???「あれ〜?珍しい参拝客だねぇ!」
襖が開き、誰かが出てくる。
カルゴ「!」
誰d…なぬっ!?
金髪のショートボブに、青と白を基調とした服。
足には白のニーソを履いていて、目玉が2つ付いた不思議な帽子を被ってる。
また、服の各所には蛙が描かれている。
…間違いない。土着神の頂点、洩矢 諏訪子だ。
思ったよりロリじゃないな。
カルゴ「ここここんにちは…」
震える声+超ぎこちない笑顔で挨拶する。
かかか神様ッ!?今すぐ離れてぇ…怖い…!
ターン!
??「あー!新聞でよく見る人ですねっ!えーと…エスカルゴさんでしたよね!?」
襖を開けるなり此方を指さす緑髪の少女。
カルゴ「…はい…」
??「やっぱりそうでしたか!初めまして!私、東風谷早苗といいます!」
カルゴ「エスカルゴ・スカーレットです」
諏訪子「こらこら、指さしちゃダメだよ?」
早苗「あっ、そうですね!ごめんなさいっ!」
諏訪子様に行動を注意され、頭を下げる早苗。
カルゴ「い、いえ、お気になさらず…。では俺はこれで…。上海、蓬莱、行こう」
上海「シャンハーイ!」
蓬莱「ホラーイ!」
参拝も済んだし、帰ろー…っと…。
回れ右をして歩き出す。
早苗「あのっ、少しだけで良いのでお話聞かせて頂けませんか!?」
カルゴ「…!」
早苗の声を背中に受け、立ち止まる。
カルゴ「お話って…?」
振り返り聞って聞き返す。
早苗「先日の紅い霧の異変の詳細ですとか、異常気象の異変についてですとか…」
カルゴ「…わかりました。えー、紅い霧のは…」
早苗「ここではなくて、中へどうぞ!」
カルゴ「えっ?いや、でも…」
神様おるやんけ!!
早苗「中でゆっくりお話しましょっ!ね?」
少し…って言ってなかった?
ゆっくりって……はあぁぁぁ…。
カルゴ「……」チラッ
諏訪子「……」ニコニコ
諏訪子様をチラ見すると、ニコニコしている諏訪子様と目が合う。
どうやら、諏訪子様も興味がおありのようで…。
カルゴ「わかりました…」
早苗「やった!こちらからどうぞ!」
縁側を指さす早苗。
カルゴ「はい…」
ここも玄関からじゃなくて縁側からなのかよ…。
カルゴ「…お邪魔します。おいで」
上海「シャンハーイ!」
蓬莱「ホラーイ!」
早苗「あれ?その人形ってアリスさんの…」
カルゴ「ええ、アリスに作ってもらいました」
早苗「なるほどっ!さぁさぁ、どうぞ中へ!」
カルゴ「………」カタカタ…
諏訪子「ねぇねぇ、なんで震えてるの?」
ねぇねぇ、なんで神様が俺の側に居るの?( °ᴗ° )
緊張しない訳が無いよ…。
俺は守矢神社内部の客間に通された。早苗さんがお茶を淹れる間、諏訪子様と2人きりである。
なんでも神奈子様はお昼寝中だそうで…。
居たら更に緊張するからこれでいいけど。
カルゴ「いえ、何でもないですよ」
常に笑顔を心がけている俺だが、自分でもわかるほどその笑顔は引き攣っている。
諏訪子「ふーん…」
早苗「お待たせしましたー」
あ、お茶淹れてきたのか。
諏訪子「あ、早苗!エスカルゴが震えてるよ?」
カルゴ「!?」
ちょ、何言って…!
早苗「あらあら。どうしたんです?」
仕方ない…正直に言うか。
カルゴ「…だって…神様が側に…」
早苗「大丈夫ですよ、緊張する事は無いです!」
諏訪子「そうそう!(やっぱり緊張だったか…。というか、これが普通の反応なんだよなぁ…)」
カルゴ「…なぁ、お前らは緊張してるか?」
上海&蓬莱「シテナーイ!」
頭の上で元気よく答える2人。
カルゴ「はぁ…」
再び溜息をつく。
諏訪子「(ありゃりゃ…こりゃ相当緊張してるね…。緊張解してあげよっかな?)まぁまぁ、肩揉んであげるから、緊張しないでっ♪」
モミモミ…
カルゴ「!?」
驚きの余り硬直する。
神様に肩揉みしてもらうとか…怖いな…。
カルゴ「あ、あの…諏訪子様…」
諏訪子「んー?もう大丈夫なの?」
カルゴ「はい、大丈夫です…ありがとうございます」
諏訪子「(震えてるクセに…。ま、いっか。緊張しててもお礼は言えるんだね。)大丈夫だよ、気にしないで〜」
カルゴ「…はい」
気にするよ…。
早苗「さ、聞かせて下さいっ!」
カルゴ「はい…。まず先日の紅い霧の異変ですが…」
早苗「あっとその前に!」
カルゴ「?」
早苗「もっと気軽に話してくれて大丈夫ですよ!敬語なしで!」
カルゴ「…わかった。これでいい?」
早苗「はい!」
そっちはそのまんまかよ…。
カルゴ「それじゃ話すよ。まず紅い霧だけど…」
そこからしばらく、異変について話した。
どうやら早苗は、異変解決の勉強をしろと諏訪子様と神奈子様に言われてるそうで…。
博麗神社へ行っても軽くあしらわれるだけらしい。おのれ霊夢…お前がちゃんと話してれば今頃俺は普通に散歩出来てたのに…!
