※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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ドタバタ☆ホワイトデー・絶望

咲夜「エスカルゴさん、号外が届いております」

 

カルゴ「あっ、ありがとうございます!」

 

咲夜「いえ」

 

おお、ちゃんと載ってるわ。流石文だな。

あとでもう1回お礼言っとこ。

 

《紅魔館から宣戦布告!!》

 

カルゴ「なぬっ…」

 

咲夜「どうしました?」

 

カルゴ「いえなんでも…」

 

咲夜「?」

 

宣戦布告扱いか…まぁイイけどさ。

 

 

“エスカルゴ・スカーレット氏は語る。”

「乗り気じゃない。わざわざ知らせるのも、鈴仙に心配させたくないからだ。それと、異変とは無関係な他のみんなにも警戒して欲しい」

と語った。なんと彼女思いなのだろう。

嫌々加担するとはいえ、これが異変を起こす側の考えなのだろうか?

私個人の意見を述べるとしたら、世の男性は皆、彼を見習うべきだと思う。

 

 

カルゴ「おぉい!!!」

 

ガタァン!

 

勢いよく席を立つ。

 

フラン「ど、どうしたの?」

 

レミィ「顔真っ赤よ?」

 

咲夜「???」

 

カルゴ「あ、いや…何でもない…」

 

静かに席に着く。

 

フラン「なら良いけど…」

 

レミィ&咲夜「???」

 

誇張すんなよ…照れるだろ…!

って、これをみんなに配っ……うあああああ!!

 

急激に恥ずかしくなってきたエスカルゴ。

 

カルゴ「ったく……ん?」

 

号外を読み進め、広告欄にあるものを見つける。

お菓子屋の広告だ。

 

 

《男性の皆さん!ホワイトデーの準備は出来ていますか!?》

 

 

カルゴ「………………………………………」

 

ホワイト…デー……?ほわ………ほわ?

 

カルゴ「咲夜さん…」

 

咲夜「はい?」

 

カルゴ「今日って何月何日ですか?」

 

咲夜「3月12日です」

 

明後日……だと……!?

 

カルゴ「うあああああああああああ!!」

 

頭を抱え叫ぶエスカルゴ。

 

フラン「どうしたの!?」

 

レミィ「エスカルゴが壊れた!?」

 

カルゴ「やばいよやばいよ…!」

 

は??明後日??

 

料理があまり出来ないエスカルゴ。

今から準備するのは絶望的だった。

 

今から準備して間に合うか!?

いや、俺の速さなら間に合う!!

材料は!?無いよ!?

材料費は!?あと5ヶ月は無一文だぜ!?

うあああああ詰んだぁあああああああああ!!!

 

咲夜「ど、どうしたんですか?」

 

カルゴ「………泣きそうです」

 

咲夜「はい!?」

 

あと2日…いや、実質あと1日か。

それで、俺に何が出来る?

とりあえず、やれる事をやるしかない。

 

カルゴ「悪い。俺…ちょっと出掛けてくる。帰りは…明日…もしくは明後日になるかも」

 

フラン「明後日!?」

 

レミィ「どういう事よ!?」

 

カルゴ「すまない」

 

席を立ち走り出す。目指す先は玄関だ。

 

フラン「ちょっ、待ってってば!」

 

彼を追いかけるフラン。

 

レミィ「どういう事か説明しなさい!」

 

レミリアもそれを追いかける。

 

咲夜「(日付……明後日………………まさか!)」

 

カルゴ「…ま、楽しみにしててよ☆」

 

最後に引き攣った顔でウインクして館を出る。

 

カルゴ「雷装備『翼竜の舞』」

 

バサァッ……バシュッ

 

扉を開けるなり、翼を広げ飛び立つ。

 

フラン「待ってってばー!」

 

レミィ「待ちなさい!」

 

2人も追いかけてくる。

 

カルゴ「………」

 

すまん、これはちょっとバレたくないな。

振り切る他あるまい。

 

カルゴ「『分身』」

 

バチバチッ…

 

分身「なんだ」

 

カルゴ「あいつらを撒く!手伝ってくれ!」

 

分身「しゃーねーな。こればっかりはサプライズの方が良いもんな」

 

カルゴ「ああ!」

 

分身「けど、向こうも2人だ。2手に分かれたらお前の方にも行くだろ。分身もう1個出しとけよ」

 

カルゴ「そうだな!『分身』!!」

 

分身2「やれやれ…俺は初登場か」

 

カルゴ&分身「だな」

 

俺が3人とか気持ち悪っ…。

 

レミィ「翼を出してるのが本物よ!騙されないで!」

 

フラン「わかってるわよ!」

 

やべ、バレてる!

