖のそばに白を基調とした洋館が見えてくる。
いつもなら湖の近くにいる1人目の門番も、この猛暑では流石に屋内に避難しているようだ。更に、2人目の門番も居ない。
「あれが夢幻館……か」
「噂で聞いたことがあるわ。『世界を創造せし神の如き力を持つ悪魔達の住まう館』────って」
「幻月と夢月のことね。でも大丈夫よ。その2人は今、エスカルゴと一緒に居て留守にしているから。私達が連れ出すべきは、ここの門番の2人の方よ」
「2人も居るんだ。お金持ちは違うなぁ〜」
(……お金持ち……とは違う気がするけどね)
トントンッと軽快に扉を叩くと、逆刃の丸い鎌を持った金髪の悪魔の少女が出てくる。話だけは色々聞いていたアリスは、一目見て「エリーだ」と直感して、早速交渉に乗り出す。
「……というワケで今すぐ避難してほしいの」
「んー、魔界に避難かぁ。私達も、魔界には何度か遊びに行ってるから、別に行ってもいいんだけど……くるみが何て言うか分からないんだよねー……」
「そのくるみは?」
「不貞寝してる。お兄さんに……エスカルゴさんに、置いて行かれたからってさ。幻月、夢月に加えて、デビリサエルも連れてったじゃない?」
「そうね」
「だから『どうして私は留守番なの!?』ってさ。珍しく、幻月達に八つ当たりするんじゃなくって、エスカルゴさんに対してキレてたよ」
「実質、戦力外通告みたいなものだものね……」
「あっ待ってそれ言っちゃ…………!」
「誰が戦力外よおおおおおおっっ!!!」
吸血鬼は地獄耳だ。アリスは避難を焦るばかり、それをすっかり忘れてしまっていた。普段通り話すボリュームで「戦力外」と発言してしまった事で、屋内に引きこもっていたくるみはイラ立ち、廊下を破壊する勢いで外に飛び出してくる。
「待ってくるみ、今は快晴よ!外に出たら……」
「あーその点は大丈夫。くるみ、デイウォーカーに進化済みだから」
「え」
エリーにそう諭された瞬間くるみの拳がアリスの頬を掠める。全く見えなかった────と、内心で舌を巻いていると、くるみが暗く低い声で告げる。
「……取り消しなさいよ、今の言葉ァ……!」
「……そうよね、ごめんなさい。申し訳ないわ。今の発言は撤回させて頂戴」
「その上で、殴るッ!!」
今度は脅しじゃない。そう感じたアリスは、槍を持たせた人形を10体以上展開。槍で拳を受け反撃を目論むが、吸血鬼たるくるみがそんな事を気にするはずもなかった。
「ッたりゃあっ!!」
「がッ……危ないわね……っ!」
「全くお兄さんってば!次に会ったら、ビンタじゃ済まさないわ!血も精も搾り取ってやるっ!!」
「……聞こえていたと思うけれど、エスカルゴからのお願いで、あなたにも避難を……」
「するわけないッ!ここに残るのが、私の精一杯の抵抗よ!別にいいもん!吸血鬼だもの再生力は並の妖怪の比じゃない!館が壊されようとも、そもそも夢幻館は私の館じゃないし壊されても構わないわ!だから私は逃げない!ここに残る!!」
「────あら、そ。いいわよ、抵抗してくれて。それなら力ずくであなたを避難させるだけだから」
明らかに指の本数より多い人形を一気にくるみへ向かわせる。それらを全て弾幕、または素手で撃墜していくくるみだったが、ある瞬間から、ビタッと動きを止めてしまった。
「……!?」
「え……くるみが止まった?」
エリーは明らかに驚愕する。人形など、くるみへ危害を加えそうなものは全て対処してたのに、何故動きを止めたのか、と。
「やっと四肢を固定できた。さ、これであなたは、私の思うがままよ」
「何よこれ……何なの、何なのよこれはァァッ!!」
「私は人形遣いよ。四肢があるなら、私の糸で操作するのなんて造作もないこと」
「……ンギギギギ……動けないぃぃ……!!」
「あぁそれと、蝙蝠化しても無駄よ。四肢の固定は外れない」
「あっそう……こりゃ私の負けだわ……」
「……」
「……って言うと思った?細分化すればイイのよ!」
全身を細分化し、多数の蝙蝠に変身するくるみ。しかし一定距離進むと、弾かれたように跳ね返る。エリーが悪魔の優れた目で見て、やっと気付けた。
まるで虫カゴのように、見えにくい糸によって、囲まれていたのだ。くるみは吸血鬼故に目は良いが興奮して周りが見えなくなっていたので、この罠に気付けなかった。
しかも細分化によって蝙蝠になると、蝙蝠は目が悪いので、尚更見えなくなるのだ。囲まれた事実に気が付き反響定位にて穴を探そうとしたところで、時既に遅し。
細分化した事で余分な空間が生まれたが、そこに目をつけたアリスは、球形に囲んだ「虫カゴ」を、ギュッと絞り込む。くるみが再度人型になり強引に破られて突破されないよう、封じ込めてしまったのだった。
「ふぅ、これで閉じ込め完了ね。この子が感情的になりやすい子で助かったわ」
((流石、
オレンジとエリー、更に抵抗叶わぬと思い知ったくるみは、心底アリスの恐ろしさに震え上がった。
その後、新たにエリー、くるみをパーティに加入させたアリスは、魔界へ通じる洞窟の仲にてサラを回収し、魔界入りを果たしたのであった……。
ゼウス(CV初代フリッツ王)