上海&蓬莱「スヤァ…」
2人は眠くなったそうなので膝枕している。
早苗「なるほどー、ありがとうございます!」
カルゴ「いえいえ」
じゃあそろそろ帰っても…
早苗「そういえば、エスカルゴさんってしばらく前は天狗達に狙われてましたよね?」
カルゴ「ん…そうだね」
早苗「あの騒動の後、天魔様がいらして…“彼奴が暴れた理由はこちらにあるので、どうか彼を責めないでほしい”と、おっしゃって居たのですが…」
カルゴ「天魔様…」
ありがとうございます…。
早苗「なんで暴れたんですか?裏のクレーターはエスカルゴさんの仕業でしょう?」
カルゴ「友達(今は彼女の1人)が囚われてたから助けに行ったんだよ。そしたら殺されかけたから返り討ちにした。クレーターは憂さ晴らし」
早苗「憂さ晴らし…」
諏訪子「殺されかけたって…大袈裟だよ…」
カルゴ「いえ…左肩から右脇腹まで袈裟懸けに斬られて真っ二つになったので…」
未だ鮮明に記憶している、斬られたラインを手刀でなぞる。
早苗「いや〜…流石にそれで生きてるハズが無いじゃないですか〜…」
疑いの目を向ける早苗。
カルゴ「吸血鬼の再生力はピカイチなんだよ」
早苗「そこまでですか〜?ホントにぃ〜?」
カルゴ「肉片からでも再生するって言うよ。心臓潰されれば終わるかもしれないけど」
諏訪子「吸血鬼こっわ…」
カルゴ「へへ…」
早苗「エスカルゴさんの能力ってどんな能力でしたっけ?」
カルゴ「“雷を操る程度の能力”だよ。ただ雷落とすんじゃなくて、具現化して戦うよ」
早苗「具現化…?」
諏訪子「?」
よくわからないといった様子だ。
仕方ない、実演するか。
納得するまで帰らせてくれないだろうし。
カルゴ「何出して欲しい?」
早苗「え…じゃ、じゃあ、スプーンを」
カルゴ「オッケ」
楽勝過ぎる注文だね。
パチパチッ…
手を広げ、普段使うサイズのスプーンを出す。
カルゴ「ほい」
それをテーブルに置く。
諏訪子「おー!凄いねー!」
早苗「わぁ!」
カルゴ「ま、こんな感じだね」
軽くドヤってスプーンを消す。
諏訪子「へー…便利だねー!…そうだ!早苗さ、少し戦ってもらったらどう?」
早苗「良いですね!!」
カルゴ「えぇ!?」
諏訪子「天魔レベルの相手と戦うなんて、早々出来ないことだもん!良い訓練になると思うよ!」
早苗「そうですね!エスカルゴさん、お願いします!」
カルゴ「…わかりました」
神様が言うんじゃ、逆らわない方が良いね。
上海「シャン…ハーイ…」
蓬莱「ホラー…イ…」
ムクリと起きる2人。
このタイミングで起きるか!?
カルゴ「ちょっと外行くから、待っててな」
上海「シャンハーイ!シャンハーイ!」
蓬莱「ホラーイ!ホラーイ!」
怒ったような顔で膝にすがりつく。
カルゴ「えー…」
早苗「な、なんて言ってるんですか?」
カルゴ「私達もやる…って…」
早苗「あらあら。懐いてるんですね♪(何で言ってる事がわかるの…?)」
カルゴ「えへへ…。しゃーねーな…やるか」
2人の頭を撫でる。
上海「シャンハーイ!」
蓬莱「ホラーイ!」
早苗「ルールはどうしますか?模擬戦ですし、ルールが必要でしょう?」
それはそうだね。
カルゴ「スペルカード数は無制限で、どちらかが戦闘不能になるまでとかは?」
諏訪子「おお!いいね!なんか面白そう!」
早苗「お、お手柔らかに…」
カルゴ「はいよ」
そりゃ、手加減は出来るさ。
外に出て、距離をとる。
諏訪子様は縁側に座り、足をブラブラさせている。
早苗「お願いします!」
カルゴ「…お願いします」
上海「シャンハーイ!」
蓬莱「ホラーイ!」
うーん…どう攻めよう?