 

カルゴ「おいお前ら。お前らも翼出せ」

 

分身ら「OK。雷装備『翼竜の舞』」

 

バサァッ…

 

カルゴ「よし。お前らはしばらく飛んだら自然消滅する。少しシャッフルしたら3手に分かれるぞ。良いな」

 

分身ら「了解」

 

3人のエスカルゴは、飛びながらグルグルと回転し、シャッフルする。

 

カルゴ「よし行け!!」

 

分身「じゃあな」

 

分身2「んじゃ」

 

バシュシュシュッ

 

更にスピードを上げ、右、真ん中、左の3方向に散らばる。本物は左へと向かった。

 

フラン「お姉様は右(あっち)お願い!」

 

レミィ「じゃああなたは真ん中(目の前)のね!」

 

フラン「うん!」

 

早口で会話し、姉妹もそれぞれ分かれた。

 

よっしゃ、俺の方には来てねぇ!囮作戦成功だ!

 

チラッと振り返ったものの、己の後を追う者がいなくて成功を確信し、ガッツポーズをとる。

 

 

 

カルゴ「さて…これからどうしようか?」

 

しばらく飛びながら考える。

そして1つ考えが出た。金儲けの方法だ。

 

でもこれには紫さんの協力が不可欠だなぁ…。

 

カルゴ「紫さーん」

 

紫「はぁ〜い♪」

 

カルゴ「お久しぶりです」

 

紫「久しぶりねぇ。(ずっと見てたけど)…どうしたの?」

 

カルゴ「ちょっと相談なんですけど…良いですか?」

 

紫「ええ、良いわよ。何でも言って?(何のことかお見通しだけど)」

 

カルゴ「ありがとうございます。実は、ホワイトデーのお返しについてなんですけど…。全く準備してなかったし、忘れてたんです…」

 

紫「それは仕方ないわよ。天狗達とやり合ったりなんだり、忙しいかったんだものね」

 

カルゴ「え?あ、はい…」

 

なんで知ってんだ?…新聞か。

 

実は、白狼天狗との戦いから天魔との戦いまで、一部始終を見ていたのだが、エスカルゴ本人は当然そんな事は知らない。

 

カルゴ「お金さえあれば材料を買って何とか出来るんですけど…お金も無くて…」

 

紫「それなら…どうするの?(…お金貸してとか言ったり…?でも、エスカルゴはそんな奴じゃないし…)」

 

カルゴ「簡単に儲けられる方法を考えました。ですがそれには紫さんの協力が必要なんです」

 

紫「へぇ…言ってみて?」

 

カルゴ「はい。…外の世界に戻って、魚を捕ってきてここで売り捌きたいんです」

 

紫「ダメよ。…忘れた?1度開けたら、次繋げられる様になるまで2日はかかるのよ?(それにあなたは…外では日本の破壊者(破壊生物)呼ばわりされてるのよ…)」

 

言うと思ったぜ。……だが!!

 

カルゴ「一度開けたら、どれくらいの時間(・・・・・・・・)繋げていられますか?」

 

紫「…!なるほどね…(そこに気付いちゃったのね…。流石ね、エスカルゴ…)」

 

カルゴ「………」ニヤリ

 

どうなんだろう?

 

紫「1度もスキマを閉じないで、どれほどの時間繋げていられるか…ね…。そうねぇ…2分が限界でしょうね」

 

カルゴ「2分………」

 

網を投げ入れてすぐ引っ張ればイケるんじゃね?

いや、スペルで囲めばいいだけじゃんか!!!

 

紫「どうする?出来るかしら?」

 

カルゴ「…大丈夫です。やれます。…いえ、やります。意地でもやり通します」

 

紫「…わかったわ。今すぐ行く?」

 

カルゴ「お願い出来ますか?」

 

紫「ええ、もちろん」

 

カルゴ「お願いします!」

 

紫「どこに繋げる?」

 

カルゴ「そうですね…珍しい魚の方が高く売れるでしょうし………外国の海が良いです」

 

紫「わかったわ(自分から外国の海を選択するなんて…驚いたわね。記憶が戻ったのかと思ったわ)」

 

スゥ……

 

紫がスキマを開く。

 

紫「もっと大きめが良いかしら?」

 

カルゴ「すみません、もう少し大きくお願いします」

 

紫「わかったわ。…これくらいでいいかしら?」

 

畳1枚分程だったスキマは倍の大きさになる。

 

カルゴ「はい!ありがとうございます!」

 

行くぜ、海外!

 

カルゴ「いってきます!!」

 

紫「いってらっしゃい、気をつけてね」

 

カルゴ「はいっ!!」

 

エスカルゴは喜び勇んでスキマに飛び込んで行った。

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