カルゴ「………」
紅茶、相変わらず美味いな…。
あ〜あ…いつもと同じでいいって言ってくれたけど…多分それだとつまらないと思うんだよなぁ。
咲夜さんに何が好きかズバリ聞いてみるか?
レミィ「暇ねぇ」
エスカルゴがデートスポットについて考え込んでいる時、レミリアは唐突にそう言った。
カルゴ「…ん?暇潰しなら付き合うぞ?」
レミィ「そう言ってくれるのは嬉しいんだけど…なんかこう…刺激が欲しいのよねー…」
カルゴ「辛口のカレーでも食べたらどうだ?」
レミィ「そうじゃなくて…!」
カルゴ「わかってるわかってる、わざとだよ。…俺やフラン相手じゃ刺激にならないか?」
フラン「………」ジー…
レミィ「ううん、そうじゃないのよ」
慌てて弁解するレミリア。
カルゴ「ならいーけどよ…」
僅かに頬を膨らませるエスカルゴ。
レミィ「ね、もう1回異変起こしましょうよ」
とんでもないこと言いやがるなレミリアは。
カルゴ「めんどくせーからイヤだ」
レミィ「まぁ、酷い言い方ね」
カルゴ「だって、異変なら前に起こしたじゃん。何でまたやる必要があるのさ?前は…“外で思いっ切り遊びたいから”だったろ?もうそれは出来るじゃないか」
レミィ「その…霊夢と戦ってみたいのよ」
カルゴ「なら戦えばいいじゃん」
レミィ「あなたと2人で戦いたいのよ」
カルゴ「お、俺と?」
レミィ「そ♪」
カルゴ「えー…」
レミィ「ね?手伝ってくれるでしょ?」
カルゴ「イ・ヤ・だ!」
レミィ「そんな〜…」
二度も断られ、見るからに落胆するレミリア。
カルゴ「みんなの迷惑も考えろよ…」
レミィ「う〜…半日だけ!」
カルゴ「はあ…。んじゃ明日博麗神社行くぞ。そんで霊夢と戦ってくるか」
レミィ「だーかーらー!ただ戦うんじゃつまんないって!」
カルゴ「何か賭けるのかよ?」
レミィ「…幻想郷を賭けて戦うとか?」
サラリと何言ってんだレミリアは…!
お嬢様のワガママってレベルじゃねぇぞ!
カルゴ「んな事考えるな」
一言そう言ってレミリアの頭をペチンと叩く。
レミィ「あなたならノッてくれると思ってたのに…」
カルゴ「…ごめんな、流石に出来ない」
レミィ「じゃあ勝負よ!私が勝ったらもう1回異変起こすわよ!あなたも協力しなさいよね!」
大声で言い放ちながら席を立つレミリア。
カルゴ「…勝負って…もう夜だぞ」
レミィ「関係無いわ。大体、私たち吸血鬼は夜行性だし」
カルゴ「…そうだな」
近所迷惑だぞー?…あ、近くには何も無いか。
結局戦うハメとなったエスカルゴ。
フランも含め3人で特訓してる部屋へと向かう。
カルゴ「最近特訓してねぇな」
レミィ「でもあなたの力は増してるわよね」
カルゴ「そうかな?」
フラン「そうよ!だってエスカルゴだもん♪」
歩きながら隣のエスカルゴに飛び付くフラン。
カルゴ「ちょ、歩きながら飛び付くなよ…」
フラン「なんで?」
カルゴ「コケるかもしれないだろ」
フラン「エスカルゴが受け止めてくれるから大丈夫よん♪」
カルゴ「………」
そう思ってくれるのは嬉しいけど…コケるのを受け止めるなんて芸当、多分俺には無理だ。
鴉天狗程の速さじゃなきゃ無理だろうな。
咄嗟に足は出せるだろうが、とても彼女を受け止める格好じゃねぇ。
レミィ「さ、やるわよ!」
カルゴ「やれやれ…」
部屋に入るなり距離を取る2人。
カルゴ「ルールはどうする?」
レミィ「あなたは強すぎるからね、あなただけ制限付きよ。スペカ2枚限定で、能力の使用は別に良いわ。私もあなたも、一度被弾したら負けね」
カルゴ「……?」
能力の使用?あ、非スペカの事かな?