諏訪子「いくよー。よーい………始め!」
早苗「えいっ!」
弾幕を発射する早苗。
カルゴ「ふんっ!」
俺も負けじと弾幕を発射する。
あ…上海と蓬莱の分の武器作ってあげよう。
カルゴ「雷武器『雷杖』」
両掌にミニミニサイズの杖を出し、両脇の2人に渡す。威力は、通常弾幕レベルには上げている。
カルゴ「いけ、上海、蓬莱!」
上海「シャンハーイ!シャンハーイ!」
蓬莱「ホラーイ!ホラーイ!」
2人は杖を振り回して弾幕を発射し、こちら側の弾幕の密度が増す。
早苗「くっ…!中々キツイですね!スペルカード発動ッ!!」
なぬっ!ここでか!
早苗「奇跡『神の風』!!」
密度を増す弾幕。
カルゴ「なら俺は…!上海、蓬莱、下がれ!」
上海「シャンハーイ!」
蓬莱「ホラーイ!」
弾幕を避けながら2人に指示し、自分の後ろに下がらせる。
カルゴ「殲滅『Breath of Thunderstorm』!!!うるあああああ!!」
バチバチッ…ズアアッ!
右腕に雷を纏い、体重を乗せて腕を振るう。
早苗「きゃああああっ!!」
放たれたエネルギー波は弾幕をかき消し、早苗を後方に吹っ飛ばす。
諏訪子「(凄いな、彼は…。元人間が、あれだけの力をモノにするなんてね…。どれほどの訓練をしたんだろうな…)」
カルゴ「ふぅ…もう終わりかな?」
早苗「うぅ…、まだ、終わりませんよ…!」
土煙の中、早苗のシルエットが見える。
それを見るに、フラついてるのが伺える。
早苗「大奇跡『八坂の神風』!!!」
土煙を晴らし、弾幕が飛んでくる。
カルゴ「うー…ちょっとキツい…」
さっきより速いし、密度も濃い。
消すより、早苗本体を狙った方がいいな。
カルゴ「雷牢『雷神の牢獄』!!」
早苗を牢に閉じ込める。
早苗「なっ…!?」
カルゴ「グッ…!」
やはりと言うべきか、早苗が囲まれる以前に発射された弾幕は喰らった。
避けることも出来るが、スペルの発動に集中するために敢えて避けなかった。
諏訪子「あーうー…(囲むことも出来るのか…。具現化出来るってのがかなりの強みの様だね…)」
カルゴ「よし」
パチン☆
ズズズッ…
指を鳴らすと縮み始める牢。
早苗「ちょっ、何ですかこれ!?きゃあっ!?」
壁を叩いた早苗は感電した。
カルゴ「終わりだ」
パチン☆
早苗「──ッ!」
ドォォォン…
もう一度指を鳴らし、牢は急激に締まり、軽く爆発する。
早苗「っ…」
前のめりに倒れる早苗。
諏訪子「早苗ぇ!」
縁側から降りて早苗に駆け寄り、抱き起こす。
早苗「諏訪子様…。彼…凄く、強いです…」
諏訪子「そうだね。さ、休もう」
早苗「痺れて…立てません…」
諏訪子「ありゃ…。…んーっ!んーっ!」
諏訪子が早苗を抱っこしようとするが…中々持ち上がらない。
カルゴ「失礼」
ひょいっ
早苗&諏訪子「!!」
座り込んでる早苗をお姫様抱っこし、縁側に座らせる。
早苗「ありがとうございます!」
カルゴ「はいよ」
諏訪子「ありがとね!私じゃ早苗のこと抱っこ出来ないや」
てへへ、と苦笑いして後頭部に手を当てる。
カルゴ「俺がやったことですので、これくらいはやりますよ」
諏訪子「力持ちなんだね!」
カルゴ「いえ、これも吸血鬼たる所以…」
諏訪子「ズルいなー吸血鬼ってー」
早苗「再生に優れている上、力持ちとは…」
カルゴ「えへへ…」
???「なんだい、さっきからドンドンうるさいねぇ」
カルゴ「……!?」
そこに現れた人物とは…!?
…って、引き伸ばす意味無いよな。
もう、誰だかわかるでしょ?(笑)