※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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囚われのあやや

スタッ…

 

カルゴ「っとぉ…」

 

着地成功っと。

 

カルゴ「ここが地下牢か」

 

山の中に穴を空け、そこに檻をはめ込んだような作りになっている。

 

?「ん゙ー!ん゙ん゙ー!!」

 

ん?呻き声?

 

それに続き、男の話し声も聞こえてくる。

耳を澄ます。

 

???「こら、暴れるな!」

 

???「やっぱ解(ほど)かなきゃ良かったな」

 

???「あぁ、ちょっと面倒だな」

 

???「だがまぁ、ここは牢の中だ、ゆっくりやろうぜ」

 

???「ケヘヘ、そうだな」

 

?「ん゙ー!ん゙ー!!」

 

……呻き声の方は女の声…文か。

 

不運にも、エスカルゴが落ちたのは牢の外ではなく牢の中で、格子を突き破る必要があった。

だがそんなもの吸血鬼には関係ない。

 

カルゴ「フンッ!!」

 

メキョッ

 

両手で掴み、広げると、一瞬でひしゃげる金属の格子。

 

カルゴ「文ァァァァァ!!!」

 

声のした方へ向かい、そこに辿り着くと、そこには驚くべき光景が広がっていた。

 

カルゴ「文…!」

 

文「ん!んー!!」

 

壁際に追い詰められ、服が一部破れている文。

そしてその前には下半身を露出している男天狗が2名。その小ささに、思わず「うわ!ちっちゃ!」と言いそうになってしまうが、何とか留まる。

 

No.2鴉天狗「ん?誰だ?」

 

No.1鴉天狗「侵入者か!」

 

エスカルゴの存在に気付くなり素早くズボン?を上げる2人。

 

No.2鴉天狗「ちっ…ならば先に片付けるか」

 

No.1鴉天狗「そうだな」

 

No.2鴉天狗「お楽しみはそれからだ」

 

カルゴ「テメェら、なに汚ぇモン出してんだよ?文が嫌がってんだろうが」

 

No.2鴉天狗「うるさいぞ侵入者ァ。罪人をどうしようと我等の勝手」

 

カルゴ「罪人って…文が何したってんだよ?」

 

No.1鴉天狗「我等天狗と敵対する貴様と関係を持っている…それだけで罪なのだ」

 

だからさ、なんでそれで罪になるの?

いや、そもそも…

 

カルゴ「敵対してねぇっつーの」

 

No.1鴉天狗「なにっ?」

 

カルゴ「そっちから仕掛けて来るから反撃するんだろ?」

 

No.2鴉天狗「おい…大天狗様から聞いた話と全然違うぞ…?」ボソッ

 

No.1鴉天狗「やはり侵入者は悪くないのか…」

 

No.2鴉天狗「おい!?侵入者の言い分に耳を傾ける必要は無い!話は違えど殺すまでだ!」ボソッ

 

No.1鴉天狗「いや、前々から上の会議に行っていたのだが…どうやら天魔様はこの侵入者の事を許されているようなのだ」ボソッ

 

No.2鴉天狗「なにっ!? ならば我等は…」

 

No.1鴉天狗「うむ…。大天狗様に、良いように操られていただけ…かもしれん」

 

No.2鴉天狗「なんだと…?」

 

カルゴ「そっちの話はあとにしてもらえるかなぁ?……さっさと文を解放しろやァ!!」

 

叫び声が牢屋に響き渡る。

 

No.1鴉天狗「うむ………どうやら悪かったのはこちらのようだ……」

 

No.2鴉天狗「おい!お上の命令に背くのか!?」

 

No.1鴉天狗「……それは……」

 

No.2鴉天狗「見損なったぜ。侵入者如きの言葉で、簡単に裏切るなんてよ…」

 

No.1鴉天狗「違っ───」

 

ザシュッ…

 

カルゴ&文「!?」

 

No.2鴉天狗「お上の命令は絶対…!」

 

仲間割れか…。

 

No.2鴉天狗「侵入者…死すべし」

 

シュンッ

 

カルゴ「え…」

 

消えた…?