はいはいはい……スペカ2枚と能力は使用可ね。
そして、互いに一度被弾したら負け…と。
なんだこれ、圧倒的に俺に有利な条件じゃんか。
レミィ「フラン、合図お願い!」
フラン「わかったわ!」
カルゴ「はぁ……」
なんでもう一度起こそうなんて…。
気まぐれにも程があるぜ。
フラン「始め!」
レミィ「はあぁっ!」
フランの合図と共に弾幕を発射するレミリア。
お。まずは弾幕で様子見ってか?なら俺は…!
カルゴ「雷装備『勇者の纏い』」
今回は…槍だな。
レミィ「あっ!!鎧はダメ!!!」
弾幕の発射を止め、エスカルゴを指さすレミリア。
カルゴ「そんな事言ってなかったろ」
レミィ「ダメったらダメ〜!攻撃当たらないじゃない!!」
それ防ぐための鎧なんだが…。
カルゴ「安心しろ、攻撃しまくれば鎧は壊れる。この前フランに壊されたしな」
フラン「そーそー♪」
レミィ「うー…!天罰『スターオブダビデ』!」
カルゴ「!!」
初見ですねぇ。や〜っぱり力隠してたんじゃねぇかよレミリア…。
俺が力つけたからって、とうとう本気出すのか?
レーザー攻撃とバラバラに向かってくる弾幕攻撃を巧みに織り交ぜてくるレミリア。
カルゴ「うおっ……くっ…」
避けづらい…!
このレーザーはマスパほどの威力は無いだろうが、魔理沙や幽香さんのマスパ見てきた俺からすれば…レーザーは怖い!触れたくねぇ!
カルゴ「───あ」
だが、レーザーばかりに集中しすぎたせいか、被弾してしまう。
レミィ「まだ壊れないの?」
カルゴ「そう簡単には壊れないさ」
というかほぼ避けてたし。
伊達にスターボウブレイク避けてねぇぜ。
アレはホントにキツいからな。
レミィ「ならこれで壊してやるわ!呪詛『ブラド・ツェペシュの呪い』!」
カルゴ「!」
また初めて見るやつか。
つーか噛みそうな名前だな。
ゆったりとカーブを描いて飛んでくるナイフ…に続き、弾幕も飛んでくる。
これなら避けるのは楽チン…ってあれ?
カルゴ「うわわわっ!?」
二重、三重に連なっている上、右回り左回りと交互に動くのでとても避けづらい。
カルゴ「うぐぅ…」
鎧越しだが衝撃は伝わってくるな。
俺に残されたスペルはあと1枚。
どうしよう…やっぱ有利じゃなかった…。
と考えながら被弾した部分を確認する。
って、ヒビ入ってる!?
レミィ「………」ニヤァ
カルゴ「…チッ!」
レミィ「『レッドマジック』!!」
途端にレミリアは姿を消した。
カルゴ「…あれ?」
レミィ「…………」バサバサ…
あのコウモリ、レミリア!?Σ( ꒪□꒪!?!?
コウモリと化したレミリアは小さな弾幕大きな弾幕を織り交ぜて発射してくる。
カルゴ「くっ…こーゆーの苦手なんだよ…!」
苦手なパターンばかりなので、どうしても被弾してしまう。
つーかやられっぱなしじゃんか!!
ピシッ……パキィィィン…
カルゴ「ああ!?」
壊れたァ!!
まずいまずいまずい!
だが、ここで丁度スペルの効果時間が終わったようで、レミリアは元に戻り弾幕は消えた。
カルゴ「ほっ…」
レミィ「やっと壊せた…」
カルゴ「しゃーねーな。レミリア得意のグングニルで決めてやる!」
レミィ「望むところよ!神槍『スピア・ザ・グングニル』!!」
キタキタキタ、本家の槍!
