ビュオオオオ…
カルゴ「えーと…麓にあるんだったか?」
麓って言っても…山自体がデカイんだがな…。
カルゴ「方向聞いときゃよかったぜ…」
こんなポカポカした日には、ピクニックとかしてみたいものだなぁ…。紅魔館のみんなでさ。
鈴仙と霊夢が居てもいいかもね。あと文も。
…ん?彼女の中で一番年上って文か?
めっちゃ少女やんな、天狗って怖ーい(棒)。
いや、それ言ったら吸血鬼もか。
見た目は子供なのに600歳とかな。
あのクソガキは今頃何やってんだろーな?
マジでさ、吸血鬼が俺(高校生)ほどになるまで何年かかるんだよ?めっちゃ気になるんだけど。
2000年くらい?うわ、怖っ!!
カルゴ「ん?」
しばらく山の麓の上空を飛び、あるものを見つける。
もしや…あれか?
崖…だよな。うわっ、日当たり悪っ!
崖はほぼ垂直に切り立っており、しかもそこそこ深いため、内部の日当たりは良いとは言えない。
水源地がめっさ気になるけど…。
それよりまずは、中に入ってみることだ。
よし、行ってみっか。
誰か居たら、ここが玄武の沢なのか確かめよう。
ヒュオッ…
カルゴ「おっ…?
内部に向かい、高度を下げるエスカルゴ。
だが、日当たりが悪いためか、高度を下げる毎に温度が低くなっていくように感じる。
カルゴ「肌寒いな…半袖長ズボンでは少し足りないか…」
今日はいつもと違い、更にラフな格好だ。
カルゴ「チッ…パーカーにすりゃ良かった」
俺はいつもパーカーだかんな…。
パーカーなのに動きやすいとか、咲夜さんマジすげぇ。量産型の服じゃねぇのが良くわかる。
底に降り立ち辺りを見回す。
沢には無数の洞穴が開いている。
探検出来そうだな。ワクワクすっぞ!でも…
カルゴ「……」
なんか視線を感じるな…。
カルゴ「あ」
河童達「!!」
振り返るとそこには、いつの間にか、にとりと同じような服を着た河童達が居た。
だが、彼に気付かれるなり引っ込んでしまった。
カルゴ「おーい…」
反応は無い。
カルゴ「チェッ…」
???「あれ?その声、エスカルゴ?」
どこからともなく声が聞こえて来た。
あれ?この声…
カルゴ「そうだが?」
???「後ろだよ、う・し・ろ!」
後ろから囁き声が。
カルゴ「うわぁ!!…あぁ驚いた…にとりか…」
にとり「あっはははっ!驚き過ぎだってば!」
振り返るとそこにはにとりがいて、エスカルゴのリアクションを見て、腹を抱えて笑っている。
リュック背負ってないから違和感あるな…。
カルゴ「あはは…すまない…」
心臓に悪いで…。
にとり「どしたの?こんなところで」
カルゴ「デートスポット探しててさ。弟と椛がここでデートしてるって言うから見に来てみた」
にとり「なるほど〜。あれ?エスカルゴって弟居たの?」
カルゴ「白狼天狗のヒビキってやつ。あいつも元人間で、俺の弟なんだ」
にとり「へぇ〜!兄弟揃って
カルゴ「そうみたいだね。にとりこそ、なんでここに?」
にとり「なんでっていうか…私たち河童はここで暮らしてるんだよ?」
カルゴ「え、そうなの!?って事は、さっきの子たちはやっぱり河童だったんだ!」
にとり「そうだよー。みんな、大丈夫だよ、エスカルゴだよ」
にとりが呼びかけるなり、安心したようにわらわらと出てくる河童達。
カルゴ「なぁにとり、デート出来るとこって何処だと思う?」
にとり「え〜…デートした事ないからなぁ…わかんないや」
カルゴ「そっか…」
にとり「もしデートするなら…エスカルゴとがいいかな」
カルゴ「ふぁっ!?」
ナチュラルに何言ってんの!?
にとり「冗談冗談♪」
カルゴ「そっか…」
さっき以上に驚いたぞ…全く…。
にとり「エスカルゴ面白いな〜♪」
カルゴ「ったく…」
にとり「あぁそうだ」
カルゴ「?」
にとり「その2人がデートしてるっていうのはここよりもう少し下流の所かもね」
カルゴ「なんでそう思うの?」
にとり「だって、ここで白狼天狗見た事無いし。それに、下流の方が色々いるもん」
カルゴ「色々…いる?」
にとり「魚とかね」
カルゴ「なるほど」
にとり「ここはどちらかと言うと上流だし」
カルゴ「ふむふむ…」
行ってみるか。
カルゴ「ありがとう、行ってみるよ」
バサァッ
翼を広げる。
にとり「えぇ!?ホントにそれだけを聞くためにわざわざここ来たの!?」
カルゴ「そうだよ。なんで?」
にとり「いや、何でもない!(彼女の為にそこまでするなんてなぁ〜…流石というか何というか…)」
カルゴ「じゃあな」
にとり「うん、またね!何かあったらすぐ来てよね!」
カルゴ「はーい」
バシュッ
にとり「…速っ…」
下流の方か……。うーん……お?
カルゴ「…なるほど?」
仕事中のサボりか休憩か非番なのかは分からないが、確かに白狼天狗らが居る。
釣りしてたり、肩を寄せあってたり…。
なるほどな、白狼天狗のデートはこんな感じか。
でもなー…咲夜さんと釣り…えぇ〜…?
咲夜と釣りをする己の姿を想像する。
いや、無いわこれ。うん。
咲夜さんには行きたい所とかないのか?
うーん…とりあえずまともな場所調べとくか。
しばらく流れに沿って飛んだ後、紅魔館へ帰ったエスカルゴであった。
そーいや…いくら団子買いに来ただけとはいえ、吸血鬼相手に接客なんて…おじちゃん凄すぎたなぁw