 

グサッ

 

カルゴ「…ゔっ…ガハッ…」

 

腎臓付近をやられたか…。

 

ビチャビチャと吐き出される血。

 

カルゴ「雷鎧…『サンダーアーマー』」

 

バチバチィッ

 

No.2「!」

 

突然雷を纏ったエスカルゴに驚き、飛び退くNo.2。

 

No.2「守ったつもりか?その程度の防御では防ぎ切れんぞ」

 

カルゴ「…来い。受けてやる」

 

No.2「舐められたものだ、なっ!!」

 

真上から振り下ろされる刀。

このままいけば頭から真っ二つにされる。

だが俺には、防ぎきれるという自信があった。

 

ガキィィ…バチバチバチ…

 

No.2「なっ!?」

 

カルゴ「……終わりだ。雷武器『雷槍』」

 

ドスッ…バチバチバチバチバチバチ……

 

No.2「ぐあああああああ…あ…あ…………」

 

ドシャアッ

 

心臓付近を刺した。

生きるか死ぬかは五分五分だろう。

 

カルゴ「フンッ!!」

 

メキッ

 

檻を蹴破り、中に入る。

 

カルゴ「ごめん、遅くなった」

 

シュルッ…

 

口に噛ませてあった布を解(ほど)く。

 

文「エスカルゴさんっ!!」

 

ギュッ…

 

カルゴ「あっ…」

 

文「怖かったです……。うっ…うっ…」

 

カルゴ「ちょっ、泣くなって…」

 

優しく引き離す。文の目は涙で濡れていた。

 

文「えへへっ、つい…グッときてしまいまして…。でもっ、信じてましたよ!」

 

カルゴ「何を?」

 

文「エスカルゴさんが必ず助けに来てくれるってこと!」

 

カルゴ「…!」

 

えーと…なんて返せば…。

 

カルゴ「当たり前だろそりゃ…。だって文なんだからさ」

 

文「ありがとうございます♪」ニコッ

 

カルゴ「お、おう…/////」

 

なんか照れる…。

 

カルゴ「ほら、もう行こうぜ」

 

文「はいっ!」

 

2人で牢を出る。

 

カルゴ「変な事とかされてないだろうな?」

 

文「もちろんですとも!指1本触れさせてません!」

 

カルゴ「なら良かった」

 

文「おやおや〜?心配してくれたんですか〜?」

 

カルゴ「あ、いや…別に。文が誰にナニされようと、俺には知ったこっちゃないが…」

 

文「あややっ…それはそれで…」

 

カルゴ「えっ?あ、いやその…ね?あんなクソ共に文のこと犯させたくないというか…」

 

文「ふふっ♪私、この体は大好きな人に捧げると決めてあるので大丈夫ですよ♪」

 

カルゴ「大好きな人ねぇ…」

 

誰だろ?ま、いいや。

 

カルゴ「そんな事より、この騒動のこと…どう思う?」

 

文「そうですねぇ…先程の2人の話を聞くに、どうやらこの騒動の首謀者は大天狗のようですね」

 

カルゴ「俺もそう思う。…天魔様が俺のこと許してるっていうことは、この騒動は大天狗の独断で行ったことで…部下の鴉天狗、白狼天狗に俺を襲わせた…」

 

文「そして私を餌にエスカルゴさんを呼び寄せ、エスカルゴさんを亡き者にしようと…」

 

カルゴ「全く…何考えてんだか」

 

文「そうですよねぇ…」

 

カルゴ「しかも、俺らがそんな関係だとか…」

 

文「全くです。そんな噂、迷惑極まりないですよ。まだそんな関係じゃないというのに…」

 

カルゴ「ホントだよな〜。………ゑ?まだ(・・)?」

 

文「あ……/////」

 

歩みを止め、しばらく見つめ合う。

 

文「あ…あの……エスカルゴさん……」

 

カルゴ「……はい…」ゴクリ

 

文………まさか………?

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