いやぁ、紅に輝く槍は美しいですなぁ!
だが!俺も負けてはおれん!
カルゴ「『エスカルゴ・グングニル』!!」
槍をグングニルに進化させたエスカルゴ。
レミリアは投擲用…なら俺も!
レミィ「はあああああっっ!!」
カルゴ「うおおおおおっっ!!」
カルゴ「ふわぁぁ〜……ねみ…」
美鈴「すぴー…」
現在エスカルゴは美鈴と門番(笑)中。
夜中ってめっさ寒いね。
眠いなぁ…文、早く来〜い…。
グングニル同士のぶつかり合いは…なんとか相打ちに持ち込めたものの、その隙に背後に回り込まれてしまい…攻撃された。
つまり俺の負けだ。
ダメだ…文来るまで…耐えられ…………。
数時間後
文「あやや?エスカルゴさんじゃないですか!」
カルゴ&美鈴「すぴー…」
文「何で外に?…エスカルゴさーん?朝ですよー?起きて下さーい」
その声…文?
カルゴ「おはよ……文……ふわぁあぁぁ…」
文「どうしたんです?」
カルゴ「文に話があってね。文の事待ってた」
文「!?(わ、私に話!?何でしょう…)」
カルゴ「新聞にして欲しいことがあるんだ」
文「ほうほう!」
カルゴ「“今度、もう一度異変を起こす。巫女やその仲間を倒した暁には、半日だけそのままにする”…って」
文「ふむふむ。エスカルゴさんもそれに協力するんですか?(半日!?なんて地味な!!)」
カルゴ「しぶしぶ…な。乗り気じゃないぜ?」
文「もしや…レミリアさんのワガママですか?」
カルゴ「…察しが良くて助かる」
文「あやややや〜…困りますねぇ…。でも、どうして前もって知らせようと?」
カルゴ「前に異変起こした時、鈴仙に少なからず心配させちまったから…さ。心配すんなって意味でね。それに、こうして知らせておけば他のみんなも前もって警戒出来るじゃん」
具体的に日付を言わないのは、ただ単に決まってないってだけなんだがな。
とりあえず、知らせとくだけ知らせておこう。
文「(彼女に心配させまい、と…。相変わらず優しいですね…)」
カルゴ「あ、そーだ。エスカルゴ本人は乗り気じゃないって書いといてよw」
冗談めかして言ってるが…半分本気だぜ?
文「わかりました!(冗談っぽく言ってますけど…それ本音ですよね?)」
カルゴ「そう書いておいてもらえれば…少なくとも鈴仙には心配されずに済むな」
文「そうですね〜。というか、なんで乗り気じゃないのに加担するハメに?」
カルゴ「レミリアと戦って負けちゃったんだよ」
文「なんと…!」
カルゴ「かなり不利な条件下だったとはいえ、負けるとは…悔しいよ」
文「どんな条件だったんです?」
カルゴ「俺だけスペカ2枚、能力の使用は可能、互いに一度被弾したら負け」
文「あやややや…」
カルゴ「レミリアは刺激が欲しいみたいなんだ。退屈してんのかねぇ…」
文「なるほど〜…早速記事にしますね!」
カルゴ「いや」
飛び立とうとする文を引き止める。
カルゴ「早くに知らせてほしいってのはあるけど、その前に文はちゃんと休め。…ちゃんと寝てるのか?」
文「ふふっ、大丈夫ですよ!心配は無用です♪」
カルゴ「…なら…良いんだが…」
文「号外はこうして配るというより、押し売…見かけた人に配るって感じなんですけど、誰に配って欲しいとかあります?」
押し売りって言おうとしたな?まぁイイ。
カルゴ「あー…まず鈴仙と、霊夢と、魔理沙…あとはアリス……辺りかな。あと、俺も読みたい!」
文「わかりました!ではまた!」
カルゴ「ほーい」
早速記事にすると言って、文は朝焼けの空に飛び立って行った。
カルゴ「ふわぁ〜…寝よ寝よ」
美鈴にデコピンしてから館内に戻ったエスカルゴであった。